【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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若干早いけど、スパルタンターニャ誕生のお知らせ。

最後のイメージ戦闘BGM「いけないボーダーライン」
https://www.youtube.com/watch?v=ZKiTu8MXOkk


邪魔者を始末して

 ガンダム奪取の為、街を襲撃する炎のバラ騎士団残党の陽動部隊や騎士を排除したマクギリスやマリの元に、監視していたONIが襲撃チームを送り込んできた。この襲撃チームに、彼らは臆することなく交戦する。

 そのONIの襲撃チームは、ターニャら特務魔導大隊の方にも送り込まれており、彼女らが避難していた地下鉄では、既に交戦が始まっていた。

 

「ひィィィ!? な、なんだこりゃあ!?」

 

 ONIの襲撃チームの銃撃に巻き込まれた市民が叫ぶ中、ターニャら特務魔導大隊が防御術式で市民たちを守る。

 

「こいつら、市民ごと私たちをやる気か!?」

 

 守るべき市民が居るにも関わらず、容赦なく消音器付き短機関銃やカービン銃で銃撃してくるONIの襲撃チームに、ターニャは正気なのかと口にする。

 必死に防御術式を展開するターニャたちの後ろで、アーデや他の部下たちは隠し持っている武器の組み立てを行う。真里菜も防御に参加し、市民や武器を準備する部下たちを守っていた。

 

「銃は!?」

 

「できました! MP5(クルツ)ですが!」

 

「それでも構わん! 術式でカバーする!」

 

 MP5短機関銃の小型化モデルであるkしかないと答えれば、ターニャはそれでも良いと言って防御術式を他の者たちに任せ、投げられたそれを手に取り、弾倉を差し込み、ボルトを叩いて薬室に初弾を送り込む。セレクター近くにある安全装置を解除し、自分らに向けて消音器付きの銃を撃って来るONIの襲撃チームに向ける。

 目に見える全ての敵隊員に魔眼で照準して、手にしている小型のサブマシンガンに攻撃力を上げる術式を行って威力を底上げする。十分に溜まれば、即座に引き金を引いて撃ち込んだ。

 

『ぐわっ!?』

 

「数名、隠れました!」

 

「動きが速い! 流石は特殊部隊だ!」

 

 数十名の敵兵が被弾して倒れたのを確認した部下が、数名が遮蔽物に隠れたことを知らせれば、ターニャは流石は特殊部隊だと褒め、組み立てが完了したHK416カービン銃に切り替え、遮蔽物から出てこちらを撃とうとする敵兵を単発で撃ち殺す。

 持って居たMP5kはイブ人の部下に渡し、防御術式を展開している部下に守らせつつ、銃で応戦する。アーデの方はG36A突撃銃を組み立てを終えたが、自分の中隊の隊員と共に銃を民間人に向ける。

 

「ブラウトクロイツ少佐、こんな時に目撃者狩りか?」

 

「いや、邪魔な民間人をここから排除する! 死にたくなければ地下鉄から出ろ!」

 

 民間人を殺害する気かと問うターニャに対し、アーデは天井に銃を撃って民間人に地下鉄から出るように脅した。悲鳴を上げて我先に逃げようとする民間人らに対し、アーデは幼い子供を抱え、倒れた者は踏まないことや老人には手を引くようにも告げる。

 

「小さい子供は抱えろ! 倒れた者は踏むな! 老人には手を引け! 無視して出る者は射殺する!」

 

「わ、分かった! だから銃を撃つんじゃない! それとみんな落ち着け! あの女の言う通りにすれば死なないぞ!」

 

 脅しの為に天井に銃を撃つアーデに対し、慌てて入って来た郷土防衛隊の民兵は応じるから撃つなと言って、民間人の避難を誘導する。

 民兵を含める民間人らが地下鉄から出れば、アーデの中隊はそれを追って銃口を向け、一刻も早くここから離れるように仕向ける。民間人を巻き込みたくない真里菜もそれに同行していた。

 だが、ONIの襲撃チームは地上にも出て来る。

 

「おい、連邦軍だぞ!」

 

「あたしゃ呼んでないよ!」

 

「一体なにが…? 早過ぎるぞ?」

 

 現れた複数のエールストライク装備の105スローターダガーに、民兵らは驚いた表情を見せる。

 余りの速い連邦軍の登場にアーデらは慌てて地下鉄へと戻ろうとする中、そのMSを知る真里菜は民間人らの前に出る。

 

「いけない!」

 

「どうしたんだ!? 撃たれるぞ!」

 

