【参加者募集中】読者参加型SS スーパーロボット大戦 無限戦争 作:ダス・ライヒ
フュカリタ・モーラー
シェイファー・ハウンドに登場するドイツ空軍の中尉。
こちらでは第1航空艦隊所属で階級は大尉。搭乗機もバルキリーのVF-25Sメサイアになっている。
搭乗機はVF-25(空軍仕様)Sメサイア
オリキャラ
コンラート・ブーツホルツ
ミッシングリンク隊に属するパイロット。階級は大尉
同隊のバルキリー部隊の隊長であり、かなりの撃墜数を持っているエースパイロット。無論、ベテランである。
搭乗機はVF-22SシュトゥルムフォーゲルⅡ。
外見のベースは大クラッシュ前のサイバーフォーミュラに登場するブーツホルツ。
ロー・スミス
ミッシングリンク隊の隊長。階級は大佐。
金髪とグラサンと言う怪しげな出で立ちの男。航空魔導士。
武器はSG550突撃銃。
外見のベースはサイバーフォーミュラに登場するスミス。
募集キャラ
名前:チェンバーレイン・リリウム
性別:女
年齢:17歳
階級:伍長
所属:帝国再建委員会 陸軍 第71歩兵師団 狙撃班
武器:MSG90狙撃銃&USP自動拳銃
普段は瓶底眼鏡やゴーグル等で目元を隠してる隠れ美人。実は転生者。
死体や死臭を感じなくて良いように、狙撃兵となった。
キャラ提供はkinonoさん。
ターニャに投降し、捕虜となったルジリアンとルージーは南方軍集団の本部へと連れて来られていた。
応急処置を施されたルジリアンは失った右手の代わりに左手で敬礼を行い、軍集団の指揮官に挨拶を行い、丁重に扱ってくれることに感謝の意を表す。
「利き手を失くしてしまい、左手で御免! 私はアガサ騎士団ラルスキー連隊のルジリアン・ルセンダーと申す者! 敵軍でありながら、我らに寛大な処置を施す軍集団指令殿に、連隊長に代わり感謝いたしまする!」
この利き手を失っても騎士らしく振舞うルジリアンに敬意を表し、軍集団の指揮官も敬礼で返す。
「我々は正規軍ですので、捕虜の扱いは慎重に心掛けています」
「正規軍…? 我々は非正規軍だと聞かさせておりましたが、どうやらリップシュタット盟主の間違いのようですな」
「まぁ、彼らは認めたくないんですよ」
「そうでございますか」
ルジリアンは帝国再建委員会が正規軍であると、上司より聞かされていなかったようだ。事実、帝国再建委員会は正規軍では無いが、一連の組織的軍事行動は正規軍並の練度であり、認めざる負えない程だ。
「それより、連隊長殿を含め、他の兄妹たちはおりまするか? それにこの騎士見習いのルージーの同期たちも」
改めて帝国再建委員会を正規軍と認めたルジリアンは、他にもアガサ騎士団の捕虜が居るかどうかを、緊張して直立不動状態を取るルージーを見ながら問う。
これに軍集団の指揮官は副官を呼び出し、捕虜のリストを持ってくるように指示を出す。数秒後に副官が捕虜の人数を記した書類を持って来れば、それを見て上司や同期が居るかどうかを確認する。
「連隊長は居ないようですね。そちらのお嬢さんの同期は何人かいますが」
「ラルスキー殿は生死不明か。私はこの世界の人々、守るべきかどうか迷っております」
指揮官より上司の生死は確認できてないと言われれば、ルジリアンはこの世界の者たちを守るべきかどうか迷い始める。
「踏み潰されたからですか?」
「えぇ。私は守るべき民だと教えられましたが、その守るべき者たちに我々は殺されました。この世界、イヴ人たちに譲渡すべきだと思いますがな」
「ほぅ、我々に渡せな良いかと。とても騎士とは思えぬ発言ですね」
