戦姫絶唱シンフォギア 祝福を告げる異端者   作:レイノート

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もしも転生特典が〇〇だったシリーズが思い浮かんだもので、本編を書く合間の断章として見てみてください。


番外録
「もしも転生特典がウォズではなかったら·····」


とあるビル群。その中でも一際大きなビルの1つ・幻夢コーポレーション。

明かりが僅かに灯された部屋の一角に一人の男が含んだ笑みを浮かべて何かを手に取りながらそれを眺めている。

 

 

 

「ついに完成した··········

 

全ては計画通り!!」

 

 

 

男の名は檀黎斗。この幻夢コーポレーションの社長である。

基、檀黎斗擬きと言う方が正しい。

彼は檀黎斗であって、檀黎斗では無い存在。矛盾していると思う者がいるだろうが、彼は特殊な経験を得てこの世界へと来た。

 

 

そう、この檀黎斗擬きは転生者である。

若くして死んだ彼は生前の善行により、別世界に行ける権利を手にし、この世界へと転生したのだ。

特典は彼の好きだったものから無作為に神が選出したものが宛てがわれ、その結果··········彼は檀黎斗の容姿と頭脳、そしてあるものを与えられて、新たな生を受ける。

 

 

 

「くっくっくっ!やはり私の才能は恐ろしい!!

 

 

 

······························かぁ!!やっぱり檀黎斗の口調は難しいよ!!」

 

 

 

突然叫んだかと思いきや、オフィスデスクに向かって両手を叩きつける。

彼は確かに檀黎斗である。だが本人ではない。

口調と言動は転生者本人のものであるため、檀黎斗の皮を被った一般人に過ぎないのだ。

それに加え·····本人は所謂陰キャの部類に入るタイプ。あまり喋るほうではない。

 

 

 

「神様もなんで僕を檀黎斗にしたんだよォ···············好きなキャラではあるけど、本人になるなんて思わないじゃん··········あぁ··········しんどい··········」

 

 

 

ウォーターサーバーから汲んだ冷水を喉奥へと流し込み、熱くなりすぎた自身の体を冷やすともに、気持ちを落ち着かせる。

 

そもそも彼の言う檀黎斗と言うのは、仮面ライダーシリーズの1つ『仮面ライダーエグゼイド』に登場するキャラクター。

エグゼイドと言えばと、真っ先に思いつく程の人気と知名度持っている。

檀黎斗はストーリーでは天才ゲームクリエイターとして、数々のゲームを生み出し、物語のキーパーソンとなる人物。

主人公達を含めたライダー達の変身アイテムも殆どが彼の作ったものであり、本人曰く神の才能持つ私でなければ生み出せないと豪語する程。

故に自身の才能に心酔しており、そんな檀黎斗が起こした様々な行動は、伝説として記録媒体に残るほど。

 

 

 

「このプロトマイティガシャットもようやく完成したはいいけど、かなりの時間がかかってしまったしな··········」

 

 

 

檀黎斗擬きが握っているゲームカセットのようなアイテム。

 

 

『ライダーガシャット』

 

 

仮面ライダーエグゼイドのライダー達が変身に使う基本アイテムであり、様々なゲームの力が込められている。

今、檀黎斗擬きが握っている紫を基調としたガシャットはプロトマイティアクションX。

檀黎斗が変身するライダー『仮面ライダーゲンム』に変身するためのガシャットだ。本来は開発だけで、1年近く時間は掛からない。

 

檀黎斗の才能の全てを受け継いでいる彼ならば、わずかな時間があれば作ること自体は可能であるが、ガシャットを使用した際の副作用を無くすため試行錯誤を繰り返した結果、1年という月日が掛かった。

その甲斐があり、原作のゲンムより人体に影響のない安全性を獲得できた。

 

 

 

「····················」

 

 

 

しかし彼が1番に心配している事は、ライダーシステムによるものでない。転生したこの世界に原因があるのだ。

 

 

 

「何でよりもにもよってシンフォギアの世界なんだぁぁぁぁぁぁ!!

そこはライダーの世界にしてくれよぉぉぉぉ!!」

 

 

 

閑静な一室で頭を抱えて叫ぶ檀黎斗擬き。

そう、彼の転生した世界は戦姫絶唱シンフォギアと呼ばれるアニメの世界。

シンフォギアと言う武装を用いて戦う少女達の激動を描いたストーリー。ざっくりと言えば、大人の要素を足したプリキ〇アとも言える。

なぜこの世界をこんなにも拒絶しているのかは、それはシンフォギア世界の敵であるノイズにある。

 

このノイズと呼ばれる敵は、位相差障壁と呼ばれる世界を跨せる特性により、通常物理法則下にあるエネルギーを減衰、無効化する。

例えるなら常時ハイパームテキ状態のショッカーなのだ。

所謂雑魚キャラ扱いの敵なのに、滅茶苦茶強い。故にこの世界では一部例外を除けば、シンフォギアでしかノイズに対抗できないのである。

ライダーシステムで対抗出来るかと言われれば無理である。現段階では。

 

 

 

「考えていても仕方がない·····明日に備えて寝なければ··········」

 

