セカンドールマスターー育成者とドールのイロモノシリーズー 作:御舘雅盛
月明かりが煌々と館を照らす。
その館の一室で女性たちの声が木霊していた。
「さぁ、こっちに来なさい。イズニッカ」
「は、はい」
緊張の混じった声。その声を聞きとがめる館の執事長しのぶ。
「あら、柄にもなく緊張してない?」
その声に、
「そ、そんな事ありません。しのぶ様」
そう応えるイズニッカと呼ばれた金髪とエメラルド色の瞳を持つ少女。
「ふぅん。……まぁ、いいわ」
しのぶの幾分艶やかな声。
「そ、それでは、私はこれで」
その声に危機感を覚えたイズニッカが下がろうとする。
だが――。
「あ、こら。違うでしょう。……着ている服を脱ぎなさい」
窘めるような視線を投げるしのぶ。
「……や、やっぱり、駄目ですか? ……恥ずかしいです」
顔を赤らめるイズニッカに、
「私とあなたの仲でしょ」
そう言葉を掛けながら、しのぶは慣れた手つきで手を動かす。
「し、しのぶ様? い、一体何を!?」
「どうしたの?」
しのぶの手は休まらない。
「……きゃっ! し、しのぶ様、何をされているのですか!?」
「あなたの服を、脱がしてるのよ?」
何を今更。という口調のしのぶ。
「あっ。……そんな。 きゃっ! しのぶ様、変な所触らないでください!」
「何言ってるの、あなたの成長を確かめてるだけじゃない。あら? 少し成長したんじゃない?」
「そ、そんな……」
「イズニッカ、こちらに来なさい」
裸身を覆い隠すような仕草のイズニッカに声を掛ける裸身のしのぶ。
「ここに座って。……あら、イズニッカ。あなた着やせする性質なのね」
「……あっ! ……ん。……しのぶ様、変なところ触るのは止めて下さい」
「あら、ごめんなさい。……じゃぁ、ここに座って」
「は、はい」
「じゃぁ、始めるわよ」
そのしのぶの声に、
「あ、あの……初めてなんです。……優しくしてください」
微かな声で嘆願する少女。
「じゃぁ……まずは触ってみて」
イズニッカに傍らから取り出したモノを握らせるしのぶ。
「はい。……あっ。……固くて大きいです。……しのぶ様。これは、私には……」
若干不安の色を浮かべるイズニッカに、
「慣れるまでは、痛いかもしれないわね。念のためもう少し濡らしたほうがいいかしら?」
「……日を改めて頂けませんか? もう少し心構えがほしいです……」
しのぶが手にしたモノの硬さに涙ぐむイズニッカ。
「駄目よ。もう裸になってるんだから観念なさい、イズニッカ」
そう言うと素早くイズニッカの身体を抑え、手にしたモノを宛がうしのぶ。
「うっ! ……い、痛い! しのぶ様、痛い! や、やめて下さいぃ!」
「あら、もう少し濡らした方が良かったかしら?」
宛がったモノを見つめるしのぶ。
「うぅ……ヘチマがこんなに痛いなんて知りませんでした」
多少赤くなった肌をさするイズニッカ。
「我慢なさい。肌が綺麗になるらしいから。このヘチマ、お館様が阿修羅様から頂いたものなのよ。でも、イズニッカの肌は十分に綺麗だから不要かもしれないわね。ここなんか、こんなに張りがあって。羨ましいわねぇ……。……そう言えばお館様、真夜中の訓練楽しみにしていらっしゃったわね……」
「きゃっ! や、止めて下さい、しのぶ様」
自分にのびた、しのぶの手を逃れるのに必死だったイズニッカの耳にはしのぶの最後の声は聞こえなかった。
<FIN>