理由を問えば、ルジリアンはこの世界をイヴ人に渡すべきだと返した。その発言に軍集団の指揮官は眉をひそめる。そんな時に、ムジリ帝国の帝都で何か起こったらしく、士官が報告してくる。
「ムジリ帝国の首都に黒煙を確認! 無人偵察機に確認に向かわせている所です!」
「何かあったようですね」
「もしかすれば、我が連隊の生き残りが仇討に乗り込んだのではないでしょうか」
「仇討に?」
この報告に、ルジリアンは連隊の生き残りが仇討に向かったと苦にすれば、指揮官は疑問の声を上げる。
「上手くすれば、無血開城となります。我がアガサ騎士団の兄妹を信じてください」
「はぁ…?」
仇討は必ず成功するとのルジリアンの言葉に、軍集団の指揮官と一同は鳩が豆鉄砲を食ったような表情を浮かべた。
ムジリ帝国軍の退却で踏み潰されたアガサ騎士団の連隊の生き残りは、まだ動くグレイズに乗り、殺された兄弟たちの仇討ちをするために帝都に乗り込んでいた。
向かって来るボロボロのMS数機に対し、ムジリ帝国軍は止めようとするが、手負いでも騎士が駆るグレイズは強く、一瞬で片付けられて皇帝が自棄酒を行う玉座の間へと突撃する。
「ぶ、無礼者め! ここが何処だか分かっているのか!? 余の城だぞ!!」
グレイズで城を破壊し、玉座の間へと入って来たアガサ騎士団の騎士、それもラルスキーに皇帝は立ち上がって衛兵に武器を向けさせる。
「止まれ! 止まらんか!!」
血塗れのラルスキーは既に息絶えた上半身だけが残った部下の遺体を担ぎ上げ、衛兵の静止の声を聴かずに皇帝の近くまで迫る。
「カジェロ、これが我々が守るべきこの世界の民だぞ…?」
「聞こえんのか!? ここは余の城であるぞ! 身分を弁えぬ者が!!」
既に息絶えた部下に語り掛けながら、怒鳴り散らす皇帝へ向けてその部下を投げ付ける。
「ギヤァァァ!? な、何をするのだ!? 余を誰だと思っておる! ムジリ帝国の皇帝であるぞ!!」
投げ付けられた死体に皇帝は転び、その死体を退けてから身分の違う自分に向け、無礼な態度を取るラルスキーに衛兵を差し向けた。
衛兵らが持っている槍でラルスキーを突こうとするが、手負いの状態にも関わらず、連隊長は突きを躱して手近な距離に居る衛兵を持っていた剣で斬り殺した。それから自分の君主がアルゴン王であるとムジリ帝国の皇帝に告げる。
「我が君主はアルゴン王なり! 貴様のような皇帝とは名ばかりの蛮人ではない! 味方を踏み殺すような者など、我らが身を以て守るに値せず!!」
「クゥゥ! 何を言うかと思えば戯言を! この世に余より上の者は神の他に居ない! 衛兵共、奴を殺せ!!」
自分らを殺すような者たちを守るに値しないと言うラルスキーに対し、皇帝は激怒して衛兵たちに殺すように命じた。
入って来た大勢の衛兵に流石のラルスキーも対処できず、無数の槍に身体を貫かれた。凄まじい出血が始まる中、ラルスキーは最後の力を振り絞り、左手に持っていた何かのスイッチを押す。
「フン、余に無礼を働くからだ! こんな汚い物を投げ付けおって!」
無数の衛兵の槍に突き刺されて死んだラルスキーに向け、皇帝は空の酒瓶を投げ付け、地面に転がる彼の部下の死体を蹴り付ける。
その数秒後、ラススキーが死の間際に押したスイッチが作動してか、死体に仕掛けられた爆弾やグレイズが爆発し、玉座の間がある天守閣を丸ごと吹き飛ばした。
「爆発です!」
「あれが…!?」
「えぇ。どうやら、我が兄弟の誰かが仇を取ったようだ」
爆発は南方軍集団の居る方向からも見えており、軍集団の者たちが驚く中、ルジリアンは帝都へ向けて頭を下げる。彼の言ったことが正しかったことに驚きながらも、軍集団の指揮官は直ちに出撃準備が済んでいる部隊を帝都に差し向け、制圧を命じる。
