進撃の巨人 もしもこんな世界があったのならば 作:molte
取り敢えず書きたかったので、ご覧下さい。
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だんっだんっとボールが床を激しくつく音が鳴り響く。
キュッ!
1人の少年が体育館のような場所で汗を流しながら素早い動きでゴールリングに向かう。
「ふっ!」
パサッ
「…よし、そろそろ時間かな?」
少年は朝の日課を終え、バスケシューズを履き替える。
履き替え終えた矢先、彼の母親が慌ただしく少年を呼びに来る。
「エレーン!アルミン来たよー!」
「はーい!」
俺は家の地下にある体育館の電気を消して、こけないように階段を駆け上がる。途中で両親に声を掛けて玄関を飛び出し、幼馴染の金髪女子アルミンと一緒に…
「金髪女子ってなんだよエレン…」
「わりっ。声に出てたか」
「もう、またバスケしてたんでしょ朝から。今日から高校生なのに」
可愛く言うが彼は正真正銘の男である。
「むっ、別にいいだろ。バスケしても」
まぁねとアルミンが返事をして、今まで通っていた道とは反対方向へと足を踏み出す。
ここマリア県のシガンシナ市は、マリア県の県庁所在地であり、日本の首都と比べると都会ではないが、田舎でもない場所である。
だが、住みやすやランキングでは今の所3年連続で全国1位だ。
エレンたちが通う、私立ウォール・マリア高等学校は、一学年300人ほどのマンモス校であり、更に新設校ということで今年で開校して3年目なのである。
つまりエレン達はマリア高校の3期生と言うことになる。
(はっ!そう言えば聞きたいことがあったんだった!)
「アルミン!」
「っ!…そんなに大声で呼ばないでくれよ…」
呼びかけると同時に振り向いた俺の大声がちょうどアルミンの耳に響いてしまった。
「あぁ…ごめん。それでライナー達もいるんだよな?」
「うん。みんなマリア高校に進学だったはずだよ」
アルミンが微笑んでそう答える。俺はその旨を聞いてホッとする。
「いやぁー、楽しみだなぁ」
雲一つない快晴の空を見ながら俺は思わずしんみりしてしまい、それと同時に笑ってしまう。
「僕は彼女とか作って青春してみたいよ。もちろん勉強も頑張るけどね!」
「彼女かぁ」
「どうしたのエレン?」
小声で呟いた俺の声はどうやらアルミンには届いていたみたいだった。
「いや高校生になって彼女の1人もいないってちょっと寂しいなって思って
「でも僕にできるかな…」
アルミンは不安そうに呟く。だが、確かに俺たちは今まで女子と接点を持ったことがあまりない。それこそ先程挙げたライナーの幼馴染のアニくらいなもんだ。
「まぁアルミンなら頭いいからできるだろ」
「理由になってないよエレン…」
2人が雑談しているとついに、マリア高校の姿が見えてきた。
シンボルマークである女神象の横顔が校章の五階建ての校舎。校庭や体育館のスケールはもちろん言うまでもなく、テニスコートや柔剣道場、更には文化系部活動の部室など国公立大学並の施設の良さに2人は驚きを通り越してむしろ清々しい顔であった。
「おっ!あれライナーじゃね?」
前方には筋肉質金髪頭でみんなの兄貴分ことライナーと高身長で引っ込み思案のベルトルトと思わしき後ろ姿が、新入生の人混みからでも分かる特徴的な2人がいた。
「おーい!ライナーにベルトルトー!」
どこからかぬっという効果音が聞こえてきそうな感じで2人は振り向いた。
「おっ、エレンにアルミンじゃないか。お前らもマリ高か」
マリ高なんて言うのは初めて聞いたが、多分こいつだけだろう。
「当たり前だろ?日本一取るんだから」
「2人とも3年間よろしくね」
「うん!もちろん2人ともバスケ部でしょ?」
「「あぁ(うん)」」
アルミンの問いに頷く2人であったが…。
「そういえばアニはいねぇのか?」
「アニなら先に行くってLINEがあったぞ」
「あ、そーなんだ。いつも3人でいるから僕も気になってたよ」
「やっぱライナー制服姿似合わねぇな」
ライナーは中学生の時、筋肉質が過剰すぎてワイシャツから筋肉が隆起し、はちきれんばかりであったため、彼だけ特注の制服を着ていた。その際に材質上デザインを変えることができないために冬はブレザーではなく学ランであった。
マリア高校の制服は藍色ベースのブレザーであり、ネクタイの色は学年ごとに違う仕様にしてあるのは現校長が今年から変えたらしく、一年生は濃紺色(ネイビーブルー)のデザインとなっている。
「絶対それだけは言われると覚悟してた…」
この学校は柔軟対処してくれたらしく彼だけ学ランという事態は避けられたみたいだ。
「僕も朝ライナーと待ち合わせした時に吹きそうになったよ」
エレンの意見に賛同するベルトルトも事の成り行きを述べる。それを聞き、ライナーは落ち込み、エレンとアルミンがライナーの落ち込み姿に笑ってしまう。
