【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
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ご応募いただき、ありがとうございました。
コロニー落しを行う同盟軍の切り札、ディビニダドの投入によりコロニー群の阻止限界点まであと少しであった。
その阻止限界点までにコロニーが一基でも達すれば、連邦軍は地球の核の冬の阻止の為、他の核弾頭と共にシヴァ核弾頭の大量使用をするつもりだ。
このシヴァ核弾頭はかつてコヴナント戦争において、UNSC海軍が緊急事態において使用した。時には艦隊規模での使用を行い、惑星一つを敵艦隊諸とも消滅させたほどだ。
『コロニーが阻止限界点まであと三十分を切った。アースガーディアン隊、出撃待機を』
シヴァ核弾頭ミサイルを搭載したロングソード級迎撃機や砲戦仕様のスタークジェガンを含める海軍の核攻撃隊がもしもの時に備え、同じく核攻撃を行う艦隊と共に待機している。無論、死守するための護衛機である多数のドートレス・ネオやウィンダム、クランシェも一緒だ。他にも核ミサイルを搭載したマルチランチャーを装備したウィンダムの編隊が、待機しているのが見える。
無論、必死にコロニーを止めようとする味方が居ても、阻止限界点まで達した時点で発射される。即ち、地球を守るための致し方無い犠牲だ。
だが、阻止限界地点でコロニー全てを核攻撃で全て破壊しても、その残骸などが地球に落下し、地上への被害は計り知れないだろう。
そうはさせない為に、前線の連邦軍将兵は損害に構わず、必死にコロニーへと喰らい付こうとしていた。
「クソォォォッ! こんな化け物が出て来るなんて聞いてねぇぞォ!!」
キングジョーを駆るデアは大型MAであるエレファンテを何とか全滅させたが、新手として現れたディビニダドに苦戦していた。ディビニダドはエレファンテとは段違いであり、たった一機でデアのキングジョーを圧倒している。
分離機能と高い火力を活かした戦法でディビニダドに猛攻を仕掛けるが、威圧的な外見を持つディビニダドは光の巨人と戦った経験があるキングジョーでさえを上回る性能を有しており、苦戦を強いられていた。
「畜生が! こんな戦場、楽しくもなんともねぇ!」
遊び半分でこの戦いに参加したデアであるが、いざ自分が不利になると不機嫌となり、逃げだそうとする。
「もう止めだ、こんな戦場! 楽しくもなんともねぇ! 未来のねぇ玉っころなんざに、大枚はたいたキングジョーを無駄に出来るかってんだ!!」
ディビニダドに操っているキングジョーが圧倒されて大破状態となれば、デアは操っているクローンに命じて戦場からの離脱を命じるが、それを逃がすディビニダドではない。直ぐに追撃を行い、フェザーファンネルでハチの巣にした挙句、大型メガ粒子砲を撃ち込んでキングジョーを破壊してしまった。
「おい、嘘だろ!? こいつを調達するのに一体どれだけ掛かったと思ってんだ畜生が!! 本体の俺様が親父に、親父に殺されちまうよォ…っ! どうしてくれんだよ全く…!」
キングジョーがディビニダドに何の反撃も出来ず、破壊されてしまったことに、遥か後方のステルスフリゲートの艦橋に居るデア本体は、大枚をはたいて作ったキングジョーが破壊されたことに落胆し、表向きは連邦の大商人、裏では闇商人の父親に殺されると嘆き始める。
「機体損耗率五十パーセント。離脱開始…離脱ではなく、緊急プロトコルに従い、コロニーへの自爆攻撃を開始。残るエネルギーをスラスターに回し、コロニーへの自爆攻撃を敢行!」
お気に入りのキングジョーを破壊されて嘆く本体のデアを他所に、メカキングギドラのδⅢもディビニダドと交戦していた。同格の巨体と交戦したメカキングギドラも圧倒されており、δⅢは機体が限界なことを悟って離脱ではなく、コロニーへの特攻を開始した。
