【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争   作:ダス・ライヒ

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九月まで続いちまったな…

エピローグとなります。


ガルダーゴンからの脱出

 マスターチーフが仮名666を倒したと同時に、同盟軍が頑なに維持していたガルダーゴンが陥落した。

 強固に防衛していた要塞がスパルタン各チームと随伴するODSTに海兵隊、機動歩兵部隊、機動兵器部隊、その他の歩兵や機甲部隊の総攻撃に耐え切れず、陥落してしまったのだ。

 要塞の最後の残党を始末したスパルタンⅣのオシリスチームのスパルタンパックは、瓦礫だらけの要塞の屋上へ上って手にしているライフルを空に向かって放つ。

 

「要塞の敵は一掃した! この星の戦いは俺たちの勝利だぞ!」

 

『オォーッ!!』

 

 パックが勝利宣言をすれば、彼を見ていた海兵隊やODSTの将兵等は歓喜の声を上げて同じく空に向かって銃を乱射し始めた。

 随伴して要塞戦に参加していたスパルタンⅡのチームであるレッドチームは銃を撃たず、両手を上げて歓喜していた。

 

「やったぞ! 俺たちの勝ちだ!!」

 

「ガルダーゴンを奪い返したぞ!!」

 

 これに続き、歩兵や機動歩兵、ISA、COGなども歓喜の声を上げ、共に銃を空に向かって乱射し始める。ATも同様であったが、MSやPTに乗るパイロット等はコクピットから出て歓喜していた。その中にはストーク・ハミルトンやウィル・シュタイナーの姿もある。

 海兵隊員たちの中にはキム・ヨンジを始め、ファル・ドバールやジョセフ・グロスハイム、カイン・マイナン、ファン・クレインの姿もあった。

 機動歩兵はマルジン・アジャン、ミスティ・エーデル、リック、ニック、ザン・バーガー、クロディオ・プレスリー達が居る。歩兵にはプレヴィナ・オーバスが主にライフルを空に向けて乱射していた。

 COGのアンドリヒ・グリュヒ、ムクド・ガリーム、それにデルタ部隊の面々も歓喜している。

 

『オシリスチーム、驚くなよ。ポイントエイブルにマスターチーフだ』

 

「なに、チーフが? 捕捉したのか?」

 

 ガルダーゴンを放棄した同盟軍が撤退し、連邦軍が勝利に歓喜する中、スパルタン・ロックはマスターチーフの存在を知り、司令部に所在を問う。

 

『地球連合の隊が追撃している。潜入していた不明勢力の隊も追撃しているようだ』

 

「潜入していた不明勢力の隊? 色々とあり過ぎるな。オシリスチームはチーフの追撃に移る。連合軍には撤退しろと伝えるんだ。奴らでは勝てない」

 

『言ってみるが、聞きはしないだろう。期待するな』

 

 本部は地球連合軍がチーフの追撃を行っていると知らせれば、同時にターニャたちの存在も知らせる。

 これにロックはチーフの方は自分らが追撃すると告げ、司令部に目下追撃している地球連合軍に撤退するように告げたが、司令官は期待はするなと返した。

 

「無駄に被害が拡大する前に、今度こそ奴を捕らえて見せるさ」

 

『そうして欲しい。あれ以上、自由にされては困る』

 

 これにロックは追撃に向かうと告げれば、司令部はオシリスチームに期待の声を掛けて通信を切った。

 司令部よりチーフの追撃の任を受けたロックは、勝利に喜ぶパックと瓦礫の上に腰かけて休憩するホリィ、オリンピアに新しい任務を告げる。

 

「みんな、休憩は終わりだ。新しい任務だ。今度こそチーフを捕まえる」

 

「えっ、マスターチーフだって? おいおい、来ているなんて聞いてないぞ」

 

「現れた理由は分からない。だが、捕えるチャンスだ。行くぞ」

 

「せっかく勝ったのにな! まぁ、スパルタンは大忙しだからな!」

 

 せっかくの勝利に水を差されたパックは苛立ちながらも指示に応じ、チーフ捕縛任務を受けて向かっていくオシリスチームの後に続いた。

 彼らが去った後、同盟軍は撤退の時間稼ぎの為にガルダーゴンに居る全てのバグズを捨て駒として放ち、連邦軍の追撃を遅らせようとしていた。この様子から、ガルダーゴンの戦いは追撃戦に移行してまだ続くようだ。

