【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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レッドチーム
コロニー船スピリット・オブ・ファイヤに配属されたスパルタンチーム。
ジェローム指揮下の元、ダグラス、アリスの三名で編成されている。戦闘力は高く、サンヘリオスの近衛兵多数を三名で排除している。
バニッシュト軍団との戦いでジェローム以外は戦闘不能に陥ったが、スピリット・オブ・ファイヤがUNSCを含める連邦軍と合流して戦闘復帰した際、残り二名も現場に復帰した。
現在はスパルタンⅣ式訓練や機動兵器訓練を受けている。

ジェローム 乗機:AEG-2ガンダム・スパルタンウェア
ダグラス 乗機:AEG-1ガンダム・同じく
アリス 乗機:AEG-1ガンダム・同じく

名前:金田慎太郎
性別:男
年齢:28歳
階級:少尉
所属:UNSC陸軍 トーキョー防衛軍
乗機:ダガーL


ガンダムを奪取しろ

 平和と思われていた惑星であるトーキョーの都市で戦闘が行われる中、その戦闘が起こっている都市に偶然にもターニャとマクギリスも居た為に巻き込まれてしまう。

 直ぐに遮蔽物となる場所へと隠れ、暴れ回る社会的底辺の者たちが乗る機動兵器らの様子を伺う。目に見える物全てに攻撃を加えているので、自分らも攻撃されるかもしれない。

 

「無茶苦茶な攻撃だな」

 

「一体、何処の連中だ? 無差別攻撃では無いか。おまけに統制も無い。誤射が起こるぞ」

 

 店から出たマクギリスは無茶苦茶な無差別攻撃を見て呟く中、軍人としてのターニャは統制の取れない陽動部隊の攻撃に、誤射が起きると指摘する。これに副官であるアーデは、服の下に着ている魔導士用戦闘服の機能を使おうとするが、ターニャに止められる。

 

「何をする!?」

 

「馬鹿か貴様! 迂闊に正体を晒すな!」

 

「このままでは俺たちもやられますよ!?」

 

 止めたターニャに対し、俺たちを殺す気かと部下たちは抗議する。実際、あの旧式機動兵器集団はこちらに近付きつつある。パニックになって逃げ惑っている市民らは、手当たり次第に撃ち殺された。

 モビルワーカーの強力な機関砲であるため、狙われた市民は一瞬で肉片と化している。これを見た部下たちは自分らにも撃ち込まれていると思い、恐慌状態寸前になり掛けている。真里菜もこの状況は初めてなのか、不安そうな表情を浮かべていた。

 そんなターニャたちの部下を見たマクギリスは、隠し持っていた小型無線機を使って石動とのコンタクトを取る。

 

「石動、私だ。無差別攻撃に巻き込まれた。迎えは送れないか?」

 

『現在、港は封鎖されており、迎えに行けません。すみません、総帥殿』

 

「こちらに連邦軍は来ないと言うのに、封鎖の方は手が速いな。自力で脱出する。ONI対策に持っておいた閃光手榴弾が役に立つ」

 

『では、健闘をお祈りします』

 

 小型無線機で石動が迎えに行けない状況になっていると知れば、部下に持たせておいた大量の閃光手榴弾を手に取る。

 

「目を瞑り耳を塞ぎたまえ。やられるぞ」

 

 短く会話を終えて小型無線機を懐へ仕舞えば、閃光手榴弾の安全栓を抜き、警告してから敵機動兵器集団に向けて投げる。マクギリスの警告に全員が耳を塞いで目を瞑った。

 三個ほど投げた為、凄まじい光と音が鳴り響き、敵機動兵器集団は眩い光で混乱して周囲に手兵装を乱射する。目をやられたらしく、混乱しているようだ。誤射まで発生している。

 

『うわぁぁぁ!?』

 

『や、止めろォ! 撃つんじゃねぇ! このオタクがァ!!』

 

「同士討ちが始まったな。今の内だ、急ごう」

 

 閃光手榴弾三個で敵が同士討ちを始める中、マクギリス等は急いでその場を離れる。ターニャ等も護身用に持って居る拳銃を取って警戒しつつ、石動が居る宇宙港に向かうマクギリスの後へ続く。

 

「おぉ、あんたら生き残りか!? 早くこっちへ来い! 反乱軍のMSやMWに殺されちまうぞ!!」

 

