【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
「なんで俺たちを外すんだ!?」
IS学園での戦闘で負傷した一夏は、自分たちを報復と箒奪還を兼ねたアガサ騎士団の攻撃部隊に加えないことに抗議した。
彼はアトリオックスとの戦いで相討ちとなり、昏倒していて自分の姉である千冬が神矢との戦いに敗れ、集中治療室に入れ込まれるほどの重傷を負ったことを意識を取り戻してから知った。
「君たちの気持ちは理解できる。だが、諸君らは学生の身だ。先の防衛戦は仕方ないとして、攻撃作戦に参加することは許されんのだ。学生なら勉学に励め」
自分等も攻撃部隊に加えろと抗議する一夏たちに対し、代表して対応に当たるミッチェルはこれ以上の戦闘参加は許されないと返した。
「なんだと? 私はこの中で唯一の軍人だぞ。私の権限で許可が…」
「ラウラ・ボーデヴィッヒだったか? 済まんが、君の属する軍隊の上層部が出撃禁止命令を出しているようだ」
「なんだと…!?」
これに軍人であるラウラも抗議の声を上げるも、ミッチェルは部下より聞いたドイツ軍の出撃禁止命令を出していることを彼女に伝えた。それを聞いた彼女は無線機を取り出し、本当かどうかを問い質す。
「ほ、本当だ…! 何故…?」
「ここだけが襲撃を受けたわけではない。永世中立国スイスの第二IS学園も襲撃を受けたのだ。現在、専用機持ち全員の外出禁止命令が出ている。この本校も含め、先の襲撃の件で生徒の保護者達が家に帰らせろと電話で怒鳴っている。各国の代表候補生は、安全が確認されるまで学園のシェルターに収容しろとそれぞれの政府機関が要請している。つまり、君たち学生は学校から出るなと言う事だ」
出撃禁止命令が出されていることをラウラが知れば、ミッチェルは追い打ちを掛けるように生徒の保護者達が帰宅を求めていることや、各国の代表候補生に対し、その出身国の政府より安全が確認されるまで学園のシェルター避難させるよう要請を出していることを明かす。
「安心しろ。ホウキ・シノノノの救出は我々アガサ騎士団が行う。諸君ら学生はこの学校で待っていろ」
「でも貴方達だけじゃ…」
「これ以上の我儘は聞かん! 良いから学生は従え! 分かったな!?」
救出は自分たちアガサ騎士団が行うから待っていろと言うミッチェルに、一夏が食い下がらなかったが、彼はこれに怒鳴りつけて部下と共に攻撃部隊の元へ向かった。
「私どうするんだろう?」
「貴方も居残りよ」
大和討伐に呼び出されたルリも攻撃部隊に加えられると思っていたが、ジェーンに居残りと言われて大人しく従う。
自分等だけ置いて行かれた一夏たちは悔しがる。これほど自分たちの学園を滅茶苦茶にされ、黙って待っていることなどできない。それに一夏は姉である千冬を傷付けられている上、幼馴染である箒まで攫われた。
幾ら死んでいないとはいえ、姉をあれだけ痛め付けた男の排除と幼馴染の救出を今まで知らなかった騎士団に任せるなど出来ない。
「千冬ねぇをあんだけ痛め付けられて、黙って待ってられるか!」
一夏が両拳をぶつけて怒りを露にする中、自室へ戻ろうとするルリの元に見掛けない青年が声を掛ける。
「やぁ、君が勇者の子かな?」
「?」
見たことも無い青年に声を掛けられたルリは、思わず首を傾げる。その青年はルリのことを勇者だと言っていた。直ぐに一夏や警備の者たちが青年を取り押さえに来る。
「ちょっと、あんた。どさくさに紛れて何言ってるの?」
「あぁ、火事場泥棒みたいな事をして済まないと思っているよ。だが、今は彼女が必要なんだ! 来いッ! ブレン!!」
拳銃の銃口を向けるジェーンに対し、青年は謝罪してからルリを抱え上げ、謎のロボット兵器を呼び出してそれの元へ全力疾走する。股間部にあるコクピットらしき場所にルリを抱えながら飛び乗れば、追ってくる警備兵たちより逃げるため、それを飛翔させる。
「何なのあの機体!?」
ルリを攫った青年が乗る青色のロボットは十二メートルくらいの大きさで、手にはライフルらしき物が握られている。だが、機械と言うか生命体に近い。知らぬ者が見れば、ロボット兵器と見間違うだろう。
そのロボットは最小限の動きでスクランブルのバルキリーの攻撃を躱し、あっという間に学園の防衛圏内を離れた。戦闘が去ったところで、青年は追撃から逃れたロボットを褒める。
