最高傑作は今日もAクラスで過ごす   作:クリッピー

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サブタイトル通りです。

今回は最初と最後以外はかなりコピペしました


新たなリーダー(仮)の誕生

「すげえなこの船!まじの豪華客船じゃん」

 

 橋本は甲板に出るや否や、驚いた表情を浮かべる。

 

「橋本、あんたはしゃぎすぎ」

 

「そうですよ、橋本くん。黒瀬くんと鬼頭(きとう)くんを見習ってください」

 

 それを見て呆れる神室と坂柳。

 

「あの2人を参考にしてはいけないぞ、橋本。あいつらは俺らとはレベルが違う」

 

 そして橋本の肩に手を置きそう言う司城(つかさき)

 

 俺たちは夏休みに豪華旅行に行くことになり、豪華客船の上にいるのだ。

 予定では最初の1週間は無人島のペンションで過ごし、残りの1週間は客船内で過ごすことになっている。

 そして現在甲板に坂柳、橋本、神室、鬼頭、司城と一緒にいる。

 

(え、その前に何でお前がAクラスにいるの?ってか。

 それはだな────

 

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 暴力事件の審議も終わり、ストーカー野郎の件が終わった翌日の昼休み、俺は坂柳をカフェに呼んだ。

 

「すまないな。いきなり呼んでしまって」

 

「できれば前日に言ってほしかったのですが。それで話とは?」

 

「俺をAクラスに入れてほしい。もちろん、俺が全額払う」

 

「これまた凄いことを言ってきますね」

 

 微笑みながらそう言う坂柳。

 先の1件の後、南雲先輩から2000万の足りない分を貰い、現在2000万ポイントを所持している。

 そして、その2000万ポイントをクラス替えに使おうと思い、1番最初に思い浮かんだクラスがAクラスだった。

 そして行動へ移すべく、こうやってAクラスの代表の1人である坂柳を呼び出したのだ。

 

「そうですね・・・。私としては賛成します。黒瀬くんは本来、Aクラスにいるべき人材ですからね」

 

「それはお世辞でも嬉しいな。じゃあ、今日の放課後に先生に言ってくるよ」

 

「分かりました。早く明日になってほしいですね」

 

「そうだな」

 

 そうして真嶋先生と茶柱先生とも話し合いクラス替えを実行した。

 

-----------------------------

 

(まあ、こんなことがあって入ったんだよ。

 Aクラスに入った日は、Dクラスのやつがうるさかったな。

 いちいちAクラスまで来て理由を聞きに来やがって。

 そういえば、綾小路とも次の日に部屋に呼んで俺のことを話したな。

 あいつとは敵になったが、これからも付き合いを続けていけることになったのは有り難い。

 おかげで無料の食品が手に入るからな。

 

 無料の食品と言えば、Aクラスに入って橋本と司城も無料の食品を買いに行くときについて来てくれるようになった。

 綾小路は連絡先が増えて喜んでたし、橋本と司城は「毎日美味しい昼ご飯が食える」って言ってたな。

 俺としては、4人前を作る羽目になったがポイントを払わず済んで、尚且つ食材が余るという有難さ。

 Aクラスに入ってよかった)

 

 なんてことを思いながら、横にいる坂柳の方へと目をやる。

 

「それにしても坂柳が来れるようになったとはね」

 

「ふふふ。これは黒瀬くんのおかげですよ」

 

 そう。坂柳がここにいられるのは俺が頑張って理事長に頼んだからである。

 久しぶりに気合いを入れて理事長室へ行ってみたが、意外にも理事長は話しやすい人で、俺が近くにいることを条件に許可を貰ったのだ。

 

(結構優しそうな人だったな。

 それにしても理事長が坂柳の父親とは知らなかった)

 

「そうだったのかよ。それでも無人島のペンションに入れないのは可哀想だな」

 

「それでも来れたことは嬉しいです。ありがとうございます。黒瀬くん」

 

 そう言って礼をする坂柳を見て新鮮味を感じながら、自分の所感を伝える。

 

「せっかくの旅行で1人だけ来られないのは俺が嫌だったからな」

 

「さすがAクラスのイケメン!やっぱり違うぜ、ヒューヒュー」

 

 その言葉を聞いていた司城が横から茶化すように言ってくる。

 俺はそれを聞いて膝から崩れる。

 

「イケメンの司城に言われるのが嫌すぎる」

 

「まじで拒絶されてるじゃねえかよ」

 

 その光景を見ていた橋本は心配することなく、そう言いながら笑う。

 それを横目で見ていた神室が話に入ってくる。

 