 旧日本軍のケピ帽を被り、払下げのM5Cアサルトライフルを持つ民兵は、他の民兵たちと共に身を挺しての避難誘導をしている最中、マクギリス等を発見してこちらに来るように叫ぶ。足止めの為か、対MS用ロケット弾を搭載したワートホグ数両が出て来る。

 拳銃を持って居れば怪しまれるためか、ターニャ等は拳銃を懐に戻し、民兵たちの避難誘導に従い、厳重に民兵たちに守られた地下鉄へと入っていく。

 

「これで少しは安心だな」

 

「君たちはここにいたまえ。私は四人を連れて彼女を探しに行く」

 

「あの女を探しに行くのか? 放っておいた方が良いんじゃないのか?」

 

 避難民が集まる地下鉄に入り、一息安心する中、マクギリスはヤザンやデカルト、他二名を含める四名を引き連れてマリを探しに行くと言い出す。これにターニャは放っておけと言うが、マクギリスはONIを排除するチャンスであると返す。

 

「いや、彼女の力は必要だ。それに我々を突け狙うONIを排除できるチャンスでもある」

 

 そう言ってマクギリスは残りを残し、四人の部下を連れて出て行った。マリを探すと言う目的もあるが、混乱に乗じて襲撃してくるONIの刺客を排除することを兼ねてである。意気揚々と民兵を押し退けて出ていくマクギリスと四人を見て、ターニャはことが終わるまで避難所に避難しておこうと判断する。

 

「では、我々はここでことが終わるまで待機だな」

 

「どうして? 我々は民間人を…」

 

「馬鹿か貴様、我々はこの世界にとって異物だ。地上の馬鹿共は、現地の軍隊に任せれば良い。我々は善良の市民らしく、ここへいれば良いのだ」

 

 ことが終わるまで避難すると言ったターニャに対し、戦える自分らが市民と同じく避難するのはおかしいのではと異議を唱える。その部下に今の自分らが善良な市民であると説き、避難民の振りをしてことが終わるのを待った。

 

 

 

 無差別攻撃はスピリット・オブ・ファイヤの艦長、ジェームズ・カーター海軍大佐が居るヨコハマ鎮守府にも及んだ。

 

『そこの所属不明機! 止まらんと撃つぞ!』

 

 警備を担当するUNSC陸軍のジェムズガンは、向かってくる社会的底辺の者たちが乗る旧式機動兵器集団に向けて警告したが、彼ら無視して攻撃してくる。ジェムズガンの左右に居たジェノアスⅡ二機が被弾し、一機は胴体をビームで撃たれて大破して二機は左腕を破壊される。撃ってきた敵に対して、残った警備のMSは発砲する。

 

「う、撃ちやがって! ぶっ殺してやる! こちらズール1-2、敵襲だ! 現状の戦力では対処不能! 直ちに増援を請う!!」

 

『了解した! 直ちに増援を送る!!』

 

 ジェムズガンに乗るパイロットは増援を要請しつつ、ビームシールドを展開しながら応戦するが、数が多すぎるために後退したジェノアスⅡと共に雨のような攻撃で撃破される。

 

「大佐、敵襲です! 避難を!!」

 

「どうやらそのようだな。レッドチームを呼ぼう。付近の訓練場に居る」

 

 慌てた海軍の士官がカーターに報告すれば、彼は全く慌てずに対処する。報告した士官は事務職であるのか、実戦経験は無い。逆に実戦経験豊富なカーターは、いつものように対処の指示を出す。そんなカーターに、ある陸軍士官は軌道エレベーターに向かうように言ってくる。

 

「カーター海軍大佐殿、直ちに軌道エレベーターに移動をお願いします」

 

「馬鹿を言え。この状況下で鎮守府を出るなど自殺行為だ。付近には私の船のスパルタン、レッドチームが居る。諸君らはやがて来る彼らと共に敵軍に対処するんだ」

 

 この状況で鎮守府を出ることを支持する陸軍士官にカーターは自殺行為と返し、的確な指示を飛ばす。彼の指示のおかげか、鎮守府を防衛する陸軍の一個機甲師団は向かってくる旧式機動兵器部隊を次々に撃破していく。

 これに経験の浅い師団長は驚き、海軍将校で艦長なのに敵軍との陸戦の仕方を知っていることに驚く。敵の方は軍事訓練も受けていない社会的底辺の者たちであるのだが。

 