 

 

 

 

 

 


 

 

『翌日』『幻夢コーポレーションの記者会見室』

 

 

 

部屋は溢れかえる程の人々で埋め尽くされている。

本日、幻夢コーポレーションより重大発表があるという情報が流れ、それを聞き付けた各マスコミがこの場に集っていた。

あるものはカメラやボイスレコーダーを構えて、あるものは撮影機材の準備をし、あるものはまだかまだかとメモ帳を握りしめている。

 

 

 

「ガチャ」

 

 

 

入ってきたのは、ガタイのいい黒服2人にガードされている紺色のスーツに身を包んだ黎斗。

マスコミに目もくれず、壇上へと上がる。

 

 

 

「大変お待たせしました

 

 

改めまして御紹介させていただきます、代表取締役社長・檀黎斗です

 

 

本日はお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます」

 

 

 

軽い一礼をマスコミへとする。

 

 

 

「今回、重大発表をすると予告しておりました通り、発表させていただきます」

 

 

 

黎斗はリモコンを操作し、プロジェクターの電源を付ける。その映し出された映像を見たマスコミ達はざわざわと騒ぎ始める。

 

 

 

「この度、我が社の新作ゲーム『ドレミファビート』の発売をここに宣言します!!」

 

 

 

「「「「「おぉぉぉぉぉ!!」」」」」

 

 

 

会場は歓喜の声に包まれる。

幻夢コーポレーションで作られたゲームは、既存するゲームの殆どが各ジャンルの1位を総ナメする程の人気を誇る。そのため、毎度このような発表がある場合は、マスコミ達はこぞって集まるのだ。

 

 

 

「しかし!!それだけではありません!!」

 

 

 

黎斗の一声に、騒がしたかった会場内が静まる。

 

 

 

「今回のドレミファビートをPRして頂くゲストをお呼びしています

 

どうぞ!お入りください!」

 

 

 

黎斗の掛け声と共に奥の扉から2人組の女性が入ってくる。

 

 

 

「え!?嘘だろ!?」

 

 

 

マスコミの1人が声を荒らげて驚いている。

それもそのはず、この2人組の女性は日本では知らない者がいない程有名なツインボーカルユニット『ツヴァイウイング』の天羽奏と風鳴翼だ。

2人の登場会場内は再び騒然としだした。

 

 

 

「今回、ドレミファビートのPRキャラクターのツヴァイウイングのお二人です

 

無論、ドレミファビートでもこの2人は登場するのでご安心ください」

 

 

 

そして黎斗と奏は握手をし、マスコミたちへと笑顔を向ける。

 

 

 

「(計画通り)」

 

 

 

この時の黎斗の笑顔の真意を知るのは本人しかいない。何故ならば·····この時から既に計画が始まっているのだから··········

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

時は数ヶ月がたった頃。

ツヴァイウイングの運命のライブまで進んでいた。

 

 

 

「はぁ·····はぁ·····」

 

 

 

絶唱を使用した奏の身体は崩壊を始めていた。自身の細胞一つ一つが死滅していく感覚をゆっくりと感じながら、意識が遠のいていく。

 

そんな奏に近づくひとつの影。黒を基調としたゲームキャラのような存在。その姿は先日発売したゲーム「マイティアクションX」のマイティのようだった。

 

 

 

「ははっ··········最後の最後でこんなものを見るなんてな··········」

 

 

 

ポツリと呟いた後、奏は意識を失った。

それを見たマイティは、紫色のゲーム機のようなものを奏へと向ける。そして奏の身体は光の粒子となり、ゲーム機の中へと吸い込まれていく。

 

 

 

「貴様ァァァァァァァ!!」

 

 

 

マイティの頭上より現れた翼。怒りの咆哮を上げながら、天羽々斬を振り下ろす。

マイティは狼狽えることはなく、ベルトの横に付属しているホルスターのような物から1つのガシャットを取りだし、起動させる。

 

 

 

シャカリキスポーツ!

 

 

 

派手な音声がなり、シャカリキスポーツと書かれたゲーム画面が展開される。

それを見た翼は一瞬戸惑うもそのまま天羽々斬を振り下ろす。そしてマイティに直撃···············することは無かった。

 

 

 

「なあっ!自転車!?」

 

 

 

振り下ろされた天羽々斬は、カラフルな色合いをした自転車で防がれた。そしてマイティは自転車をそのまま回転させ、逃走した。

 

 

 

「なっ!待て!」

 

 

 

追いかけようとする翼だったが、速度で追いつけないと感じ、脚を止める。

 

 

 

よくも奏を··········許さない··········絶対に··········!!

