【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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今回もキャラクターを募集して頂き、ありがとうございました。

募集して頂いたキャラの最後の活躍となります。ごめんなさい。


激突、ガルダーゴンの地

 惑星ガルダーゴン。

 今まさにここでは史上最大の戦いが行われていた。

 宇宙ではマスターチーフが、フォアランナーの科学力によって再現されたテムジンで駆け、マクギリスが乗るガンダムバエルが、同じくシークレットウェポンを求めて軍団を率いて乱入して来たスタースクリームと死闘を繰り広げている。

 地上ではインパルスガンダムを奪ったマリが三つの勢力を単独で相手取り、極限状態の戦闘を求めてやって来たガイストも目に見える敵を殺し、スパルタンであるターニャが遂に魔力を解放した。

 この世界を影より支配するヴィンデル・マウザーは、敢えて彼らを見逃したのだ。全ては極限状態の闘争を見るために。

 その様子を自分の牙城より見ていたヴィンデルは、これより始まる激闘に最大なる絶頂を感じていた。

 

「素晴らしい! 敢えて彼奴等を見逃した甲斐があった! この闘争に我が身を投じれぬのが残念で極まりないが、刮目するだけでも全身のみならず、我が肉体の隅々にまで闘争の熱気が伝わって来る! 何と心地良い! 我が人生に今までに無い最大の絶頂よ!!」

 

 映像から伝わる強者たちの死闘に、興奮しきったヴィンデルは思わず玉座から立ち上がり、両手を天井に掲げて大いに喜ぶ。

 彼にとって一番残念なことは、影の支配者故にガルダーゴンの地で戦えぬことだが、それでもヴィンデルを絶頂の渦に呑み込むには十分の激しい死闘だ。

 どちらが勝利を得ても、ヴィンデルには問題はない。被害を被るのは、ガルダーゴンで戦う全ての者たちだけだ。

 

 これより先は絶大な力を持つ強者たちの戦い。

 力持たぬ者たちはこの不条理を必死に抗い、生き残るしか選択肢はなかった。

 それでも、強者に蹂躙されるばかりの弱者たちは必死に抗い、そして蛮勇にも立ち向かう。

 所属する勢力の勝利の為、騎士団の再興の為、主君に古代兵器を献上する為、共に戦う戦友の為、生きて家族、あるいは恋人と再会する為に…。

 

 

 

「馬鹿な!? 愚民風情に我々が押されるなど!」

 

 ブリッツガンダムに乗る騎士は、リュータ・バーニングJrが乗るジェガンJ型相手に追い詰められていた。得意の接近戦を仕掛けようにも、ビームライフルで右腕を破壊されて戦闘力を失った。そこへリュータはブリッツに煙幕弾を撃ち込んで視界を奪い、ビームサーベルを抜いて一気に接近する。

 

『くそっ、何処だ!? なにっ!?』

 

「おらぁぁぁ!!」

 

 雄叫びを上げながらブリッツにビームサーベルを突き刺せば、コクピットに突き刺さったのか、ブリッツはその動きを止めた。

 リュータは手練れが乗るガンダムを仕留め、エースパイロットであることを証明した。

 

「こ、こんなことがあるのか! 俺は英雄機ガンダムに乗っているんだぞ!?」

 

 一方でもう一機のガンダムが、トライド・エルク・クランツが乗るエールストライカー装備のウィンダムに追い詰められていた。

 シルエットガンダムに乗る騎士はビームライフルやウェスバーを使ってトライドが乗るウィンダムを撃ち落とそうとするが、躱されるばかりだ。それに乗る騎士は量産機に勝てないことに、苛立ちを覚えて乱射する。

 そんなシルエットガンダムに対してトライドは機体の性能と機動力を生かして接近し、両手で両腰のビームサーベルを素早く引き抜き、敵のガンダムを切り裂いた。

 

「ぬわぁぁぁ!」

 