 急に105スローターダガー集団の前に出る真里菜を止めようと声を上げるアーデであったが、スローターダガーが両足のつま先から12.5ミリ口径機関砲を展開したことで、ようやくその意味に気付く。あのダガー集団は、民間人諸とも自分らを射殺しようと言うのだ。

 ダガー集団の前に魔力を使って出た真里菜は急いで民間人全員を守り切れるほどの防御術式を展開し、対人用機関砲の掃射を防ごうとする。だが、広く防御術式を展開することで効果は弱まり、一発が貫通して真里菜の右腹部に命中する。

 

「やっ!」

 

「っ! 貴様ら、よくも!!」

 

 撃たれながらも防御術式を展開し続ける真里菜の負傷を見たアーデは、目前のスローターダガー集団に怒りを覚え、それらを倒すため、手にしているG36Aに収束砲撃術式を込めて撃ち込んだ。

 放たれた収束砲撃術式は目前のスローターダガー全機分に分散し、強力なエネルギー弾となって確実に命中する。その火力はMSを一撃で吹き飛ばす物であり、民間人諸ともアーデらを殺そうとしたスローターダガー全機は上半身が吹き飛び、下半身はただ佇んでいた。

 脅威を一瞬で排除したアーデは、自分の中隊の衛生兵に倒れた真里菜の治療をするように指示を出す。

 

衛生兵(ザニー)! はやく中尉を治療しろ! 急げ!!」

 

「はい!」

 

 直ぐに衛生兵が倒れた真里菜の側に寄り添い、治療術式で被弾した右腹部の治療を始める。

 

「な、何なんだあんた等は!?」

 

 アーデの副官が負傷した真里菜の手を掴み、必死に意識を保たせようとする中、目の前で何度も起こる超常現象の数々に混乱した民兵の一人が、手にしているMA5Cアサルトライフルを向けて何者かと問い詰める。

 震える手で銃を向ける彼の後ろに居る民間人や民兵らも怖がっており、怪物を見るような眼でアーデたちを見ている。生身で、しかも魔法でMSを撃破したのだ。当然のことである。

 

「貴様ら! 恩を仇で!」

 

「待って! みんな怖がるのは分かる。でも、殺そうとしないで…! せっかく生き残れたんだから…!」

 

 殺し合いがまた始まろうとする最中、重傷の真里菜の必死の訴えで双方は銃を下げた。

 そんな時にターニャと残りの部下たちが地下鉄から出て来る。どうやら、地下鉄のONIの襲撃チームを全滅させたようだ。現れたターニャは、民兵と民間人らに向け、即刻その場からの退避するように脅しを掛ける。

 

「何が起こったか知らんが、そこの民兵や民間人共、死にたくなければ直ぐにその場から去れ!」

 

 たかが幼女の脅しに従う訳が無いと思われていたが、その迫力は凄まじく、脅された民兵や民間人らはターニャの迫力に押されて避難し始める。

 

「邪魔者は消えたぞ。アーデと二名は中尉をモンターク商会の方へ移送しろ。残りは、ハゲタカやネズミ共の始末だ」

 

 アーデと他二名に負傷した真里菜を移送するように指示を出したターニャは、残りの部下たちにONIの襲撃チームを始末するように指示を出す。

 事実、ターニャ等が現れて数分ほどで、周辺のビルにONIの襲撃チームや他の連邦の特殊部隊が潜み、彼女らに銃口を向けている。ターニャが狙撃手のいるビルにカービン銃を向ければ、直ぐに引き金を引いて狙撃手のみを追尾術式で抹殺する。

 

「各員、市街戦だ! 周囲の建造物の窓という窓、あるいは出入り口に警戒しろ! 隙を見せるな! 奴らはいつでも我々を殺すチャンスをうかがっているぞ!」

 

 敵の狙撃手を抹殺したターニャは部下たちに市街戦にするように命じれば、上空より現れる新手のMS隊に向けて砲撃術式を放った。

 

 

 

 ターニャ等もONIの襲撃チームより攻撃を受ける中、ガンダムに乗るマクギリス、ヤザン、デカルトはそれぞれが交戦する敵を圧倒していた。

 

「う、うわぁぁぁ!?」

 

 キュルイゼンが乗るバーラリードッグは、ヤザンのZガンダムに踏まれ、潰されようとしていた。脱出しようにも開かず、脱出できぬままキュルイゼンはZガンダムに踏み潰される。

 

「フン、殺し屋共と聞いて期待していたが、この程度か」

 