「そう言ってる黒瀬もイケメンランキングに入ってたんだから。それも司城よりも上だったし。それに根暗ランキング上位を取ってるから安心して」

 

「神室それフォローになってないから・・・・・・司城、何か言ってやれよ・・・・・・」

 

「根暗上位とか・・・・・・!笑いが止まらん・・・・・・!」

 

「司城まじで許さん」

 

 根暗上位に入っていたことに笑う司城の方を睨むと、ひぃっと言って黙る。

 その後も楽しく談笑しているとアナウンスが流れた。

 

『生徒の皆様にお知らせします。お時間がありましたら、是非デッキにお集まり下さい。間もなく島が見えて参ります。暫くの間、非常に()()()()景色をご覧頂けるでしょう』

 

「意義ある景色ですか」

 

「凄く意味深だな」

 

 その橋本の言葉に首を縦に振る鬼頭。

 無人島風情で意義のある景色とは一体どういったものなんだろうか。

 

「あちらの方が見えそうですね。移動しましょう」

 

 坂柳の言葉に従い、その場所に移動する。

 時間が経つことに生徒が増えてきたので、俺たちは坂柳を囲むように立つ。

 

「無人島ってあれじゃないか?」

 

 橋本が指を指した方向に島が見え始めた。

 船は島につけるのかと思ったら、何故か桟橋をスルーして島のまわりを回り始めた。

 

「おおー、広いな!」

 

「テンション上がるぜ」

 

「あんたたち静かにしなさいよ」

 

 無人島が見えてテンションが上がる橋本と司城を注意する神室。

 坂柳はその流れを見て微笑んでいる。

 

『これより、当学校が所有する孤島に上陸いたします。生徒たちは30分後、全員ジャージに着替え、所定の鞄と荷物をしっかりと確認した後、携帯を忘れず持ちデッキに集合してください。それ以外の私物は部屋に置いてくるようお願いします。また暫くお手洗いに行けない可能性がありますので、きちんと済ませておいてください』

 

 そしてそんな船のアナウンスが流れ、周りにいた生徒がそれに従い部屋に戻り始めた。

 

「私はここでお別れですね。それでは楽しんでください」

 

「ああ、結果を楽しみにしといてくれよな」

 

「楽しみにしときますね」

 

 そう言い残し坂柳は船の中に戻った。

 

「俺たちも準備のために戻ろう」

 

 俺たちは各自の部屋に戻る。

 といっても、神室だけが違う部屋で橋本と司城と鬼頭は同じ部屋である。

 俺たちはジャージに着替えて鞄を持ち、デッキへと向かう。

 全員が揃うと次の指示が出る。

 

「ではこれより、Aクラスの生徒から順番に降りてもらう。それから島への携帯の持ち込みは禁止だ。担任の先生に各自提出し、下船するように」

 

 降りるときに生徒の両脇を先生たちが固め、荷物検査のせいでかなりの時間がかかった。

 生徒全員が船から下船してから担任の先生が点呼を行う。

 そして点呼が終わり、準備されていた白い壇上にAクラスの担任である真嶋(ましま)先生が立つ。

 

「今日、この場所に無地につけたことを、まずは嬉しく思う。しかしその一方で1名ではあるが、病欠で参加できなかった者がいることは残念でならない」

 

 真嶋先生が無言で生徒たちを見つめる中、作業着を着た大人たちが少し遠くにテントを設置しているのが見える。

 それを見た生徒たちが困惑の色を浮かべはじめ、空気が変わることを待っていたかのように真嶋先生が口を開く。

 

「ではこれより────本年度最初の特別試験を行いたいと思う」

 

(特別試験か。それも本年度最初ってことはこれからもあるようだな)

 

「期間は今から1週間。8月7日の正午に終了とする。君たちはこれからの1週間、この無人島で集団生活を行い過ごすことが試験となる。なお、この特別試験は実在する企業研修を参考にして作られた実践的、かつ現実的なものであることを最初に言っておく」

 

「無人島で生活って・・・・・・船じゃなくて、この島で寝泊まりするってことですか?」

 

 BかCクラス辺りから、疑問が出てくる。

 

「そうだ。試験中の乗船は正当な理由無く認められていない。この島での生活は眠る場所から食事の用事まで、その全てを君たち自身で考える必要がある。スタート時点で、クラス毎にテントを2つ。懐中電灯を2つ。マッチ1箱支給する。それから日焼け止めは制限なく、歯ブラシに関しては各自1つずつ配布することとする。特例として女子の場合に限り生理用品は無制限で許可している。各自担任の先生に願い出るように。以上だ」

 