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

あのライブ事件より2年の月日がたった頃。

立花響と風鳴翼がネフシュタンの鎧を纏った少女と戦闘を行っていた時に、二人の乱入者が現れる。

 

 

 

「何者だ!」

 

 

 

1人は前身は短く、背面は丈の長い特徴のあるシルエットのコートを着て、子供ぽいあどけない笑顔を浮かべた青年。

もう1人は黒いレーザージャケットに身を包み、全身黒づくめの格好した女性。しかし、その女性を見た響と翼は目をギョッとさせて驚いた。

 

 

 

「奏·····?」

 

 

 

「奏さん·····?」

 

 

 

そう、死んだと思われていた天羽奏が今自分たちの前へと現れた。突然の事で、何が何だか分からないネフシュタンの少女は、

 

 

 

「なんなんだてめぇら!邪魔なんだよ!」

 

 

 

突然の乱入者に苛立ちを隠せなかった。

 

 

 

「パラド·····あれの相手はお前に任せる」

 

 

 

「わかった、心が踊るな 」

 

 

 

二人は懐からガシャットを取り出し、起動させる。

 

 

 

PERFECT PUZZLE!

 

『What's the next stage?』

 

 

 

撃槍・ガングニール!

 

 

 

パーフェクトパズルと撃槍・ガングニールと書かれたゲーム画面が展開される。

 

 

 

「「変身」」

 

 

 

『DUAL UP!』

 

『Get the glory in the chain! PERFECT PUZZLE!』

 

 

 

『BEAT UP!』

 

『吹っ飛べエナジー! 解放全開!

 

激闘!無双!唯我独尊!

 

撃槍! Gungnir!!』

 

 

 

そして二人は変身した。

 

 

「仮面ライダーパラドクス·····パズルゲーマーLv50」

 

 

 

「仮面ライダーガングニール·····撃槍ゲーマーLv50」

 

 

 

そこにたっているのは·····2人の仮面ライダーであった。

 

 

 


 

 

 

そしてこれは何かがあったif。

 

 

 

「天羽奏の意志は私が継ぐ··········君はそう言った··········私に刃向かった罰だ···············その望みを断つ!」

 

 

 

悪巧みを思いついたような笑みを浮かべ、響へと顔を向ける黎斗。

 

 

 

立花響ィ!

 

 

何故君が訓練も無しに··········ガングニールを纏えるのか!

 

 

何故ガシャットを使えるのか!

 

 

何故変身後に頭が痛むのかぁ!!」

 

 

 

 

意図を察した弦十郎は、黎斗の方へと走る。

 

 

 

「それ以上言うな!」

 

 

 

それでも黎斗は止まることなく

 

 

 

「その答えはひとつ!」

 

 

 

そして緒川も黎斗を止めるために走り出す。

 

 

 

「やめろぉぉぉぉ!!」

 

 

 

よく分からないがとりあえず走り出す翼。

 

 

 

「立花響ィ!!

 

 

それは·····君が世界で初めて··········聖遺物とバクスターウイルスと融合した存在だからだぁぁぁぁぁ!!

 

 

ヴェハッハッハッハッ!!」

 

 

 

全ての真相が暴露された響は狼狽える。

 

 

 

「私が··········ゲーム病··········?

 

 

嘘だ!私を騙そうとしている!っ!」

 

 

 

その瞬間、響の頭に痛みが走る。蘇る記憶。そして内に潜むバクスターウイルスが覚醒していく。

 

 

 

うわぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

「ヴェハッハッハッハッ!!」

 

 

 

 

 

 


 

そしてこれは·····神になった男のif。

 

 

 

 

「貴様が神を名乗るか、人間風情が」

 

 

 

シェム・ハは誠に憤慨していた。ただの人間である黎斗が神を名乗ることに。

 

 

 

「言ったはずだ、私こそが神の中の神になると

 

 

シェム・ハ··········君が私に挑む勇気に免じて最高神の力で葬ってやろう」

 

 

 

黎斗は懐から黒色のガシャットを取りだし、起動させる。

 

 

 

 

ゴッドマキシマムマイティ!エーックス!

 

 

 

黎斗の体は浮遊し、天へと昇る。その姿はまさに··········神とも言えるであろう。

 

 

 

「グレードビリオン··········変身!」

 

 

 

ゲーマドライバーへとガシャットを差し込む。

 

 

 

マキシマムガシャットォ!

 

 

ガッチャーン!

 

 

フゥゥゥメェェェツゥゥゥ!

 

 

最上級の神の才能!クロトダーン!クロトダーン!

 

 

 

ゲーム画面からゲンムに似たメカが現れる。

そしてゲンムは、ガシャットの突起部分を押し込む。

 

 

 

ゴッドマキシマームエーックス!

 

 

 

メカはゲンムを取り込むと、変形していき2メートルを超えるロボットのような姿へと変わる。

見た目こそあれだが、このゴッドマキシマムエックスの力は世界そのものを変えることすらできる力があるのだ。

 

 

 

「ビリオン?そんなものは貴様のさじ加減であろうが」

 

 

 

「そんなものは·····戦えば分かるさ」

 

 

 

今ここに、神と神が激突する。

 

 

 

 

 

 

 

 

see you next game··········




恐ろしいのは·····私自身の才能さぁ!
とまあ、本編には絡まないストーリーですが、お楽しみ頂けましたでしょうか?
ご意見、ご感想お待ちしております。

進めて欲しい番外編は?

  • 地獄兄妹編
  • 鏡の中の片翼編
  • 漆黒の吸血鬼編
  • 俺たちの戦場編
  • 本編見たい
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