【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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名前:不明
性別:男
年齢:不明
階級:不明
所属:不明
乗機:準魔装機ギルドーラⅡ
概要:スパロボOGと魔装機神のラスボスの流れ弾に当たった哀れな奴。そのまま異世界転生した?
キャラ提供は黒子猫さん。

名前:オルソン大尉
性別:男性
年齢:30代
階級:大尉
所属:ヘルガスト軍
乗機:ガーリオン・ヘルガスト指揮官型
ヘルガスト軍パイロット。ヘルガスト軍やストームコヴナント、バグズやジオン残党やザフトといった同盟軍混成部隊を纏め上げる士官の一人。
キャラ提供はスノーマンさん。


ガルダーゴン本戦2

 インフィニティとスパルタン、マクギリスの尖兵を乗せた戦艦「ミルコネン」、再編を終えたUNSC海軍の第3艦隊を加えた連合増援艦隊が向かう最前線は苛烈を極めていた。

 前進が困難を極めていた連邦侵攻軍であったが、大量の出血を強いられながらも徐々に前進している。対する同盟軍の防衛軍は疲弊しているのか、抵抗は弱まりつつあった。だが、連邦軍が打開策を見出さければ、戦力はすり減るばかりである。

 

「なんだこいつ等は!? 奴に対空火砲を集中しろ! 接近させるな!」

 

 三機編隊を取り、強大な火力を持って大量の同盟軍機と数隻の同盟軍艦艇を撃破しながら前進しているデストロイガンダムに、ゼダスMと呼ばれるヴェイガン製のMS数機が高度な連携を取って迫って来る。

 三個中隊は居た護衛のジャベリンやドートレス・ネオ、ウィンダム、アデルマークⅡが次々と撃破されているので、接近してくるゼダスMの編隊に恐怖したデストロイガンダムの機長は、弾幕を張って近付けるなと指示を出す。

 それに合わせ、三機のデストロイが両腕を分離させ、五本指のビームを浴びせるが、どのビームを避けられて一機の撃破も叶わず、弱点である懐まで接近される。

 

「て、敵機に取り付かれました!」

 

「ば、馬鹿な!? ニュータイプとでもいうのか!?」

 

 操縦手からの報告を受け、機長は驚きながら機体の爆発に呑まれた。

 一機のデストロイが撃破されれば、立て続けに残る二機のデストロイガンダムもゼダスMの大隊にあっさりと撃破される。三機の巨大MAを撃破したゼダスMの大隊は、続けてザムザザーや他の連邦軍機を容易く撃破していく。

 

「そんなデカ物は、(エックス)ラウンダーの敵じゃねぇんだよ!」

 

 ゼダスMに乗るパイロットは爆発するデストロイガンダムやザムザザーを見ながら、自分たちには敵わないと吐き捨てる。

 Xラウンダーとは、脳で通常では使われていない未知の部分である通称X領域と呼ばれる能力を使える人間のことを示す。宇宙世紀の感知能力の高いニュータイプと同じ物であるとされる。

 その能力の持つパイロットの前では、通常の人間が五人も乗るデストロイガンダムでさえ歯が立たず、先のように呆気なく撃破されてしまう。

 続けてデストロイガンダムを撃破するのはゼダスMの編隊だけではない、同じXラウンダーが乗るクィン・マンサも単独でデストロイ数機に挑み、火力では勝る彼らを圧倒する。

 

「僚機による一斉射、当たりません!」

 

「同じ大型MAなのに、なんで当たらんのだ!?」

 

 並のパイロットなら当たる攻撃を容易く避けて接近してくるクィン・マンサに、デストロイガンダムの操縦手らは恐怖する。

 

「木偶の坊どもめ、纏めて叩いてくれるぜ!」

 

 内蔵ビーム砲で邪魔な敵機を片付けつつ、Xラウンダーであるクィン・マンサのパイロットはファンネルを全基展開させ、一気に五機ものデストロイガンダムを撃破した。デストロイは強力な陽電子リフレクタービームシールドを備えているはずだが、全方位のオールレンジ攻撃であるファンネルの前では無意味だったようだ。続けてザムザザーもゼダスMの編隊に攻撃されたかのように次々と撃破されている。