 ヤザンはONIの襲撃チームと聞いて期待していたようだが、自分に向かってくるのはATばかりなので不満気であった。そんな彼の元に、ベースジャンバーに乗った特殊仕様のジェガンD型の編隊が現れる。この編隊を見たヤザンは笑みを浮かべ、壊滅させたキュルイゼンのチームよりは期待できると思ってビームライフルで攻撃する。

 

「MSか。フン、チビ助共よりは面白そうだ!」

 

 特殊仕様のジェガンD型の編隊に対し、ヤザンは単独で挑んだ。

 ガンダムXに乗り、炎のバラ騎士団残党と戦うデカルトは、彼らが駆るグレイズ・リッターやグレイズ、ゲイレールなどを圧倒し、残党側の機体は僅か六機であった。

 

「まぁ、落ち武者共ならこの程度だな」

 

『お、おのれぇ! なぜ我らの攻撃が当たらん!?』

 

 炎のバラ騎士団残党はデカルトに一撃の攻撃も当てられなかった。デカルトはイノベイターであり、彼が劣等種と見下す騎士の攻撃など、手に取るように分かるのだ。

 それにナノ・ラミネート装甲に有効なナイトブレードを撃破した敵機より奪っており、それで三機一体で襲い掛かるゲイレールを撃破する。並の人間なら出来ぬ芸当であるが、イノベイターであるデカルトには造作もない事だ。

 

「全く、落ち武者になるのは無理もねぇな」

 

『くそぉ~! たかが一機のMSに!』

 

「どうした? 勝てなくて悔しがってるのか?」

 

 三機のゲイレールを潰したデカルトは炎のバラ騎士団残党の余りの弱さに呆れ、彼に侮られた隊長は怒りを覚えて操縦桿を握る両手を握り潰す勢いで強める。

 更に煽り立てるデカルトに対し隊長は、マリンダのブリッツガンダムに背後から襲うように部下に指示を出させ、部下が乗るグレイズは彼女に指示を出す。指示を受けたマリンダのブリッツガンダムは、ミラージュコロイドを発動させてデカルトのガンダムXの背後に接近する。

 無論、デカルトはそれに気付いており、気付かぬフリをしてナイトブレードの剣先を隊長が乗るグレイズ・リッターに向けていた。

 いざ背後の透明のブリッツガンダムがデカルトのXに近付き、近接用に武器で突き刺そうと向かった。背後から近づくマリンダに気付いていたデカルトは、残党が彼女に隠していた真実を告げる。

 

「お前が養っていた餓鬼ども、既に死んでるぜ」

 

『えっ…?』

 

 この拡声器を使ったデカルトの一言で、マリンダは動きを止めてしまった。自分が守るべき下の孤児たちは、既に死んでいると言われたからだ。

 事実を問う前に、マリンダはデカルトのガンダムXの左手に握られたビームソードで胴体を貫かれ、彼女はビームの刃に呑み込まれて消滅する。その表情は死の恐怖では無く、突然告げられた自分が守るべき者たちが死んたことに驚いた物であった。

 

『き、貴様! 何故それを!?』

 

「フン、不意打ちを食らわせる騎士が、言う事かよ!」

 

 自分らが必死に隠していたマリンダに対する真実を知っているデカルトに隊長は驚く中、彼は容赦なくヤケクソに挑んでくるグレイズ・リッターのハルバートの斬撃を躱し、ナイトブレードをコクピットに突き刺す。

 

『よくも隊長を!』

 

 コクピットをブレードで貫かれたグレイズ・リッターが機能を停止する中、残ったグレイズ数機がホバー移動しながら仇討に来る。だが、デカルトに敵うはずが無く、全機が切り裂かれて撃破された。

 

「俺じゃなく、オワコン騎士団を恨むんだな、ブリッツガンダムの姉ちゃんよ」

 

 炎のバラ騎士団残党の陽動部隊を壊滅させたデカルトは、コクピットを貫かれて横たわるブリッツガンダムに向け、恨むのは自分では無く、炎のバラ騎士団残党を恨めと言って軌道エレベーターに向かった。

 広い場所へ移動したライゼル・ラントのF90ガンダムFタイプとマクギリスのストライクガンダムの戦いも、決着が着こうとしていた。

 

「ほぅ、中々やる」

 

 腕部のビームスパイクの打撃はソードストライカー装備のストライクの左腕のアンカーを破壊し、更には得物であるシュベルトゲーベルも破壊した。このライゼルの格闘センスに、マクギリスは関心の声を上げた。