『あの爺さん、本当に海軍の艦長か? 海兵隊の指揮官じゃないのか?』

 

「す、凄いぞ! 海軍のジジイは艦長なのに、奴の指示で敵が面白いように倒れていきやがる!」

 

「攻撃してくる鉄くず集団は、スコーピオン戦車や戦闘車両、ホーネット戦闘ヘリ部隊で対処可能です! これなら、スパルタンのレッドチームを待たずして勝てますよ!」

 

「あぁ! この戦況だと、スパルタンは過剰だな! 隷下の対機動兵器部隊と車両並びVTOLだけで十分だ! 予備戦力第56MS旅団の投入の必要も無い!」

 

 鎮守府の師団本部を兼ねた戦闘指揮所(CIC)にて、師団長はカーターの指示通りにすれば、敵が面白いように撃破されていくので、参謀はMSに乗った彼ご自慢のスパルタンのレッドチームは不要だと息巻く。これに師団長は同意し、予備戦力のMS旅団の投入が必要も無いと判断する。

 戦況はこちらが有利に働いていると思われていたが、いま攻撃している旧式機動兵器を社会的底辺の者たちに与えたのは炎のバラ騎士団残党だ。直ぐにバシュロ率いるゲイレールとジンクスⅡの混成部隊が鎮守府を襲う。

 

『こちらガーディアン3-1! 敵正体不明機複数接近中! 直ちに迎撃を開始する!』

 

「側面攻撃か? 所詮は鉄くずとガラクタ、博物館送りのジャンク品の集まりだ! 中身ごとスクラップにしてしまえ!」

 

『いや、ビームが効かない!? だ、駄目だ! 押されて…』

 

「東防衛区の第三大隊からの通信途絶!」

 

「予備戦力を投入しろ! 敵別動隊だ!」

 

 東の方面を防衛しているMS隊より報告を受け、鎮守府を攻撃している旧式機動兵器集団と思い、師団長は叩き潰せと言ったが、敵はゲイレールとジンクスⅢで編成された炎のバラ騎士団残党のバシュロ隊であり、瞬く間に大隊本部がやられてしまう。

 通信手からの報告を受け、師団長は直ちに予備戦力であるMS旅団の投入を命じる。

 本命の登場にCICが慌ただしくなる中、カーターが部下を伴って入って来る。これに師団長は提督が居る避難豪へ入るように告げる。

 

「海軍が何の用だ? この鎮守府の提督と一緒に退避豪に入らんか!」

 

「いや、苦戦して居るようでしてな。この老人の知恵を貸そうと思いまして」

 

「地上戦が得意な艦長か! 東方面より侵入した敵は一個大隊と二個中隊の小規模戦闘団程度だ。一個旅団で包囲して殲滅する」

 

 カーターがサポートしに来たと答えれば、師団長はその必要はないと答える。東方面より侵入して来たバシュロ隊は、MS一個旅団を投入して数の多さを生かして殲滅すると告げた。だが、レーダーではUNSC陸軍のMSの反応が次々と途絶している。

 

「レーダーを見たところ、苦戦しているようですが?」

 

「ぬっ!? たかが一個か二個大隊程度の数だぞ! 何をやっているか!?」

 

 反応が次々と途絶していることをカーターに指摘されれば、師団長は交戦中の旅団に怒号を飛ばす。

 鎮守府を守る機甲師団は訓練は済んでいるが、実戦経験の無い新兵を始めとしたパイロットが多く、実戦経験豊かな炎のバラ騎士団残党に苦戦を強いられていた。数の多さではいずれ勝てるだろうが、そこまでに至るには一個旅団ほどの機甲戦力が失われているだろう。

 これにカーターは素早く事態の終結と街への救援活動に十分な戦力を温存すべく、通信機を借りて衛星軌道上の宇宙ドックに艤装中のスピリット・オブ・ファイヤに、ODSTに増援を要請する。

 

「な、何を!?」

 

「通信機を借りるぞ。スピリット・オブ・ファイヤ、私だ、カーター艦長だ。ODSTのPT小隊をこちらに要請する。降下地点はヨコハマ鎮守府庭園だ」

 

「海軍が何をしている!? 我々陸軍で十分と言っているだろうが!」

 