 

『で、デストロイガンダムが一気に五機も…!?』

 

『ば、化け物だ…!』

 

『一時撤退し、再編する!』

 

『信号弾発射! 増援と合流して再編だ!』

 

 五機のデストロイが撃破された連邦軍の士気は低下し、これ以上の戦闘は士気を低下をさせるだけだと判断した指揮官は一時撤退を選択する。それに甘んじてか、他の連邦軍部隊や参加勢力の部隊は次々と戦闘を中止して撤退し始める。殿となったデストロイをビームサーベルで撃破したクィン・マンサも追撃せず、ゼダスMの編隊と共に補給へと戻る。

 

「退いたか。だが、次もこのクィン・マンサとXラウンダー隊の前では、同じことよ!」

 

 一時撤退する連邦軍に向け、クィン・マンサのパイロットは自分とXラウンダー隊には敵わないと吐き捨てた。

 

 

 

「あれが連邦軍の補給線か」

 

 第3艦隊の戦線離脱艦や航行不能となった艦の救援活動と、一時撤退して来た連邦軍の攻撃部隊に補給作業を行うスピリット・オブ・ファイヤや補給船団を暗礁宙域より同盟軍の攻撃部隊が捕捉した。

 カーター等後方支援部隊を捕捉したのは、ヘルガスト海軍のパイロット、オルソン大尉が率いる同盟軍の混成部隊だ。この部隊は同盟軍の所属勢力の者たちで編成されており、機体はガーリオンのカスタムタイプで統一されていたが、パイロットの方は先に述べた通りにバラバラである。その為に連携や練度は低い。おまけに壊滅した部隊の生き残りで編成された部隊だ。敗残兵の集まりと言っても良い。

 

「よし、第99遊撃艦隊も配置が終わった。攻撃するぞ! 俺に続け!!」

 

 友軍の配置が終わったのを確認すれば、補給線を叩き、敵軍を撤退させるためにオルソン大尉の臨時編成の混成部隊は連邦軍の補給部隊に攻撃を開始した。攻撃してくる同盟軍に対し、何の警戒もしていない連邦軍では無い。攻撃を見越して迎撃隊を配置しており、補給線を攻撃してくる同盟軍の遊撃隊やオルソン隊と交戦を始める。

 

「同盟軍の攻撃です! 現在、第一迎撃隊と交戦中!」

 

「やはり来たか。本艦も第一戦闘配置! 何機か抜けて来るかもしれんぞ!」

 

 スピリット・オブ・ファイヤの艦橋内にて、レーダー手から同盟軍の攻撃の報告にカーターは的確に指示を出す。これにマクギリスは、まだ艦内に残っているマリに出撃できるかと通信機を使って問う。

 

「ヴァセレート中佐、出撃できるか?」

 

 このマクギリスからの通信機越しからの出撃できるかどうかの問いに、自室で寝ていたマリは目を覚まし、出撃までに時間が掛かると答える。

 

『出来るけど、時間掛かる』

 

「なるべく急いでくれ。敵襲だ」

 

 出撃できると彼女の答えが返ってくれば、マクギリスは配下の隊に次なる指示を出す。母艦を守るために、スピリット・オブ・ファイヤの乗員たちはそれぞれの役割を果たそうと必死に動いていた。マルコが属する105ダガーで編成された防空隊も、迎撃隊の防衛ラインを抜けて来た同盟軍機の迎撃に入る。

 

『敵機が突破したぞ! 直ちに迎撃しろ!』

 

「たくっ、何やってんだ迎撃隊は!?」

 

 防衛ラインを張るサラミス改の一隻が轟沈し、大爆発の中から複数の同盟軍機が姿を現したのを見て、防空隊の隊長が指示を出せば、マルコは突破を許した迎撃隊の不甲斐なさに文句を言いつつ迎撃行動に入る。

 スピリット・オブ・ファイヤの各僚艦より対空砲火が行われるが、艦載機の防衛ラインを突破した同盟軍機を余り止められなかった。それに機動兵器同士の乱戦状態となっているので、誤射を恐れて迂闊に撃てないでいる。