皇帝や側近たち、将軍を失ったムジリ帝国軍の制圧は容易過ぎた。全く抵抗せず、貴族や兵士たちは守るべき民を見捨てて総本山であるベルンブルク領へと逃げたのだ。
ルジリアンの言う通り、南方軍集団は無血開城で帝都に入れた。南方軍集団は抵抗しようとする者を排除し、帝都を軍集団本部に定め、戦力を更に拡大すべく、新たな増援の到着をそこで待つことにした。
それから一週間後、東方、西方、南方のリップシュタット連合軍の防衛線は突破され、新たに出現した北方にも帝国再建委員会の侵攻軍が現れ、碌な戦力も無かった北方戦線は突破されて最後の砦たる広大な土地であるベルンブルク領までに迫る。
四方から襲い掛かる総兵力数が九百万に膨れ上がった帝国再建委員会の侵攻軍に対し、リップシュタット連合は増援を呼び寄せることにして、ベルンブルク領内に留まる決断をする。
戦力は低下していたが、まだリップシュタット連合には数の優位は保っていた。連合の参謀らは防戦が得策と判断し、留まる決断をしたのだ。それに増援も呼んでおり、圧倒的物量で四方から迫る帝国再建委員会の侵攻軍を各個撃破する計算だ。
だが、それは帝国再建委員会のリーダーの挑発で崩れ去った。
「どうやら、リップシュタット盟主は反撃に出る様です」
「あの程度の挑発でか。騎士と言うのは、頭に血が上り易い奴ばかりなのか?」
部下の報告で、SG550突撃銃の手入れを行っている金髪でグラサンと言う怪しい出で立ちの男、ミッシングリンク隊の隊長のロー・スミス大佐は、挑発されて反撃に出るリップシュタットに呆れる。
「出撃を断りますか? 連中は待ち伏せをしていると思われますが」
「出撃するとも。盟主殿の軍に注意を引いてもらうがな。これ以上、イヴ人共を調子づかせるのはこちらとで面白くない。せっかくこちらが回してやったVF-25メサイアを、我々に差し向けて来たのだからな。お灸を添えてやらねばならん」
あれほど挑発したので、待ち伏せしているのは明らかなのか、部下は出撃を断るのかとスミスに問えば、彼は出撃すると答え、本隊を囮に側面から待ち伏せ部隊を攻めると返した。
それにスミスは帝国再建委員会を初めとしたイヴ人の武装勢力にVF-25メサイア等のバルキリーを横流ししているらしく、それを自分らに差し向けるイヴ人らにお灸を添えてやると口にする。
「通信機を持ってこい。ブーツホルツにも出撃させろ。報告では、バーバ・ヤーガが来ているからな」
「はっ、直ちに」
お灸を添えてやるために出ると言うスミスは、バーバ・ヤーガの異名を持つフラーチェが居ることを知ってか、配下のバルキリー隊を指揮するコンラート・ブーツホルツの出撃を要請する。部下が通信機を持って来れば、それを起動させてブーツホルツを呼び出す。
「ブーツホルツ、居るか?」
『どうした? 何か用か?』
「出撃しろ。連中のなかにバーバ・ヤーガが居る。それに、ミラージュの戦闘爆撃機型三十機を一気に撃墜した魔導士も居るらしい」
『面白いな。連中の魔導士は何人か撃ち落としたことがあるが、ネームド級は二人目だ。キルマークを増やしてやるとも』
「その意気だ。俺もそろそろ出ないと、降格を食らう。しっかりとやれよ」
『言われなくともやってやるとも』
通信機を切れば、スミスは銃を組み立て、待機している部下たちに出撃を命じた。
「十分後に出撃する! 準備は済ませて置け!」
『はっ!』
これに合わせ、一同は出撃準備に入った。