 四つに切り裂かれたシルエットガンダムは数秒後に爆発。その爆発を背にしていたトライドのウィンダムは直ぐにビームサーベルを元の位置に戻し、ビームライフルを持って次なる敵機へ攻撃を行った。

 

「我らは騎士なんだぞ! なぜ接近戦で押し負けているのだ!?」

 

 予備のソードストライカーを装備した105ダガーに乗るタクト・アルバーンに追い詰められているのは、乱入した最初に死闘を演じたガイアガンダムだ。

 会敵後は圧倒していたガイアに乗る騎士であったが、今はタクトに圧倒されている。

 ビームサーベルを必死に振るい、タクトの105ダガーを切り裂こうとするが、その動きは熟練のパイロットによって既に読まれており、大きく振るったところで躱され、対艦刀を胴体に叩き込まれた。

 

「グェアァァ!!」

 

 コクピットまで届いたビームの刃で身体を斬られた騎士は、痛みとビームの熱さで獣ような声を上げ、数秒後には機体と共に運命を共にした。

 

「そこで止めて!」

 

「はい!」

 

「照準はそこ! ファイヤー!」

 

「了解、ファイヤー!」

 

 メガライダーに乗るマイルは機長の指示に従い、機体を止めた。機長は砲手に指定した方へメガランチャーを撃つように指示を出し、砲手はそれに従ってメガランチャーを発射した。

 放たれたメガ粒子砲はゴリゴンダリスのファイター形態のVFー27が向かう方向へ飛んでいき、目前に放たれた高出力ビームに機体をガウォーク形態に変形させ、ブレーキを掛けようとしたが、既に遅かった。

 

「うわっ!? アァァァ!!」

 

 もうブレーキを掛けても止まらぬほどの距離であり、ゴリゴンダリスはビームに呑み込まれてコクピットごと消滅した。

 

「そこだ!」

 

『行けよ!』

 

 ジャベリンに乗る花田太郎がビームライフルでガンダムMkーⅢを損傷させれば、ケラス・ダゼが乗るドートレス・ネオが両腕に持ったビームサーベルでそのガンダムを切り裂いて撃破した。

 スパルタン・ゼラズニィのスーパーガンダムも騎士団のガンダムをロングライフルで二機も同時に撃破し、スパルタン・チェーストもガンダムでは無いものの、二機のタイヤで突撃してくるゲドラフを一気に切り裂いて撃破する。

 僚艦と共に戦闘を行うインフィニティ。それを守るガンダムタイプを駆るスパルタンたちも同様に、炎のバラ騎士団残党、スタースクリーム軍団、ジャマイカン率いるクジャン軍の機体やTF、艦艇を撃破していた。

 それからも次々と連邦や同盟に撃破される炎のバラ騎士団残党のガンダムが目立ってくる。当初はやられっぱなしな連邦や同盟であったが、乱入から数時間余りで体勢を立て直し、第三勢力に対処している。

 

「英雄機ガンダムに乗っているのに、この醜態は何たる様か! ごろつき共やクジャン公の軍もやられてばかりではないか!」

 

 ロッソイージスに乗るガンダ・ダイール・ドルゴンは、次々とやられていく味方を見て苛立ちを覚える。

 そんな彼にも散って行く味方と同様な末路が訪れる。彼に向かってマスターチーフが駆るテムジンが高速で接近してきたのだ。

 直ぐにビームライフルを撃って対処するガンダであるが、あっさりと躱され、挙句に蹴飛ばされる。

 

「ヌァァァ!?」

 

 マヌケな叫び声を上げながら、ガンダは機体と共にガルダーゴンに蹴落とされた。その落ちた方向は自分らが狙うシークレットウェポンを保管している同盟軍の要塞であり、チーフもそれに続いてガルダーゴンへと降下した。

 

「野郎、一番乗りってわけか!」

 

 マクギリスのガンダムバエルと交戦していたスタースクリームは、チーフがガルダーゴンに降下したのを見て、戦いを中断して向かおうとしたが、敵機のバエルが振るった斬撃で左肩を斬り付けられる。

