艦これの進め方   作:sognathus

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まだ続いている1-3攻略後の話
宴会の話も控えているからまだこの日は続く予定


38:会議

結局降伏してきたル級については、羽黒の監視下に置くことで暫く様子を見るという事になった。

後にその決定に羽黒は不満顔で、そしてル級は涙目で再考を求めてくるのだが、それはまた別の話である。

 

「ル級以外の駆逐、軽巡、雷巡の深海棲艦についてはどうします?」

 

大淀の質問に提督は顎に手を当てて天井を見上げながら答えた。

 

「そーだなー……。ル級はまだ人型だからその内に艦娘に戻るかもしれないけど……。あ、雷巡もどっちかというと人型か。なら彼女も羽黒に任せよう。他は……完全に見た目人外だからなぁ……」

 

「えっ」

 

「ちょ、ちょっと待ってよ。深海棲艦って艦娘になるの?」

 

衝撃の発言に五十鈴は目を丸くし、川内は動揺を隠せない口調で提督に訊いた。

 

「え、だってそんな感じしない? 偶に戦いの後に何処の所属ともしれない娘を見つけて救出した事例ってあるでしょ? これってやっぱり深海棲艦になっていた娘がなんか開放されて元の姿に戻ったんじゃないかなぁって?」

 

「随分ふんわりした仮説ねぇ。まぁ……何となく解らない気もしなくもないけど。それで、提督は残りの深海棲艦についてはどうするつもりなのかしらぁ?」

 

「他は意思疎通難しそうだからからなぁ……。鎮守府(うち)の風呂に入渠させてみるとか?」

 

「ず、随分バッサリした試みですね。いえ、司令官の意向とあらば朝潮は従いますが」

 

「これで艦娘になってくれれば建造に費やす資材も節約できるし御の字だ。……可能性は低いと思うけど、もし入れられて苦しむようだったら解放したらいい」

 

「え?! 態々敵を逃がすわけ?」

 

提督のこの言葉には流石に軽巡の中でも提督寄りになってきた五十鈴も驚きの声を出す。

他の者も声には出さなくても各々のその表情は、その判断はどうかと如実に物語っていた。

だが提督も皆がそういった反応をする事は予想はできていたので、落ち着いた声で続けて言った。

 

「まぁまぁ、開放する際に羽黒にこう一言言わせたら良い。『逃しませんよ』とか」

 

このえげつない案に龍田以外の者は再び少し蒼い顔をして「あぁ、なるほど」という顔をした。

川内と五十鈴はそんな顔色をしながらも苦笑いを浮かべていたが、朝潮は黙って俯いたかと思うと小刻みに震え始め、霞は……いつの間にかソファに座っていた山城の隣に移動していて反応は判らなかった。

 

「そうすれば少なくともあの深海棲艦達もまた敵対したりはしないだろうし、もしかしたら開放された後も仲間の所には戻らず(=羽黒の目の届く所に居て)に逆に有益な情報を自分達から提供(=羽黒の機嫌取り)してくれるかも」

 

「それってあまりにも都合良く考え過ぎていなぁい? もし提督の思惑通りに情報を提供してくれたとしても、それが逆に私たちを陥れるための欺瞞情報である可能性も捨てきれないわよぉ?」

 

当然にして警戒すべきこの龍田の進言には提督も真面目な表情で返した。

 

「うん、それは確かに否定できない。情報の真偽については正確に判断するよ」

 

「今までもそうだったけど提督って妙に自信見せる時は見せるよね。なんでそんなにハッキリと言い切れるの?」

 

「まぁこの場合は、今現在の俺たちの敵の支配海域の制圧度合いから判断できる、というところかな?」

 

「つまり提督はまだ私たちが制圧していない敵勢力についても把握しているという事ね?」

 

川内の疑問に対する回答がふわっとしていたものだったにも拘らず、しっかりと核心を突いてきた五十鈴の聡明さを提督は無言でサムズアップを向けて彼女を褒めた。

 

「まぁそういう事で今回の作戦と即席会議は終了! 各自方針通りに動くように。後今日は朝言った通りちょっとした宴会を開くから、それも皆楽しみにしててね」

 

 

こうして()()()()あった提督にとって本当に本当に小さな最初の山場は終わった。

後は厨房番の面々や見習い(?)の加賀に料理に必要な材料やレシピを伝える行動に提督は移る、予定だったのだが……。

 

「霞、いつまでここに居るの? もう退室していいよ? 君、まだ入渠もしてないじゃないか」

 

「ん……さっきの会議で今日の大体の仕事は終わったんでしょ? だったらもう少しここで休ませてくれない? そしたら行くから……」

 

「まぁ、別にいいけど……」

 

提督は戸惑っていた。

彼の認識では艦娘の中でも性格的に扱い辛いという印象が強い霞と、何故か仕事が始まった時からずっと部屋に居る山城に。

二人とも最初は提督の予想通りツンとした性格で上手く宥めながら付き合わないといけないなと、提督は心のなかで溜め息を吐いていた。

だが今その場にいた二人に関しては異様に大人しいというかしおらしい感じがして提督は正直、直接彼女達に当たられるより微妙な居心地の悪さを感じていた。

 

(山城は……分からん。いや、風呂とファッションカタログが効果あった? それで俺を見直した? そういう……ものか……?)

 

頭を捻る提督は今度は彼女の横で時折山城が開くページをチラ見している霞を見た。

 

(霞は……まぁ何か艦として不遇な歴史があったらしいから、さっき褒められて凄く嬉しかった、んだろうな。え、でもそれだけで? えぇ……)

 

提督は戦果以外の思わぬ成果にただただ戸惑いを隠せないでいた。

提督は後にこのような原作(ゲーム)と異なる変化が次々と起こる事を多少は予想するようになっていたが、残念ながら『それ』は多少どころでは済まない数だったりするのだが、当然のことながら彼はそんな事など知る由もなかった。




指を大分調子良く(副木の位置を変えた)動かせるようになってきました
タイピングもほぼ問題なくて凄く嬉しいです
が、爪これもう生えないんじゃないかというくらいの損傷具合
いちいち指先に気を使って仕事をするようになるのは嫌だなぁ……
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