【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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遂に登場?


シークレットウェポン

 先にガイストが要塞へと突入し、ターニャ等も要塞へと突入していく中、マリのフォースインパルスガンダムを見付けたバンダのスローネアイン、エボルタのスローネツヴァイは周囲の敵、もしくは味方を排除しながら襲い掛かる。

 

「死ねやァァァ!!」

 

 スローネアインに乗るバンダは高出力のGNランチャーを放って射線上に居た味方諸ともマリのインパルスを消し去ろうとするが、当然の如き避けられてしまう。

 

「串刺しになれぇぇぇ!!」

 

 次にスローネツヴァイに乗るエボルタは、機体のGNファングを全基放って躱し切ったインパルスを串刺しにせんとするが、マリは常人離れした操縦技術で全てを躱し切る。

 だが、既に見越したのか、エボルタはファングを躱し切ったインパルスに接近しており、GNバスターソードで斬りかかる。これにビームサーベルで反撃するマリであるが、パワーはツヴァイの方が高く、切り裂かれてしまう。

 

「ちっ!」

 

 直ぐにマリは内蔵小型戦闘機であるコア・スプレンダーで脱出するが、アインに乗るバンダが執拗に追ってくる。

 

「逃げるなぁ! 死ねやぁ!!」

 

 ビームライフルで逃げ回るコア・スプレンダーを狙うが、的が小さいので余りにも当たらない。

 攻撃を躱しながらマリは、左腕に着けていた端末でVF-31Jジークフリードを呼び出し、それが来るまで攻撃を躱し続ける。

 それと同時にガンダのロッソイージスが要塞へと落下し、共にマスターチーフも戦場へ到達したが、彼らは気付いていない。

 

「なんだ!? 急にコンテナが!」

 

 マリに呼び出されたVF-31Jは、スピリット・オブ・ファイアのコンテナの中にまだった。

 呼び出されたバルキリーはコンテナをガウォーク形態となって無理やり飛び出し、邪魔な壁をミサイルで破壊してそのままマリの元へと急行した。

 それに合わせ、マリも自分のバルキリーとの合流ポイントまで、追ってくる二機のガンダムスローネの攻撃を躱しながら上昇する。

 ようやく合流ポイントまで来たところで、乗っていたスプレンダーが撃墜された。その瞬間、マリは飛び出しており、キャノピーを開いていたガウォーク形態のVF-31Jに飛び乗っていた。

 

『死んだか、あの女?』

 

「次はあのバルキリーを!」

 

 そう言ってスローネアインに乗るバンダがVF-31Jを狙おうとしたが、マリは乗り込んでおり、マルチコンテナを作動させ、ビームガンポッドでスローネアインを狙っていた。

 バンダとエボルタは破壊したコア・スプレンダーの爆発の煙で気付いておらず、煙の名から来たビームで躱し切れず、アインは胴体に被弾した。

 

「馬鹿な…!? 俺が、この俺がこんな死に方なんぞ…!?」

 

 乗機をビームで貫かれたスローネアインに乗っていたバンダは、こんな死に方は自分の死に方では無いと嘆いたが、定められた運命は変えられるはずも無く、機体と共に運命を共にした。

 周囲に赤い粒子が巻き散らされる中、最後に残ったスローネツヴァイはバスターソードでマリのVF-31Jに斬りかかる。

 

「ナランガーに続いて、バンダまで殺すとはな! 面白い奴だよお前は! お前のような奴と戦いたかったぜ!!」

 

 仲間の死を悲しむどころか、マリを最強の強敵と認めたエボルタはファングを放って串刺しにしようとする。

 飛んでくる多数のファングにマリは機体をファイター形態へ変形させ、突き刺そうと向かってくるファングを常人離れした操縦技術で全て躱し切る。それを見たエボルタは接近し、バスターソードで叩き切ろうとした。

 

「死ぃぃねぇぇぇ!!」

 

 振り下ろそうとするスローネツヴァイに対し、マリは機体をバトロイド形態に変形させ、バク転蹴りを入れ込んで怯ませた。そこから機体両腕の対艦ナイフで切り裂き、スローネツヴァイを切り裂いた。

 

『こいつは、こいつは俺よりも、強いって言うのか…!? ふざけるなァァァ!!』

 

「しつ、こい!」

 

 切り裂かれてもなお動くエボルタのスローネツヴァイは、自分より強いマリを許せず、道連れに自爆しようと張り付こうとしたが、強い蹴りを入れ込まれた挙句、両腕ミニガンポッドを何発も撃ち込まれた。