雑談は進み、春休み中に何があったやら、アルミン女子説を立証しようと企てようとするやら、人混みにいる女子生徒の胸のサイズを推し量ったライナーをベルトルトがツッコミ(物理)を入れるなどと、側から見ると彼らは仲睦まじい男子達であった。
「やっと、クラス表が見れるな」
「ライナーは後で警察に自首してね」
「なんでだよ!」
ベルトルトとライナーの論争はまだ続きそうだと思ったアルミンはエレンとクラス表を見に行った。
「えーっと、俺のクラスは────」
「やった!エレン!一緒のクラスだよ!」
なかなか自分の名前を見つけれずにいたエレンはアルミンの言葉を聞き安堵に陥ったと同時に喜びの声を上げた。
「おっ!やったな!よろしくなアルミン!」
「エレン!俺はどこのクラスだった!?」
やっとの事で論争を終えた2人は、他の生徒に当たらないように走ってきた。
「ここいる4人はみんなおんなじクラスだぜ!」
「アニも一緒だよ」
それの旨を聞いたライナーとベルトルトは、受験生が第一志望に合格したような嬉しさで熱い抱擁をしていた。
それを見ていたエレンとアルミンは、アルミン女子説立証よりもゴリ金&薄ノッポホモ説立証を企てようとしたのはまた別の話だが。
「アルミン!はやく教室に行こうぜ!」
「うん…、2人とも置いてくよー」
「「まってくれー!!」」
☆☆☆
in1-A
「今日から貴様らの担任となるキース・シャーディスだ!1年間よろしく頼む!」
エレン達が教室に入って10分ほどすると、強面の髭を生やした、まるで軍隊の教官のような先生が入ってきた。
1-Aの生徒は皆、こいつは怒らせたらヤベェという認識を全員がリンクし、先生が入ってきた途端に生徒らは私語を慎み、指定されている席に座った。
「この学校はまだ新設校で歴史が浅いが、部活動を筆頭に様々な結果を残している!貴様らも先輩達を見習い、勉学並びに、部活動など、今にしかできないことに一生懸命取り組め!」
私からは以上だと言い残し、「15分後に廊下に並ぶように」というメモ書きを黒板に書き示して、先生は退出した。
なんとも言えない気まずい空気が漂う中、一人の生徒がある提案を促した。
「ちょっといいかな?これから1年同じクラスだし、自己紹介でもしないかな?」
如何にも正義感の強そうな高校生の平均身長くらいの男子生徒が提案をした。
「俺は賛成だぜ!」
「特に反論はないかな?」
彼の問いに否。と異議を唱えるものはもちろんおらず、自己紹介が始まった。
「では言い出しっぺの僕から行くよ。僕の名前は、マルコ・ボット。さっき僕の提案に賛成の声を上げてくれた子と同じ学校だ。部活動はバスケ部に入ろうと思ってる。彼共々よろしくみんな!」
パチパチと拍手の音は大きくはないが小さくもなく、よろしくーなどの声援をマルコは貰っていた。
「じゃあ次はオレだな!」
先ほどのマルコの提案に賛成の意を表していた彼が勢いよく立ち上がった。
「オレはジャン・キルシュタイン!部活はバスケ部に入る予定だ!趣味は音楽鑑賞とバラエティ番組をみることだな。みんなよろしくな!」
彼の自己紹介後もまた声援と拍手が送られていた。
ジャンの自己紹介から席順で進んでいき、ベルトルトやライナーも卒なく自己紹介をこなしていた。ライナーに至っては男子からの声援が熱く、早速席の近いマルコと仲良くなっていた。
「私の名前はクリスタ・レンズです。部活動は何に入るか決めていませんがみんなと仲良くできるようにがんばります!1年間よろしくね!」
彼女の自己紹介後の天使スマイル(ゴリ金命名)の矢が男子のハートに突き刺さり、男子は皆声援を送っていた。というかほとんどライナーだった。
クリスタ、アルミンときて最後はエレンだった。
「エレン・イェーガーだ!みんなよろしくな!部活はバスケ部に入るぜ!さっき自己紹介したアルミンと幼なじみだ。仲良くしてくれ!」
エレンの自己紹介がちょうど終わった後、キース先生に言われた15分が近づいてきたので生徒たちは廊下に並ぼうと移動している最中だった。
「よっ!シガンシナのエースさんよ」
誰かがそう声を掛けたのをエレンが反応した。そして恥ずかしそうに
「その呼び方はよしてくれジャン」
「ははっわりぃな。んだがお前と同じチームで戦えるとウズウズしてな」
ジャンはエレンの肩に手を置き、そう答えた。
「あぁ俺もだよ。いやアルミンもライナーもベルトルトも皆んなお前と同じチームになれる事を喜んでたよ」
「よろしくなエレン!」
エレンとジャンが熱い握手を交わしたと同時に、キース先生が戻ってきた。
「ちゃんとならんでいるな?…よし!では今から入学式の会場に行くので私についてこい!」
先生が登場するや否や、一瞬で話し声がなくなり皆先生について行くのであった。