「おおおー!ちょこっともうしーん!」
ずごん!
バイキングのような角飾りの兜を被った小柄で金髪の魔法少女が、身体に見合わない大きさのハンマーを振り下ろしウワサをぺしゃんこにした!
「へへー!どんなもんだい!」
「フェリシアちゃん、すごい!」
得意げに鼻をこするフェリシアを、桃色の髪に白いフードの魔法少女、いろはが讃える。
「ところでその、ちょこっとなんとかってなに?」
さっきから思っていた疑問をいろははフェリシアに尋ねた。
「うん?なんか夢で見たんだ。ラッキーワード?大きな波にのるとかなんとか?」
首を傾げるフェリシアを見つつ、いろはも首を傾げた。なんだろう。新しいウワサかなにかだろうか?
いろは自身も最近よくわからない夢をみるのだ。紫のターバンの男や、もみあげの渋い男、金髪マッシュルームカットの男等々。はじめは、ういの記憶に関するものかとも思ったのだが、相談したやちよには慎重に判断するよう忠告されていたのだった。
「さ、次いくぜー!きゃたつこうしんー!」
さっきと違うし。
走り出すフェリシアに、いろは思わずふきだした。
*****
「もうー!あの娘、全然覚えてくれないー!」
流行りにのっかって、盛り上げようと思ったのに!
まどかはテーブルに突っ伏し、脚をわたわたと揺らした。
「こら!まどか!」
「きゃぷ!」
そんなまどかの脳天にさやかのチョップが炸裂する!
「また毒電波流して!そんなことばっかやってると、あんた邪神よ?」
「ええー!じゃしん?!」
腰に手を当てて説教モードのさやかに、まどかはしゅんとする。
「いろはちゃんだっけ?失われた記憶と思っちゃったり、可哀想だったでしょ?」
「うう。そうだけど……FM神浜で謝ったよ?」
「そういう問題じゃないでしょ?とにかくだめ!」
「むうー」
さやかの正論に、まどかは俯くしかない。
「そんな工作したってだめでしょ」
「ううー。それに、あの世界はコラボの条件厳しそうだしさ」
「?」
「魔法少女ものだから、少女じゃないとみたい?」
「へー」
まどかのメタな視点に、さやかは首を傾げる。
「コラボの時に、魔法少女化ってどうかな!」
「え?」
「織田信長の女の子化みたいに、魔法少女化しちゃうの!それならダンジョーさんもこれないかな?」
まどかの提案に、さやかは眉をよせる。
「え。もみあげとか魔法少女的にだめっしょ……」
「!」
「それにコラボはさ、それぞれの好きが尊重されなきゃでしょ?へんなことしたら、ファンの人も怒っちゃうでしょ?」
「さやかちゃん……」
さやかのめずらしい寂しな気顔に、まどかは目を伏せた。
「そっか。そうだよね」
珍しく干渉できる世界をみつけて、はしゃいでしまったかもしれない。反省するまどかだった。
コラボは楽しいけど、むずかしいですよねー