スミス隊の出撃に合わせ、リップシュタット連合軍に参加している各勢力の部隊はベルンブルク領より出撃していく。戦車や機動兵器の轟音を響かせ、上空では埋め尽くすほどの航空機とバルキリー、機動兵器、航空魔導士が帝国再建委員会の侵攻軍を迎撃しに向かう。
その数は凄まじく、侵攻軍を上回るほどであった。大群を指揮するのはリップシュタット連合の盟主ことリップシュタット本人であるが、彼は総大将としての戦は初めてであった。故に統制は取れておらず、各勢力ごとにばらばらに動いて公女が居るとされる侵攻軍の主力である南方軍集団に向けて真っ直ぐと進んでいた。
「下着をチラつかされて、それにまんまと引っ掛かるとは。つくづくと馬鹿な奴らだ。俺たちは側面から行くぞ」
スミスの命に応じ、VF-22SシュトゥルムフォーゲルⅡで出撃したブーツホルツは、敵の本隊に押し寄せる友軍の大群を見て呆れ、自分たちはスミスと同様に側面から攻める。
各自、各々の判断で南方軍集団に押し寄せる中、大量に配置されたデコイを敵の本隊と勘違いし、総攻撃を仕掛ける。
「偵察隊より敵本隊と思われる部隊を確認!」
「撃てぇ! 卑しきテロリスト共を吹き飛ばせッ!!」
先行した偵察隊より報告を受け、ガリア軍の指揮官であるダモン元帥は先制攻撃を仕掛けるように怒号を飛ばす。
「ガリア軍、先んじて攻撃した模様!」
「遅れるでない! 我がテメリア軍も総攻撃せよ!!」
ガリア軍が先制攻撃を仕掛ける中、これまで出撃しなかったテメリア軍も後に続いて囮に砲火を始める。
「ガリアやテメリアの雑魚共に遅れるな! 撃ちまくれッ!!」
友軍にも関わらず罵倒するレダニア軍も砲撃を始めた。現地の多国籍軍も砲撃する。
「劣等人種共に遅れているぞ! アーリア人が一番だと奴らに知らしめろ!!」
ナチスこと第四帝国は言うまでもない。連合の者たちを劣等人種と見下すナチスも砲撃を始めた。
「連合各軍、敵本隊に対し砲撃開始!」
「盟主殿! 盟主軍たる我々が遅れるなど、盟主の立場がありませんぞ!!」
「ぬぅ、我がアガサ騎士団も砲撃を開始せよ! 騎士の威厳を見せ付けるのだ!!」
連合軍の旗艦であるギアナ級地上戦艦に乗るリップシュタットは、副官に押されて砲撃を始めた。
「よそ者共に遅れておるぞ! 我が方も攻撃するのだ!!」
彼と肩を並べるベルンブルク公も同型艦に乗り込み、配下の者たちに怒号を飛ばしてよそ者たちに後れを取るなと告げる。
配置したデコイが跡形もなく吹き飛ぶような程の砲撃が止んだ後、リップシュタット連合の各部隊は一気に突撃を行う。凄まじい数で、大地が震えるほどだ。夥しい数の機動兵器と戦車、航空機、歩兵が押し寄せたが、煙が晴れた後、自分らが砲撃したのが敵のデコイであることに気付き、慌てふためく。
『イヴ人の死体が見当たらんぞ!?』
『全部、案山子だ! 鉄屑ばかりだ!』
『どういうことだ!? ここにイヴ人が居るはずだぞ!?』
『何処だ!? 敵は何処に行った!?』
連合軍が足を止めて敵を探す中、押し寄せた連合軍に対して帝国再建委員会は砲撃を行う。
「敵からの砲撃!」
「な、何ッ!? 直ちに下がるんだ!」
降り注がれる榴弾にロケット、ミサイルと言った死の雨から逃れようとするリップシュタット連合軍であるが、各勢力ごとに指揮系統が違うので混乱し、大渋滞が発生してそのまま砲撃の餌食となる。
凄まじい大爆発が巻き起こり、ニ十分ほどの砲撃で万単位の被害が出た。砲撃が終われば、待ち受けていた南方軍集団隷下の百の師団が襲い掛かり、混乱する連合軍に更なる損害を与える。
「撃て! とにかく撃て! 更なる損害を与えるのだ!!」
