ダーウィンズゲーム 簒奪の異能者   作:かい

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どうも、お久しぶりです。
あの後読者兄貴方がお気に入りと高評価をポチってくれたおかげで、見事急上昇に乗る事が出来ました。やったぜ。
個人的にダーウィンズゲームは好きな作品なのですが、他投稿者さんがほとんどいない(又は更新停止)という事で、自分で書こうとなったのが始まりです。

つまり何が言いたいかと言うと。
三ヶ月ほど更新停止しててすみませんでした。
許してお兄さん……。


game#8 戦闘開始

「では、何カラ聞きたイ?」

 

ダンジョウ倶楽部との交渉が始まり、第一声を発したのはダンジョウだった。

ちなみに、俺たちと共にここに来るまでの経緯はアイカワからダンジョウに伝わっている。

会話は聞いてないのでどこまでこちらの情報が漏れているかは不明だが、【ピースメーカー】を持つ綾小路さんにとってはさしたる問題ではない。

 

今ここで行われているのは殺し合いではなく、話し合いだ。

ジャンルは違えど、争いな事に相違はない。

相手より情報を持っているというのは、かなりのアドバンテージになる。

 

「ふむ、冷静で助かる。では率直に聞くが、君らはダーウィンズゲームが好きか?」

「……ナニ?」

 

予想外の質問だったのだろう。

ダンジョウの眉が、ピクリと動く。

アイカワはそんなダンジョウと綾小路さんを見比べ、そしてまた、自分には関係ないと言わんばかりに目を閉じた。

 

「アイカワ君、君も答えたまえ。ダーウィンズゲームは好きか?人を殺すのは快感か?ポイントで苦もなく生きてゆく人生が、甘美に思えるか?」

「俺は……少なくとも、嫌いではない」

 

まるで、教師と生徒を見ているようだ。

綾小路さんが問う質問に、ただ答えるアイカワ。

隣に立っているだけなのに、不思議と圧を感じる。

 

「俺ハ嫌いダ」

 

そして、アイカワに対しダンジョウは率直な意見を述べた。

 

「確かに、ポイントデ悠々自適に暮らス。何のお咎めモなく人を殺セル。そして異能は、魅力的に見えル。それハ否定しない」

「なら何故――」

「ダガ、嫌いだ!」

 

綾小路さんが口を挟むより早く。

ダンジョウは強い口調で、強い意志でもって、そう答えた。

 

「悠々自適だト?俺は今ノ生活に満足してイル!人を殺セルだと?そんな事に興味はナイ!異能は確カニ素晴らしいガ、だからト言ってアノゲームを好く理由にはならン!」

 

そこで一旦言葉を限り、再度口を開く。

 

「ソレに、殺し合いハもう飽キ飽キだ」

 

その言葉に込められた感情はわからない。

その言葉の裏にどんな過去があるのか、わからない。

現在進行形で記憶を読んでいる綾小路さんには、どんな人生が見えているのだろう?

 

「……それが、貴方の本音か。本当のようだな、ゲームが嫌いなのは」

「フン、そんな事を聞きに来たノではないダロウ」

「当然だ。ここからが本題――。私たちと、無期限の停戦契約を結んでもらいたい」

 

眼鏡を持ち上げながら出したその提案は、ダンジョウらにとって予想外のものだったようで。

目を見開いたまま、石像のように固まってしまった。

そのまま数秒が経過し、ダンジョウが口を開く。

 

「……それガ、お前たちがここニ来た理由、カ……」

「あぁ、気が合う事に、私たちもあのゲームは大嫌いなのでね。無闇にプレイヤー全員を敵とみなす必要などない」

 

仮クラン同士の、停戦。

契約書もなければ【強制執行(ピースメーカー)】で縛ることすら出来ない、いわば口約束。

いや、契約書は後で結ぶかもしれないが、一体どれ程の価値がそれにあるだろうか?

 

結ぶのは簡単だ。

けれど、破るのもまた結ぶ以上に簡単だ。

なにせ、契約はこの場にいる四人以外は認知していないのだ。

契約違反をしたところで、弾糾する者も制裁を加える者も存在しない。

例えば、ダンジョウが綾小路さんを殺したとしよう。

その事実を認知している俺が、俺一人でダンジョウに制裁を加えられるだろうか?

答えは否だ。

 

足りない。

弾糾する警察機関が、制裁する司法機関が、絶対中立の他国が。

つまるところ、第三者がいない。

綾小路さんも、それは重々承知だろう。

 

「……色々ト、穴はある」

「それはこちらもわかっている。だからこれは契約というより、約束の方が近いだろう。子供同士で結ぶ類のものだ」

「フッ、軽いナ。あまりニも軽すぎル」

 

そう一笑に伏すダンジョウ。

だが、その顔は面白いと言わんばかりに笑っている。

異能発動の準備をしておくが、マズイな、どう転ぶかサッパリわからん。

 