δⅢが操るメカキングギドラは既に戦闘が出来る状態ではなく、首も一つしか残らず、本体も修復不可能なほどの損傷を負っていた。搭載AIは離脱ではなく、もしもの際に埋め込まれたプロトコルに従い、特攻を選んだのは無理もないだろう。
「奴め、特攻する気か!? 全力で阻止するのだ!!」
引力光線を吐くのを止め、特攻を始めたメカキングギドラに対し、同盟軍は集中砲火を行うが、δⅢは一切の躊躇もなく標的にしたコロニーに向けて前進し続け、やがて厚い防衛線を突破し、攻撃を受けながらもその標的を目指す。
「自爆シークエンスを開始。自爆まで十秒。十、九、八、七…」
標的まで目と鼻の先となれば、δⅢは自爆シークエンスを開始。そのままメカキングギドラが目標のコロニーに接触する頃には、自爆までのカウントはゼロになる。半壊どころか、原型を留めない程ボロボロとなったメカキングギドラは、標的のコロニーを巻き込んで自爆、いや、特攻してコロニーの一基を完全に破壊した。
「目標のコロニーに接触に成功。本部に成果データを送信」
δⅢが自爆の寸前に、成果データを本部に送信していた。それがδⅢの最後の遺言であった。
「コロニーが一基落ちたぞ! 誰かは知らんが、良くやった!」
乱戦状態の中で、接近して来た同盟軍機を二挺の90ミリマシンガンでハチの巣にドートレス改に乗るサマンサは、メカキングギドラが特攻で沈めたコロニーを見て歓喜する。優勢ながらも、コロニーを一基落された同盟軍のコロニー落し部隊は動揺しており、動きが乱れた。その隙を逃さず、連邦軍は再び猛追を掛ける。
「奴らの動きが乱れたぞ! 後に続けジョーンズ!」
サマンサもコロニーに押し寄せる友軍と共に自分の大隊を率いて続いた。自機が先頭に立って、接近してくる敵機に対し、マシンガンを乱射しながら前進する。
「くぅ、やはり限界か! 脱出する!」
その後へ続こうとするティアンナであったが、戦闘機であるセイバーフィッシュでは限界であったのか、同盟軍の猛反撃に合って撃墜されてしまう。無論、コクピットの部分には命中していないので、ティアンナは直ぐに脱出した。
「さて、回収艇は…あれに乗せてもらうか…!」
脱出して宇宙空間を彷徨う事となったティアンナだが、運良く宇宙海軍のロングソード級迎撃機に回収してもらう事が出来た。停止してハッチを開ける海軍のパイロットが出したロープに掴まり、大型戦闘機の機内に避難させてもらう。その際にロングソードの乗員たちは、ティアンナのプロポーションを見て驚いた表情を浮かべていた。
「艦長、前に出なくて良いんですか?」
「ば、馬鹿! 俺たち見たいな素人が前に出たら、迷惑だろ! 俺たちは、僚艦と共に旗艦の護衛をやっていれば良いんだ!」
大多数の宇宙軍と海軍の連合艦隊がコロニーに向けて突っ込む中、艦名の無いカロン級軽フリゲートの艦長であるソディックは、中破して工作艦から修理を受けるオータム級重巡洋艦の近くに艦を停泊させ、他のカロン級やスタルワート級軽フリゲート、ハルバート級駆逐艦、ジェガンJ型、ダガーL、アデルマークⅡ等の艦載機と共に警戒に当たっていた。
余分の艦が何隻かコロニーの方へ援軍として向かう中、乗員の一人に向かわなくて良いのかと問われる。これにこの戦いで自分の艦長として技量の無さを痛感したソディックは、その乗員を叱り付け、自分らの任務が旗艦の護衛であると告げる。
「敵MA、我が艦隊の艦載機と僚艦を破壊しながらこちらに接近!」
「えぇい、こんな所に居られるか! 直ぐに後退しろ! あんなのが相手では、このジョージⅤ世が沈んでしまう!!」
別の戦闘宙域では、あれほど余裕であったエジャートンはディビニダドの接近を知り、慌てながら溺愛するドゴス・ギア級宇宙戦艦「ジョージⅤ世」を後退させるように指示を飛ばす。
エジャートンの第7機動艦隊とISA海軍の艦隊の戦域は、ディビニダドの到来によって同盟軍側が優勢であり、押されていた。味方を次々と撃破しながら迫るディビニダドに恐怖し、エジャートンは僚艦を盾にしてでも必死にジョージⅤ世と共に後方へ逃げようとしていた。