「良いぞブレン。もう追って来ない」
「誰なの?」
「僕は
褒めた後、ルリは青年に何者かと問えば、青年こと伊佐未勇は自己紹介を行う。同時に乗機のブレンの紹介し、攫ったことを謝罪する。
「君にやって貰いたいことがあって、手荒な真似をした。でも、あの恐ろしい兵器をこの世界から無くすには、君の力が必要なんだ」
「何すれば良いの?」
「そこは理由を聞くべきだと思うけど、説明しなくて助かる。着いたら分かる事さ。あの少女たちの力も借りなくちゃならない」
攫ったのはルリにやって貰い事があってのことだと勇が言えば、彼女は何も聞かずに何をやらせるのかと聞いてくる。通常なら訳を問う所を聞かないルリに対し、勇は呆れながらも付けば分かると答える。それに一夏たちの力も必要だと言った。
それにルリは首を傾げる中、勇のブレンは拿捕された戦艦大和がある港に降りた。不審な物が降りて来たのだ。当然ながら警戒され、銃を持った警備兵たちに包囲される。
「な、なんだこのロボットは!?」
『乗っている者は、両手を上げて出てこい!』
驚きの声を上げる警備兵たちだが、指揮官が降りて来いと拡声器を使って叫ぶ。これに勇は応じ、ルリと共にブレンを降りた。
「あの戦艦に向かって走るんだ…!」
降りた勇はルリに大和へ向かって走れと小声で指示を出す。それに応じ、ルリは大和へ向かって走り出した。これには警備兵たちは慌て、捕まえようとする。
「なんだ!?」
「捕まえろ!」
捕まえようとする警備兵たちであるが、ルリは俊敏で素早く、その小柄な体格の所為もあって捕まえられず、大和の甲板まで侵入を許した。甲板まで辿り着いたルリは大和に手を振れる。
「何の光!?」
ルリが大和に触れた瞬間、船体全体が光り始めた。
「目標視認!」
「あそこがこの世界におけるメイソン騎士団共の牙城です」
その頃、IS学園より出撃したエルネスティーヌの隊とシャオリー・カーンのジャブロー攻撃隊が合流し、神矢の秘密研究所がある島へ報復攻撃を敢行しようとしていた。
ペガサス級強襲揚陸艦ブルーベースの艦橋に居るエルネスティーヌは、部下より聞いて配下の部隊に攻撃指令を出す。
「アルゴン王より賜ったこの領地で、牙城などと…! 平和を乱し、少女を攫った連中に容赦はせん! 全軍、攻撃開始!!」
この指令に応じ、領主であるエルネスティーヌ配下の攻撃部隊は神矢の秘密研究所に総攻撃を開始した。
研究所はかつて旧ソ連軍の基地があった島を利用しており、かなりの防衛力も持って居たが、怒りに燃えるアガサ騎士団の総攻撃の前では、瓦礫の一部となるだけであった。だが、その防衛設備の類は囮である。
準備砲撃を終えたところで、アガサ騎士団とテメリア・ガリアの連合部隊が島に上陸してくる。上空はバルキリーやVAが飛び回っている。
「赤鬼共め! 何処に隠れている!?」
上陸艇より飛び出し、一番乗りしたグレイズ・リッターに乗るガリアは、周囲にライフルを向けて敵は何処だと叫ぶ。
この攻撃兼救出作戦に参加した者たちは以下の通り。
ミッチェル・ガーランド 乗機ランスロット
ラック・ロスガルド 乗機レギンレイズ
ガリア・バーリライト 乗機グレイズ・リッター
ディアス・ブラフォード 乗機グロースター
アルベルト・ケーニッヒ 乗機ジンクスⅣ
ニコライ・パニューク 乗機オハン(ガレス・カスタム)
ゴリ・ロッグハート 乗機ヴィンセント・ウォードカスタム
ユウ・アオバ 乗機レギンレイズ
ジョン・セイバー 乗機グレイズ・リッター
イクサー1 乗機ノルド
セルベリア・ブレス 乗機ドライ・シュテルン
アイリスディーナ・ベルンハルト 乗機EF-2000タイフーン
歴戦の騎士たちであり、上陸した彼らは先陣を切って周囲を索敵する。
「そちらは見付かったか?」
『いや、赤鬼の一匹も見当たりませんよ! 血達磨の死体すらない!』
「上空からは何か見えるか?」
先行したニコライにミッチェルが問えば、彼は死体すらないと答える。次に上空から何か見えたかを、旋回しているVAを纏うセルベリアに問う。
『敵影無し。罠かもしれません』
「一杯食わされたか?」
敵影がない事で、ミッチェルは騙されたと思い始める。そんな時に、ユウが地下へと続くルートを見付けたとの無線連絡が入る。
『地下へ続くルートを発見!』