「(これって、虐殺じゃないの)」
HK416突撃銃を持つ指揮官が怒号を飛ばせば、配下の将兵等は逃げ惑う敵歩兵を銃撃し始める。その中で狙撃班の一人であるチェンバーレイン・リリウム伍長は、この侵略戦争に疑念を抱きながらMSG90狙撃銃の二脚を展開し、地面に寝そべりながら観測手の指示通りに逃げる敵兵の背中、主に将校の背中を撃って敵の指揮系統を破壊する。
一人、二人と殺していけば、統制は取れなくなり、無秩序な退却となる。そこからは三脚に載せられたMG3汎用機関銃の掃射で、敵兵はバタバタと薙ぎ倒されて行った。これを見たチェンバーレインは、観測手が狙撃銃の再装填を行っている間、小声で撃ち殺されていく敵兵らを哀れむ。
「ナンマンダブ、ナンマンダブ…」
「何か言った?」
「いえ、何も」
観測手が再装填を終え、小声で何を言っているのかと問えば、チェンバーレインは何でもないと答え、ボルトを引いて初弾を薬室に装填し、スコープを覗いて引き金に指を掛けて狙撃を再開する。
「凄まじい虐殺だな。リップシュタット盟主は真面に指示が出せてない。戦闘爆撃機をやるか」
シェイファー・ハウンド全隊も来て連合軍に更なる被害が出る中、それを上空から見ていたブーツホルツは戦火を上げようと爆撃を行おうとする対地装備を施したEFー2000タイフーン戦闘機の編隊を見付け、それらを片付けるために編隊を率いて襲い掛かる。
「ミッシングリーダーより各機へ。敵戦闘機は友軍本隊に夢中だ。我々はノーガードの戦闘爆撃機をやる! 遅れ気味の奴らに注意しておけ! 空中空母に改装されたドライストレーガーより艦載機が飛び出してくるかもしれんぞ! 警戒しておけ!!」
部下にそう告げてから、全く護衛の居ない戦闘爆撃機の編隊に襲い掛かった。爆弾を投下しようとするタイフーン戦闘機集団に対し、ブーツホルツが率いるVF-22の編隊はミサイルを発射して回避行動を取る何機かを撃墜する。
そのまま一気に殲滅しようとすれば、ブーツホルツの言っていたドライストレーダーと呼ばれる全長2000メートルの超大型艦艇より後続として発艦したVF-25メサイアの編隊に妨害される。
『ミッシング7と9が! 後続だ!!』
「ちっ、速いな! しかも一個大隊か! 分が悪過ぎる! 全機、逃げるぞ!!」
僚機の撃墜されたとの報告を受け、ブーツホルツは後続で来たVF-25の数を確認した。数は大隊規模であり、こちらに真っ直ぐと向かってくるので、分が悪いと判断したブーツホルツは一機のタイフーンをミサイルで撃墜してから早々に退散する。
逃げるVF-22の編隊を追撃しようとするが、航空管制官より追撃するなとの指示を受ける。
『このまま追撃を!』
『こちらガンサイト1、追うな! それよりブロット大隊を補佐しろ』
「こちらは爆装してませんが」
『機銃掃射でやれ。ガンポッドの火力ならば敵機動兵器を十分に撃破できる』
「そんな無茶苦茶な…」
追撃するなとの指示に、VF-25の大隊に属するフュカリタ・モーラー大尉は爆走してないと言うが、ガンポッドでも十分に対地攻撃の代わりは出来ると言われる。この指示に無茶と地上で逃げ惑う敵兵器集団を見てフェリカリタは愚痴を漏らすも、命令などで直ぐに大隊の者たちと共に実行に移す。
機銃掃射の訓練は受けているので、低空での編隊飛行を取って逃げる敵部隊に向けて機体下部に吊るされたガンポッドによる機銃掃射を行い、何機かの敵機と装甲車両、多数の敵歩兵を撃破する。二射目を仕掛けようと旋回すれば、地上に走るレオパルド1やレオパルド2の戦車兵らはキューポラから出て叫んでいる。無論、フュカリタには聞こえていない。