 

「今は私が相手だぞ、スタースクリーム大帝」

 

「畜生、この鉄屑が! 俺のボディを! まずはテメェからスクラップにしてやる!」

 

「アグニカ・カイエルの魂が宿るこのバエルを鉄屑呼ばわりとはな。後悔させてやろう!」

 

 左肩を斬り付けられたスタースクリームは右手で傷口を抑えながら、ガンダムバエルを鉄屑と罵った。

 自分が慕うアグニカ・カイエルが乗っていたバエルを鉄屑呼ばわりしたスタースクリームに、マクギリスは少々怒りを覚えたのか、いつもの爽やかな表情から怒りに満ちた表情へと一転した。

 

「怒ったか? 俺のナルビームで身動きを封じ、嬲り殺しにしてやるぜ!」

 

 向かってくるガンダムバエルに対し、スタースクリームは嬲り殺しにすべく、必殺技のナルビームを撃ち込む。躱されるばかりであるが、それもマクギリスも同じである。双方の攻撃は当たらず仕舞いで、一進一退の攻防だ。

 

「上手くやれよ、石動」

 

 少し冷静になりつつ、マクギリスはスタースクリームと交戦しながらガルダーゴンに視線を向け、石動に上手くシークレットウェポンを回収するように祈った。

 

 

 

 ガンダが落下したガルダーゴンの地上戦に視点を移せば、そこでも第三勢力は連邦や同盟に押されていた。

 

「あ、ありえん! この機体はガンダムなんだぞ!?」

 

 空中に浮遊するZⅡガンダムに乗る炎のバラ騎士団残党の騎士は自分はガンダムに乗っているはずなのに、ストーク・ハミルトンのクランシェに勝てないと喚く。

 持っている全ての兵装を撃つが、ODSTのパイロットが乗るクランシェには当たらず、人型形態に変形したクランシェの左手に握られたビームサーベルで胴体を斬られ、墜落していく。墜落していくガンダムに向け、ストークは中指を立てた。

 

「ガンダムに乗るのが速いんだよ。もう少し腕を上げな!」

 

 そう言って機体を戦闘機形態へ変形させ、同盟軍機と再び交戦した。

 

「み、味方が!? 愚民の分際で!」

 

 アンドリヒ・グリィフが駆るジャベリンより放たれたショートランサーで、味方のガンダムMkーⅢが貫かれて撃破されたのを受け、ガンダムデスサイズに乗る騎士は怒りを覚え、ウィル・シュタイナーが乗る量産型ビルドシュバインにビームサイズで斬りかかるが、避けられてしまう。

 

『何っ!?』

 

「踏み込みが甘い!」

 

 自分の斬撃が避けられたことに驚く騎士に対し、ウィルは素早く抜いたプラズマソードをデスサイズの胴体に突き刺し、乗っている騎士を殺害した。機能を失ったデスサイズは地面に大きな音を立てて横たわる。

 

「敵MS撃破!」

 

 フェーズ2アーマーを身に纏う機動歩兵、マルジン・アジャン一等兵はリーオーを同じ班の者たちで共同撃破した。

 地上ではMSの最大の弱点である両足を潰し、そこから胴体に徹甲弾を撃ち込み、乗っているパイロットを殺して機体を無力化する。

 

『う、うわぁぁぁ!?』

 

「こちら第5分隊、敵MS撃破! 次の標的に向かう!」

 

 マルジンと同じフェーズ2を纏う機動歩兵であるザン・バーガーも、配下の分隊と共にグレイズの関節部に対物火器の火力を集中させ、バランスを崩させたところでコクピットハッチに徹甲弾による集中砲火を行い、乗っている騎士を殺害して敵機を無力化した。

 

「敵小型機動兵器撃破!」

 

「俺と同時撃破だ、お嬢ちゃんよ」

 