 

 

 

「追撃しろ? 冗談を。こちらは損耗激しく、こっちはそれどころではありませんよ!」

 

 マラソン改級重巡洋艦「ヴェネツィア」の艦長であるレオーネ・バゴットは、連邦艦隊司令部より追撃命令を受け、自分が指揮する第64戦隊の損害が激しくて追撃できないと返す。

 現に戦隊は数日間も再編無く戦っていた為に損耗激しく、一隻が轟沈してヴェネツィアを含む戦隊全ての艦艇が大破寸前であった。所属の第3艦隊も同様で、港に戻って再編する他ないほどの損害だ。第3艦隊だけでない。作戦に参加したUNSC海軍の全艦艇の内、八割が戦闘不能になっている。その大きさ故に最前線に出され、損害は増えるのは当然だった。

 UNSC海軍のフラッグシップとも言えるインフィニティ級スーパーキャリア一番艦「インフィニティ」に至っては、もう病院船のような状態と化している。スーパーガンダムに乗るスパルタン・ゼラズニィとソードカラミティガンダムに乗るスパルタン・チェーストは、ガンダムAEG3ノーマルに乗るスパルタンⅣのリーダー、サラ・パーマー中佐と他のスパルタンたちと共に警護に当たっていた。

 増援として来たスピリット・オブ・ファイヤも同様で、負傷兵や損傷機、沈んだ艦艇から脱出した乗員の回収を行っていた。防空隊であるマルコ・コスタは、乗機の105ダガーに乗って僚機と共に警戒している。

 

「おい、おい開けろ! 聞こえないのか!?」

 

「寝てますよ、バーニング少尉」

 

「寝かせて置け。三日連続の出撃で疲れてるんだ」

 

 リュータ・バーニングjrは所属する艦である駆逐艦「ソノ・カルマ」に帰還し、疲労の余りジェガンJ型のコクピットの中で眠り込んでいる。整備班長は彼を寝かせて置けと、整備兵たちに向けて告げる。マイルは戦闘が終わったと分かるや否や、疲労の余りか乗っているメガ・ライダーの操縦席で寝ていた。代わりに機長は期待を操縦士、母艦へと帰投する。

 

「クソっ、何処でも寝やがって! こいつ等を待機室にぶち込んでおけ!」

 

 第1連合打撃艦隊の旗艦トラファルガーⅡ級MS空母「トラファルガーⅡ」に帰還した艦載機のパイロットの面々は、各々が乗る機体から降りるや否や第3艦隊のパイロットたちのようにその場で眠り込んでしまった。整備将校はこれに怒り、整備兵らにパイロットたちを待機室に送るように怒鳴りつける。

 運ばれているパイロットの中には、トライド・エルク・クランツやタクト・アルバーンの姿もあり、襟を引っ張られながら待機室へと他のパイロットたちと共に連行されていく。

 パリ級重フリゲート艦「ヌエ」の艦長、ロバート・M・ハヤカワは艦橋の艦長席で毛布に包まって他の乗員たちと共に仮眠を取り、レーダー手だけが欠伸をしながらレーダーと睨めっこしていた。第3艦隊に属するオータム級重巡洋艦の艦長であるレオーネ・パゴットは自分の船が修理艦によって修理されている間、サンドイッチを食べて待っていた。

 ISA海軍も少なからず損害を受けたようで、再編の途中であった。ケラス・ダゼは自分の隊の再編が行われる中、乗機のドートレス・ネオのコクピット内で居眠りしている。ジャベリンに乗る花田太郎の方は、僚機と共に警戒している。

 第一波として引き続き戦闘を行っていた彼らが休息と再編に勤しむ中、連邦艦隊の本隊はガルダーゴンから脱出する同盟軍の追撃するため、補給と再編を終えて直ぐに出撃していた。

 

 

 

 仮名666との戦闘で退却したスタースクリーム軍団に続いて撤退したジャマイカン・ダニー率いる艦隊は、主君たるイオク・クジャンに事の成り行きを報告していた。

 

『なるほど、貴公は奮戦虚しく撤退したと言うのだな?』

 

「仰せのままに。炎のバラ騎士団は一人残らず玉砕、我が方は損害激しく退却いたしました。イヴ人の古代兵器、献上できぬことまことに申しわけございませぬ」

 