「ブーツホルツめ、臆病な!」
ブーツホルツの隊が勝手に戦列を離れたのを見ていたスミスは悪態を付きながら、本隊を囮に戦火を上げようとするナチス軍と共に帝国再建委員会の側面を襲う。
「死ねっ! 単一生物共!!」
ナチスの航空魔導士、その名も
「ナチス共は張り切っているな。こちらも昇進の為にスコアを稼ぐか!」
魔導猟兵等の張り切りようを見て、スミスは後れを取るまいと砲撃術式を使って敵装甲車両や敵戦車を撃破し、更にティーガー戦闘ヘリを撃墜する。対空砲火も始まり、数名の魔導猟兵が落とされるが、そんな物はスミスに知ったことではない。自分のスコアを稼ぐために彼らを囮に使うまでだ。
ある程度の敵地上部隊を叩けば、空軍に救援要請が来たのか、帝国再建委員会の戦闘機と航空魔導士がスミス隊やナチス軍の方へと急行してくる。
「敵航空魔導士接近!」
「はっ! 外見だけが取り柄の劣等人種など、我らアーリア人の敵では…」
帝国再建委員会の航空魔導士に対し、名前が勇ましい航空魔導猟兵等は劣等人種と侮って迎え撃とうとするが、その敵の航空魔導士にはアーデやフェリーチェ、それにターニャも居り、彼女らを侮った魔導猟兵の一人が飛んできた砲撃術式で消し炭にされた。
「な、なんてことだ! バーバ・ヤーガに情報にあったロリータ族の変異種まで!? 今は分が悪過ぎる! 撤収だ! コンドルリーダーより各員へ! 撤収しろ! 全員直ちに撤収だ!!」
向かって来る帝国再建委員会のネームド級揃いの航空魔導士に対し、スミスは今の状況では勝てないと即座に判断して部下を連れて撤収した。
「ワルキューレの航空魔導士隊が退いた?」
「スラヴの餓鬼が! 脳みそぶちまけやがれ!!」
スミスが自分たちだけ撤収するのを目撃してたターニャは追撃しようとするが、背後から航空魔導猟兵が襲い掛かる。これに気付いていたターニャは左手で防御術式を張り、右手に持ったG36A突撃銃でその魔導猟兵の頭部を撃ち抜く。
「ナチスはまだ戦う気か。さて、人種差別撤廃条約の下、奴らを排除するか」
アーリア至上主義を掲げるナチスこと第四帝国に対し、ターニャは現実にある条約を持ち出してナチスの部隊を攻撃した。
「なんだあの
「誰がおばさんだって!?」
「こ、こっちに来る!? わぁぁぁ!!」
「へっ、民族主義者共が! あんた等のその驕りが、負けた原因なんだよ!!」
ターニャが自身の能力と演算宝珠の性能を駆使して魔導猟兵等を含め、SF作品の戦闘機や人型兵器を撃破していく中、フェリーチェも魔導猟兵らを次々とMG3汎用機関銃でハチの巣にしていき、撃墜スコアを稼ぐ。
「私だって! 私だって!! クソっ、逃げたか!!」
アーデも遅れまいとG36Aを撃ち続けるが、被害が拡大してか、ナチス軍も撤退を始めた。それと同時にリップシュタット連合軍の本隊も撤退を始める。
殿となっていたMSのM1アストレイやジンクス、戦術機のF-16、KMFのグラスゴーは抵抗を止め、パイロット等は両手を上げて出て投降する。戦車も同様で、逃げ遅れた将兵等も次々と帝国再建委員会に投降してくる。
この戦いは帝国再建委員会の大勝に終わり、挑発に乗って出て来たリップシュタット連合軍は数を減らしただけで、大敗を喫した。しかし、その数は未だに帝国再建委員会の全兵力を上回っていた。
だが、まだ戦争は終わりではない。次こそが決戦である。
新年あけましておめでとうございますの更新。
次で読者の方々が応募してくださったキャラがご登場いたします。お楽しみに。