「こちらも無力化しました!」

 

 フェーズ3アーマーを纏う機動歩兵であるミスティ・エーデルとニック曹長は、KMFであるサザーランドを共同撃破した。ニックの部下であるリック伍長は、アーマーの機動力を持って単独でサザーランドの無力化に成功する。

 

「こんな馬鹿なことがあってたまるか! 我々はこの日の為に、この日の為に全てを賭けたのだぞ!?」

 

 次々にやられていく味方を見て、カオスガンダムに乗る炎のバラ騎士団残党の地上部隊の隊長は冷静さを欠き始める。

 付近で増援としてやって来たUNSC海兵隊と戦うゲイレールは、援護射撃を受けて懐に潜り込んだファル・ドバールが放ったM41SSR多目的ロケットランチャーを股間部に受けて地面に転倒し、そこからジョセフ・グロスハイムの放った同じロケットランチャーでコクピットのハッチを吹き飛ばされた。

 

「クソっ! うわぁぁぁ!!」

 

「撃ち方止め!」

 

「クリアだ!」

 

 機体を無力化された騎士はコクピットから飛び出し、腰の剣を抜いて海兵隊員に立ち向かおうとしたが、ファルやジョセフ、その他の海兵隊員らが持つ小火器でハチの巣にされる。

 ファルが全員に討つのを止めるように指示を出せば、ジョセフは周辺の海兵隊員に敵を仕留めたことを手話を取りながら知らせた。

 

「エネミーダウン! ツーダウン!」

 

 付近で反撃してくる同盟軍のヘルガスト軍の歩兵部隊を、M739ライトマシンガンで撃ち続けるカイン・マイナンは倒した敵の数を言いながら他の海兵隊員らと共に敵の反撃を抑える。

 

「エリートダウン! ブルートダウン! もっと弾を!」

 

 ヘルガスト軍と共に反撃に出るサンヘイリやジラルハネイの指揮官を狙撃するファン・クレインは、近くにいる海兵隊員に弾を持ってくるように指示を出す。

 

「ぬァァァ! どうだ地底人共!?」

 

 付近で地中から反撃してくるローカストに対し、ムクド・ガリームはランサーアサルトライフルのチェーンソーでドローンを惨殺した。

 他のCOGの兵士たちも同様に地中より出て来るバグズやローカストを迎撃を行い、友軍の要塞への突入を援護する。

 

「一匹、二匹! 三匹!!」

 

 ガンダムスローネに襲われ、逃げたプレベィナ・オーパスは他の隊に合流してか、モリタ式狙撃銃で要塞への突撃部隊の側面から攻撃してくるバグズを狙撃する。

 補給型アーマーを身に纏うクロディオ・プレスリーも、必死に味方の為に弾を届け、戦場の中を駆けていた。

 

『面白いことになってますねぇ! ヒヤァァァ!!』

 

「こいつ、敬語なのに行儀悪い!」

 

 多数の敵機を撃破し、三方に損害を与え続けるマリは駆るフォースインパルスガンダムに、スローネドライに乗るナランガーに強襲される。

 粒子ビームを撃ち、奇声を発しながら向かってくるナランガーのスローネドライに、マリは不快感を感じながらも攻撃を躱してビームライフルによる反撃を行う。これにナランガーは避け、接近したところでGNビームサーベルでインパルスに斬りかかるが、躱された挙句、素早く抜かれたビームサーベルで武器を持つ右手を斬り落とされる。

 

『なんですかこれは!?』

 

「ハァァァ!!」

 

 自分が躱すよりも先に武器を持つ右手を斬り落とされたことに、ナランガーは動揺した。そんなナランガーにマリは間髪入れずに左腕を斬り落とし、更には両足まで斬り落として両手両足が無くなったスローネドライを地面に蹴り落とす。

 

『私が、私が負けるぅぅぅ!? そんなはずが無いじゃないですか!? 何でこんなぁぁぁ!?』

 