「はああ!?もしかしてガチの無人島サバイバルとか、そんな感じ!?そんな滅茶苦茶な話聞いたことないっすよ!アニメや漫画じゃないんすから!テント2つじゃ全員寝れないし!そもそも飯とかどうするんですか!有り得ないっす!」

 

 元クラスメイトの池が大きな声で騒ぎ立てる。

 

「君は有り得ないと言ったが、それは短く浅い人生を送ってきたからに過ぎない。事実、無人島での研修を行っている企業は存在する。それも誰もが知っている大手企業が試みとして行っているものだ」

 

「う────そ、それは、その、特別なんじゃないですかね。・・・・・・無人島は飛躍しすぎっていうか。絶対ないっしょ!非現実っすよ!」

 

「これ以上はみっともないからやめろ。今真嶋先生が言ったものはほんの一部だ。世の中には様々な企業が存在する。変わった研修だけでなく、オフィスに椅子がない職場であったり、サイコロの出た目で給料を決める会社など。世の中はおまえが知るより広く深い」

「つまり現実と非現実の区別をつけられていないのは、おまえの方だということだ」

 

 それでも多くの生徒は納得がいかない様子だ。

 それを見た真嶋先生はこう言う。

 

「今君たちはこう思っているんだろう。こんな試験にどんな意味があるのか、と。あるいはまだ実在する研修なのかを疑っている者もいるかも知れない。だが、その程度の考えで留まっている生徒は将来的にも見込みのない人間だ」

 

 自分たちが今まで生きてきた方法とは、別の方法で生きてきた人間だっている。

 そういったことを高校生の間に知っておくことで、今後社会に出たときに対応できるようにしたいのだろうか。

 

「この話のどこに君たちが『あり得ない』『馬鹿げている』と批判するだけの根拠があるというのだ?君たちはただの学生であり、まだ何者でもない。言ってしまえば無価値に等しい。

 そんな人間が一流企業のやり方を批判する?おかしな話だ。君たちが一例として挙げた企業よりも格上の会社を経営する社長だったなら、それを否定する権利はあるのかも知れない。だが、そうでない人間に否定できるだけの根拠など存在しないはずだ」

 

「しかし先生。今は夏休みのはずです。そして我々は旅行という名目で連れて来られました。企業研修ではこのような騙し討ちのような真似はしないと思いますが」

 

 先ほどの話を聞いていた同じクラスの里中(さとなか)(イケメン)が質問をする。

 

「なるほど。その点に関しては間違った認識ではない。不平不満が出るのも納得だ。だが安心していい。これが過酷な生活を強いるものであったなら批判が出るのも無理のない話だが、特別試験と言ってもそれほど深く考える必要はない」

「今からの1週間、君たちは海で泳ぐのもバーベキューをするのもいいだろう。時にはキャンプファイヤーでもして友人同士語り合うのも悪くない。この特別試験のテーマは『自由』だ」

 

 そこから真嶋先生による特別試験の説明が始まった。

 まとめると、

 

 ・各クラスに試験専用のポイントを300支給

 

 ・マニュアルがあり、そこにはポイントで入手出来るモノのリストが全て載っている。

 マニュアルは各クラス1冊ずつ配布。再発行する場合、ポイントを消費

 

 ・この特別試験終了時、残っているポイントはクラスポイントに加算され、夏休み明けに反映

 

 ・体調不良などでリタイアした場合、-30ポイント

 

 話した内容はこんな感じだった。

 

 

 真嶋先生の話が終わると、各クラスの担任のところへ行くように補足説明される。 

 俺たちは真嶋先生の元に集まる。

 

「今からお前たち全員に腕時計を配布する。これは1週間後の試験終了まで外すことなく身につけておくように。もし許可なく腕時計を外した場合にはペナルティが課せられる。この腕時計は時刻の確認だけでなく、体温や脈拍、人の動きを探知するセンサー、GPSも備えている。また万が一に備え学校側に非常事態を伝えるための手段も搭載している。緊急時には迷わずそのボタンを押せ」

 

(何そのハイテク腕時計!まじで凄いやつじゃないっすか!)