「ここで無駄に戦力を浪費するのは惜しいと思いましてな。それにここで手間取っていては、街への救援が更に遅れる事となる。星を守るのが陸軍の仕事とは思いませんかね?」

 

 勝手に応援を要請するカーターに怒りを覚えた師団長は腰の自動拳銃を抜きかけていたが、幾度かの地上戦を経験している海軍の艦長の説得に、何も言い返せなかった。

 

『ビームシールドが!? ぎゃっ!』

 

『くそっ、何だあの赤い粒子を巻き散らすMSは!? 地上のビームが効かないMSも強いぞ!』

 

徹甲弾(AP)だ! APを騎士擬きにぶち込め! なにっ! 無い!? だったら持って来い!!』

 

「くっ、勝手にしろ!」

 

「鎮守府は海軍の基地でもありますからな。海軍も防戦に参加するのも当然の事。それと閣下、私の独断を許可していただき、ありがとうございます。つきましては、早期に解決いただきます」

 

 次々と出される隷下の無線連絡に、師団長はカーターの独断を許した。これにカーターは師団長に礼を言ってから、降下してくるODSTのパーソナル・トルーパー小隊の指示を行う。

 

 

 

「こ、こいつら! 実戦慣れしてやがる!」

 

 鎮守府内で交戦するジェノアスⅡに乗るUNSC陸軍のパイロットは、ジグザグに機動しながら襲い掛かるゲイレールにビームライフルを撃ち込むが、その全ては躱され続けていた。同じ機体の僚機も撃つが、敵機は全く当たらず、逆に新手のゲイレールのライフルを撃ち込まれて撃破される。

 上空のジンクスⅡの対処に当たるジェムズガン隊も同様であり、ジンクスⅡの支援型の砲撃でビームシールドごと貫かれ、近接型の大型ソードで切り裂かれて撃破されるばかりだ。通常型も強く、粒子ビームによる攻撃で動きを止めている間に、支援型の高出力ビームや近接型の大型ソードで切り裂かれて撃墜され、押され気味である。

 

「フン、所詮は愚民の軍隊か。まぁ、高い授業料を払った甲斐がある物よ」

 

 ハルバートをストライクダガーの胴体を叩き込んで撃破し、それを引き抜いて柄を肩に担いだゲイレールに乗るバシュロは、UNSC陸軍のパイロット等に手応えの無さを感じる。

 最も、自分らがこうして余裕に敵機を撃破できるのは、強力な火力を持つ戦闘車両で編成された機甲師団の主力を社会的底辺の者たちが乗る旧式機動兵器集団に引き付けさせているからだ。残党がこの戦法を思い付いたのは、騎士団解体後に自らが味わった経験が元である。自分らが受けた屈辱を、何も知らぬ哀れな者たちに、炎のバラ騎士団残党はやらせているのだ。

 

「しゅ、主力部隊はまだ来ないのか!? やれるぞ!」

 

『まだだ! まだ突っ込んできやがる!』

 

「くそっ! クソォォォ!!」

 

 次々とやられていく味方機を見て、救援は来ないのかと主力部隊は正面から突っ込んでくる敵部隊の対処に追われて向かえないと返す。これに救援を要請したパイロットは、向かってくるゲイレールに向けてビームを乱射する。

 彼が乗るストライクダガーのビームライフルでは、ゲイレールのナノ・ラミネート装甲は貫通することも出来ない。そればかりか避けられ、バトルアックスを叩き込まれそうになる。迫るゲイレールのバトルアックスに、パイロットは悲鳴を上げながら両手で無意味な防御姿勢を取る。

 

「うわぁぁぁ!? あっ、あれ…?」

 

 パイロットは死を覚悟していたが、自分を殺そうとする炎のバラ騎士団残党のゲイレールは集中砲火を受けて撃破されていた。そのゲイレールを撃破したのは、カーターがスピリット・オブ・ファイヤより要請したODSTの量産型ヒュッケバインMk-Ⅱ四機で編成されたPT小隊だ。

 彼らが乗る量産型ヒュッケバインは降下軌道強襲兵(ODST)仕様と呼ばれる改良機であり、無駄な装飾は可能な限り外され、敵地に降下しても長期間の戦闘が出来るようにされている。その為に外見も大幅に代わり、18メートルも大きくなったODSTの隊員のようだ。武装も信頼性の高い実弾仕様が多い。