「煩い」

 

 地面に蹴落とされたナランガーは自分がやられたことを理解できずに絶叫する中、マリは直ぐに索敵を行う。

 

「ぬぅぅぅん! あのガンダムぅ! 許さないですよぉ! 次の機体を、次の機体をッ!!」

 

 蹴落とされて地面に落下したナランガーはボロボロになった身体を無理やり動かしながらスローネドライから降りたが、そこには火炎放射器を持ったキム・ヨンジが居た。

 

「っ!? キェェェ!!」

 

「うわっ!? 敵だ!」

 

 墜落したスローネドライの近くに居たキム・ヨンジに、ナランガーは奇声を発しながらカギ爪で斬りかかろうとしたが、火炎放射器のガソリンと炎を浴びせられ、全身を焼かれて火達磨と化す。

 

「グェアァァァ!? ヒヤァァァ! 熱い、熱いよぉぉぉ!!」

 

 全身にガソリンを浴びせられ、更には炎で焼かれたナランガーは獣のような叫び声を上げながら地面をのた打ち回る。そんなナランガーに海兵隊員らは手にしている銃を全身が黒焦げになるまで発砲する。

 

「撃ち方止め! 撃ち方止め! もう死んでる!」

 

「クソ野郎め、お前に虐殺された味方の仇だ!」

 

 指揮官が発砲を止めるように言えば、海兵隊員らは撃つのを止めた。だが、一人の海兵隊員はスローネドライが味方の将兵等を虐殺しているのを知っており、手にしているMA5Dアサルトライフルを仇討と言って黒焦げになっているナランガーの死体に発砲する。

 

『ナランガーがやられただと!?』

 

『とんでもなく強い奴が居るようだな! 何処だ!?』

 

 ナランガーのスローネドライの反応喪失に戦慄したバンダとエボルタであったが、彼の死を悲しむどころか、彼を倒したマリを自分らが求める強敵として認識し、どこに居るのか探し始めた。

 

 

 

「い、一体何者なのだ…! 貴様たちは…!?」

 

 連邦軍内に潜入したターニャとその部下、アーデ、シュルツ、ユーゴを始めとする四十八名の特務魔導大隊を拘束した憲兵大佐であったが、自分以外の部下全員は皆殺しにされ、駄目押しに要請したスコープドッグ全機は搭乗者諸とも全てスクラップにされていた。

 相当な時間は掛かるはずだが、ターニャと部下たちは敢えて封じていた魔力を解放し、僅かな時間で自分らを包囲していた憲兵隊を壊滅させたのだ。

 少し前に起こった信じられぬ光景に、憲兵大佐はターニャに何者かと声を震わせながら問う。

 

「おや、魔導士はご存じではない? まぁ、この世界は科学ですからな。魔法は迷信。何も貴方の認識は間違っておりませんぞ。間違っているのは我々なのですから」

 

 この大佐からの問いに、ターニャは自分らが間違っている存在であると上司と接する態度で答える。

 

「間違った存在だと…!? 一体、この世界に貴様らは何をしに来たんだ…?」

 

「何をしに? 盗られた忘れ物を取り返しに来た。それだけですよ。質問は以上ですな? では、我々は行きますので」

 

 次に何をしに来たのかと問う大佐に対し、ターニャはシークレットウェポンの事をはぐらかしながら答えた後、懐に持って居たM6Hハンドガンで眉間を撃ち抜いて射殺した。

 大差を射殺したターニャは拳銃を懐に戻してから、報告に来た斥候である人間の魔導士に要塞はどうなっているのかを問う。

 

「要塞の方に連邦は取り付いたか?」

 

「えぇ、連中は必死に頑張ってくれたおかげで、要塞への進路が確保できました。後は要塞内に立てこもるエリアン共を掃討し、物を回収するだけです」

 

「よろしい、ならば速くこの戦争だらけな世界からおさらばするぞ。平和が一番だからな」

 

