大会四日目
この日から新人戦が開幕する。
今年は四高に十師族の次期当主が2人も入学しているため、総合優勝を狙う一高、優勝経験のある三高は特に危機感を覚えている。
新人戦初日は、スピード・シューティングとバトル・ボードが行われる
スピード・シューティングで開幕を勤めるのは真紅郎だ。
この試合は【カーディナル・ジョージ】と言う異名で名高い研究者である真紅郎の魔法を一目見ようと多くの客が押し寄せた。
達也「まぁ、真紅郎なら問題ないだろ。余裕で優勝だ。」
穂波「ですが、一高にはボディーガード業で名を馳せている森崎家の長男森崎駿が出ている筈ですが?」
達也「ああ。あの年下の門下生に負けた森崎の御曹司だろ?噂通りなら問題ない。」
将輝「すごい言いようだな。…てか、モノリスコードで戦う気がするんだが。」
達也「お前達なら楽勝だろ?この会場で俺達に勝てるのは、実戦経験が豊富な魔法師だけだ。彼等は魔法だけできたところで意味ないと理解してる。…まぁ、そんなやつが選手のなかにいるとは思えないな。」
将輝「十文字克人はどうなんだ?」
達也「彼もない筈だよ。何せ、第三次世界大戦が終わったのはまだ九島閣下が現役だった時。それからはあのときの沖縄・佐渡防衛戦までは実戦ができる機会なんてそうそうない。」
エリカ「なるほど。だから十師族と軍部は仲が悪いのか。」
達也「そうだ。彼等は十師族に対して、魔法技術だけに重視して、実戦経験すらしたことないくせに生意気だなと思っているんだよ。まぁ、四葉家と一条家と五輪家は除くが。」
幹比古「何で…ってそうか。一条は佐渡防衛戦で実戦経験があるし、五輪は戦略級魔法師がいるから。四葉は…言うまでもなくね。」
達也「幹比古の言う通りだ。まぁ、四葉家は十師族の頂点にいながらに
「「「「……?」」」」
達也「そんなわけで、俺達に勝てるやつなんてそうそういないよ。新人戦なんだからね。」
穂波「話は一度やめて、真紅郎君の試合が始まりますよ。」
試合が始まると、真紅郎は『
達也「精度が増してるな。…仕上げてきてるぞ、これは。」
将輝「誰がエンジニアだと思っているんだ?これくらい普通だろ。」
達也「そうだな。…さて、穂波。そろそろ試合だろ、準備しようか。…じゃあ、みんな俺達はここで一旦失礼するよ。」
将輝「夫婦の共同作業頑張れよ~。」
達也・穂波「「夫婦じゃない(です)!!」」
エリカ「息ぴったりね…。」
美月「羨ましいです…。」
達也達はエリカと美月の呟きは聞こえなかったふりをして控え室に急いだ。
美月「そういえば、一条さん。さっきの達也さんが言っていた十師族に囚われていないってどういう意味なんですか?」
将輝「四葉家は第四研というところの出身なんだが、一から十までの研究所の中で、第四研だけは国営じゃないんだ。そして、十師族は九島閣下が国が認可している組織である日本魔法協会の中に一から十の数字を名に冠している家の戦力が突出しないようにという考えをもって作ったんだ。…つまり、国から生まれたわけではない四葉家は国に完全に所属しているわけではないんだ。それに、あの真夜さんのことだから、十師族から抜ける可能性もある。」
幹比古「それっていいの?」
将輝「さぁな。それに、これは俺の予想だから、わからないけどね。…それと、みんな俺のことは将輝って呼んでくれ。」
美月「いいんですか?」
将輝「達也だけ名前で呼ばれて…羨ましくて」
幹比古「わかったよ、将輝。」
エリカ「将輝君って呼ぶわね。」
美月「じゃあ、将輝さん。よろしくお願いします。」
将輝「ああ。よろしく頼む。」
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将輝達が名前の呼び方で話している頃、控え室では穂波が準備していた。
達也「やっぱりよく似合ってるな。」
穂波「ありがとうございます。」
達也「俺としては、警戒すべきは、2人だけだ。第一高校の光井ほのか、第三高校の四十九院沓子。光井ほのかは名前の通りならおそらく光のエレメント。敵の作戦立案役にもよるだろうが、もしかしたら光波振動系魔法を利用した戦術もあるだろう。」
穂波「なるほど。」
達也「もう一人、四十九院沓子は系列をたどれば古式魔法の家である白川家につく。白川家は水を操ることのできる家だ。よって、フィールドが水でできているバトルボードは彼女の側に分がある。…まぁ、2人と当たるとすると、決勝リーグでの話だから問題はないだろう。決勝リーグは二日後だ。今日は勝つことだけに集中しろ。」
穂波「わかりました。」
達也「さて、エンジニアとしてはおしまい。彼氏として話すけど、俺は穂波が誰と当たっても勝てると思っている。だから、楽しんで勝て。」
穂波「わかりました。達也君も楽しみにしててくださいね?」
穂波はそのまま控室をでて、会場に向かった。
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新人戦バトルボードにて穂波は第三試合に出場する。
穂波の対戦相手には一高、七高といった有力者達がいる
選手が全員スタートにつくと、試合開始の合図がなった。
先頭に飛び出したのは穂波だった。
穂波は持ち前の身体能力で
三週目には、2位以下に半周差つけていた。
そのまま順位の変動もなく、一位でゴールして予選を突破した。
将輝「さすが穂波さんだな。魔法をほとんど使わずに独走するなんて…。」
美月「あれ魔法を使ってないんですか!?」
将輝「おそらく、穂波さんは、スタートの時に基礎単一系加速魔法を使っただけで、後は魔法を使ってないだろうな。」
幹比古「なっ!?」
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達也「お疲れ様」
穂波「どうでしたか?」
達也「最高だったよ。…まさか、最初の加速魔法だけで、予選を勝ち上がるとはね。」
穂波「これで、予選は突破しましたので、明後日もまたよろしくお願いしますね。」
達也「もちろんだ。」
次回は、真紅郎の早打ち決勝をやって、新人戦二日目に入りたいと思います。
ついに、達也と将輝が選手として登場
頑張って書ききりたいです。
では、また次回