【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
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古代兵器を探せ
ターニャ・フォン・デグレチャフが属するイヴ人の武装勢力「帝国再建委員会」はかつて自分たちの植民地であった世界を再び手中に収めた。
そこに後から住んでいた者たちの抵抗を排除し、再建委員会がその世界を再占領した理由はただ一つ。かつての自分たちの″忘れ物″を取りに来たのだ。
今の統治者をターニャが殺し、抵抗する残党が投降したところでその忘れ物を探したが、何処にも無かった。
統治者が乗っていた司令官機こそが忘れ物であると思われていたが、忘れ物に対する資料は帝国軍の武装解除前に殆ど処分されてしまったのか残っていない。わずかに残された資料で統治者の搭乗機は忘れ物であることは否定された。
では、忘れ物は何処に行ったのであろうか?
その行方は投降した前の統治者の側近たちが知っていた。
拷問染みた聴取によれば、既に忘れ物はこの世界には無く、ある者たちによって異世界に運び出されていた。ある者たちは別のイヴ人の武装勢力とは違い、異世界より来た武器商人の男たちであった。武器商人等は統治者と取引を行い、多数の兵器と交換で忘れ物を受け取ったのだ。
それを知った委員会は情報部を総動員し、忘れ物の行方を探った。
「一か月の後方勤務はどうだった? 中佐」
帝国再建委員会が制圧した世界で、一か月にも渡る後方勤務はどうだったかを問う委員会の軍事司令官に呼び出されたターニャは、優雅な生活であったと答える。
目前の彼女はもちろんイヴ人であり、二百年以上も生きて今も現役の将官だ。イヴ人の寿命は五百年以上。だが、百年は生きたイヴ人はそうは居ない。大体百年以内に病気か事故、戦闘で死ぬ。目前のイヴ人は、二百年以上生きた大変貴重な存在。しかも帝国がまだあった頃は師団長で、末期には五万の兵力を率いる軍団の指揮官であった。
見た目は二十代後半の女性にしか見えないが、これでもれっきとした司令官なのである。
「はい、とても優雅な物でした。部下の練度も上がり、補充の人員も使えるようになりました」
「結構、そんな貴官に新しい任務だ」
「…どのような任務で?」
部隊の練度も上がったことを伝えれば、司令官はターニャに新しい任務を告げる。
これにターニャは息を呑み、また危険な場所へ派遣されると思って覚悟し、任務内容を心して聞く。
「貴官は聞いたことはあるな、忘れ物、いわゆる古代兵器についてだ。情報部が遂にその所在を掴めたのだ」
忘れ物、かつて存在していた神聖百合帝国の最終兵器、通称「古代兵器」の所在が掴めたとターニャに向けて情報部の報告書を渡しながら告げる。
渡された資料に目を通したターニャは、その古代兵器を回収する任務であると即座に理解した。また危険な場所へ行かされるのだと。
「場所は…あの世界か」
「そうだ。貴官が同胞たちを救い、人間の義勇兵を見付けた世界だ。よもやあの世界に古代兵器があるとは思いもしなかった。何の因果か…」
あの世界。そう、ヴィンデル・マウザーの歪んだ理想郷と化したあの戦争しかない世界だ。
そこでターニャは同胞のイブ人たちを救い、上の都合で消されそうになった連邦の将兵たちを義勇兵として迎え入れた。そこに古代兵器が持ち出されていたのだ。司令官の言う通り、ターニャも何の因果かと思う。
「今回は同盟軍。しかも最前線ではありませんか。前より厳しいですぞ」
「だが、貴官以外にこなせる者は居ない。全うできるイヴ人は、貴官と貴官の部下だけなのだ」
「傭兵を雇うと言う考えはありませんかね?」
前より厳しいと言えば、司令官はターニャとその部隊しか出来ない任務であると告げる。要はこれ以上イヴ人を減らすような真似はしたくないのと、出来るイヴ人がターニャたち以外居ないと言う物だ。
これにターニャは傭兵を雇うと言う考えはないのかと指摘する。その指摘に対し、司令官は難色を示す。どうやらイヴ人以外が信用できないようだ。