 その一方でスピリット・オブ・ファイヤでは、スパルタンのチームであるレッドチームを増援として出した為に、待機中であったODSTのPTのパイロット等も迎撃に駆り出されていた。

 連邦軍准将であるマクギリスより出撃を命じられたマリは呑気に更衣室へと向かい、そこで自分用のパイロットスーツに着替えてヘルメットを片手に待機室へと向かう。周囲が慌ただしく動き回る中、マリだけがこんなに呑気なのは、ようするにやる気が無いのである。

 待機室に着けば、長椅子に腰を下ろして出撃準備が出来るまで待とうとすれば、もう出撃準備が出来たのか、整備兵が慌ただしく待機室に入って来る。

 

「おい、ストライクとか言うガンダムに乗るパイロットは!?」

 

「ストライク? 私まだ?」

 

「まだって、中佐しかいないでしょうが! 速く機体に乗って!」

 

「着いたばっかなのに」

 

 整備兵に問われたマリは自分の出番はまだかと問い返せば、その整備兵は待機室にはお前しかいないと指摘して、速く機体に乗るように告げた。

 ついて早々に乗れと言われたマリは、不機嫌ながら待機室を出てハンガーへと向かう。マクギリスが彼女の為に用意させたストライクガンダムが、いつでも出撃できるように整備されていた。マリがハンガーへと入った瞬間に女性の整備兵に腕を掴まれ、機体まで強制連行される。

 

「ちょっと、痛い!」

 

「速く出撃してください! 時間が無いんです!」

 

 一気にコクピットまで連行されたマリは整備兵の腕を振り払い、コクピットに入り込んでからシートに座り、端末を取り出してストライクのOSを自分用に調整する。調整の最中にマリが乗るストライクの両足はカタパルトに乗せられ、背中のパックにはエールストライカーが勝手に接続される。彼女のサポートを行う為、艦載AIのイザベルが無線機で挨拶を行う。

 

『初めまして。スピリット・オブ・ファイヤの艦載AIイザベルです。カーター艦長の指示により、貴方をサポートするように言われました。どうぞよろしくお願いします』

 

 挨拶を躱すタンクトップで短髪な女性の姿をしたAIに、マリは返答することなく無表情なまま調整作業を続ける。自分はAI無しに出来るのに、着けたことに不満に思っているようだ。

 

『ご不満な様子でしょうが、これも艦長からの指示ですので』

 

「信用してない?」

 

『えぇ、いきなり乗って来て一画を占拠しましたので。乗員たちもあなた方を疑っております。何か話してもらえますか?』

 

「無い」

 

 黙ったままOSの調整を行うマリに、カーターも乗員らもいきなりやって来て艦の一区画を占拠したマクギリス等に不信感を示していることをイザベルは伝え、何か話してもらえないかと不機嫌な彼女に問うが、素っ気なく短い返答で済まされた。

 

『あぁ、何か手伝います?』

 

「いらない」

 

 これにイザベルは少し仲良くしようとOSの調整を手伝おうかと問うが、マリはいらないと答え、調整を済ませて端末を下げた。既に出撃は秒読み状態となっており、マリはシートベルトを着けて出撃に備える。

 

『進路オールグリーン! ウィッチ13、直ちに出撃せよ!』

 

「なに、そのコールサイン。ストライク、出撃する!」

 

 管制官より出撃せよとの命令に、マリは出されたコールサインに不満を漏らしながらも出撃した。強い衝撃が身体に掛かるが、バルキリーなどで慣れているので問題なかった。

 カタパルトを使ってスピリット・オブ・ファイヤより出撃し、マリのストライクの背中に装備されたエールストライカーのウィングは開き、灰色だったストライクはフェイズシフト装甲によってトリコロールカラーとなる。色鮮やかなMSを駆る彼女は、そのまま交戦宙域へと急行する。何機かの友軍機も、母艦より出撃して同じ目標へと向かっていることが分かる。

 スラスターを吹かせながら主戦場へと向かえば、同盟軍遊撃艦隊のギラ・ドーガ数機がマリのストライクを見るなり襲い掛かる。指揮官機がハンドサインで僚機に指示を出せば、僚機はそれに合わせてビームマシンガンを撃ちながら接近してくる。