 

「こちらジャイアントチーム、現場に到着。艦長、レッドチームはまだか?」

 

『もうじきこちらに来る。味方の被害を最小限にとどめてくれ』

 

『こっちはデビュー戦なんだぜ? いきなりビームも効かない連中と戦わされるなんてな』

 

 降下して四機がかりでゲイレールを撃破した小隊長は、ガンダムに乗るレッドチームはまだかとカーターに問う。これにカーターはもう暫く掛かると答えれば、まだMSでの実戦経験の無いODST隊員は文句を口にする。

 

「無茶はいつもの事だろう。さぁ、ロボットアニメの始まりだ。主人公になるぞ!」

 

 文句を言う部下にそう言い返せば、ODSTの量産型ヒュッケバイン四機は炎のバラ騎士団残党と交戦する。手始めに実弾のライフルを手近なゲイレールに撃ち込む。それも四機で一機を狙う。この集中砲火にゲイレールは持たずに撃破された。

 

『なんだあいつ等は?』

 

『フン、ここの連中より手応えはありそうだ! やるぞ!』

 

 邪魔な雑魚を片付けたゲイレールの一団は、ODSTの量産型ヒュッケバインに襲い掛かるが、彼らの高い連携を前に一機、また一機と戦闘不能かコクピットに集中砲火を受けて撃破される。ODSTは連携を取る一方で、炎のバラ騎士団残党は連携を取らずに挑んでいる。各個撃破されるばかりだ。

 

「お、おのれ! 愚民風情め! 群れおってからに! ついてこい!」

 

 上空を飛ぶジンクスⅡも優先的に支援型が落とされて行き、接近型は通常型と同様に落とされていく。これに怒りを覚えたバシュロは、複数の僚機を連れてODSTに挑む。援軍に助けられたUNSC陸軍は、ODSTの連携の高さに驚いて棒立ち状態であったが、その彼らに注意されて反撃に出る。

 

「す、凄い…!」

 

『突っ立つな! お前らも連携してやれ!』

 

「ヘル・ジャンパー共に言われなくとも!」

 

 この注意に、陸軍も威信を見せる為に連携を取って炎のバラ騎士団残党に反撃する。思わぬ反撃に練度では勝るが、数には劣る残党たちは下がり始める。

 

『愚民の分際で! ごわっ!?』

 

「こいつら、硬すぎる! レッドチームは!?」

 

『いま来たところだ』

 

 バズーカを持つゲイレールに、ODSTの量産型ヒュッケバインは専用のナイフをコクピットに突き刺して無力化する。それと同時にレッドチームはまだかと問えば、カーターは来たと答えた。

 

「あ、あれはガンダム!?」

 

『しかも三機も!?』

 

 カーターの報告と同時に現れたのは、ガンダムAEG-2一機とガンダムAEG-1二機による三機編成の小隊であった。これに奪取する予定だったガンダムの登場に、残党らは驚きの声を上げる。

 上空に飛ぶレッドチームのリーダー、ジェロームが乗るAEG-2は航空機形態の可変状態で上空のジンクスⅡ数機を撃ち落とし、人型形態になってからも更に複数のジンクスⅡを撃ち落とす。

 近接特化型のタイタスウェア装備のAEG-1に乗るダグラスは一機のゲイレールを力で踏み潰して、近くのもう一機にビームニーキックを食らわせ、とどめに大きな腕のビームラリアットを行って撃破する。

 最後にアリスが駆るノーマルのAEG-1はハンドガン型のドッズガンで相手のゲイレールの動きを封じ、そこから素早く切り替えた二刀流のビームサーベルで胴体に叩き込んで力尽くで両断した。

 このスパルタンⅡの三名が駆る三機の圧倒的なガンダムの戦闘力の高さに、炎のバラ騎士団残党は戦慄を覚える。

 

『な、なんて強さだ…!』

 

『上空のジンクスⅡ隊は、可変機のガンダム一機にやられている…!?』

 

『こ、これが英雄機ガンダム…!』

 

 戦慄を覚え、思わず戦うことを止めてしまう炎のバラ騎士団残党であったが、隊長のバシュロの喝の一声で戻り、周囲の敵を放置してレッドチームのガンダムに全機で襲い掛かる。

 

