オーバーロードRTA 王国救済の裏技   作:星デルタ

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第三話の裏技

 何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ! なRTA、はーじまーるよー。

 前回は天才児の評判が高まってラナー王女とコンタクトできたところまででした。今回はラナー王女のコミュと領地の八本指対策を進めていきます。

 

>「あなたは……?」 

あなたの声掛けに反応し顔を上げたのは、この国の第三王女であるラナー王女だった。

絹のような金髪がキラキラと煌めき、大きく青い目はまるで宝石のようだ。聞きしに勝る美貌に、あなたは驚いた。

 

→見なかったことにして立ち去る

 周りを見たいのでどこかに行ってもらう

 

>磨かれた観察眼で、あなたは彼女が深く落ち込んでいることに気づいた!

 

→見なかったことにして立ち去る

 周りを見たいのでどこかに行ってもらう

 彼女と話をする

 

 はい、選択肢が出ましたね。今の選択肢、知性が一定以上でなければ最初の2択だけだったんですよ。かの超人気RPGペルソナシリーズのごとく、ステータスが高くなければ選べない選択肢がこのゲームにはよく登場します。ちなみにカルマ値が超低かったら「今のうちに弱みを握ろうとする」になります。人間の屑がこのやろう……。

 

>あなたは落ち込んでいる彼女に、一緒に遊ぼうと誘った。

 

 うーんこの良い子ムーブ。リセマラですさんだ心に沁みますね。同人誌に出てくるような超純真系ショタであるホモ君は彼女の事を見過ごしたりしません。

 走者としてはマジでこいつに何度リセットさせられたか分からないので爆弾解除の気分になってますがね。

 

>「わ、わたしとですか……?」

 彼女は戸惑った表情を浮かべながら、こくりと頷いた。

 「それでは、庭園でおままごとでもしましょうか? それとも追いかけっこのほうがよろしいですか?」

 

 お、ラナーちゃんから遊びの提案をしてくるのは珍しいですね。好感度補正が入っているのでしょうか?

 とはいえ、ここでいかにも子供チックな遊びをしてはいけません。

 今、彼女の視点では『ちょっとかわいい動物がじゃれついている』程度の認識でしかないのです。知的遊戯に持ち込んで、目の前にいる相手が自分と同格の知性の持ち主であることに気づいてもらわないといけません。

 

>あなたは彼女に軍棋で遊ぼうと言った。庭園にはくつろぐためのテーブルがあり、手慰みにいくつかのボードゲームも用意されている。

 

 当然!「軍棋」だッ!

 祖先から受け継ぐ「軍棋」ッ! それが流儀ィィッ!!

 と言うことでラナーちゃんと軍棋で遊びましょう。チンパンとボードゲームなんかやりたくないラナーちゃんは渋りますが、純粋さと勢いで押し切ります。ちなみに軍棋というのは王国の上流階級が良くやる遊びで、まあチェスと将棋の間みたいなもんです。ラナーちゃんの知能はすでにこの王宮の誰よりも高いですが、積み重ねた教育の分ホモ君の方が上です。コテンパンにしてやりましょう(リセ地獄の恨み)。

 

>強い……! 当然手加減してあげるつもりだったあなただが、すでにそんな余裕はどこにも無くなっていた。今はまだ自分がアドバンテージを保っているが、一瞬でも気を抜けば陣地を喰い破られるのが分かる。ここまで自分と互角に戦える人は今まで居なかった。あなたの胸に同格の者としのぎを削り合うことの楽しさが満ちる。

 

>「ふふっ、あはは……っ!」

 

>目の前の相手もそう思っているのだろう、瞳孔を開いて笑う彼女の顔には純粋な喜びがあふれていた。

>「ああ、とても楽しいですね……! もう少し、盤面を増やしませんか?」

 熱中したあなたたちは二面指し、三面指しと盤面の数を増やしていき、ついに目隠しでの十面指しへと突入した。

 

 うわっラナーちゃんの目こわっ! 生まれてからずっと続いていた孤独から解放されたラナー王女は大変楽しそうですね。怪物が本性を解放しているようにしか見えず、なぜか寄生獣の頭が割れるシーンが思い浮かんでいますが、きっと気のせいでしょう(植えつけられたトラウマ)。

 