『貴公の判断は正しい。その世界の二大勢力による決戦、貴公は見事に手玉に取り、古代兵器に近付いて見せた。それだけでも機構は凄いと言えよう。今は我が下に帰還されることに集中せよ』

 

 ジャマイカンからの報告に、通信映像に映る若き君主たるイオクは叱責することなく褒め称え、今は帰還に専念しろと命じた。これにジャマイカンはありがたき言葉と返し、彼に向けて部下共々頭を下げる。

 

「ありがたきお言葉。任に失敗したこの将を心配なさるとは、なんと慈悲深い君主であろうか」

 

『当然だ。私は貴公らの幸せの為にこの地の主君となったのだ。次こそは必ず成功させると信じておる』

 

「真に勿体なきお言葉。次回は必ずやご期待に添えて見まする故に」

 

『うむ、期待しておるぞ』

 

 少し煽てると、イオクは良い気分となってジャマイカンの失敗を不問とした。映像通信が切れた後、ジャマイカンは頭を上げて主君たるイオクを小馬鹿にするような言葉を吐く。

 

「フン、青二才の小僧め。だからこそ甘いと言うのだ」

 

「司令官、その言葉は余り…」

 

「私はありのままを言っただけだ。任務失敗の要因は、あの落ち武者共に好きにさせたクジャン公が原因だ。奴らを駒にして居れば、私も昇進できただろうに」

 

 それを部下に注意されたが、ジャマイカンは一切気にすることなく本当のことだと告げ、更には炎のバラ騎士団残党に好きにさせたイオクの判断が作戦失敗の要因だと口にする。ジャマイカンにはイオクに対する忠誠心は無く、単に利用しやすい上司と捉えているようだ。尚、彼は有能な指揮官であるが、人望は皆無である。

 このジャマイカンの態度を主君たるイオクに報告すべきかどうか悩む部下たちであったが、あの上司に逆らえば何をされるか分かった物ではないので、主君に対するあの発言を艦橋に居る者たちは忘れることにした。

 スタースクリーム軍団の方は同盟軍の領域内に退却してしまったらしく、ガルダーゴンを取り返そうとする同盟軍の部隊に襲撃され、いたずらに数を減らしつつあった。

 同じく退却したマクギリス率いるアグニカ軍は、連邦の追撃を振り切って帰路についていた。

 

「損害の方は?」

 

「ほぼ皆無です。投降した連邦憲兵中隊を含め、連邦・同盟の脱走兵二個連隊以上の兵員を得ました」

 

 本来の母艦に帰投したガンダムバエルに乗るマクギリスは、待ち構えていた石動に損害を問う。これに石動は損害は皆無で、二個連隊以上の兵員を得たと報告する。

 

「順調に増えているな。目標の一個軍以上の兵員まで見えて来た」

 

「先に解放して拠点に送った奴隷の志願者の数は師団以上です。訓練を終えれば、後三個師団で目標の人員まで届きます」

 

「あと五万で達するか。今は帰還に専念しよう。大分弾薬と推進剤を使い果たした」

 

「はっ!」

 

 石動の報告にマクギリスは目標の人員まで見えてきたと言えば、副官は先に介抱した奴隷の志願者が一個師団以上の数だと報告する。この人数が訓練を終えれば、目標まであと三個師団だと告げる。

 その報告を聞いてガルダーゴンの戦いに参加して無駄では無かったとマクギリスは思い、大変満足であった。今は英気を養うべく、帰投すると告げれば石動は敬礼してから環境へと向かった。

 

 

 

 一方、マリと別れたワルキューレの遠征艦隊は、総司令部より新たな命令を受けていた。

 

「本気ですか、あの大艦隊の中に突っ込めなんて…!?」

 

『増援も送るし、友軍も協力する。貴官ら遠征艦隊は命令を実行せよ。回収できぬ場合は、友軍共々見捨てて構わん』

 

 総司令部より受けた指令とは、ガルダーゴンに取り残されたマリの救出であった。この命令に遠征艦隊提督は顔を青ざめる中、総司令部は友軍が居るからやれと告げる。

 その友軍とはイヴ人の武装勢力である帝国再建委員会であり、ターニャら特務大隊の救出が目的であった。

 

「その、無茶な…」

 