「呆けとる場合か! この馬鹿者共が! 一斉に掛かれぇ! 奴らは三機だァ!!」

 

『パイロットだけを殺し、機体だけを奪い取れば!』

 

『うぉぉぉ!!』

 

 バシュロの声で戦意を取り戻した地上のゲイレールと上空のジンクスⅡの部隊は、三機のガンダムに雄叫びを上げながら攻撃する。これにレッドチームは冷静に対処する。

 多数のジンクスⅡに包囲されたジェロームのAEG-2は機体の高機動を生かして攻撃を躱し、反撃で次々と撃破していく。重力下の惑星のこの軌道はパイロットがGで死亡しそうだが、乗っているジェロームはミニョルアーマーを纏っているので、何ともない。支援型を優先的に排除して、仕掛けて来る近接型の大型ソードを紙一重で躱して、両手に握った二振りのビームサーベルを高速で振って切り裂いた。

 切り裂かれたジンクスⅡの残骸が雨のように降る中、ダグラスのAEG-1タイタスは、次々と斬りかかるゲイレールを機体の巨大な手足で薙ぎ倒していく。タイタスのパワーはナノ・ラミネート装甲のゲイレールを捻り潰すほどで、剣や斧にメイスと言った近接武器で向かったゲイレール六機が無惨に横たわっている。

 更に大振りのハルバートやハンマーを振り下ろさんとする四機のゲイレールに対し、ダグラスは右肩のビームショルダーを展開させ、ビームタックルを行って四機とも強大なパワーで押し潰した。

 

「これならいけそうね」

 

 一方でダグラスと同じナノ・ラミネート装甲のMSを相手にするアリス機はビーム兵器主体の為に苦戦を強いられていたが、破壊したゲイレールのナイトブレードを取り、一気に形勢を逆転させる。切り裂いた敵機より手放されたメイスを左手に取って打撃を与え、コクピットにブレードを突き刺して更に無力化せる。

 引き抜いて背後より迫る敵機に対処する中、次々とやられていく味方に業を煮やしたバシュロは、怒り狂ってアリスのAEG-1に襲い掛かる。この様子を、ODSTの者たちはただ見ていた。

 

「俺たち必要か?」

 

『街に行く準備でもするか』

 

 自分らが加勢する必要はあるかと問う中、同僚は街の救援に行った方が速いと答え、一同はそれに応じて街への救援に向かう。

 

「何故だぁ!? 何故わしがこんな目に遭わねばならぬっ!? くワァァァ!!」

 

 ODSTやレッドチームの登場に計画の何もかもが狂ったバシュロは、半狂乱になりながらアリス機に襲い掛かったが、そんな彼がスパルタンが駆るガンダムに勝てるはずが無かった。落ちている槍を拾ったアリス機はそれをハルバートを振り下ろさんとするバシュロのゲイレールの胸部に突き刺す。突き刺されたが、ゲイレールはまだ動いており、ハルバートを振り下ろす。

 

「死ねぇぇぇ!!」

 

 目前のガンダムと刺し違える覚悟で向かったバシュロであったが、既にアリスは槍から手を放しており、奪ったナイトブレードをコクピットに突き刺した。大男はMSサイズの刀身に突き刺され、血を噴き出しながら息絶える。

 

「な、何故だ…!? なぜ愚民如きにこの騎士であるわしが…!?」

 

 自分が愚民と罵る者が乗るガンダムに敗れたことを理解できず、バシュロは息絶えた。

 彼のゲイレールが最後であり、上空のジンクスⅡもジェロームのAEG-2一機に全滅させられていた。鎮守府を攻撃した炎のバラ騎士団残党を全滅させたレッドチームは、それを司令室に居るカーターに報告する。

 

「こちらレッドチーム、敵部隊の殲滅完了」

 

『ご苦労。補給の後、街に急行してくれ』

 

「了解。補給後に街の救援に向かうぞ!」

 

 カーターより補給後は街に救援に迎えとの指示を受け、レッドチームは補給の間に休息を行った。

 

 

 

 市街地では未だに戦闘が続いていたが、各連邦参加勢力の救援によって暴徒染みた旧式機動兵器集団は制圧されつつあった。

 だが、炎のバラ騎士団残党にガンダムは奪取され、そればかりか各勢力は友軍であるUNSCの街に一切の配慮などすることなく、都市部を破壊する勢いで旧式機動兵器集団を攻撃していた。