 この数機の敵機による攻撃を避けつつ、ビームライフルで反撃するが、敵も馬鹿ではない。避けながらの反撃して来た。流石に防衛ラインを突破したことはあるが、相手はあのマリである。そのパイロットの運命は彼女と対峙した時点で決まっていた。

 ギラ・ドーガが一発のビームを避けたところで、マリは二発目のビームを敵が躱した方向に向けて撃ち込んで撃破する。未来予測射撃だ。一機の僚機の撃破されたところで、残り三機のギラ・ドーガが迫るが、二機目がエールストライクの高機動を生かした戦法であっけなく撃破される。

 

『あのガンダムはエースだぞ!』

 

『抑えろ! 奴が機動力なら、接近戦で仕留める!』

 

 瞬く間に僚機の二機が落とされたところで、マリが駆るストライクをエースだと認識すれば、指揮官機は接近戦を仕掛けると言って僚機に牽制を掛けるように指示を出す。

 これに応じ、僚機のギラ・ドーガはシールドのシュツルムファウストを撃ち込み、マリがそれをストライクのイーゲルシュテルンで迎撃して爆発を起こせば、僚機のギラ・ドーガはビームマシンガンによる牽制射撃を仕掛ける。その間に指揮官機のギラ・ドーガはストライクの背後から忍び寄ろうと近付く。

 

『だ、駄目だ! わぁぁぁ!!』

 

 マリを牽制し、動きを止めようとしていたギラ・ドーガであったが、二十秒も持たずに撃破される。

 僚機を全て撃破された指揮官機は既に背後に迫り、ビームトマホークで切り裂こうとしたが、マリは気付いていた。背後から切り掛かる角付きのギラ・ドーガに、マリはストライクのビームライフルを投げ付けて怯ませ、素早く抜いたエールストライクのビームサーベルで敵機の胴体を切り裂いた。

 

『うぅ!? ば、馬鹿な!?』

 

 爆発が起こる中、マリは巻き込まれぬように直ぐに離れてビームサーベルを戻し、投げ付けて宇宙を漂うビームライフルを回収してから友軍機と交戦している敵攻撃隊の方へと向かう。ヘルガスト海軍のオルソン大尉が率いる混成部隊は防衛ラインを突破しつつあり、マリのストライクと会敵できるほどに近付いていた。向かってきたマリのストライクに、オルソンは気付いて部下に攻撃を命じる。

 

「新手か! 誰か奴を倒せ! 三機で掛かるんだぞ!」

 

 出会い頭に遭遇したバクト二機を続けて撃破したマリのストライクに、オルソンの指示を受けた三機のガーリオンが迫る。向かってくる三機のガーリオンの攻撃を躱しつつ交戦する。

 ガーリオンの兵装は実弾のレールガンであり、フェイズシフト装甲なら防げるが、エネルギー消費が激しいので躱し続ける。混成部隊のパイロットとはいえ、ガーリオンを駆る同盟軍参加勢力の将兵らの動きは良かった。攻撃を躱し続け、的確にビームライフルによる反撃を行ってくるマリのストライクに、三機のガーリオンのパイロットはエースと認識した。

 

『奴はエースだ!』

 

『俺たちだけは、無理そうだ!』

 

『ミサイルを搭載した機体に援護させようぜ!』

 

 三名は遊撃艦隊の艦載機に援護させることにして、援護射撃を要請する。それに応じ、ミサイルパックを装備したジン数機が高機動を取って戦闘するマリのストライクに、無数のミサイルを放つ。

 自機に向かって飛んでくる無数のミサイルに気付いたマリは、それを頭部のイーゲルシュテルン二門の掃射で迎撃するが、多過ぎて迎撃しきれない。防げないミサイルに対し、マリは機体と追加装備の機動力で躱そうとすも、何発かは躱し切れなかった。そこでマリはストライクのシールドで躱し切れない分を防いだ。

 

「やったか!?」

 

 マリに挑んだ三機のガーリオンの内一人のパイロットが撃破したと誤認する中、爆風から彼女のストライクが姿を現し、ビームライフルを構えて茫然としている一機のガーリオンを撃墜した。