 

「うわぁぁぁアァァァ!? 俺が、俺が女なんかに、女なんかに負けるなんて! やだぁぁぁ!!」

 

 ガンポッドより放たれる無数の弾を浴びたエボルタは、女のマリに負けたことが相当嫌であったらしく、その気持ちを叫びながらコクピットにまで達した弾丸を頭部に受け、その後に機体の爆発に呑まれて吹き飛んだ。

 炎のバラ騎士団残党の三匹の獣を仕留めたマリは、シークレットウェポンを破壊するため、機体をファイター形態に変形させて要塞へと突撃する。

 途中、突如となく現れたマリのVF-31Jに対し、双方から無数の対空砲火やミサイルを浴びせられるが、それらを機体を回転させながら躱し切り、地上すれすれまで降下して、遭遇する両軍の地上機の攻撃を避けつつ、ガンポッドで撃破しながら進む。

 

 

 

「コルタナ、異世界からの古代兵器は?」

 

『っ!? チーフ、危ない!!』

 

「動かす暇はない! 入れ!」

 

 一方でテムジンでガルダーゴンに降下し、要塞へと辿り着いたマスターチーフは、古代兵器を破壊するため、コルタナに位置を問うが、AIである彼女はテムジンに強力な攻撃が迫っていることを知らせた。

 それはガイストが同盟軍より奪った試作火器であり、既に回避不能と判断したチーフは、コルタナのチップだけを回収して機体から飛び降りた。試作火器を受けたテムジンは大破し、機体から飛び降りたチーフは撃てなくなった試作火器を捨てて襲い掛かるガイストと刃を交える。

 

「こいつは、誰だ!?」

 

『こいつも、異世界より来た者らしいわね。知らないわ!』

 

 いきなりテムジンを破壊し、薙刀を持って襲ってくる黒いファイテックスを纏うガイストに、チーフは素早くヘルメットに入れ込んたコルタナに何者かと問うが、彼女は知らないと答える。

 薙刀を抑えるナイフを持つ両手から左手を離し、空いた左手でガイストの腹に強烈なパンチを見舞えば、吹き飛んで壁に激突した。

 だが、ガイストがこの程度で死ぬはずが無く、兜の面の隙間から見せる青い瞳でチーフを見て、自分が求めていた極限状態の戦闘が出来る相手と見て、不気味な笑みを浮かべる。

 

「お前となら、楽しいゲームが出来そうだ」

 

「どうやら、戦闘を楽しむタイプだ。厄介だぞ」

 

 チーフの強さを見て、ガイストは自分が求めていた殺し合いの相手に相応しい為に、思わず気持ちを口にした。

 その言葉を聞き、チーフはガイストと言う人物が危険な男だと判断し、背中のMA5Dライフルを取り出して的確な射撃を行う。これにガイストはファイテックスのウィングを展開して躱し切り、ヘルガスト軍より奪ったアサルトライフルで撃ち返す。

 超人同士による激しい銃撃戦が行われる中、無数の同盟軍の怪物たちを魔力で排除したターニャが激戦区へと迷い込んだ。

 

「マスターチーフとMDガイストだとっ!? 存在X、貴様は私にこいつ等と戦えと言うのか!?」

 

 この場に入ってしまったターニャは驚愕した。

 なにせ自分の留学時代に知ったアニメとゲームのキャラクターが死闘を演じているのだ。しかもその戦いぶりは他所を寄せ付けない程の激闘。そこに入ったターニャは、自分を二度も転生させた神を自称する存在を酷く罵った。

 

「なんてことだ、壁が高い上に分厚過ぎる…! あんな戦いに突っ込めば、命が幾つあっても足らんぞ…!」

 

 マスターチーフは自分的に言えばまだ人気のキャラクター。ガイストはアメリカで見て初めてその存在を知った日本アニメのキャラクターだ。

 両者を知るターニャは戦慄し、この場は撤退しようかと考え始める。

 凄まじい激闘を行う二人から見えぬように物陰に隠れながら考えるターニャであったが、彼女の存在を優秀だが融通の利かない副官がわざわざ教えるような真似をした。

 

「何をしている!? ターニャ・フォン・デグレチャフ!!」

 

「貴様、余計なことをするな!」

 

 アーデらが激戦区に突入し、二人がちょうど刃を交えている所に砲撃術式を撃ち込んだのだ。当然、殺気に気付いたチーフとガイストは躱し切り、ターニャは余計なことを仕出かしたアーデに激怒する。

