岩崎 花(♀):今作で何か常に文句言ってる人。持っているシャーペンの芯を全部コンセントに刺せば面白いことになるのではと考え試行してみた結果、緊急の学年集会が開かれるという面白い結果になった。
上田 進(♂):今作で岩崎の何の身にもならない話を延々と聞かされる可哀そうな人。相手が岩崎だろうと会話の話題が普通であればちゃんと普通に応じるので、実際そこまで人間性は尖ってる訳ではない、んだけどねぇ……
「上田ってさー、好きな回転寿司のメニューってある?」
「また唐突だな。寿司ならまぁイクラとかかな」
「案外ガキ舌なんだなお前」
「俺と全国のイクラ好きのヤツに謝れクソガキ」
「う、ウチはガキじゃねーし! バーカ!」
「何だよそのキレ方。否定しながら肯定してんじゃねえか」
「それにしてもイクラかぁ、まぁ確かに気持ちは分からんでもないけどちょっと意外だった。てっきり茶碗蒸しとかで腹一杯になってたイメージだったから」
「何なの? お前の中での俺のイメージってジジイなの? いやまぁこの言い方だとジジイに失礼だけど」
「そうだぞ、失礼だぞジジイ」
「うっせーアホバカ」
「やっぱガキじゃん」
「だってどう否定しようが結局お前の年齢診断は極端な結果にならんだろ」
「そんなポンコツ診断みたいにウチを言うなよ……あと他に何か好きなものってある?」
「他に? まぁ大体は好きだけど割かし軍艦巻き系統のは好きなの多いかも。ネギトロとか」
「ふーん、軍艦巻きか……なぁ、ちょっといいか?」
「何となく嫌な予感がするから拒否権を発動してもいいか?」
「よくねーよ聞けよ。あのさ、軍艦巻きって言い方あるじゃん?」
「結局続けんのかよ。まぁいいや、それがどうした?」
「あの手の海苔巻いた寿司ネタを軍艦っていうのちょっとおこがましいと思うだよ」
「お前のその森羅万象に奥ゆかしさを感じる面倒な癖ホントに何なんだよ。何だ軍艦巻きがおこがましいって」
「だってあんなショボい見た目しといて軍艦って……回転寿司の普通の寿司ネタが一皿二貫なのに対して軍艦巻きって一皿四貫とかあったりするじゃん? なんか軍艦の尊厳って言うか、そういうのが損なわれてる気がするんだよね」
「ほんっっとにクソどうでもいいから別の話するね。次の授業何だっけ?」
「日本史だよちゃんと話聞けや。だから軍艦巻きっていういい方はちょっと変えるべきだと思うんだよ。それこそ形から考えたら……あっ、消しゴム巻きとか?」
「目の前にあるからってそのネーミングつけられた軍艦巻きがいたたまれねえよ」
「何だよ、軍艦巻きに肩入れすんの?」
「軍艦巻きに肩入れするってどんなクレイジーな日本語だよ。別にそのままでいいだろ。分かりやすいんだし」
「……もしかすると寿司屋の店員はそんくらいの軍事力を平然と持っているということなのか?」
「おい一人で勝手に変な世界に行くな……って思ったけどもう巻き添えにされんで済むのならいっそその世界から出てこないでくれ」
「もしかしたら回転寿司ってメチャクチャヤバいとこなのでは……? なぁ上田、今度からウチはどんな心持ちで回転寿司行けばいいんだ!?」
「寿司を食うっていう気持ちで行けばいいんじゃないかな」
「いや! そんな生半可な気持ちでいったらウチはタマ取られても文句は言えねぇよ……」
「どんな場所でもタマ取られりゃ文句言えるから安心しろよ」
「何言ってんだ上田! 回転寿司ってのは戦場なんだぞ! タマゴ食うのにタマ取られるかもしれないんだぜ? ……ブフッw」
「やるんだったらせめて最後まで真面目な感じで言ってくれよ。笑っちゃってんじゃねえか」
「いや、今のはちょっと違くて。ウチはあくまでマジなんだから。あくまでマジ……アジ……ンフフッw」
「ダジャレにしても大味すぎるだろ……」
「ってふざけてる場合じゃないって、回転寿司に行く時は結局どうすればいいんだ!?」
「どうするも何もないだろ。強いて気をつけることで言うなら自分の財布と相談して食うってくらいだろ」
「イクラの値段はいくら? ハマチの値段はHow muchって訳だな、上田もまぁまぁいいこと言うじゃん」
「お前絶対そのダジャレ俺が考えたってことにすんなよ」