 

『はべっ!?』

 

『なんて頑丈な奴だ!』

 

 僚機を撃破されても、直ぐに応戦するガーリオン二機であったが、先の攻撃で本気になったマリを止められず、一機が落とされてコンマ程で最後のガーリオンが撃墜される。

 

『そんなバカなァァァ!?』

 

「さ、三機のガーリオンが一分も経たずに!? 化け物か!?」

 

 マリが手練れが乗る三機のガーリオンを撃破したのは僅か一分であった。手練れが乗る三機のガーリオンを一分足らずで撃破したマリに、邪魔なヘビーガンを撃墜していたオルソンは驚きの声を上げる。

 ここで撤退すれば、オルソンが率いる混成部隊は全滅せずに済むが、あろうことか彼はマリを仕留めなければ自軍に更なる損害を与える存在とし、無謀にも自身の隊の全戦力を持って彼女に挑んだ。

 

「あいつ一機で一個機動大隊以上の戦力だ! ヘルガーンの為にも放置するわけにはいかん! 全機、奴を包囲して撃墜しろ! 手の空いている部隊も救援を要請する!」

 

 その指示に応じ、オルソンの配下のガーリオン全機がマリのストライクに襲い掛かった。彼は手の空いた友軍部隊にも要請しており、RFグフ三機にグフイグナイテッド三機がそれに応じてオルソン隊と共にストライクに挑む。

 

『先と同様のガーリオンのカスタムタイプと、グフタイプのモビルスーツ六機が接近してきます!』

 

「また来る? 味方とか何してんの」

 

 ガーリオン三機を撃破し、後は友軍に任せてスピリット・オブ・ファイヤに帰投しようとしたマリであったが、イザベルの知らせでマリは向かってくるオルソン隊のガーリオン・カスタム数機と六機のグフタイプに向けてビームライフルを撃ち込む。だが、相手は凡人ではないので躱しながら接近してくる。

 オルソン隊のガーリオン・カスタムがマリのストライクに牽制射撃を行う中、それぞれ三機ずつのRFグフとグフイグナイテッドとはストライクを包囲する陣形を取り、右側縦にに展開したRFグフ三機が海ヘビを、左側縦に展開したグフイグナイテッドがスレイヤーウィップで一機のガンダムを拘束しようとする。

 

『あの収納式のウィップ攻撃は危険です!』

 

「縛り付け!? 嫌だっての!」

 

 六機のグフタイプによる拘束攻撃が危険とデータで知るイザベルが直ぐに知らせれば、拘束されることを嫌うマリは直ぐに下方に降下して拘束戦術を躱す。エースでも有効な拘束戦術を躱したマリに、六機のグフのパイロットは驚きの声を上げた。

 

『何っ!?』

 

『あの攻撃を躱しただと!?』

 

 マリは巧みな操縦技術でストライクを自分らの必殺の戦術を躱されたことに動揺する六機のグフに向け、ビームライフルをオーバーヒート寸前まで素早く撃ち込んだ。この素早い射撃に六機のグフは躱し切れず、六機中五機が撃破され、最後の一機は大破して戦闘不能となる。これにオルソンは更に驚愕したが、道連れにする覚悟でマリのストライクに特攻同然に仕掛けて来る。

 特攻同然のオルソン隊のガーリオン・カスタム集団に、マリは次なる敵として迎え撃つ。最初に挑んでくる四機のガーリオンを物の数秒で撃破したが、彼らは死を覚悟した囮であった。

 爆発の中からサンヘイリ(エリート)専用のガーリオン・カスタム三機が現れ、プラズマライフルのフルオートによる弾幕を浴びせて来る。流石のマリでも躱し切れず、シールドで防いでいた。

 

『これなら…!』

 

 そう思っていたエリートであったが、相手はあのマリだ。シールドで防ぎながら手近なガーリオン・エリートカスタムに接近し、盾による打撃を行い、至近距離によるビームライフルによる射撃を行う。

 

「なんで!?」

 

『どうやらあのガーリオンにはコヴナントの技術が使われています!』

 

「面倒くさい!」

 