 

「機動歩兵? 違うな」

 

『あれは異世界の兵士だわ。機動歩兵に変装しているようね』

 

「邪魔が入ったか」

 

 ターニャとアーデを発見した両名は、直ぐに手にしている火器をそこへ撃ち始める。即座に防御術式を張りながら遮蔽物に下がれば、ターニャはバカな真似をしたのに、逆に自分を責める副官を叱責する。

 

「なぜ下がる? 目標はもう直ぐそこで、敵は二人なんだぞ!?」

 

「貴様、あの二人の危険さが分かっておらんのか!? 奴らはSレベルなんて物じゃない! 倒せるかどうか分からんのだぞ!?」

 

「な、何を言っているのだ!? まるで意味が分からんぞ!」

 

「あぁ、お前たちはマスターチーフやMDガイストなど知らんな。とにかく、あれらが我々の存在に気付いてしまった。ブライトクロイツ少佐、貴様の所為で作戦は難航を極めるぞ…!」

 

 アーデにとっては意味の分からない理由で叱責されたので、逆に言い返してくる。これにターニャは斃せるものでは無いと告げ、作戦は難航を極めると告げた。

 無論、アーデにはチーフとガイストの脅威が伝わる訳が無い。あのスパルタンと何処からともなく現れたファイテックスを纏う男が、自分らにどのような影響が出るか理解できぬのだ。他のイヴ人たちも同様である。

 ターニャが必死に語ったその脅威は、彼女たちが身を以て知る事となる。

 

「ファイテックス!」

 

「離れろ直ぐに!」

 

 壁を破壊して現れたガイストに気付いた一人の部下が叫び、アーデたちは応戦しようとした。これにターニャは戦うなと言うが、既に遅く、ガイストの近くに居た一人の隊員が身体を手刀で貫かれた。

 

「あっ…かはっ!?」

 

 手刀で貫かれたイヴ人隊員は吐血し、その隊員の血はターニャとアーデらに掛かる。

 

「貴様ぁぁぁ!!」

 

 目前の同胞を傷付けたガイストに怒りを燃やしたアーデは襲い掛かるが、彼女の実力では戦うために生み出された兵士に敵うはずが無く、身に着けていた機動歩兵のフェーズ3アーマーを破壊されて吹き飛ばされた。

 直ぐに数名の同伴していた隊員がアーデを受け止め、二名の隊員が直ちに貫かれた隊員の回収に向かおうとしたが、ターニャに止められた。

 

「止せ! 奴の思うつぼだ!」

 

「なんで! まだ助かるのに!!」

 

「奴の攻撃を受けた時点で、既に殺されたも同然だ! お前たちも死にたいのか!?」

 

 止められた部下はそれでも助けに行こうとしたが、ターニャは威嚇射撃を行って無理に止め、大を生かす為に小を見捨てろと訴えた。ガイストは瀕死の味方を助けようとする敵兵を殺す戦法を取っている。

 その証拠にガイストは手刀で貫いた隊員を餌にする為に敢えて生かし、助けようとした誘いに乗った隊員二名を殺す構えを見せていた。

 

「何をしている!? 速く助けるんだ!」

 

「馬鹿を言うな! 死人が増えるぞ! お前も死にたいのか!?」

 

 抱えられたアーデが助けるように叫ぶが、不安な表情を浮かべる部下たちとターニャの必死さに押され、やもえず元部下の上官に従った。

 

「くっ、後で査問してやる! それまで生きていろ!」

 

「嫌な奴だ! だが、任務は遂行する! 通信兵は全員に伝えろ! あの緑のスパルタンと黒いファイテックスには絶対に近付くなと!」

 

「りょ、了解!」

 

 この作戦の後、査問してやるとアーデが言えば、ターニャは嫌味で応えつつ、近くの通信兵にマスターチーフとガイストには近づかないように伝えるように告げた。

 それから離れるが、標的をターニャ等に定めたガイストは彼女らを追う。それを追う形でチーフもガイストを追跡するが、手刀で貫かれた隊員がまだ息があるのを見て、近くに寄り添って治療パックで応急処置を行う。

 

「な、何を…?」

 

「喋るな。いま応急処置している。後は仲間に治療してもらえ」

 

 ガイストの注意が完全にターニャ等に向いている間、チーフは瀕死の隊員に応急処置を行い、後の治療は仲間にしてもらうように信号弾を渡し、極限状態の戦闘を求める男の追跡に移った。