「ウォォォッ! あんなのに負けてたまるかぁ!!」
エジャートンですら逃げようとするディビニダドに果敢に挑む者が居た。それはジェガンR型を駆るスコットだ。多数の友軍機を蹂躙するディビニダドにビームライフルを撃ちながら接近し、そこへバズーカを撃ち込む。
『あ、あいつ! 正気か!?』
『やられちまうぞ!』
ディビニダドに単独で挑むスコット機に、ISAの者たちは無謀だと言っていた。当然だ、一個艦隊を単独で蹂躙するほどの性能だ。二級戦レベルのジェガンR型で挑むのはおかしい。
「クソっ、なんで死なねぇんだ!? 不死身かぁ!!」
勢いでディビニダドに挑んだスコットであるが、自分の攻撃が全く通じないことに動揺を覚える。それでもスコットは果敢に挑み、ディビニダドに攻撃を続ける。
蚊ほどの攻撃と見て、全くスコットのジェガンR型に見向きもせず、連邦軍の艦艇を沈め続けるディビニダドであるが、流石に鬱陶しいと思ってか、メガ粒子砲を撃ち込んでくる。飛んでくるビームを紙一重で躱したスコットは、自分の方にディビニダドが見ているのが分かり、武者震いを起こす。
「こ、怖ぇ~! だが、俺が鬱陶しいと思ってるってことだ!」
武者震いではあるが、恐怖を感じているのは事実だ。これにスコットは勇気を出し、再びビームライフルを撃ち込もうとした瞬間、この無謀な戦いに参加する者たちが現れた。
同じ宇宙軍であるシヅキのランチャーストライカーに換装した105ダガーと救援に来た第十一艦隊のホランが指揮するマゼラン改級戦艦「ヤナギ」、フェリクスのクランシェだ。スコットに影響されてか、救援に来たのだ。ヤナギの艦砲射撃とシヅキのランチャーストライカーのアグニによる砲撃が行われた後、フェリクスのMS形態のクランシェと複数の僚機による一斉射が行われる。
「あいつを野放しにするな! 砲身が焼き付くまで撃ち続けろ!!」
ホランの号令の下、ヤナギの全主砲はディビニダドに高出力のビームを撃ち続ける。
「こいつを破壊しないと、俺やみんなが…! それまで、持ってくれよバッテリー!」
アグニを撃ち続ける105ダガーに乗るシヅキは、バッテリーの残量を気にしながらディビニダドを撃ち続けた。
「なんとしてもこの怪物は破壊するんだ! 度胸を見せろ、お前ら!」
シヅキに続き、フェリクスもドッズライフルを撃ちながら多数の友軍機に砲火を絶やすなと号令する。
この思わぬ援軍に、ディビニダドはあらゆる兵装を使って薙ぎ払おうとするが、士気の高い彼らは怯むことなく、同盟軍機を排除しつつありったけの砲火を叩き込む。これに逃げようとしていたエジャートンのジョージⅤ世も加わった。
「味方の援軍が来たぞ! 今がチャンスだ! 主砲一斉射! 被害妄想症候群のナチス共をぶち殺せェ!!」
先ほどの怯えぶりは何処へやら。味方の増援で気を取り直したエジャートンはジョージⅤ世を戦列に戻し、ヤナギと同じくディビニダドや突っ込んでくる同盟軍に砲火を浴びせる。
「騎兵隊の到着だァ! 派手に潰れろ! このモンスターめェ!!」
援軍を得て喜ぶのはエジャートンだけではない。スコットも大いに喜び、自機のありったけの火力をディビニダドにぶつけた。
多数の敵軍にディビニダドを前面に押し立てていた同盟軍部隊はかなりの被害を出し、やがてはそのディビニダドもスコットやエジャートン、シヅキにホラン、フェリクス等の猛攻の前に敗れ、搭載している核爆弾に引火して大爆発を起こす。その爆発は周囲の同盟軍機や艦艇を巻き込み、突撃部隊にかなりの被害をもたらした。
『ヒャッハー! 独立記念日だァーッ!!』
『おぉ、核爆発だ…!』
『核を搭載しているとは…! 我々の核攻撃を非難する立場では無いな! 同盟軍!』
『あんな物、コロニーと同じく、一機たりとで地球へは落としてはならんぞ!』
ディビニダドが破れたことにより、同盟軍の突撃部隊は総崩れとなった。
