新人戦三日目
大方の予想では、優勝候補の第一高校と過去に優勝経験がある第三高校の一騎討ちとなるはずであったが、ふたを開けてみれば本戦、新人戦どちらもダークホースとなった第四高校が総合で一位になっている。どの試合も必ずと言っていいほど上位に四高がいることがそれを物語っている。
第一高校
一高に割り当てられた会議室には一高の代表団幹部メンバーが集められて、重苦しい雰囲気の中今後について話していた。
「なぁ、真由美。四高のあれは予想の範囲内か?」
「いいえ、摩利。確かに、四葉と一条という十師族トップクラスの二家が揃っているとは言え、ここまで圧倒されるとは思っても見なかったわ。」
「なぁ七草。これからどうするつもりだ?恐らくだが、四高の流れは止まらない。一高の優勝の為にも誰かがこの流れを断ち切らなくてはならない。誰が…」
「私がやります!!」
「深雪さん…。出来るのね?」
「もちろんです。」
「にしても、達也君と吉祥寺君が一緒になるなんて…技術面では向こうの方が圧倒的に上ね。」
「達也君か…。一時的ではあるが家の道場に来てたな。私は一回も勝てたことはなかったが、エリカと互角くらいかそれ以上の実力はある。」
「達也君、千葉道場にも行ってたの!?」
「そんなことはおいといて、七草、四葉達也について教えてほしい。」
「そうね。四葉達也…生まれた時から四葉家の次期当主に選ばれた奇跡の子。もともとは魔法は得意ではなかったのよ、彼は。どちらかというと実践系戦闘魔法師。その身に宿した特殊な能力が故に普通の魔法はあまり得意ではない…いや、
「特殊な能力が気になるが恐らくは先天的な魔法だろうな。」
「達也君はね。CADの調整技術もすさまじいのよ。私の普段使ってるCADは達也君が調整してるわ。それに、四葉家の戦闘魔法師としての訓練もしてるから何でもありの戦場では無双できるわ。そうね…。沖縄で起きた大亜連合との戦争、覚えているかしら?あれを鎮めたのは達也君よ。それだけじゃない。一条家が参戦した佐渡での新ソ連との激戦にも達也君は参戦して、後に【
「魔法が普通に使えないなら敵ではないのでは?」
「違うわよ、はんぞーくん。私が言いたいのは四高には一高には一人もいない実戦経験のある魔法師が4人もいるということよ。…彼らは戦場を一度でも経験している。1度でも戦場を経験したものは経験していない者よりも圧倒的に強い。特に魔法力こそが強さだと思いきっている我が校のメンバーなんて彼らにとってはいい鴨でしか無いわ。」
「俺も久し振りに本気を出すべきかな。」
「十文字君。…気を付けてね。」
「ああ。戦場にこそ立った経験は無いが、訓練はちゃんとつけている。ただでは負けん。」
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横浜某所
とある場所に五人の男と4人のガードマンと思われる男がいた。
五人の男は大きなテーブルに座って話していた。
「今年は大どんでん返しが起こっている。」
「第一高校が負ければ我々の赤字は防げるが、第三高校が負けてしまってはプラマイゼロだ。」
「慌てるな。第一高校が勝つよりかはましだ。…しかし、第四高校については想定外だった。だが、もしもが起こることは良くある。その時は第一高校の選手を棄権に追い込む。…死ぬことはないさ。死んだとしたらそれは運がなかったということだ。」
「第四高校側についてはどのように?」
「第四高校にはあの【死神】がいるんだろ?なら、触らぬ神に祟りなしだ。第四高校には飛び火させるな。もし、【死神】がこちらに目を向けたらそれこそ我々が死ぬ。」
「それほどなのか?【死神】は。」
「そうか。お前達は知らないのか。先日ブランシュ東日本支部が潰れた。…現場には数々の首と胴体の離れた死体がたくさんあった。…あの大戦の時と同じように。」
「まさか、それは全て【死神】がやったとでも?」
「実際、ブランシュ東日本支部リーダー司一は四葉に拘束されたようだ。」
「そんな…忌々しい四葉めっ!!どこまで我々を苔にすれば気が済むんだ」
「そんなことだから、四高については静観の構え、一高については状況に応じて対応を取る形で、使いを出そう。」
「そうだな。我々の命の方が大切だ。」
「覚えておれよ【死神】…いや、四葉達也。」
特に理由は無かったのですが、こう言うのをいれといた方がいいかなと思いまして、
次回は本当に新人戦3日目です。