魔法少女まどか☆マギカ外伝 ~エピソード・オブ・マミ~ 友情のティロ・フィナーレ 作:soranora
あれから約半年後―――
季節は春を迎えていた。和美と姫野は順調に回復して今では元気に学校に通っている。瑠美たちが見滝原中学を卒業してマミ達は三年生となっていた。あれから杏子とはいくつか悶着があったものの、なんとかうまくやっている。
高層ビルの屋上に魔法少女となった姿で立つマミ。眼下にはテリトリーである見滝原の街並みを見下ろした。マミは生命の息吹を風に感じながら、目を閉じて澄みきった青空を仰いだ。
香織………あなたがいなくなってしまったこの世界を歩くのはやっぱり寂しい。だけど私はいつも笑顔であろうと思う。あなたが残した言葉を信じて、宝石箱を開けた奇跡の世界をこの目にするまで私は戦い続ける。そして前を向いて歩くあなたの姿を思い描きながら、寂しさに震える涙を拭う―――
こんな声は届きますか?―――
あなたの胸へ響きますか?―――
あなたの背を道しるべに、今日も私は歩いています―――
肩にキュウべえが飛び乗るとマミは笑顔を浮かべた。そして眼下に広がる見滝原の街に舞う。
過酷な運命を使命に変えて―――
◆ ◆ ◆
それから更に数か月後――――
マミはしばらく姿を見せなくなっていたキュウべえを探して、ソウルジェムが拾った信号をたよりにデパートの改装中のフロアを歩いていた。不意に魔女の結界に入り込んでしまったことに気が付いた。トゲのつるが辺りに絡み合い園芸の庭のような空間が広がった。毛玉にヒゲを生やした使い魔は、蝶の羽のような足でキャンプファイヤーの回りを踊るようにステップをしている。
マミは動じる様子も無く、キュウべえの信号を追った。すると二人の少女が使い魔に囲まれて怯えている姿が見えた。どうやら間違って結界内に入り込んでしまったようだ。こうして命を落としてしまう人間は少なからずいる。
けれどもこの二人は大丈夫、私が助けるから。
マミはソウルジェムに魔力を込めると、二人の少女を取り囲んでいた使い魔を眩い光と共に消し飛ばした。
「!」
何が起こったのかわからず、ただ目を丸くした二人の少女。マミはその時に気が付いた。二人が同じ見滝原の制服を着ていること、そしてその内の一人の少女が傷ついたキュウべえを抱えていることに。(二人は後に鹿目まどか、美樹さやかと呼ばれるようになる)
マミは二人に優しく声を掛けた。
「危なかったわね。でも、もう大丈夫」
二人はマミの声に体をビクッとさせて、ソウルジェムを掲げて近づくマミを怯えた表情で見た。
マミは二人を安心させるように陽和な笑みを浮かべた―――
初めてこのアニメを見た時に凄いアニメだなと驚いたことを覚えています。人間の感情エネルギーが宇宙の法則を改変してしまう内容に感動させられました。
生命の起源は突き詰めて行くとビックバンによる宇宙の誕生に遡ります。人間の中にもビックバンで生じた宇宙の欠片が確かに存在します。少しオカルト的で危ない考えかもしれませんが、生命の一つ一つに小さな宇宙が存在していると解釈してもおかしくないのでは?なんて思うことがあるのです。現在の科学力では99パーセントの宇宙は見えていないそうです。そう思うと目に見えていないエネルーギーが途方もない可能性を秘めているように思えてやみません。人間の脳は10パーセントしか使われていないと聞いたことがあります。人間に具わる(小宇宙)潜在エネルギーには、まだまだ隠された未知のエネルギーが眠っている。感情や感性といった目に見えない力に魅力的な先見的な可能性を感じるのです。
この巴マミの物語に人間に具わる可能性の躍動を描いてみたかった、どんな絶望の淵にあっても湧きあがる生命力の物語を。
この身勝手な物語をここまで読み進めてくれた読者に何か感じるものを残せていたら幸いです。ありがとうございました。