だが、彼らは攻撃の手を緩めない。ディビニダド一機でも、地球に核の冬を到来するほどの被害をもたらすのだ。それは核を満載しているコロニーも同様である。
「とにかく、コロニーに向かうぞ! 行くぞ!」
『応よッ! 自由を名乗るクソエイリアン共は根絶やしだぜ!』
『なんて野蛮な…!』
フェリクスの号令の下、各機動兵器部隊はコロニーへの突撃を再開した。
『我が艦も行くぞ! 艦載機に続け!』
「わ、私は下がるぞ。予備として控えねばならんからな! 我が艦隊の損害は再編が必要だ!」
ホランのヤナギも僚艦に続けてコロニーへと突撃する中、エジャートンのジョージⅤ世は後方へ下がるのであった。
「おい、なんで私のジョージⅤ世は修理できんのだ!? 中破しているのだぞ!!」
『貴方の艦は自力で修復できます! そちらで対処して!』
「くっ、なんて女だ! 私の船は傷だらけなんだぞ!」
エジャートンの艦隊が下がったのは、ガリア級高速工作艦で編成された工作艦隊だ。そこにはヴィクトーリアのアカシも居り、大破した味方艦の修理を行っていた。そこにエジャートンのジョージⅤ世も来たが、自力で直せると言われ、激怒する。
「ふぅ、コロニーはこっちに来ないだろうな…」
初の戦闘を終え、無事に生き延びたフリードリヒは、コロニーがこちらへ来ないことを祈る。
「えぇい、こんなスパルタンの出来損ない共に!」
一方でヴィクトーリア等が先ほどまで居た後方地帯では、同盟軍の後方錯乱部隊と生体CPU達との決着が着こうとしていた。
ゲイツRをコアユニットとしたミーティアとの戦いにエールカラミティガンダムで挑んだラウラは、敵機の両腕に装備された高出力ビーム砲二門を複合兵装アドラーのハンマーモードで破壊し、相手の懐に入り込み、そのハンマーを本体へと叩き込もうとした。
『ただで死ねるか!』
「…無駄」
ハンマーを叩き込まれる前にサンヘイリのウルトラ階級の戦士は、ゲイツRの両腰に装備されらレールガンを展開して至近距離から撃ち込もうとしたが、あっさりと躱されてハンマーを本体に叩き込まれてしまった。当然、振り落とされたハンマーはシールドを貫通するほどの威力であり、それがコクピットがある胴体に叩き込まれたので、乗っていた戦士は叩き潰された。
「目標、撃破…」
『補給後、直ちにコロニーに突撃する部隊と合流しろ』
「了解」
ミーティアを撃破したラウラは、他の生体CPU等と共にそのまま母艦へと帰投した。
「不味いわね…! 予想はしてたけど、やっぱりアレを使わないと…!」
一翼を一時的に足止めしていた試験艦隊であるが、遂に限界を迎え、逆に押されつつあった。ありったけのミサイルを撃ち尽くした試験艦隊に、同盟軍は反撃して来たのだ。次々と撃破されていく僚艦や艦載機を見て、オリオン級ミサイル母艦の艦長であるカーティスは、温存してあったある物を使う決断をする。
「僚艦、次々と轟沈!」
「こちらにも敵MAが!」
「迷ってる暇は無さそうね…! 秘匿ミサイル、コロニーに向けて発射!」
もう一機のディビニダドによって防空特化型のサラミス改級が次々と沈められていく中、カーティスのオリオン級ミサイル母艦にもディビニダドが迫り、撃沈しようとメガ粒子砲を撃ち込んでくる。ディビニダドに取り付かれれば、全長800メートルのオリオン級とで沈むのは時間の問題なので、カーティスは迷っている暇は無いと判断し、奥の手の秘匿ミサイルを使うように指示を出した。
「で、ですがあれは…!」
「良いから使いなさい! 使わぬ後悔よりも使ってからの後悔よ!」
部下より反対されたが、カーティスは使わぬよりも使ってからの後悔と言って、秘匿ミサイルをコロニーに向けて撃ち込んだ。その秘匿ミサイルは、MSの融合炉を使った核ミサイルであり、それなりの数を用意してあった。それをカーティスは全弾コロニーに向けて撃ち込み、二十九基中、三つのコロニーの破壊し、周辺の二基のコロニーを巻き込み、五基の破壊に成功する。
「こ、コロニー三基、いや、五基の破壊を確認!」