 危険な男に追われるターニャ等は飛行して逃れようとするが、ガイストはファイテックスのウィングを展開して執拗に追って来る。それも同盟軍より奪った火器で撃って追ってきており、道中で遭遇する同盟兵に突入した連邦兵が殺害されている。

 だが、そのガイストの殺戮劇も、ターニャの特務魔導大隊の誰一人を殺すことなく、追い付いたチーフによって終わらされる。

 

「これ以上、お前を野放しには出来ん。お前はフォアランナーが破壊しろと言った異世界の古代兵器並みに危険な男だ」

 

「フハハハ…! ブルァァァ!!」

 

 先のガイストの行動を見たチーフは、ガイストをフォアランナーが破壊しろと命じた古代兵器以上に危険な男と判断した。

 この男は古代兵器より先に、斃さなければならない敵であるとチーフは判断したのだ。即座にチーフは行動に移し、ライフルでガイストを狙う。向こうが来てくれるので、極限状態の戦闘が出来るガイストは笑みを浮かべ、雄叫びを上げてチーフに向かった。

 

 

 

 ファイター形態のVF-31Jジークフリードを駆り、要塞の対空砲火を避けつつ古代兵器を探し回るマリであったが、同じく対空砲火を避けながら接近してくる四機のガンダムとVF-27やゴースト無人戦闘機の編隊が彼女のバルキリーに襲い掛かる。

 そのガンダムの集団は炎のバラ騎士団残党の残りであり、地上の部隊は既に死なば諸とも言う覚悟で全力で襲い掛かる。残りのVF-27とゴーストの編隊は随伴しているだけだ。

 

「ドルゴン臨時団長殿の為にも!」

 

『炎のバラ騎士団再興の為に!』

 

『死ねぇ! ワルキューレの手先め!!』

 

 セイバーガンダムに乗るサマナと呼ばれるスキンヘッドの騎士が死んだと思われているガンダの名を叫べば、カオスガンダムに乗る騎士が騎士団再興を掲げ、ガンダムキラーに乗る騎士はマリのVF-31に向けてロールキャノンを発射する。

 飛んでくる高出力ビームに気付いたマリは直ぐに躱し、機体をガウォーク形態に変形させてウェポンコンテナで反撃を行い、随伴の不明なガンダムを撃墜した。仲間を殺されたことで、更に激昂した残り三機のガンダムは怒りに燃えてマリに特攻を仕掛ける。

 

「おのれぇ! 良くも!!」

 

『一緒に死ねぇ!!』

 

 火器を撃ちながら接近してくる三機のガンダムに、マリは機体をファイター形態へ戻し、攻撃を躱しながら引き続きウェポンコンテナのビームガンポッドで反撃した。避けながらの射撃とは思えない的確な物であり、ガンダムキラーはそれに被弾した。離脱すればまだ助かったが、運悪くスタースクリーム軍団所属のVF-27とゴーストの編隊のミサイル攻撃に巻き込まれて大破どころか爆散する。

 

「アァァァ!?」

 

 味方の攻撃で爆散した騎士は全身に炎を浴びて塵となった。尚、ミサイル攻撃はフレアを巻かれて無駄になっている。

 

「逃がすか!」

 

 その後、カオスガンダムが機動兵装ポッドを展開し、退路を封じつつビームサーベルを抜いて接近戦を仕掛けたが、避けられた挙句、バトロイド形態となったVF-31の蹴りを受け、ビームガンポッドを撃ち込まれて撃破された。

 

「クソっ、マダロンカも! えぇい、邪魔をするな!」

 

 残りは自分一人。撃破されたカオスガンダムを見たサマナはマリに怒りを覚え、向かおうとしたが、ジャベリンやジェットストライカー装備のウィンダムなどの連邦軍機が邪魔をしに来た。これに怒りを覚えたサマナは得意の接近戦を仕掛けるために機体を戦闘機形態に変形させ、収束ビーム砲でウィンダムを撃墜した後、連邦軍機の集団に近付いたところで機体を人型形態に戻す。

 それからは両手で両肩に収めてあるビームサーベルを抜き、素早く二機を切り裂き、逃げ遅れた数機を立て続けに切り裂いて撃破した。次にクランシェなどの数機の可変機が編隊を組んでサマナのセイバーガンダムに挑んだが、かつてワルキューレに属していた騎士が乗るガンダムに敵うはずが無く、ライフルで撃墜されるか、接近戦を仕掛けて返り討ちに遭っている。

 

「ご、ゴーストが一方的に落とされてるだと!?」

 