 ほぼ全てのソードストライカーの装備を破壊され、武装は殆ど残っていないストライクに対してライゼルはとどめの一撃を食らわせようと、右腕部のビームスパイクを叩き込もうとする。これにマクギリスは躱し、素早く抜いたアーマーシュナイダーをコクピットに突き刺すが、躱されてしまう。

 蹴りを躱したマクギリスは距離を取り、機体の左手に握られたもう一本のアーマーシュナイダーを投げ付けるが、弾かれる。対装甲ナイフを弾いたF90は、逃したとどめを行うために向かってくる。

 

「中々のセンスだ。だが…」

 

 接近したF90の連続の打撃を躱しつつ、ライゼルの動きを観察していたが、マクギリスに取っては期待外れであった。そのまま打撃を躱し、アーマーシュナイダーをコクピットに突き刺す。装甲ナイフに突き刺されたライゼルは、当然ながら絶命する。

 

「三日月・オーガスやガエリオの方が上だ。君は、どちらかと言えば少し強い方だ」

 

 コクピットに突き刺したナイフを抜き、それを腰のラックに戻した後、マクギリスはライゼルの評価を告げた。そんな彼のストライクに、潜んでいたONIのジェガンD型が動かないライゼルのF90共々ビームライフルを放つ。

 気付いたマクギリスはそれを躱し、動かないライゼルのF90は味方のビームで処分された。碌な武器が無いマクギリスのストライクであったが、石動が乗るガンダムエクシアが救援に駆け付け、周辺に居たジェガンD型を瞬く間に全滅させる。

 

『総帥、ご無事ですか?』

 

「あぁ、無事だ。さて、後は彼女だけか」

 

 迎えに来た石動のエクシアに礼を言いつつ、マクギリスはコクピットのハッチを開け、身を乗り出してマリが居る方に視線を向けた。

 

 

 

 ウィングガンダムアーリータイプに乗るマリは、ドリスのチームだけでなく、後からやって来たバスターダガー、カラミティガンダム、ヴェルデバスターを装備したチームや他の特務部隊の集中砲火に苦戦を受けていた。

 

「こいつら、数ばかりで!」

 

 攻撃を躱しながら反撃しようとするマリだが、上空の正式採用型のレイダーガンダムの編隊に邪魔をされ、バスターライフルを破壊されてしまう。唯一の射撃兵装を破壊されたマリは、残りのバルカン砲やマシンキャノンで応戦しようとするも、ドリスのチーム攻撃によってそれらも破壊されて地上に引きずり降ろされる。

 地上に降ろされたところで、射撃兵装主体のカラミティ、ヴェルデバスター、ランチャーストライカー装備のスローターダガー、バスタダガーの集中砲火に遭い、それらから守るためにシールドを構えるが、耐え切れずに左腕が引き千切れる。盾を失ったところで、攻撃が弱まることなく集中砲火は続く。

 

「硬いわね。コクピット部分を集中的に!」

 

 盾を失い、これほどの集中砲火でも耐え切るウィングガンダムに対し、ドリスは更に火力を集中するように指示を出す。それに合わせ、上空のレイダーガンダムの一斉射やジェットコア・ブースターのスマート爆弾による爆撃が行われたが、ウィングガンダムは未だに健在であった。

 まだ生きている標的に対し、ドリスが乗るダークダガーLはとどめの無反動砲を撃ち込んだ。無反動砲のロケット弾を撃たれたウィングガンダムは、背後にあるビルに衝突。ビルはその影響で倒壊し、ウィングガンダムは瓦礫の下敷きとなる。

 

「標的の無力化を確認」

 

『よし、死体を確認しろ。あれほど撃っても耐え抜くとは…』

 

 ドリスがようやく倒れたウィングガンダムを、本部に報告すれば、本部から死体を確認しろとの連絡を受ける。それに応じ、四機のダークダガーLは、マリの死亡を確認しに近付く。

 そこに瓦礫の中からウィングガンダムの右腕が現れ、ボロボロとなったウィングガンダムが瓦礫を吹き飛ばしながら姿を現す。まだ生きている標的にONIの襲撃チームは驚愕する中、コクピットから出ているマリは左腕に付けた端末を操作しており、ガウォーク形態のバルキリーのVF-31Jジークフリートを既に呼んでいた。

 新しい機体に乗って抵抗を続けようとするマリに対し、本部はVF-31Jを撃破するように指示を出す。

 