「死なば諸ともってね!」
苦し紛れに放った核ミサイルが五期のコロニーの破壊に成功したことで、カーティスの後悔は無かった。そのまま艦橋まで迫ったディビニダドによって、艦共々殺されると思っていた。だが、救援に駆け付けたスパルタン・クラウドのストライクノワールガンダムに救助される。
『試験艦隊、大丈夫か!?』
「あぁ、軍法会議に掛けられる…」
無事を問うクラウドに、カーティスは答えることなく秘匿ミサイルを無断で使用した件で、軍法会議に掛けられると項垂れた。
そのオリオン級ミサイル母艦を襲っていたディビニダドは、クラウドを初めとするスパルタンたちの猛追で撃破される。クラウドらも無事では済まなかったが、脅威は確実に取り除かれつつあった。
「ぬぉぁぁぁッ!!」
更にディビニダドは数を減らす。ディビニダドのフェザーファンネルなどの攻撃で半壊のラッシュデストロイを駆るセオドアは、まだ生きているスラスターをフルに稼働させ、残っている右手に握られた機体サイズのビームサーベルで切り裂こうと接近する。
接近してくるラッシュデストロイにディビニダドはフェザーファンネルを全基展開して撃破を試みるが、半壊状態でもビーム・バリアーと高機動力が健在のラッシュデストロイは物ともせず、サーベルの間合いまで接近すれば、直ぐに巨大なビームの刃をディビニダドに振り降ろす。
「無駄だァ! 逝けェェェッ!!」
これにディビニダドは至近距離からのビームを撃ち込み、撃破しようにもビーム・バリアーの無い状態でも一撃の撃破は困難を極める。そこが分かっているセオドアは雄叫びを上げながらサーベルを振り降ろし、ディビニダドの巨体を両断した。
胴体を切り裂かれ、内蔵している核融合炉まで切り裂かれたディビニダドが核爆発を起こそうとする中、セオドアのラッシュデストロイは直ぐに安全圏まで離れ、そこからディビニダドの核爆発を見守る。
「あぁ、ボロボロだ…! 直せっかな、こいつ」
ディビニダドを撃破した後、セオドアは半壊して動けるのが奇跡なラッシュデストロイの損傷状況を見て、直せるかどうか頭を悩ます。
「退けっ! 邪魔だぁ!!」
残り二十四基となったコロニーに、ジュンやガッツ、ビリー等のスパルタンとUNSC海軍の混成部隊は損害に構わず、付近の所属の違う友軍部隊を指揮下に収めながら突っ込んでいた。ディープストライカーを駆るスパルタン・ジュンは、アーガマ級メガ粒子砲を撃ち込み、進路上の邪魔となる敵艦を撃沈する。
「畜生! クソォォォッ! ずぁぁぁッ!!」
UNSCやISAと同じ宇宙海軍であるため、スパルタンと他の混成部隊の指揮下に入れられたメトは、乗り換えたばかりのスコープドッグで周辺から次々と押し寄せる同盟軍機に向け、ヘビィマシンガンを乱射していた。消耗品の如く破壊されていくスコープドッグで、乗機を撃破されながらも無事に生き延び、また戦っているメトは強運の持ち主に違いない。
生き延びたとしても、別の地獄が待っているわけだが、今のメトにそれを考えている暇は無い。ただ向かってくる敵を撃ち落とし、この戦いに生き延びる事が先決なのだ。それしか頭に無いメトは、向かってくる敵機を撃破しながら味方の前進を支援する。
「左舷に敵MA!」
「えっ、キャァァァ!?」
突撃部隊に合流した連邦宇宙海軍の主力艦「ロバート」号に乗る艦長であるマリアは、レーダー手の報告でディビニダドが自分の方に迫っていると知り、悲鳴を上げる。ディビニダドに目を付けられたら、沈んだも同じだ。それが分かったマリアであったが、大破寸前のザムザザーがディビニダドに突っ込む。
そのザムザザーに乗っているのは、否、搭載されたBC07013Tだ。守るべきぺルグランテはディビニダドと相討ちで破壊されており、どうしようかさえ考えられない脳だけのクローンは、最大の脅威であるディビニダドへ特攻と言う決断に至ったのだ。