 怪物二人の異次元コミュニケーションが行われている間、ラナー王女に気に入られてこれからどうするかの話をしましょうか。

 今回のルートを走るにあたって、大きな障害になるのがラナー王女です。彼女は美しい見た目の裏にどす黒い人間性を抱えており、原作ではナザリックと接触して、自分の望みを叶えるために王国を滅亡させようとします。

 当然阻止したいわけですが、現地人ルートではどうやっても彼女の人間性を矯正することはできません。原作でも『精神的異形種』と言われた彼女は根本から歪みを抱えており、それ専用のジョブを持ったユグドラシルプレイヤーでもなければ彼女を常人に戻すのは不可能と言えます。

 なので稀代の天才である主人公と早めに接触させ、『なんだ、人間にもちょっとは同類がいるじゃん』と思ってもらう必要があります。そうすると彼女の中で人間が『種族から違う劣等生物』から『そこそこ見どころもある低能共』となって、歪みを最小限に抑えることができます。

 そうなった彼女はよっぽどのことではナザリックに靡いたりしません(靡かないとは言ってない)。気分は荒ぶるタタリ神を必死に鎮めようとするアシタカのようですが、チャートのために彼女とはしっかりコミュニケーションを取って、万一にも王国を売らないよう監視していきましょう。

 

 あとはクライム君の存在が必要不可欠ですね。原作よりマイルドになった彼女にかの忠犬を与えると非常におとなしくなり、同格である主人公の言うこともある程度聞いてくれるようになります。彼女の頭脳は非常に有用なので、王国救済の大きな助けとなってくれます。主人公の力が弱い序盤に、王女の権力で無理を押し通すなんてことも出来るようになるわけです。

 おっと、そろそろ親の用事が終わるころですね。すでにラナーにホモ君を印象付けることには成功したので、さっさと帰りましょう。

 

>互いに駒の動きを言い合ううちに時間が過ぎ、気づけばそろそろ親の元に戻らなければいけない時間となっていた。

 

>「もう帰ってしまうのですか……?」

 

>悲しそうな顔をするラナーをあなたは慰め、父との待ち合わせ場所へと急いだ。

 待ち合わせに遅れたことを除けばとても楽しい時間だった。また王宮に行けば会えるのだろうか?

 

 (会え)ないです。名誉値稼ぎのために、ここからホモ君には様々な領地改革に手を出してもらう必要があります。ラナー王女に会うのは本格的に八本指対策に乗り出すあたりからですね。

 

>王都に一泊してからあなたたちはイズエルク領へと戻った。

 ラナー王女と出会い、あなたはやる気に満ち溢れていた。丁度王都で最高と言われる教育係の教えも物足りなくなっていたところだ。今の自分なら、領地をもっと良くするアイディアが出せそうだ……!

 

 はい、ここからは用水路の整備や輪作の提案など、領地をより良くするための行動を取っていきます。ここで好感度が足りない場合、生意気なことを言う息子だとして父親に断られてしまいますが、きちんと好感度調整をしておいたので問題なく受け入れてもらえます。

 

>「なに、領地改革について自分に考えがあるだと……? うーむ、まあいいだろう、言ってみなさい」

 自分の進言を父親はちゃんと受け止めてくれたようだ。普段の関係が良かったことと、今までの教育係を見て優秀さを理解してもらえたのだろう。

 あなたは笑顔で父親にお礼を言い、早速自分の考えを述べ始めた。

 

 認められてウキウキのホモ君は可愛いですね(ボンドルド感)。ステータスも十分の為、打つ政策すべてが面白いように当たります。ラナー王女は人間の心が理解できていないので何度も失敗していましたが、この私とホモ君に手抜かりはありません。既得権益を侵さないように十分な根回しをし、足りない部分は人間的魅力でゴリ押ししていきます。この時のためにカリスマを取っておく必要があったんですね。

 

(内政チート倍速中……)

 

>あなたの幼さゆえに侮られることもあったが、綿密な交渉と説得の結果、多くの改革を行うことが出来た。あなたの名はすでに領内に知れ渡っており、イズエルク領はとても豊かになった。

 

>だが、途中で何度も何者かに計画を妨害されたことがあった。あなたの頭に以前スラム街に出入りする者が多かったことがよぎる。何らかの闇組織がここにはいるのかもしれない……。

 

 これも全部八本指の仕業なんだ……! おのれ八本指! なので表社会が豊かになった次は裏社会へと踏み込んでいきましょう。次回は八本指の手がかりを得るために世界最大の暗殺組織、イジャニーヤと接触していきます。

 ということで今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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