 一方で追撃を続けていたVF-27とゴーストの編隊はマリに蹂躙されていた。先に突っ込ませたゴーストはなす術も無く撃墜されるばかりであった。無人機故に反則的な機動で人間を圧倒するゴーストであるが、相手のマリは人では無かった。故にゴーストが放つミサイルは全て躱され、的のように落とされていく。

 

「クソが! 俺たちはサイボーグだぜ!」

 

『キャノピーを真っ赤に染めてやるぜ!』

 

 改造された自分たちなら敵うと信じ、挑んだVF-27βルシファーの編隊がマリに挑んだが、結果はゴーストよりも悲惨だった。

 ある一機は照準に捉える前にマリのVF-31Jに接近され、コクピットをブレードで抉られ、もう一機はバトロイド形態になってビームガンポッドで撃墜しようとするも、撃つ前にミニガンポッドでハチの巣にされた。残るVF-27も瞬きする間に全て撃墜される。

 この異常な撃墜劇を見ていたセイバーガンダムに乗るサマナは、マリに畏怖と勝てないと言う絶望を同時に感じた。

 

「馬鹿な…! サイボーグが乗るVF-27を全滅させただと…!? 勝てるのか…!? 否…! 勝てない…!」

 

 勝てない。騎士団の再興は不可能。

 そんな言葉がサマナの脳裏を走る中、マリが乗るバトロイド形態のVF-31Jはビームガンポッドを手にして固まっているセイバーガンダムを容赦なく撃った。放たれたビームで機体を貫かれたセイバーガンダムは大破寸前であったが、絶望に打ちひしがれているサマナは脱出することなく、機体と共に運命を共にした。

 

 

 

「おぉ、これは…! これはまさしく古代兵器…!」

 

 マスターチーフによってガルダーゴンに蹴り落とされたロッソイージスガンダムに乗ってたガンダは、奇跡的に要塞内に保管されていた古代兵器ことシークレットウェポンの近くに落下していた。

 大気圏の熱で焼かれ、落ちた衝撃で残骸となったロッソイージスから出たガンダは、念願のシークレットウェポンを見てあらぬ方向へ折れた片足を引きずりながらそれに近付き、騎士団再興が叶うと感動の余り涙を流す。

 シークレットウェポンは棺の中に収めてあるようだ。それにガンダは抱き着き、僅かに動く手で棺の蓋を塞いでいる鍵穴を探し始める。

 

 この兵器に関する情報はかつてのイヴ人の帝国、神聖百合帝国が末期に開発した最終兵器の一つと言う事以外、明確な物はない。どのような威力があるかは、見付けて調べる他にない。

 帝国崩壊後、敵に渡すまいと全ての資料は一つ残らず焼かれ、兵器自体も次元の彼方へ破棄された。ワルキューレは帝国軍の武装解除後、いくつか作られた試作兵器の確保に行ったが、一つたりとも入手には至っていない。ガンダが騎士団再興をもたらす思っている古代兵器も、その一つであった。

 

 念願の古代兵器を手に入れたガンダは棺の鍵穴を見付けた後、密かに入手していたそれを開ける鍵を穴に挿入した。

 鍵はワルキューレが魔女狩り事件と呼んでいる事件の首謀者たる炎のバラ騎士団が、予備計画として密かに手に入れた物であり、使うことは無いとされた。

 だが、炎のバラ騎士団が打ち出した騎士団を最大軍閥のアガサ騎士団とメイソン騎士団に匹敵する一大軍閥に発展させる計画は、両騎士団の妨害、魔女狩りと呼ばれた由縁たる魔力を持つ多数の女性を捕らえ、その女性たちを黒魔術を用いて生贄に捧げ、騎士団員を超人にすると言う計画故に有志討伐隊によって失敗に終わった。

 計画の首謀者は有志討伐隊によって討たれ、計画に参加した炎のバラ騎士団は当然の如く解体、騎士団長を含む複数の幹部は責任として処刑される。

 残った騎士団員らはメイソン騎士団や異世界の敵勢力との戦区へ送られたが、扱いは雑兵どころか捨て駒に等しく、宇宙では元炎のバラ騎士団の部隊が敵と乱戦中、味方であるはずのメイソン騎士団は強力な徹甲弾であるダインスレイブを放ち、挙句に艦砲射撃を敢行して多数の騎士の命を誤射で奪った。地上では方面軍が元騎士団員たちを捨て駒として前線に配置、挙句に撤退の時間稼ぎに使って殺した。