向かってくるザムザザーに気付いたディビニダドはフェザーファンネルを展開して撃破を試みるも、自分の命も省みないBC07013Tはダメージを受けても目標へただ向かい、やがて激突して大破する。
上層部の予想通り、BC07013Tを初めとした廃棄処分予定の生体CPU等は目標を達成し、見事にこの戦いで全滅した。
「とどめだァ!!」
BC07013Tに特攻されたディビニダドはまだ生きていたが、スパルタン・ガッツの駆るデンドロビウムの大型ビームサーベルで胴体を切り裂かれ、真っ二つにされて撃破される。
「爆導索で!」
瀕死のディビニダドを撃破した後、ガッツのデンドロビウムは本機の機動力を生かして敵機雷原突破用の兵装を敵集団に向けて投げ付け、多数の敵を撃破して突破口を開く。その開いた穴からビリーのディープストライカーカスタムが突き進む。
「ウォォォッ! こいつでぇ!」
射線上に敵機が居ないのを確認すれば、ビリーはディープストライカーカスタムの各所に装備された対巨大目標用高性能ミサイル全弾をコロニーに向けて撃ち込んだ。
発射された六発の巨大目標用のミサイルは、標的にしたコロニーに向かって行き、周辺に張り付いている護衛艦に六発中、一発が迎撃されて破壊されたが、残り五発はコロニーに命中し、その名の通り見事に目標を破壊した。爆発で生じた破片は周囲の敵機と敵艦、それに六基ほどのコロニーを巻き込んだ。残り十三基だ。
「コロニーの破壊をまた確認! 残り十三基!」
「突撃した友軍より報告! デストロイガンダム数十機による攻撃で更にコロニーの撃破に成功! 残り九基です!」
「よし、このまま!」
地球防衛本部として使われているISA海軍の軌道ステーションで、次々と来るコロニー破壊の報告に上層部や司令官は歓喜する。だが、それは長くは続かない。残り九機となったところで、突撃部隊は息切れを起こしたのだ。
「突撃した宇宙軍並び海軍、被害が拡大中!」
「戦力半減! 各艦隊、増援を要請中! このままでは全滅します!」
決死の覚悟で敵陣に突っ込んだ宇宙軍並び海軍の連合艦隊であったが、同盟軍のコロニー落し部隊と同じく息切れであった。それでも、コロニーは九基も生きており、地球を破壊できなくとも、確実に生命が存在しない死の星に変える事は可能だ。
「し、司令官…!」
「むぅ、突撃した全艦隊に、玉砕してでもコロニーの破壊を命じるしか…!」
次々と来る芳しくない状況の報告に、司令官は地球防衛に参加した全艦隊に玉砕命令を掛けてでもコロニーを破壊する他ないと判断し、その司令を出そうとした。地球を守るためなら致し方ない犠牲だと思い、固唾を飲みながら玉砕命令を出そうとした司令官であるが、ここで援軍が到着する。
それは、UNSCのみららず、連邦軍で最強と謡われているインフィニティ級戦艦一番艦「インフィニティ」であった。
「やっと着いた! 全艦戦闘態勢! これより我がインフィニティはコロニー群へ突撃し、全てのコロニーを破壊する! 我々の到着まで耐え抜いた彼らの犠牲を無駄にするな!!」
コロニー群の後方にワープで現れたインフィニティ級戦艦は、艦長であるラスキーの号令の下、コロニー群に向けて巨艦の腹に抱えたストライデント級重フリゲート十隻とスパルタンチームを展開しながら突撃する。大分急いでいたようだが、地球圏から離れていたために遅れたようだ。
「こ、後方にインフィニティ出現!!」
「なんだと! インフィニティは地球圏から離れた場所に居るんじゃないのか!?」
インフィニティ出現の報告を聞いた同盟軍は慌てふためていた。インフィニティは彼らの言う通り、地球圏から離れた距離に居た。地球への救援が間に合わないと思っていた同盟軍であるが、フォアランナー由来のエンジンを使うインフィニティは、こうして同盟軍の予想を裏切ってコロニーが阻止限界点まで目と鼻の先に迫った時期に現れた。
「突っ込んできた連邦の奴らは現状の戦力で構わん! インフィニティに集中だ! 何としても奴らを、奴らを全力で止めろォーッ!!」