 斥候は要塞への進路は連邦が開いてくれたことを報告すれば、ターニャは楽が出来ると思った。速く任務を終わらせるべく、それとこの戦争だらけの世界から速く出ていくために部下たちに要塞への突入を指示する。

 

「総員傾注! これより連邦軍が開いてくれた要塞への活路を通り、要塞内部に突入する! もう連邦は我らの味方ではない、敵だ! 周囲は我ら魔導大隊以外、敵ばかりだ。モンターク商会を名乗るアグニカ軍も敵と思え。我らの狙いは要塞内にある神聖百合帝国の忘れ物のみ! 出し惜しみは無しだ、全力で任務を遂行せよ!!」

 

了解であります、大隊長殿(ヤヴォール、バタリオンシェフ)!』

 

 ターニャが鼓舞を兼ねたミーティングを行えば、部下たちは士気を上げて解放された魔力で空を飛び、要塞へと全力で突撃していった。これにターニャも続き、先陣を切って要塞へと突撃する。

 突如となく現れた特務魔導大隊の魔導士らに対し、決戦に夢中になっている連邦と同盟は動揺を覚える。

 

「何だあいつらは!?」

 

「また乱入者か! 他の隊が抑えているんじゃないのか!?」

 

「邪魔をする奴は、全て叩き潰せ!」

 

 全力で空を舞い、要塞へと突撃してくる特務魔導大隊六十名に対し、総勢一千万辺りの連邦と同盟の将兵等は火力を浴びせるが、ターニャが張った障壁術式、それもスパルタンのミニョルアーマーよって強化されたシールドの前では全くの無意味であった。機動兵器や要塞の火砲ですら、シールドに弾かれるばかりだ。

 

「凄いな、ミニョルアーマーは。一生着けておきたいくらいだ」

 

 全ての攻撃を弾くまでに強化してくれるミニョルアーマーに、ターニャは一生着ておきたいと口にし、部下に守らせつつ、アーマーによってさらに強化された砲撃術式による攻撃を行い、前面に展開する双方の部隊を瞬く間に蹴散らす。

 あれだけあったMS、AT、PT、戦闘車両、航空機、トーチカにバンカー、歩兵、バグズが消し飛んだ。これに双方は一時混乱し、真面な対応が出来なくなる。

 

「連邦、同盟、混乱しているようです!」

 

「よし、一気に突入だ! 速く終わらせるぞ!」

 

 この隙にターニャ等は一気に要塞へと突入した。

 無論、要塞にあるシークレットウェポンを狙っているのはターニャたちだけではない。先ほどまでは同行していたアグニカ軍も、ターニャが開いた突破口に気付いた。

 

『石動隊長! 要塞への突入路が!』

 

「総帥の読み通り、デグレチャフがやったか! 全機、雑魚共に構うな! 要塞へと突入しろ!」

 

『はっ!』

 

 部下の報告で気付いたSガンダムに乗る石動は、襲ってくる連邦や同盟を無視して要塞への突撃を命じれば、配下のリグ・シャッコー隊は要塞へと突撃する。

 だが、ターニャの砲撃術式が無くとも、要塞へと単独で突入してた者が居た。バイオ・デンジャラス・ソルジャー、MDガイストである。

 

「うわぁぁぁ!?」

 

「フン、どうやら先回りした甲斐があったようだ」

 

 ヘルガスト兵の頭部を手刀でゴーグルごと潰し、更にはぞろぞろと現れたサンヘイリやジラルハネイを惨殺したガイストは、ターニャたちが突入してくるのを見て、先に要塞へと突入した甲斐があったと口にする。

 

「つわぁぁぁ!!」

 

 それからガイストは広い場所へ通り、そこに待ち受けていた多数のバグズをファイテックスアーマーのパワーを駆使して次々と惨殺していく。

 

 強者たちの決戦は、要塞へと移り変わろうとしていた。




次回でシークレットウェポンを出そうかな。
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