『赤鬼共め、地下に逃げ込んだか! 全員、奴らを駆り立てるぞ!』
「どうやらそこに居るようだな。では…」
ユウの知らせにガリアが反応する中、ミッチェルも地下に突入してメイソン騎士団との決戦を行おうとしたが、多数の敵の出現を知らせる警報がコクピット内に鳴り響く。
レーダーを見れば、自分らを包囲する形で敵が出て来た。メイソン騎士団のグレイズタイプ多数にレギンレイズ、ジンクスⅢやアヘッド、サザーランド、グロースター、ヴィンセント、ガレスなどが何処からともなく飛び出してくる。
『待ち伏せだ!』
「畜生、罠か!」
いきなり飛び出して奇襲を掛けて来るメイソン騎士団に、アガサ騎士団と連合軍の上陸部隊は次々と倒されていく。これに素早くディアスは対応し、側面より仕掛けてきた同型機をランスで串刺しにした。
奇襲を仕掛けてきたのはメイソン騎士団だけではない。SPTやMF、ATやASなどを装備したレダニア軍も何処からともなく現れ、島に上陸したアガサや連合軍を攻撃し始める。その中にはあのGAまで居た。
何機かが斃されてしまったが、直ぐに対応して何とか立て直した。だが、彼らを恐怖のどん底へと叩き落す物が出て来る。
『うわぁぁぁ!!』
『な、なんだこのデカいのは!?』
グレイス二機がバラバラにされ、上空のブレイバーやソロムコの対応に当たっていたカットシー数機が撃ち落とされた。それらを撃ち落としたのは、大きな足を持つ大型のグレイズであった。
『フハハハッ! MSと一体化したこの俺を、もはや誰にも止められん!!』
そのグレイズに乗る、否、一体化したのは宇宙でミッチェルに倒されたはずのマレット・サンギーヌであった。あの損傷でマレットは生き延びたが、パイロット処か戦士として復帰することは叶わない程の重傷であった。そんな彼が選んだのは、阿頼耶識システムによるMSとの一体化である。
名付けてグレイズ・マレットとなった彼は、狂気的な笑い声を上げながら目に見える物すべてに襲い掛かる。
『グレイズ・マレット! 我々は味方だぞ! 何をする!?』
『戦う者全てが俺の敵だ! 死ねぇぇぇ!!』
無差別攻撃を行う殺戮者となったグレイズ・マレットに、友軍機は止まるように言うが、今の彼には聞こえなかった。
投入されたのは見境なく攻撃するマレットだけではない。神矢が秘密兵器として回収していた早戸、ゲドラルド、ローザも投入されたのだ。
「ハハハ! これは俺の力だァ!!」
GAを纏い、適性率の高さの所為で完全に一体化してしまった早戸は暴走し、右腕の一体化したドリルでVAを次々と撃破していた。GAと融合してしまった早戸は元の外見を殆ど留めておらず、怪物のような物となっている。元は冷静沈着なテロリストであったが、脳内にまで浸食が及んでいるのか、完全に正気を失っており、影も欠片も残っていない。
「死ねぇ! ヒャハハハ!!」
左手のアームでVAの操縦者を握り殺した後、目に見える物全てに襲い始める。
「ぶっははは! 人間兵器の復活だァ~! 俺は生き返ったぞォォォ!!」
ゲドラルドも早戸に負けぬくらいに浸食が進んでいるどころか、完全に怪物となっていた。GAと融合したことにより全身から銃身や砲身が生えており、人間兵器と言うか銃の怪物と化している。身体中より生えている銃口より無数の弾丸と砲弾を発射し、敵味方関係なしに無差別に攻撃を加えている。以前の彼よりも更に狂暴と化していた。
「お、女ァ! 女犯すゥ! 犯すゥゥゥ!!」
ローザに至っては、もはや原形を留めぬ怪物となっていた。少女のように愛らしい姿であったローザだが、今のGAと融合した彼は性器を思わせるような卑猥な怪物と化している。
「な、何よこいつ!?」
「距離を取れ! こいつは危険すぎる!!」
「女だァ! 女がいっぱいだァァァ! アッハッハッハ!」
恐ろしい笑い声を上げながら襲い掛かり、数機のVAを一瞬で撃破したローゼは、まだまだ居る女性だけが乗ったVAを見て更に興奮して触手などを生み出しながらVA隊に襲い掛かる。このローザに臆するVA隊の者たちに対し、セルベリアは適切な指示を出して交戦するように指示を出す。バルキリーなどもローザを止めようとするが、圧倒的な戦闘力を前に撃墜されるばかりだ。
「こ、これでは…!」
『この間に地下に突入しろ! 我々でメイソン騎士団の幹部共を捕えるんだ!』
