四葉家の死神 四高ver.   作:旭姫

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呂剛虎、再び

 

愛梨と魔法協会にたどり着いた将輝は、義勇兵を引き連れて横浜に巣食うゲリラ兵と交戦していた

 

途中で愛梨と分かれた将輝は古式魔法で作られた幻影の獣に苦戦していた

 

将輝は『爆裂』のような対人、それも単発技をよく使っているため、こういう広範囲に作用する魔法を使わないこともあり、一対多のような戦闘をあまり経験していなかった

 

しかし、将輝とて十師族の一員、すぐに立て直して、新たな魔法を発動する

 

使用した魔法は将輝が唯一得意とする領域干渉魔法『叫喚地獄』

 

『爆裂』は対象内部の水分を瞬時に気化させる発散系魔法であるが、この『叫喚地獄』はおよそ30~60秒かけて水分を気化させる振動系魔法。

 

この魔法は欠点として『情報強化』に弱い点がある

 

つまり、逆に考えればこの魔法で死なない兵士はこの幻獣を使役する魔法師であるということだ。

 

発動すると、ほとんどの兵士が倒れていく

 

残った一人の兵士が逃げ出そうとする

 

将輝「見つけた。」 

 

将輝はCADを操作すると逃げ出した敵兵を『爆裂』で吹き飛ばした

 

将輝のグループは大きな脅威を跳ね除けた

 

その後、愛梨と合流した将輝は勢力を持って敵ゲリラ兵を倒し進め、ついに横浜中華街へとたどり着いた

 

将輝「門を開けろ!さもなくば侵略者と同等と見なす!」

 

その声に反応するように横浜中華街の扉が開かれた

 

扉の先には華美な服装の若い男とゲリラ兵を拘束した黒服がいた

 

「我々は敵ではございません。今回はそのことを伝えたく、こうして協力させていただきました」

 

華美な服装の男が代表して声を発した

 

将輝「何者だ?」

 

(チョウ)と申します。」

 

将輝「周?三国志の?」

 

「本名です。」

 

将輝「そうか、感謝する。」

 

将輝が形だけの感謝を伝えると、将輝の後ろにいた黒服が周を拘束する。

 

「こ、これは!?」

 

将輝「済まないな。既に調べはついていた。お前は横浜の周公瑾。大陸からの亡命ブローカーであり、これまでの〈ブランシュ〉〈無頭龍〉、そして今回の大亜連合による侵攻。これらすべてを手引していたようだな。」

 

「流石は、十師族序列2位の一条。ですが、ただで捕まるわけには…何!?」

 

周公瑾が抵抗しようとすると、急に脱力感に襲われた

 

将輝「抵抗しようとするのは読めていた。なので、対策を取らせてもらった。今お前を拘束しているのは、四葉のエージェントだ。そしてお前の動きは精神干渉系魔法で封じさせてもらった」

 

「なるほど…【死神】ですか…。今回は私の負けです」

 

将輝の指示で四葉のエージェントが魔法を発動すると、周が気絶した。

 

そして後ろにいた黒服やゲリラ兵の連行を始めた

 

その途中、将輝の横に愛梨がやってきた

 

愛梨「よくわかったわね。あれが元凶だったなんて。」

 

将輝「達也から情報を受けてたんだ。まぁ、大本は四葉真夜殿からだけどな。」

 

愛梨「へぇ〜。なるほどね。」

 

――――――――――――――――――――――――――

 

将輝が周公瑾を捉えている頃、達也の方も魔法協会にたどり着いていた

 

たどり着くと、そこにはヘリが1台止まっており、出てきたのは真由美だった。

 

達也「どうして戻ってきたんだ。」

 

真由美「魔法協会の危機に十師族の私が呑気に逃げると思う?」

 

達也「さぁな。しかし、真由美さんを含めて君たちにはここから先の戦いは無理だ。素直に離脱しててくれ。」

 

真由美「断るわ。」

 

達也「頑固な奴め…おっと、穂波。」

 

穂波「何でしょうか。」

 

達也「呂剛虎はブラフだ。」

 

エリカ「呂剛虎ですって!?」

 

穂波「ブラフとは?」

 

達也「おそらく既に本命は中に侵入している可能性が高い。そこで穂波には魔法協会のデータベースの守護を命じる。侵入者は殺せ。」

 

穂波「かしこまりました。」

 

穂波が『飛行魔法』で空を飛ぶのと同時に、達也はとある一点を向いた

 

そこから出てきたのは武装した呂剛虎

 

達也「久しぶりだな。呂剛虎」

 

「四葉達也…」

 

達也「無様に地を這っていたお前にそんな大層な服は似合わねぇな。」

 

「貴様ァ…!」

 

達也「パワーアップしたようだが、もう一度地面に這い蹲らせてやる。いや、今日は貴様を殺す。」

 

達也が呂にむけて突撃をかける

 

エリカや摩利も応戦しようとするが、その戦いの速度に追いつけずに、諦めてそばの敵兵を退治していた

 

達也が蹴れば呂はそれを片腕で防ぐ

 

呂が殴れば、達也がそれを受け流す。

 

世界で五本の指に入る戦闘魔法師と四葉家の若き【死神】の戦いは周りを巻き込むほど大きな戦いとなった

 

呂が纏う呪具の能力は折り紙付きで、『鋼気功』が付与しやすくなる物だった

 

つまり、前回のように『術式解散』で『剛気功』を消して『分解』で関節を狙い撃つことは不可能になった

 

それに、今は周りの目もある。

 

今回は達也が劣勢に回っていた

 

達也「ちっ、面倒な。」

 

達也が『朧月』を抜くと、何かを感じ取った呂は一旦距離を取る

 

その時、達也の持つ『朧月』が怪しく光った

 

達也「これは使いたくなかったんだがな」

 

達也が『朧月』を振ると、怪しい光が一直線に飛んでいった

 

呂は交わしたが、後ろを向くと、その光に触れた兵士が激しい炎に包まれて消滅した

 

達也「さぁ、ここからが本番だ。【死神】(お祖父様)の名においてお前を冥府へ送ってやろう。」

 






今回はここまでです

ここらへんが少し難しくて、結構時間がかかってしまいました

後2話で横浜騒乱編を完結させたいと思います

では、また次回
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