 だが、サンヘイリが乗るガーリオン・カスタムはコヴナントの技術が使われている。シールドは標準装備だ。それをイザベルより知らされたマリは苛立つ。一発では撃破できないので、反撃される前に二発撃ち込んでようやく撃破する。残る二機は仲間の仇を討とうと、エナジーソードによる攻撃を仕掛ける。

 一機目の斬撃を躱して背中に蹴りを入れ込んで蹴り飛ばし、体勢を立て直す前にビームライフルを連発して撃破する。続く二機目の斬撃を横に躱し、シールドの下先端部をコクピット部分に突き刺して無力化させる。

 

『下からステルス機!』

 

 直ぐに引き抜いて次に備える最中、イザベルはステルス仕様で迫るガーリオン・カスタムの存在を知らせ、マリに対処させた。死角である真下より迫る透明のガーリオンにビームライフルを撃ち込んで撃破した。

 続けざまに来るガーリオンにマリは息を乱すが、オルソンは手を緩めず、僚機と共に自分のガーリオン・ヘルガストカスタムに施されたスタールアームズ社製の火器を撃ち込む。疲弊していたマリは躱せずに、ビームライフルをレーザーとホーミングミサイルによる攻撃で失った。

 戦闘力が低下したストライクにオルソンは間髪入れず、火器を撃ちながら接近する。この攻撃をマリは躱すかシールドで防ぎつつ、ビームサーベルを抜いて接近戦に備える中、友軍のマゼラン級戦艦とネルソン級戦艦が一斉射撃を彼女のストライクに向けて行った。これにイザベルは直ぐにマリに知らせる。

 

『味方からの艦砲射撃です!』

 

「はっ!?」

 

 味方の誤射か巻き添え射撃と思える物に、マリはシールドで防ぎ切った。一方で味方を巻き込む艦砲射撃でオルソンは自機以外の僚機を失う。オルソンも無事では無く、母艦へと帰れぬ損傷であった。

 

「スカラー・ヴェサリ皇帝、バンザーイ!!」

 

 マリを道連れにするつもりでヘルガストの皇帝であるスカラー・ヴェサリの名を叫びつつ特攻を仕掛けたオルソンであったが、近付く前にストライクが振るったビームサーベルで切り裂かれて無駄死にしてしまった。

 オルソンのガーリオン・カスタムを仕留めたところで、同盟軍の遊撃艦隊は損害を気にしてか、既に撤退行動に入っていた。かくして、後方でも発生したガルダーゴンの宙域戦は終了した。

 

 

 

「な、なんだここは!?」

 

 この世界の物ではない機動兵器が、ガルダーゴン近くの惑星に現れた。それに乗るパイロットはここが何処だか分からず、混乱している。彼が乗る機体の名はギラドーラⅡ。生前のヴィンデルが辿り着いた世界にある準魔装機と呼ばれる機動兵器の一種だ。

 何故そんな機体がヴィンデルの理想郷とも言えるこの世界に来たのだろうか? その答えは、環境を肌で感じるためにコクピットを開けて周囲を見渡す混乱する彼の口から語られた。

 

「確か、シュウ様の戦いに巻き込まれて…」

 

 こうなる前の状況を思い出す。彼は最終決戦で自分の主君の攻撃に巻き込まれ、この世界にやって来たのだ。正体は何者であれ、主君の攻撃に巻き込まれるなど運の悪い男である。

 だが、我々が彼の正体を知る前に、同じく偶然にも飛ばされてきた者によって分からぬままとなった。

 

「良い玩具だな。貰っていくぞ」

 

「なんだ貴様!? いきなり…」

 

 突如として自分の機体によじ登り、コクピットまで来た男が奪うと言ってきたので、反撃しようとした彼であったが、その暇も無く額にナイフを突き刺されて絶命した。

 彼を殺し、ギラドーラⅡを奪った金髪で碧眼の男はコクピットに座り込み、操縦マニュアルを探し始める。

 

 前の持ち主を殺して機体を奪った男の名はガイスト。どういうわけか、このヴィンデルの歪んだ理想郷の世界に来ている。どのようにして来たかは、次回に語るとしよう…。




次回からガンダムSEED劇場版発表記念として、ミゲルとハイネが参戦するかな?
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