 

「畜生、あいつら無茶苦茶しやがって!」

 

 ダガーLに乗るUNSC陸軍所属の金田慎太郎は、街の被害など構わずに攻撃する友軍部隊を見て苛立ちを覚える。ジェットストライカー装備のウィンダムやバリエントに乗る友軍のパイロット等は容赦なくミサイルを放ち、数件ほどのビルを倒壊させて敵機を撃破している。思わず撃ちたくなるほどだ。

 

「ここが俺たちの街だと思っているのか、あいつらは!」

 

『連中、敵を倒すことしか考えてないのか?』

 

 市街地の被害に配慮しない友軍に慎太郎らが苛立つ中、炎のバラ騎士団残党に与するリーオーやイクナトカスタム、サザーランドが襲い掛かる。上空のホーネットがミサイルで迎撃を試みるが、躱されてリーオーのマシンガンの対空射撃で撃ち落とされる。これにダガーLに乗る慎太郎らは警戒し、直ちに迎撃体制に移る。

 

「来るぞ!」

 

 ビームカービンをスコーピオン戦車と共に撃ち込むが、イクナトカスタムやサザーランドの高機動の前では躱されるばかりであり、一気に接近戦に持ち込まれて撃破されてしまう。

 

「うわぁぁぁ!?」

 

 慎太郎機もビームサーベルを抜く暇も無くイクナトカスタムに撃破されたが、彼は無事であった。陸軍のダガーLを撃破したイクナトカスタムを隊長機とした部隊は、止まっているガンダムを載せたトレーラーを守る部隊に襲い掛かる。

 トレーラーを守る護衛部隊のジェガンJ型は近付けないようにビームライフルを乱射するが、両側面よりスラッシュハーケンを使ってビルを伝って攻撃してきたサザーランドの攻撃を受けて小破し、イクナトカスタムのとどめの攻撃を受けて護衛部隊は全滅する。

 

「クソっ! なんだこいつ等は!?」

 

 最後に残った複数のスコープドッグに乗る兵士らは周辺にヘビィマシンガンを乱射するも、あっさりとサザーランドに避けられ、数機はマシンガンでハチの巣にされ、残った三機はブレードに斬られてやられた。

 

「う、うわぁぁぁ!」

 

 撃破された機体より奇跡的に助かったパイロットは逃げ出すが、イクナトカスタムより降りた高貴な男のゴールドメッキの自動拳銃であるルガーP08に撃ち殺される。逃げるパイロットを撃ち殺したイクナトカスタムの男は拳銃を腰のホルスターに戻し、トレーラーに積まれたガンダムを見て大変満足になる。

 

「フム、この私に似合うガンダムだ。では、このガンダムは私が…」

 

「あんたに似合わないから」

 

「っ! 何者だ!?」

 

 トレーラーの上に横たわるガンダム、ウィングガンダム アーリータイプを見た高貴な男はそれを自分の乗機にしようとしたが、突如となく聞こえた女の声に動揺を覚え、拳銃をホルスターから抜いて警戒する。

 彼が周囲を見渡している間に、ヒロイックで天使のような翼を持つガンダムのコクピットにマリが近付いていた。直ぐに高貴な男は部下に命じてマリに拳銃を向ける。

 

「貴様、誰が乗って良いと言った? それはこのドグナリフが…」

 

「分からないの? あんたみたいな叩き出された貴族には似合わないっての」

 

「この女、いい加減に! ふあっ!? 私の部下が一斉に死んでいる!?」

 

 マリに気付いた高貴な男は拳銃を向けつつ、部下に拘束するように命じるも、彼女が部下の一人の眉間をいつの間にか握っていた拳銃で撃ち抜けば、残りの部下たちは同じように一斉に眉間から血を噴いて死亡した。

 

「おのれ、この魔女め! 死ね…し、ししし、しばぁぁぁ!?」

 

 これに驚いた高貴な男はルガーP08をマリに向けて引き金を引こうとしたが、全身から茨が生え始めて死亡した。

 邪魔者を排除したマリはウィングガンダム アーリータイプのコクピットに座り込み、機体を起動させて立ち上がらせた。




今週はHALO:WARSだな。AEGタイタス好きです。

次回は誰も応募しなかったウィングガンダム(EW版)が暴れ回ります。
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