「この混乱状況でか!?」
戦闘は敵味方構わず攻撃する四名の所為で混乱しており、向かってきたサザーランドを撃破したミッチェルは退却する他ないと考えるが、ガリアは突入命令を続行した。これにはミッチェルも反対の声を上げる。
『注意が本隊に向いている間に、我々が奴らの頭を抑えるのだ! 四の五の言っている場合ではない! 俺は行くぞ!!』
「ち、そうするしかあるまい! この場に居るものは全員、奴に続け!」
ガリアは暴走している四体が味方に向いている間がチャンスだと言えば、ミッチェルは否が応でもそれを理解する。それに応じ、こちらに来る少数の敵と交戦している付近の者たち全員についてくるように指示を出した。
その指示に応じてか、ラック、ディアス、アルベルト、ニコライ、ユウ、ジョンの機体がガリアやミッチェルの後へ続いた。
ルリが大和に触れたと同時期、またIS学園に新たな侵入者が姿を現した。それはスペースシャトルであり、かなり大型タイプだ。二度目の侵入ともあり、凄まじい対空砲火がそのスペースシャトルに集中している。
スクランブル機などから攻撃を受けているスペースシャトルより、威嚇攻撃を止めるように求める無線連絡が管制塔に来る。
『こちらスカイリンクス航空! 直ちに攻撃を止めてくれ! 吾輩は敵ではない!』
「なら離脱しなさい! これ以上近付くなら撃墜するわよ!」
敵ではないと言うスペースシャトルであるが、所属が分からない航空機を着陸させるほどIS学園では無い。敵でないなら引き返せと言うが、シャトルはIS学園を目指して飛び続ける。
『強硬手段に出るしかないな。スカイリンクス、ハッチを開けろ!』
『な、何をする気だ相良宗介君!? 野蛮な行為は止めたまえ!』
『こうしなければ連中は回収できん! 無理やりこじ開けるぞ!』
『それはたまらん! 吾輩の内部から穴を開けるんじゃない! 分かった、今開ける!』
乗っている者が苛立ってか、ハッチを上げるように脅した。それに応じ、スペースシャトルの側面ハッチが開かれる。そこから飛び降りてきたのは、ASであるARX-8レーバテインだ。降りて来るなり対空砲火を行っていた月下を無力化させ、更には一気に避難中の生徒に近付き、手持ちの火器の砲口を向けて脅しを掛ける。その速さは僅か五秒であった。
『直ちにスペースシャトルへの攻撃を止めろ! さもなければ、ここの生徒たちを射殺する! 五秒数える。五…!』
『ッ!? 攻撃中止! 繰り返す、攻撃中止!!』
拡声器を使い、生徒たちに銃口を向けながら脅せば、守備隊はスペースシャトルへの攻撃を中止した。
攻撃を止んだ後、スペースシャトルは学園へと着陸すると思いきや、ドラゴンのような形に変形し、四本足を地に着けてレーバテインのパイロットである相良宗介を叱り始める。
「相良宗介君! なんて野蛮な行為だ! しかも人質を取るだなんて!」
「スカイリンクス、時間が無い! 今から名前を読み上げる者は、あのスペースシャトルに変形するドラゴンに乗り込め!」
宗介を叱るスカイリンクスと呼ばれるスペースシャトルに変形するドラゴンのような怪獣に対し、少年は時間が無いと言って生徒たちに対して名を読み上げる者は乗るように指示を出す。
抗議の声を上げる生徒も居たが、宗介の強硬手段によって黙らされ、名前を呼ばれた生徒たちはスカイリンクスの方へ向かう。名前を読み上げられたのは、防衛戦において戦闘を行っていた一夏たちであった。
「あの…一体…?」
「良いから乗れ! 他の生徒たちを殺すぞ!」
「は、はい!」
なぜ自分たちを攫うのかを問う一夏に対し、宗介は他の生徒を殺すと脅して無理やりスカイリンクスの方へ向かわせた。自分たちを選んだ理由を、代わりにスカイリンクスが答える。
「済まなかったな。しかし吾輩たちには君たちの力が必要なんだ。訳は吾輩に乗ってから話そう。トランスフォーム!」
スカイリンクスは無理やり連れて行くことを謝罪しつつ、スペースシャトルにトランスフォームすれば、一夏たちを乗せた。それから宗介を乗せれば、IS学園を後にした。
それと同時期に、スイスの第二IS学園より志願者を乗せた無所属の輸送機が、スカイリンクスが目指す場所へと向かっていた。
遂にトランスフォーマーを出しちゃったよ。
次回で終わります。早回しになっちまうかと思いますが。