岩崎 花(♀):今作で何か常に文句言ってる人。ラーメンの具のメンマの存在を許せないらしく、彼女曰く『あんな木の皮毟り取ったやつ食べれない』といっている、ちなみにホントに木の皮を毟り取ったものだと思っているらしい。
上田 進(♂):今作で岩崎の何の身にもならない話を延々と聞かされる可哀そうな人。岩崎の無駄話を聞かされることにより意図せず情報の取捨選択が上手になり、授業中にテストに関係ない範囲だけ都合よく眠れるという地味に並外れた特技を得た。
「おーい上田、パンはパンでも食べられないパンってなーんだ?」
「お前がイースト菌から作ったパンだけは食いたくねぇ」
「そういうノリじゃないって分かってんだろ殺すぞ」
「うわっ怖っ。今までで一番ストレートな殺意」
「とにかく答えてくれよ。真実は一つしかないんだからさ」
「分かったよ……まぁ無難にフライパン?」
「……そうか、そうだったのか?」
「いやこの解答が一番一般的だろ。何でものすごい真理に行き着いたみたいなリアクション出来るんだよ」
「つまりその解答から察するにお前にとっての食べられないパンはフライパンだってことだな?」
「いやまぁそうだけど、もしかしてお前フライパン食べるの? 『このテフロン加工のコーティングたまんねぇ』とか言いながらバリバリ食ってんの?」
「なんか今日一段とウチに対する当たりが強くないか?」
「そりぁまぁ普通にしてたらさっき言ってたみたいに殺されるかもしれないからな」
「まぁいい……ブフッw……じゃあお前にとってフライパンが……フッw」
「おう、フライパンは無いがここにある辞典ならフライパンと同じくらいの殺傷力があるからそこに直れ」
「ああもう分かったって! マジで落ち着け!」
「ったく……んで何が言いたいんだ?」
「いやさ? 上田はさっきフライパンって答えたんだよね?」
「まぁ、そうだが」
「つまり上田にとってパンツは食べられるものだってことだ」
「うん……うん?」
「上田はパンツを食べられるものとして見ているからさっきの答えにそう答えなかったってことだ。どうだ、完璧な証明だろ?」
「ああ、事実がその証明と全く異なるってこと以外はな」
「全部異なってんじゃねえか、何の不満があるんだよ?」
「てかお前最初に『真実は一つしかない』みたいなこと言ってたじゃねぇか」
「そうだよ?」
「じゃあお前にとってのその問題の答えって何なんだ?」
「そうだな~、ウチは『酵母菌が含まれていないパン』かな?」
「んだテメェそのクソ問……」
「思いつかなかったお前が悪いだろ。ウチは悪くねーし」
「なぁ、辞典は平たい部分で頬をやられるのが良いか、それとも角の所で脳天割られるかどっちがいいか選びやがれ。二度とそんな頭パンクしたなぞなぞ作れないようにしてやる」
「なんでだよ!? ウチは真面目なんだよ? てかそもそも誰もなぞなぞとか言ってないし」
「はぁ?」
「ウチは普通に上田にとって食べられないパンは何かって質問してたんだよ?」
「後出しジャンケンが過ぎるだろ。何だそのクソ腹立つフェイント、そもそも俺がパンツを食うかもしれない前提でその問題出してきてるのがおかしいだろ」
「いやだって調べてみないと分からないことだってあるしさ?」
「それは万が一事実だとしても調べないで知らない方がいいことだろ。むしろ他人にその可能性持ったまま接してて普段俺にどんなイメージ抱いてんだよ」
「でもさっき上田もウチにフライパン食ってるって言ってたじゃん」
「言葉のアヤだっての。あの流れ的にはそういうことになってる訳だしホントにそう思ってるわけじゃねぇよ……いやお前のことなら万に一つもあるけど」
「万に一つもあってたまるか……てことは不本意だけど上田はパンツ食べないのか、残念だな」
「何が不本意なんだよ」
「いや、もしそうだったらマウント取れるなって思って、人間性で」
「お前に人間性でマウント取られる日が来たら、それ即ち人類最後の日だよ」
「まぁいいや、じゃあ上田の好きなパンって何?」
「まぁいいやって何だ、じゃあって何だ。んで好きなパン? まぁ給食の時に出て来た揚げパンとかは好きだったけど」
「揚げパン!? ……お前やっぱりフライパン食べるのか?」
「そのフライじゃねぇよ」