ダーウィンズゲーム 簒奪の異能者   作:かい

8 / 10
あれからの展開を色々考えてたら約一ヶ月も経ってました。
あけましておめでとう!平和が一番!ラブアンドピース!(適当)
好きな絵師さんが描き初めをTwitterで上げるし、デジモンのゲームも届くしで素晴らしい日ですね、やっぱり。
ちなみに今ヒーローバンク2やってます。

冬休みの宿題も一切手つけてないしピアノの練習もやってないし、小説書いてる暇がしばらくありませんが、2021もオッスお願いしま〜す。
デジモンサヴァイブと英雄たちのグレートロード、そしてオレカバトルの新章追加もしてくれよな〜頼むよ〜。


game#7 交渉開始

午前10時頃。

俺と綾小路さん、そしてアイカワはダンジョウ倶楽部の前までやってきた。

四階建てのビルで、ダンジョウという人がこの中でキックボクシングを教えているらしい。

 

「ほんとにここなんですか?」

「あぁ、間違いない。アイカワの記憶ではダーウィンズゲームプレイヤーはダンジョウのみらしいが、気を引き締めておけ」

「はい」

 

出来ればダンジョウの異能も知っておきたかったが、アイカワの記憶では異能を使った事は一度もないらしい。

それだけでも十分脅威だが、プロの格闘家というのが厄介すぎる。

もし戦うことになっても、神経毒が効くよう祈り、なおかつ3分を稼ぐしかない、か。

 

そして、アイカワを先頭として倶楽部に入った。

俺は右腕の、綾小路さんは首筋のバーコードを隠しながら。

 

「いらっしゃ――あ!?相川さん!?」

 

どうやらアイカワは倶楽部で上位の立場で、そして慕われているらしい。

よし、これなら話が早い。

 

「久しぶりだな。早速で悪いが、ダンジョウさんはいるか?」

「は、はい。今は……」

 

と、受付の人が俺たちの事をチラチラと見てきた。

純粋に情報を露呈させたくないのと、俺たちがただ倶楽部に入りたいという風には見えなかったからだろう。

だが、

 

「この方たちは俺の知り合いだ。問題ない」

「そ、そういう事なら。ダンジョウ師範なら一人で特訓すると言って、プライベートルームに篭っています」

 

受付が何かを言いたげに口を開く前に、先程案内図で確認したエスカレーターに移動し始める。

ダンジョウにアイカワが生きているという情報が漏れる前に、接触を果たす。

危険が、そしてプレイヤーがダンジョウだけとは限らないのだ。

出来るだけ早く接触し、出来るだけ早く話を済ませるのがベスト。

 

「……ダンジョウさんは、俺とは違う」

 

ふと、アイカワが口を開いた。

エレベーターの下ボタンを押しながら後方に耳を傾ける。

 

「手短に言ってもらおう。有益な情報でなければ、しばらくの間眠っていてもらう」

「ダンジョウさんは、今までお前たちが戦ってきたプレイヤーとは違う。非好戦的なんだ」

 

……他のプレイヤーとは違う、か。

俺が戦ったのは糸目男とアイカワしかいないが、確かにどちらとも命を奪うのに躊躇いがない、好戦的なプレイヤーだった。

ダンジョウがそれらとは違うと言われても、証拠も何もないのだから信用できるはずもない。

 

「だから、お前たちから戦闘を仕掛けなければダンジョウさんは会話に応えてくれる。それだけだ」

「……結局、何が言いたい?」

「お前たちでは、ダンジョウさんには勝てん」

 

ダンジョウの異能がわからないのに断言、か。

まぁそりゃ、【レナトゥス】と【ポイズンメーカー】だけで一流の格闘家を倒せるとは思わないが。

もっとこう、わかりやすく攻撃系の異能があれば良いんだけどな。

とか言ってるうちに、四階についた。

ちなみに、会員証がなければ四階は行けないらしい。

 

今のところ、ダンジョウもそれ以外のプレイヤーも見えていない。

順調だ、この調子なら……。

 

「ではアイカワ、君が――」

「あら〜?お客様かしら?」

 

綾小路さんが口を開いた、その瞬間。

重苦しい空気が漂っていたこの場に似つかわしくない、間延びした声が聞こえてきた。

曲がり角の先から出てきたその女性は、どこかこの場と噛み合っていない。

 

拳闘倶楽部なのに、着物。

拳闘倶楽部なのに、温和な雰囲気。

他にも不自然な点は多い。

 

日本語は完璧だが、この人は明らかに外人だ。

アラブ系やアジア系と言った正確な区別は付かないが、北方あたりではなかろうか。

金髪碧眼がよく似合う。

 

そして、やはり一番目を引くのは赤を基調とした着物だろう。

鮮やかな紅葉色の上に桜が刺繍され、波紋が浮かび上がった紫の帯を腰に巻き付けている。

金髪碧眼とは明らかに噛み合わないが、どこかしっくりくるのは……あぁ、あれだ。

昔旅行で行った京都で、外人がよく着物をしていたから既視感(デジャブ)があったんだ。

変わった点は、これぐらいだろうか。

 

「……あぁ失礼、少々吃驚しまして」

「あぁそう、それなら良かったわ〜……あれ?ケイヤくん?」

「……久しぶりです、カエデさん」

 

カエデ?もしかして日本人なのか?

