私が小説を書きあげた瞬間を!!
というのは冗談ですwww
プロローグ「祝福の刻」
神の気まぐれによって誕生した、あるはずのない戦姫達の物語。
本来の道筋から外れた
祝え。異端者の旅路に果てを。
転生されし者は何を望み、何を願うのか。
神はその願望がどれだけ欲に塗れたモノかをほくそ笑みながら応えを楽しみにしていた。幾多の人間を転生させ、その度に相手の望んだ力、武具を与え、転生後の経過を見るのが趣味である。
『汝、その欲望を告げよ。』
今回も神は決まったこの台詞を言う。
何千、何万と転生者に告げてきた自身の言葉を聞き飽きたのは言うまでもないが、同時に神としての役目の中で唯一の楽しみであるのも確か。故にその転生者の道行を信じて送り出す。
それが自身の役割と自覚している。今回の転生者が何を望むのか、目の前の人間に目と耳を傾けた。
『(何を悩むか…。人よ。)』
その者は酷く悩んでいた。神を超える力を望んでいるのか。はたまた自分自身を神の身へと変貌させろと高い望みで決めあぐねているのか。どちらにせよ、それ相応の力を与えるつもりでいる神。
それが油断だった。
目の前の人間は、神の想像とは裏腹に…意外な答えをこう告げる…。
「○○○○○○○○○。」
『………』
神は心底驚いた。自身の思惑とは違う返答だったからか、それとも余りにも浅はかな願いだったからなのか。
否。
そのどちらでもなく、純粋。ただひたすら純粋な願いであった。
それ故に呆気にとられる。この応えは神自身も予想だにしていなかったのだ。
過去、どの転生者と比べても類似することのなかった願望。最強の力でも最強の武具でもなく、ここまで純粋な願いを告げられたのは初めての体験。
『くっ…くくっ…くっはっはっはっはっはっ!!
それが汝の願いか!!』
神は笑いを堪えることが出来ず、壊れた蛇口から勢いよく水を出すが如く、腹の底から大きな声で爆笑する。
先程までの厳格な顔つきから一転、物腰が柔らかな好々爺を彷彿とさせる顔つきに変わっていた。
神からすれば久しく見ていなかったのだろう。ここまで他者に対する欲望を強く願うお人好しを。
今目の前にいる人間が己の責務によって忘れていた好奇心を呼び覚ましてくれた事を、神は何より喜んだ。そして彼の者に対し、より興味をそそられる。
『よかろう。汝のその願い叶えよう。
そしてこれは久しく忘れていた気持ちを呼び起こさせて貰った礼だ。受け取るがいい。』
神が虚空から取り出したのは、
『血を連想させるような深紅に染まった人の身丈を超える槍』
『戦姫降臨暦と書かれた黒く分厚い本。』
『かの預言者を思わせる灰色のアシンメトリーコートとフードストール』
これらを目の前の人間に与える。
『気にするな。これは私個人の意思だ。
どうか、受け取ってはくれぬか?』
人間は少し困惑しながらも、与えられた武装を身に纏う。
『なかなかに似合うではないか。正しく祝福を告げる者と言える。
服装だけではないが、その槍は汝の転生する世界では聖遺物と呼ばれる代物だ。汝にしか扱えないが、奪われぬようにな。
そして本はあらゆるモノを状態を保持したまま収納できる。無論、人も可能だ。』
神の説明を一問一答しつつ、真剣に受け答えをする人間。最初こそ戸惑っていたが、徐々に緊張した顔はほぐれていき、笑顔を浮かべながら談笑している。
『さて、どうやら時間のようだな。』
神がそう言うと、人間の体が徐々に光の粒子と化していっている。この現象はおそらく異世界へと転生する準備が整ったということだろう。
特に驚いた様子もなく、人間は自身の手のひらを見つめる。覚悟ができたのか、それとも困惑するのに疲れたのか。
これから先どうなるかなんて分からない。不安でしょうがないのに、どうしてもこのワクワクが止められない。
そんな顔をした人間を見て、神も安堵の笑みを浮かべる。
人間の体が下半身から消えていく。あと数秒もしないうちに、転生が完了するのであろう。
『汝の旅路に祝福を。』
その言葉と共に人間の体は眩い光を放った後に消えた。
心配することは無い。信じよう。
彼の者ならきっと…より良い物語を創れるだろう。
そして…
「祝え!!
天羽奏の力を受け継ぎ、人々と手を取り合う絆の戦姫。
その名も立花響。
まさに、新たな戦姫の誕生の瞬間である!!」
「えーと…よくわからないですけど…行ける気がします!!」
そう。
これは…異端者が装者を祝う旅路の物語である。
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