「……ダガ何か、その言葉ヲ信用させる方法ガあるのカ?」

「異能名、【強制執行(ピースメーカー)】。視線を合わせた対象の記憶を覗き見る。そして、24時間限定の命令を与える」

「……ナルホドな」

「イヅキくんの異能名、【毒素創造(ポイズンメーカー)】。範囲内に神経毒を散布し、対象の行動を封じる」

 

初対面の相手の信頼を勝ち取る方法。

綾小路さんはわかりやすく、自らが有する情報を与えた。

流石に驚いたが、しかし異能はこの状況において最も強力な鬼札だ。

俺の本当の異能、【簒奪神(クロノス)】を明かさなかったのは、独自の判断か。

まぁ、俺の異能が如何に異様であるかは、俺が一番知っている。

 

「ケイヤ。彼らは嘘ヲ吐いたカ?」

「いえ。一致しています。両者とも、本当です」

「ソウカ……」

 

そして再度、考える素振りをする。

焦ったい。

早く同盟を結ぶか決断してくれと、強くそう願う。

 

「……他に、お前タチに仲間はいるのカ?」

「いや、いないが……?」

「フッ、だろうナ。後ロを見てみろ」

 

ダンジョウの言葉を、俺と綾小路さんは顔を合わせて訝しむ。

その発言によるメリットデメリットを図り……2人を警戒しながら後ろを振り向くことにした。

瞬間、乾いた音が闘技場に響く。

 

それを為した存在を認識する暇すらなく、何かが空気を裂きながらこちらに迫ってくる。

なんだ?見えない。考える隙もない。

それはただ、静かに綾小路さんの胸へと――

 

「ムンッ!」

 

吸い込まれたと、そう誤認した。

ダンジョウが、綾小路さんを押し退けて俺のすぐ側に立っている。

その全身を、青銅色に染めながら。

金属同士がぶつかる不快な音に、カランカランと何かが落ちる音。

それはドラマ等でよく聞く、薬莢に似ていた。

 

「なっ、にがっ!?」

 

(うち)に渦巻く感情をそのまま発露する。

わからない。何が起きた?なぜ銃声がした?綾小路さんを狙ったのか?ダンジョウが綾小路さんを庇ったって事は、新たな第三者か。だがなぜここがわかった?そういう異能か?

理解の範疇を超えた事態に体がフリーズしかけるが、更なる情報を得ようと眼球が反射で動いた。

 

「……女?」

 

そこに、闘技場の出入り口に立っていたのは、女だった。

全身を黒の服で染め、白髪という珍しい――

 

「隠れロッ!」

「っ!?」

 

半ば現実逃避していた思考が、ダンジョウの叫びで引き戻される。

そうだ、今は狙撃手である女を観察している暇などない。

あの手に持った狙撃銃の射線から、逃れるのだ。

 

「イヅキくん!こっちだ!」

「はい!」

 

綾小路さんの後に続き、多くある直方体の陰に隠れる。

幸い闘技場には障害物となる大岩が沢山あるので、少しは誤魔化せていると願いたい。

そしてダンジョウとアイカワも同じように隠れたのかは知らないが、銃声は一度きりだ。

 

慎重に、慎重に顔を出して観察を再開する。

髪色は白、ストレートの髪型で、ここからでは見にくいが瞳もおそらくそれに準じた色だ。

アルビノ、というやつだろうか。

ついでに、狙撃銃も白い。

 

そして服だが、かなり変わった見た目をしている。

見るからにぶかぶかの黒のレインコートに身を包み、コートを目深に被っている。

それから覗く素足はとても色白く、動きやすさのためかスポーツシューズを履いていた。

 

「……おい、あれは誰だ」

「……知らない。だけど、どう見てもダーウィンズゲームプレイヤーだろ。つか、なんだあれ。どう見ても狙撃銃じゃん」

「あれは警察のものではないな。少なくとも私は知らない」

「フム……綾小路、と言ったか。あの者、相当な技術ト殺気を持っていル。何か心当タりはないのカ?」

 

全くだ、と綾小路さんが言って、そこで会話は途絶えた。

今この状況において、皆の目的は一致している。

あの女の無力化、もしくは……殺害。

 

そして最悪な事に、殺害にもってこいなダーウィンズゲームというアプリがある。

それを使わない理由はなく、ホームからエンカウントバトルを申し込む画面に移行。

そこの綾小路さん、アイカワ、ダンジョウの下の欄に、あの女の名前が――

 

「あれ……?」

 

ない。

あの女の名前が、どこにも存在しない。

まさか、そんな……あり得ないだろ、そんなの。

だって、そんな事があり得るんだとしたら、

 

「あの女は……」

 

ダーウィンズゲームプレイヤーじゃない、という事か!?




創作ならともかく、二次での各キャラの心理描写とか核心に迫るような描写は難しいですね、やっぱり。
やらないと言うのも1つの手なのでしょうが、キャラが勝手にここまで動きました。
でも会話描写はじっくりやらないとダメなので詰みました、という感じです。
正直あまり納得できるような会話ではなかったので、いつか訂正するやもしれません。

それと、感想で次回も楽しみにしてます、と言われるのはやはり嬉しいものですね。
というわけで感想くれ(乞食)
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