「その考えは私の脳裏にあった。だが、前に裏切られた経験があってな、なるべくイヴ人にしようと思っている。古代兵器の所在を知らせたのは、我々が飼い慣らしている人間の情報員であるが」
「そこは人間ですか。その様子だと、他にもありそうですな」
「鋭いな、貴様。そうだ、この古代兵器の所在の特定は、モンターク商会と呼ばれる者たちの協力もあったのだ」
「モンターク商会?」
「貴官が知らないのは無理もない。表向きは真っ当な企業を謡う怪しげな商会だが、取引すれば有益な情報をくれる」
傭兵を信用できない理由は一度裏切られた苦い経験があるからだと話す司令官だが、情報収集に当たる情報員は人間であった。
そこは人間なのかとツッコんだターニャは、まだ他にありそうだと口にすれば、司令官は顔をしかめ、モンターク商会の存在を明かす。
どうやら、そのモンターク商会がターニャの回収部隊の支援をしてくれるようだ。案の定、司令官は支援してくれるのがモンターク商会であると資料を渡しながら告げた。
「そのモンターク商会とやらが、貴官の回収部隊の支援をしてくれる。貴官は我が偽装輸送艦でこの合流地点に向かい、そこで代表者と接触するのだ」
彼女が指で示した場所は連邦軍の勢力圏内の惑星だ。そこが合流地点となっている。
そのモンターク商会とやらが本当に信用できるかどうか怪しいが、目前の女性が信用に値する商会であると表情で訴えている。ここで逆らうのは自分の昇進に影響するかと思い、敢えて言わずに従った。
「詳細は明日のブリーフィングで説明する。それまで英気を養うが良い」
「了解であります」
色々と不満があり過ぎる任務だが、前の世界と同様に安全なる後方勤務をするために従い、敬礼してから司令官の執務室を後にした。
一方で連邦軍は、帝国再建委員会がかつて自分たちの物だった古代兵器がある惑星に大攻勢を仕掛けようとしていた。
その惑星の名はガルダーゴン。同盟軍が太陽系に進出するに的確な位置しており、同盟軍が一度ここを失えば、太陽系に対する侵攻は二度と不可能となり、防戦一方となってしまう。逆に連邦軍はそこを抑えれば、同盟領に侵攻する足掛かりとなる。故に連邦軍は太陽系奪還以上の戦力を投入した。
作戦に投入される総兵力数は八百万以上。艦艇は四万隻以上であり、連邦軍所有艦艇の半数に当たる。航空機と機動兵器を合わせた総数は七十万機以上と連邦軍にとってかなり大博打な大規模攻勢だ。
無論、失敗すれば連邦軍は防戦に立たされる羽目となる。故になんとしても成功させなければならない。この為に連邦軍はUNSC海軍旗艦インフィニティ級スーパーキャリア一番艦インフィニティと二番艦エタニティ、大型MAデストロイガンダム搭載用の為に新たに建造した三番艦ロゴスを投入する。滅多にない史上最大の投入だ。
既に艦隊の集結は済んでおり、後はガルダーゴンに雪崩れ込むのみである。
この連邦軍のガルダーゴンに大規模攻勢の兆しありとの情報を得た同盟軍は、それらを迎え撃つべく宇宙軍全艦隊の七割の集結を急がせた。移動可能な宇宙要塞も出来る限り移動させ、連邦軍の大攻勢に備えた。
かくして、連邦と同盟の双方の宇宙軍による史上最大の宇宙艦隊戦の火蓋が切って落とされようとしていた。
ガルダーゴン攻略作戦に参加すべく、艦隊に合流しようとしていたインフィニティ級スーパーキャリア一番艦インフィニティのハンガーに、多数のコンテナが運び込まれていた。
「なんだ、今回の作戦の為の装備か?」
続々と運び込まれてくるコンテナに、元
「えぇ、コンテナの中身は…」
「ガンダムよ、バック」
元ODSTであるスパルタンⅣのバックに話し掛けられた乗員はコンテナの中身を言おうとしたが、スパルタンⅣの指揮官であるサラ・パーマー中佐が代わりに中身を答えた。彼女もまたスパルタンⅣであり、バックと同じく志願してスパルタンⅣとなったのだ。
中身を聞いて驚いたバックは、このインフィニティにも運び込まれているデストロイガンダムの予備パーツなのかと問う。
「ガンダムだって? あのデストロイガンダムとか言う馬鹿でかいMSですか?」
「いえ、十五メートルから二十メートル以上のガンダムよ。まぁ、バーゲンセールって所かしら?」