人類最強の部隊として名高いインフィニティに対し、同盟軍は残る余剰戦力を全てぶつけるが、コヴナント戦争中の決戦兵器として、戦後のUNSC海軍復活の象徴として建造された全長五千メートルの巨艦は止められない。ディビニダドが搭載している核ミサイルを放つが、シールドで容易く防がれてしまう。
「うわぁぁぁ!」
「核ミサイル、船首に命中! シールドの二十パーセントを喪失!」
「怯むな! 艦にコロニーを突っ込ませるだけを考えろォ! 行けェ!!」
核ミサイルですら止められない巨艦であるが、艦内に凄まじい振動が伝わる。それでも、ラスキーは怯まずに目前のコロニーへ艦を全速力で向かわせる。迫り来る巨艦は、進路上全ての物を圧し潰しながらコロニーへと向かう。あれほど強力であったディビニダドでさえ、インフィニティの巨艦に轢かれて叩き潰される。
「面舵! 面舵ィ!」
「間に合いません!」
「ワァァァッ!?」
インフィニティの進路上にある全て物は、轢き潰されるだけだ。そのままインフィニティはコロニーへと突っ込んで巨体と速力の勢いでコロニーを圧し潰した。続けて二基目や三期目と突っ込んだり、単独でコヴナント軍の一個艦隊とやり合えるほどの火器を撃ち込んで潰していく。
「我々はMAのディビニダドをやる。ファイヤーチーム、行くぞ!」
展開した十隻のストライデント級重フリゲートは、同じく展開されたスパルタンチームと共にコロニーへの攻撃を始める。エクスバイン・ガンナーを駆るスパルタン・ロックは、自分のチームを率いてディビニダドの排除に向かう。同レベルな化け物との交戦経験があるファイアーチームにとって、ディビニダドは手強い相手では無かった。数々の経験が、インフィニティやスパルタンⅣのファイヤーチームを最強部隊として成長させたのだ。
一機目のディビニダドを落とせば、次のディビニダドの排除に向かう。他のスパルタンチームも、三チーム掛かりでディビニダドやその他のMAの対応に当たっていた。
「先輩たちが抑えている間に!」
「えぇ! 私たちはコロニーを!!」
復元されたガンダム試作三号機をコアユニットとしたデンドロビウムを駆るスパルタンⅣのミカとレイナは、ストライデント級二隻と共にコロニーの排除に向かう。ストライデント級の援護を受けつつ、二人のスパルタンが駆るデンドロビウムはマイクロミサイルコンテナを全基発射し、慌てて自分らの迎撃に向かう同盟軍部隊を一掃する。
「レイナ、コロニーデストロイヤーを!」
「えぇ!」
爆発の連鎖が巻き起こる戦場の中を駆け抜ければ、コロニー破壊用のミサイルを発射した。そのコロニーデストロイヤーと呼ばれるミサイルは、標的にしたコロニーに向かって飛んでいき、一撃でコロニーを破壊する。それを何発かウェポンコンテナに搭載しており、撃てる限り撃ち込んでコロニーを破壊し続ける。展開されたストライデント級にもコロニーデストロイヤーが搭載されており、インフィニティが向かえない場所にあるコロニー破壊の方に展開されたストライデント級がそれを撃ち込み、コロニーを破壊していた。
「プラズマダイバーミサイル発射!」
阻止限界点まで突き進むコロニーに向け、インフィニティはシヴァ核弾頭の代わりの奥の手として搭載していたプラズマダイバーミサイルを発射した。発射されたそのミサイルは、最後のコロニーに向けて飛んでいき、命中してコロニーを見事に破壊した。残るコロニーも、連邦の連合艦隊による決死攻撃やストライデント級のミサイル攻撃で沈んでいき、ディビニダドもスパルタンや決死隊による攻撃で全滅する。
こうして、連邦軍の決死攻撃やインフィニティの予想外の出現により、同盟軍による狂気のコロニー落し作戦は失敗した。コロニーとディビニダド全滅の報告を聞いたコロニー落し作戦の指揮官は、茫然として膝から崩れ落ちる。
「お、終わった…! 俺は終わりだ…!」
これで終わりです。
参加者の皆様、ご応募いただき、ありがとうございました。
次はエピローグの後、次の企画へと移りたいと思います。