『しぶといガンダムめ! 奴は新しい機体に乗って抵抗するつもりだ! 破壊しろ!!』

 

 この指示に応じ、各チームはマリに一斉射撃を行うが、彼女は巨大な防御術式を展開しており、その全ての攻撃を凌ぎ切っていた。

 

「さぁ、ここからは私のターンよ!」

 

 目前のONIの襲撃チームに対し、VF-31Jに乗り換えたマリは、今度はこちらが攻撃する番だと言って音楽を掛けた。その曲はアーデらに移送されている真里菜が知っている曲であり、それを耳にした瀕死の彼女は曲名を口にする。

 

「美雲・ギンヌメールの、いけないボーダーライン…」

 

「何を言っている!? 意識を保て! もう少しだぞ!!」

 

 曲名を口にする真里菜に対し、前衛を担当するアーデは必死に意識を保つように叫んだ。

 VF-31Jに乗るマリはその凄まじい弾幕を躱し切り、機体をバトロイド形態に変形させ、一気に手近に居るドールのチームに襲い掛かる。自分らを一瞬のうちに撃破戦とするマリに気付いたダリル、ケイン、シェナードは隊長のドリスを逃がそうとしたが、逃がす前に三名は一瞬のうちで撃破される。

 

「なっ!?」

 

 ドリスが驚いて無反動砲を離し、接近戦用の腰のビームサーベルを抜いた頃には、もうマリのVF-31Jは迫っており、両手の対装甲ブレードで細切れにされていた。

 細切れにされたドリスのダークダガーLが爆発す前に、マリは機体をファイター形態に素早く変形させ、バスターダガーやランチャー装備のスローターダガーの弾幕を躱し切って流れるように砲撃戦仕様のダガーをミニガンポッドやウェポンコンテナのビームガンポッドで全滅させた。

 更に攻撃を躱しつつ、追撃を掛けるレイダーガンダムの編隊を目にも止まらぬ速さで接近し、一気に全滅させ、ジェットコア・ブースターの編隊を掃射したマイクロミサイルで撃破する。

 一瞬のうちに数十機もの友軍機を撃破したマリのVF-31Jに、ONIの襲撃チームや他の特殊部隊は戦慄を覚えるが、生存するために怯まずに攻撃を続けた。だが、躱されて撃破されるばかりだ。

 増援にやって来たベースジャンバーに乗ったジェガンD型の編隊然り、ジェットストライカー装備のウィンダムの編隊も然り、新手のダークダガーLやスローターダガーの部隊、何もかもが一回の攻撃をした程度で全滅させられる。

 

「な、なんだこいつは!? う、うわっ…」

 

 カラミティガンダムに乗るパイロットは恐怖し、手持ちの兵装全てを乱射するが、高速で接近してくるガウォーク形態のVF-31Jには当たらず、バトロイド形態となった敵機がウェポンコンテナより出した日本刀を胸部のスキュラの砲口に突き刺される。

 それが抜かれた頃には、カラミティガンダムは内部爆発を起こして爆散する。次の標的となったヴェルデバスターは、両手に持つランチャーの折り畳み式き銃剣(バヨネット)を展開して斬りかかるが、あっさりと躱されてランチャーを切り裂かれ、挙句に胴体にビームガンポッドを撃ち込まれてやられた。

 これでONIや他の特殊部隊の襲撃チームは全滅したかに見えたが、まだ残っており、核エンジンのおかげで無制限に使えるミラージュコロイドで潜んでいたNダガーN三機は、VF-31Jの背後より襲い掛かる。

 

「見え見え!」

 

『っ!?』

 

 拡声器を使ったマリの声に驚きつつも、実体剣で斬りかかる三機のNダガーNであったが、彼女は気付いており、二機を日本刀で一気に切り裂いた。オリジナルとは違ってフェイズシフト装甲が無い二機のNダガーNは胴体を真っ二つに斬り落とされて地面に転がる。

 残った一機はミラージュコロイドを解き、距離を取ってクナイとも言える対装甲擲弾を投げ付けたが、躱されてマリが投げ付けた日本刀を胴体に突き刺されて無力化された。

 

「これで、終わりかしら?」

 

 周囲やレーダーを見渡してこれでONIの襲撃チームは全滅したと認識したマリは、投げ付けた日本刀を回収し、機体をファイター形態に変形させて軌道エレベーターに戻った。

 こうして、ONIからの襲撃を生き延びたマリとマクギリス、ターニャ等は無事に連邦に潜入することに成功した。




次回より連邦編です。
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