 これほどの仕打ちを受け、奇跡的に生き延びたガンダを含める残党たちは騎士団再興とワルキューレに対して復讐を決意。手元に残った古代兵器を開く鍵を密かに持ち出し、ヴィンデル・マウザーが支配する歪んだ理想郷へと逃れたのだ。

 

「パンドラの箱は開かれた…! ワルキューレよ、貴様らに鉄槌を下してやろうぞ…!」

 

 瀕死の身体に鞭打って鍵を開いたガンダは今度こそ騎士団再興とワルキューレに復讐できると思ったが、その願いは悲願の古代兵器に裏切られた。

 

「お、女だと…!? どういうことだ…! イヴ人共の古代兵器は、皇族の遺体だと言うのか…!?」

 

 開かれた棺の中にあったのは、マリによく似た女性であった。違いとすれば、腰まで届く長髪が青空のような水色をしていることだ。頭には機械のようでな物を被っている。衣服は動き易い戦闘服のようだ。腕と足には何かを収めているポーチらしき物を付けている。

 

「一体、一体我々は何のために…? この遺体の為に、炎のバラ騎士団の騎士たちはその身を捧げてきたと言うのか…!?」

 

 絶望に打ちひしがれているガンダはここに来るまでに犠牲となった部下たちのことを思い出し、悲しみに明け暮れていたが、棺の中に横たわる女性は両目を見開き、ガンダに向けてある言葉を言い放った。

 

「起動完了。起動完了後の当初のプログラムに従い、イヴ人以外の周辺に存在する全ての人型生命体の抹殺を開始します。至近距離に標的を捕捉。その標的に対し、相転移砲の試射を開始。照準固定」

 

「っ!? な、何を言っているのだ!?」

 

 突如となく起き上がり、イヴ人以外の人型生命体全てを抹殺すると機械的に言い始めた女性に対し、ガンダは驚いて何を言っているのかと問うた。棺の中の女性は答えることなく、両手を翳して溜め込んだエネルギーをガンダに向けて放った。

 

「うわぁぁぁ…」

 

 それを受けたガンダは鎧が消滅した後に肉体も消滅し、やがては骨まで跡形も無く消えた。そればかりでは無く、ガンダの周辺にあった物体全てを文字通りに消し去ったのだ。

 

「相転移砲の試射完了。この兵装を極めて有効。ただし、魔力損耗高く。使用は限定と判断。周囲に多数のイヴ人以外の人型生命体を確認。全ての抹殺に要する時間、七二時間と推定。達成に対する貯蔵魔力残量で可能か計算。完了、十分に可能と判定。これより抹殺を開始」

 

 ガンダを消滅させた古代兵器と呼ばれる女性は、周辺にイヴ人を含めるガルダーゴンに存在する異星人を含めた人型生命体を確認し、貯蔵魔力で十分に皆殺しが可能と判断してそれを実行しようと手近に居る生命体に襲い掛かった。

 

 かくして、イヴ人が余りも危険と判断して破棄した古代兵器が目を覚まし、仕組まれたプログラムに従ってイヴ人以外の人型生命体の抹殺を開始した。




残り二人の獣をマリが血祭りに上げ、マスターチーフVSガイスト、古代兵器が目覚めました。

古代兵器、またはシークレットウェポン
美少女?型の古代兵器の容姿は、士郎正宗氏の漫画「ブラックマジック」に登場するM-66を人にしたような物。
神聖百合帝国が犠牲をもってせっかく占領した世界を手放したくないが為に、ある人物と言うか、産ませた女性の遺体を使って開発された生体兵器。
イヴ人以外の人型生命体の抹殺を目的としており、星一つに居るイヴ人以外の人型生命体の抹殺を終えるまで止まることは無い。どうやって止めるかは、崩壊後に全ての資料が破棄されたために不明。
余りにも危険で作ったイヴ人ですらヤバいと言わしめる物であるため、開発後に起動することなく棺の中に封印し、次元の彼方に捨てた。尚、鍵は捨てなかった。

だが、誰にも見付けられないように捨てられた古代兵器はスタースクリームに見付かってしまった。
それをスタースクリームは条件付けてヴィンデルに渡したが、ヴィンデルは約束を守ることなく死鬼隊を嗾けて追い払い、スタースクリームが軍団を率いて奪い返しに来る要員を作ってしまう。

次回は美少女型抹殺系兵器VSマリ、ターニャ、マクギリス、スタースクリーム、マスターチーフ、ガイストの戦いです。
連邦と同盟? 知らんな。
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