「ガンダムに乗りたがってる奴らが集まって来るぜ」
「ガンダムのバーゲンセール。まるで闇市だな」
バックの問いにサラは通常MSサイズのガンダムであると答え、この運び込まれてくるガンダムをサラはバーゲンセールだと例えた。その例えに、黒人男性のスパルタンⅣ、ジェムソン・ロックは闇市であるとも言って入って来る。
彼もまたバックやサラと同じくスパルタンⅣに志願した者であり、スパルタンになる前は
「闇市? 物騒だな、ロック」
「これだけのガンダムがインフィニティに運び込まれるのには理由がある。中佐、ONIはなんと?」
「それについてはロック、在庫処分セールだよ。つまり廃棄処分が決定したのを、インフィニティに運び込んできたのさ」
サラの代わりにこのインフィニティの艦長、トーマス・ラスキーがロックの問いに答えた。
彼が明かした次々とガンダムが運び込まれる理由は廃棄処分であり、それをラスキー艦長は在庫処分セールに例える。つまり予備パーツも無い機体が次々と運び込まれているのだ。一度戦闘を行い、戦闘で損傷すれば二度と修理できず、武器弾薬を喪失すれば補充も出来ない。
どのガンダムも顔こそは似ているものの、実際は中身も外見も違うので、共食い整備も出来ない。このガンダムたちは一度の戦闘で使い捨てられる為に、インフィニティに配備されたのだ。
一度の被弾せずに戻れば良いのだが、兵器は一度戦闘を行えば何処かに支障を来す物。何度も戦闘を行っていれば、そのうち何処か壊れて搭乗者に危害を及ぼす。現地改装にも限度があり、それに達すれば破棄するしか無くなる。
「なんだよ、使い捨て前提か。まさにインスタントガンダムってところだな」
「それにしても、よくもこれだけ集められましたな。中には連邦軍の物でないのもある。出所は?」
在庫処分セールと聞き、バックはそれらのガンダムをインスタントガンダムと表した。
完全に使い捨て前提であるが、ロックは見知らぬガンダムが多数あるので、サラにそれらのガンダムの出所を問う。
「それが向こうは何も言ってこなかったわ。あれは何だと言っても、連中は何も答えなかったわ。倉庫にあったのをインフィニティに押し付けたようね」
「やれやれ、残り物に福があることを期待するしかないか」
サラはONIに聞いても出所すら答えなかったとロックに返せば、バックは残り物に福があることを祈った。次にパックはガンダムのパイロットは決まっているのかを問う。
「それで、パイロットは決まってるので?」
「それについては、君たちスパルタン次第だ。どれでも好きなのを選ぶと良い。速い者順だ」
「なら、一番良い物を選ぶとするか」
ラスキーから返ってきた答えに、バックは一番早く良い物を抑えて置こうと思い、ガンダムがある方へと向かった。
連邦軍の大規模攻勢作戦の準備が着々と進む中、戦略上価値のない宙域にワルキューレの遠征艦隊の姿があった。ニ十隻以上の艦隊の旗艦は、第一型マクロスとマクロス・クォーターの中間に位置するマクロス級戦艦だ。
突如となく自軍の制宙圏内に現れた所属不明の艦隊に対し、連邦宇宙軍は早急に艦隊を向かわせ、撃退する構えを見せる。無論、向かわせた艦隊は攻勢作戦から外された者たちで編成されており、練度はおそらく低い。未知なる地域に向かうワルキューレの遠征艦隊の相手にはならないだろう。
そんな雑魚のような連邦軍艦隊でも応援を呼ばれれば厄介なので、遠征艦隊は直ぐに対処せねばならない。遠征艦隊の旗艦のハンガーより、バルキリーであるVF-25Fメサイア一機が発艦する。そのVF-25はトルネード・パックと呼ばれる専用の装備が施されており、更に戦闘力を上げている。
『各員、相手は雑魚とは言え集まって来られれば厄介だ。早急に撃退せよ』
遠征艦隊の提督からの指令のアナウンスが響く中、先に発艦準備を済ませていたVF-25はエンジンを吹かせて暗礁宙域へと飛び立った。自由に飛び回れるようになったそのVF-25に乗るパイロットは腰のホルスターに忍び込ませていた音楽機器を取り出し、同時に持って居たコネクトを無線機に差し込み、再生ボタンを押して自分の好きな曲を再生した。
現在、参加者を募集中。詳しくは、活動報告にて。