 

 腕時計の性能にびっくりしていると、自分の手元に来たので左手にはめる。

 

「この腕時計は完全防水だ。それに万が一故障した場合には、ただちに試験管理者がやって来て代替品と交換するようになっている」

 

(完全防水なのかよ!この腕時計欲しいわ)

 

 そんなことを思いながら、マニュアルに何が書いてあるのか気になり、真嶋先生にマニュアルを貸してもらえるか聞いてみる。

 

「先生、マニュアルを貸してくれませんか?」

 

「いいぞ」

 

 俺はマニュアルを素早く読み、先生に返す。

 ちょうど返したタイミングで、真嶋先生はマニュアルに書いてあることの説明を始めた。

 

 

 先程見たマニュアルに書いてあったのは、マイナス査定の項目,購入できるアイテム,スポットについて。それと白紙の島の地図が付属されていた。

 

 マイナス査定には、

 

 ・著しく体調を崩したり、大怪我をし続行が難しいと判断された者はー30ポイント。その者はリタイア

 

 ・環境を汚染する行為を発見した場合、ー20ポイント

 

 ・毎日8時と20時に行う点呼に不在の場合、1人につきー5ポイント

 

 ・他クラスへの暴力行為、略奪行為、器物破損などを行った場合、生徒の所属するクラスは即失格。対象者のプライベートポイントの全没収

 

 ・購入できるアイテムはテントや調理器具などのサバイバルに必要不可欠な道具、デジカメや無線機などの機器、パラソル、浮輪、バーベキューセット、花火などの娯楽品。水や食料もある。

 

 ・ポイントを使用したい場合は都度担任の先生に申し出ることで、誰でも申請可能。

 

 スポットについては、

 

 ・占有時間は8時間。8時間を過ぎると自動的に権利が取り消される

 

 ・スポットを占有するには専用のキーカードが必要。そのキーカードを使用出来るのはリーダーとなった人物のみ

 

 ・1度の占有につき1ポイントを得る。

 そのポイントは試験中には使用することは出来ない。試験終了時に残ったポイントに加算される

 

 ・占有したスポットは自由に使用できる

 

 ・他が占有しているスポットを許可無く使用した場合ー50ポイント

 

 ・正当な理由無くリーダーを変更出来ない

 

 ・占有されてなければ何箇所でも同時に占有出来る

 

 ・繰り返し同じクラスが占有することは可能

 

 こんな感じだろう。

 

 

 先生の説明が終わりクラスで集まった。

 そして、この中で唯一の派閥のリーダーである葛城が最初に口を開く。

 

「スポットを探す前に俺が今回のリーダーを務めたいと思っているのだがいいか?」

 

 それに誰もが反論の弁を言わない。

 

(葛城がこの中で1番リーダーが務まると思っているのだろうか?

 いや、それは違うな)

 

「俺は黒瀬がいいと思うんだが」

 

 誰もが葛城になると思っていたら、橋本の発言による第3勢力の加入によってそれは変わった。

 

「俺も黒瀬がなるべきだと思うぜ」

 

「私も」

 

 それに同調するかのように、司城と神室が同意する。

 鬼頭も首を縦に振っている。

 それによって、坂柳派のやつが俺を押し始めた。

 

「お前ら静かにしろ。本人はまだやりたいとは言っていない」

 

 騒ぎ始めたAクラスを葛城はひと言で静かにさせる。

 そして、俺の方に視線を集めさせてくる。

 

「そうだな。黒瀬、お前はどうしたいんだ?」

 

 橋本の言葉を聞き、俺なりの意見を述べる。

 

「俺は今回の特別試験でリーダーをやらせてほしい。派閥とか関係なく、単純に俺がAクラスにいるに相応しいのかを示すために」

 

「そうか。では多数決で決めようじゃないか。今回のリーダーを黒瀬に任したいやつは手を上げろ」

 

 俺の意見を聞いた葛城は俺がリーダーになるかのの多数決を行う。

 それにだいたい20人近くの手が上がった。

 

(勝ったな)

 

「24か。ということは今回の特別試験、黒瀬にリーダーを任したいと思う。不満があるやつは手を上げろ」

 

 それに対しては1人が手を上げた。

 

弥彦(やひこ)、何か不満でもあるのか?」

 

 手を上げたやつは戸塚(とつか)だった。

 

「俺は葛城さん以外認めませんよ!こんなやつがリーダーをしても最下位で終わるだけだ!」

 

 葛城がリーダーではないことに声を荒げる戸塚。

 だが葛城はそれを諭すように宥める。

 

「確かに不満があるかもしれないが、お前1人だけの意見ではクラスの総意を覆すことはできない」

 

「で、でも・・・・・・!」

 

「俺は黒瀬がリーダーをすることに賛成している。この意味が分かるな?」

 

「わ、分かりました。葛城さん」

 

 自分の派閥のトップである葛城が賛成を示したことによって、戸塚は大人しく下がった。

 

「他にはいないようだな。では今回のリーダーを頼んだぞ、黒瀬」

 

 他に反対意見はなかったため、リーダーがここに決定する。

 

「分かってますよ。じゃあみんなに一言だけ。俺は今回の試験で1位以外狙っていないので」

 

 ここに新たなAのリーダー?が誕生した。

 

 

 

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