いや、今はそんな事どうでもいい。

この人がプレイヤーかどうかは綾小路さんが記憶を除いているので後で聞くとして、なぜこの人はここにいる?

四階にいる時点でアイカワと同程度の立場、気さくに話しているので……マネージャー、か?

 

「心配したのよ〜?2日も顔見せないし、連絡もないし」

「すいません、少し用事がありまして。ところでダンジョウさんはこちらに?」

「えぇ、丁度おにぎりを届けに行くところ。一緒に行きましょうか?そちらの方々……えーと」

「私は綾小路海斗、こちらは伊月蓮です」

「綾小路さんに、蓮くんね。じゃ、行きましょうか〜」

 

カエデさんは終始のほほんとした雰囲気で、ダンジョウがいるであろう場所に歩き出した。

アイカワは迷いなく、俺と綾小路さんは顔を合わせてアイコンタクトを取り、カエデさんについて行く。

 

「イヅキくん、彼女はプレイヤーではない」

 

道中、小声で綾小路さんにそう告げられ、普通に納得した。

確かに彼女にプレイヤーは向いてないと、素直にそう思う。

しかし、続く言葉には思わず目を剥いてしまった。

 

「そして、ダンジョウの妻だ」

「……は?」

 

その言葉が信じられず、視線が綾小路さんとカエデさんを行き来する。

まさか妻とは……予想できるはずもない。

そして、カエデさんについて行く事3分ほど。

やはりこの場に似つかわしくない、円形闘技場(アンフィテアトルム)のような場所に出た。

 

「アレク〜、持ってきたわよ〜」

 

カエデさんがおにぎりの乗った木製トレイをダンジョウに届けに行く。

しかし、俺と綾小路さんはもっと別のものに意識を持っていかれていた。

それは、こちらを向くダンジョウの背後。

 

何本も伸びる太い支柱、鋼鉄の塊が、いくつも穴ぼこで地面に倒れていた。

穴の形はどう見ても拳で、おそらくダンジョウがやったものだ。

けれど、人間が殴ってこれほどの穴が出来るか?

 

……多分、異能だ。

どんな異能かは検討も付かないが、間違いない。

はは、ほんとに【ポイズンメーカー】が効くか、怪しくなってきたな……。

 

「アァ、助かル……で、君らは誰ダ?」

 

ダンジョウが警戒した様子で、こちらに視線を寄越した。

最近よくこういう目を向けられるせいか、なんとなくわかる。

――今この瞬間に殺し合いが始まっても、なんら不思議じゃない。

 

「イヅキ レン……です」

「フム、聞き覚エがあるナ……確か、ランカーだったカ」

 

ランク、そしてランカーというのは、ランキングシステムとそれに載っている人物のことだ。

日本版、世界版の二つがあり、所持ポイント数でそれぞれ百位までが記載されている。

そして、俺は前者で57位。

 

……アキラを殺して、糸目男も殺して、アイカワに勝利したのだ。

薄々、ランキングに載っているとは思っていた。

 

「私は綾小路海斗。()()()()()、イヅキくんと仮クランを組んでいる」

「フッ、そうカ。私ト同じく、カ」

 

上手い。

今の一言で綾小路さんがダンジョウらの事情を知っていると示し、さらに会話の主導権を得た。

 

「少し話がしたい。よろしいだろうか」

「アァ、問題ない。だが、カエデは抜きダ。彼女はプレイヤーではナイ」

「把握している」

「えーと、なんの話〜?」

 

一般人に、ダーウィンズゲームの情報を漏らす事は出来ない。

その範囲、ボーダーラインがどの程度かはわからないが、これからの会話を聞かれればアカウントが消される事は間違いない。

 

そして。

ダンジョウが無理矢理カエデさんを闘技場の外に連れ出し、別の部屋に移動して。

綾小路さんはダンジョウと、俺はアイカワと向かい合って、仮クラン同士の交渉が始まった。




カエデさんの描写めっちゃ細かくて草。
今思えば人物描写って初な気がしますね、糸目とか眼鏡かけた刑事とか、雑でしたし。
書き始めたら意外と描写しやすく、指がスラスラと動きました(小並感)

あと最近ダーウィンズゲームのアニメ見始めたんですけど、普通に作画凄くてぶるっちゃうよ……。
カーレースの所とか、イヌカイいなくて草生やしてたけどシャカのドレスの動き凄かったです(復唱)
あ、シャカといえば声優さん思ったより声が落ち着いてて、原作勢からしてみればめっちゃ大人っぽかったですね。
もっと感情的と言うか、子供っぽい声だと思ってたよ君。
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