『良いからやるのだ。この世界に不老不死を渡すわけにはいかん。増援と友軍が到着次第、作戦を決行せよ!』

 

 増援と帝国再建委員会の協力があっても、難しいと言いたげな提督であったが、無理に言われて納得せざる負えなかった。

 

『遠征艦隊全艦に通達、総司令部より新たな指令が発令された。任務内容、惑星ガルダーゴンに取り残されたマリ・ヴァセレート空軍中佐の救出。増援が到着次第、任務を実行します』

 

「えっ、あいつ助けるために行くの?」

 

「そんな、今度こそ死んじゃうじゃない」

 

 この指令は遠征艦隊の全艦に達せられ、士官用食堂で昼食を取っていたアンナ・スターリング、ソフィア・パラダールク、アカリ・ナナホシ、アーリィ、アリエル・ナァロ、マユ・アイゼナッハを始めとするパイロットの面々は驚愕する。兵・下士官用食堂で食事を取るエレイン・ヘラー、メルア・ドリメーも驚いていた。

 遠征艦隊の面々がマリの救出に不安を覚える中、ワルキューレの総司令部より送られた増援艦隊は帝国再建委員会の艦隊と連合艦隊を組んで、遠征艦隊の元に急いだ。

 

 

 

 仮名666の相転移砲を受け、ガルダーゴンから消えたガイストは、ある荒れ果てた大地に転移し、そこで目を覚ました。

 

「硝煙の香りと血に死体の匂い…フッ、あの女め。俺を楽しい場所に送ってくれたようだな」

 

 周囲を見たガイストは立ち上がり、辺りから臭う硝煙の香りと死体の匂いで新しい地獄へ送り込まれたと判断する。そんな彼が何もないのに警戒態勢を取った。それは自分に近付いて来る殺気を感じ取ったのだ、証明するかの如く、ライフルを持ったカーキ色のアーマーを全身に纏った集団がガイストに近付いて来る。

 

「寝起きの運動としゃれこむか」

 

 カーキ色のアーマー集団、近未来軍隊の歩兵を見てガイストはニヤつき、闘争本能に駆られてその集団に単独で挑んだ。

 単独で勝てるはずが無い。そう誰もが思うだろうが、ガイストは戦うために作られた人造生命体だ。一方的なリンチと思われた戦闘がガイストによる一方的な虐殺へと変わり、戦場跡に転がる死体の数が更に増える。

 しかもガイストの武器はナイフ一本。それだけでレーザー銃などで武装したアーマーの兵士たちは一方的に虐殺され、更には武器を奪われて自分たちの武器で虐殺されていた。ガイストと対峙した兵士たちは接近戦が苦手なようだ。接近されるだけで直ぐにガイストに殺されてしまっている。

 兵士たちを一方的に殺し回るガイストの表情は、とても楽しそうで、恐ろしかった。

 

 

「おい、大変だ! 女が倒れているぞ!」

 

 同じように相転移砲のエネルギーに包まれ、ガルダーゴンから姿を消した仮名666はその余波なのか、別の世界へ転移していた。付近に居る住人たちは、見付けるなり直ちに彼女の介抱に向かう。

 

「ボロボロじゃないかい! 近所で新しい服を着せてやんな!」

 

 倒れ込んだ彼女の姿はボロを纏った若い女そのものだ。そんな彼女を見て、自分らを殺す為に作られた兵器とは思わないだろう。知らずに老婆や中年の女たちは彼女を毛布に包み、男たちと共に抱き抱えて近くの家まで運ぶ。

 仮名666が目を覚ませば、自分を助けたこの住人たちをプログラムに応じ、皆殺しにする事だろう。目の前にいる住人たちはイヴ人では無いのだ。仮名666が躊躇する理由は無い。否、躊躇と言う言葉は彼女の辞書には載っていないだろう。

 願わくば、仮名666のプログラムが転移のショックで壊れていることを願うだけだ…。

 

 

 

 一方、ガルダーゴンに残っていたマリとターニャら特務魔導大隊は押し寄せる連邦軍の新手に降下して来た第六派に包囲されつつあった。

 マスターチーフは単独で地球連合軍のダガーLやウィンダム、戦車や戦闘機の大群を相手にしている。圧倒しているのが地球連合軍では無く、チーフの方で辺りは連合製の兵器の残骸で溢れかえっている。

 

『投降しろ! 君たちに逃げ場はない!!』

 

 投降を迫る指揮官に対し、マリとターニャは応じずに同盟軍が放棄した基地内に立て籠もったままだ。

 

「通信兵、本部と連絡は取れそうか?」

 

「取れそうにありません」

 

 外の様子を見ていたターニャは無線機を操作する通信兵に本部との連絡は取れるかどうかを問うが、彼女は首を横に振る。今の彼女らは複数の負傷兵が居り、動けぬ状態だ。外では盗んだ輸送機であるペリカンが駐機しているが、あの一機で運べる人数はたかが知れている。

 

「さて、この状況で自力で脱出しろ等と戯言をほざくんじゃないだろうな。上の連中は」

 

 この報告を聞き、ターニャは帝国再建委員会の上層部が自力で脱出しろと言う返答が来ないことを祈る。外の様子を双眼鏡で見れば、馬鹿らしい数の兵力が自分たちを包囲している。

 自分らを包囲する連邦軍に対し「その兵力を追撃戦をしている友軍に回せばどうだ」とターニャは言いたくなるが、向こうの指揮官が逆ギレして一気に攻撃される可能性があるので敢えて言わない。来るかもしれない援軍を待ちつつ、ターニャ等は包囲する連邦軍の様子を伺うだけだ。

 マリはと言えば、将軍用の部屋を占領してベッドで横になっている。援軍が来ない場合、彼女の手を借りれれば、何か状況を打破できるのではと、ターニャは思って指揮下に加えた。

 

「あぁ、クソ。祈りたくも無い神に祈りたくなる状況だ…」

 

 包囲する連邦軍を見て、ターニャは祈りたくも無い神に祈りたくなる状況に追い詰められたと漏らしてしまった。

 

 

 

「何、休戦する? 貴様、戯言は止せ」

 

 その頃、中立地帯にある自分の牙城に居座るヴィンデルは、プロフェット族ことサンシェーム族の部下より休戦と言う報告を聞き、眉をしかめて睨み付けた。

 

「双方とも戦力回復の為に休戦条約を結ぶようです…今回の決戦は双方かなりの戦力を失ったようで…」

 

「戦力回復のための休戦などと、なんと弛みきって考えか! 全力で戦えんのか!?」

 

 連邦と同盟が休戦すると聞いたヴィンデルは激怒したが、別のサンシェーム族の言葉に宥めの声に耳を傾ける。

 

「まぁ、落ち着きなされマウザー殿。休戦など、暫しの休憩ではございませんぬか。それに、双方とも互いの勢力圏内に火種があるようで…」

 

「そうだったな。基盤を盤石な物とするため、双方は再戦までに不安要素の排除に躍起となるであろう。私も大人気ない事を言った。この世界の闘争は永遠なのだ」

 

 この宥めの言葉にヴィンデルは闘争は永遠に続くことを思い出し、玉座に腰かけて笑みを浮かべる。

 巨大勢力による大規模な戦争が終わろうとも、次は各地で紛争が行われる。このヴィンデルの歪んだ理想郷である世界では、闘争は決して終わることが無いようにコントロールされているのだ。

 そんな彼に、サンシェーム族の一人が自分に面会したい男が来ていると報告する。

 

「マウザー様、ロード・ジブリールなる者が面会したいと申しておりまする」

 

「ジブリールだろ? 通せ、あの死の商人の話。興味がある」

 

「よしなに」

 

 報告に来たサンシェーム族の言葉に、ヴィンデルは通せと命じた。暫くして、銀の短髪で紫色の口紅を付けた紳士のような高身長の男がヴィンデルの前に立ち、挨拶を行う。

 

「こうして、互いに面と向き合って話し合うのは初めてですな、ヴィンデル・マウザー殿」

 

「遂に来たか、ロード・ジブリール。ここまで来て私に見せたい物とはなんだ?」

 

「はい、それはこちらでございます」

 

 何をしに来たのかと問うヴィンデルに対し、ジブリールは左手に持つケースを開き、それを彼に見せた。




ガイストさんが転移させられた世界はウォーハンマー40000の世界です。40Kと言うべきかな?

仮名666はファンタジー世界へと行きました。目覚めればどうなるかは、皆さんの想像次第です。

それとキャラクターをご提供してくださった方々、今まで応援して頂き、ありがとうございました。

次回の募集もお待ちしております。
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