岩崎 花(♀):今作で何か常に文句言ってる人。チョコミントが好きだが歯磨き粉に似ているとも自覚しておりある日、その二つのことが彼女の中で結びついたため、歯磨き粉をそのまま食うという実験をしていた。『チョコミントは美味いけど、歯磨き粉って不味いな……チョコミントって何なんだろうな……by岩崎』
上田 進(♂):今作で岩崎の何の身にもならない話を延々と聞かされる可哀そうな人。これまでで岩崎に対して一番キレたことは座ろうとした椅子を引かれた時で、その際は岩崎をも寄せ付けない程に怒りのオーラを纏っており彼女ですら話しかけることは出来なかった。まぁ実際マジで危ないもん。
「ったく、何なんだよ……なぁ上田。」
「なぁって言われても何も分かんねぇよ。何なんだよ」
「あのさ、さっきの授業の後にセンセーから『お前はもうちょっと真面目にやってるヤツの爪の垢を煎じて飲めよ』って言われたんだけどさ、そんなこと言うんだったらお前はそんなこと出来るかって話なんだよ」
「それはあくまで成句として言ったもんだろ」
「でも正直アレじゃん? だからその場で言ってやったんだよ」
「え? そんなこと出来るかってマジで言ったの?」
「うん、そんでめっちゃ怒られた」
「そりゃそうなるわ。超能力とか無くてもその展開は読めたよ」
「実際考えてみ? どんなスゴい人間のだとしても爪の垢を煎じて飲むって……さすがにウチにそんな趣味は無いしさ」
「そりゃ俺もねぇよ」
「……なぁ、前のテストでの成績って上田の方が上だったよな?」
「そりゃお前に負けようもんならすぐにでも窓から飛び降りるくらいの気はあるし」
「ここ四階だぞ……即ち死じゃねぇか」
「まぁその位ではあるけど……」
「そんなにウチに負けるのヤなのかよ。まぁそれはともかくとして、爪の垢を煎じて飲んだらどうたらこうたらって言うくらいなら逆にウチの爪の垢を煎じて飲んだら、上田も成績下がるんじゃないかなって思うんだよ」
「ゴミクソみたいな考え方だな、爪垢が可愛く見えてくるわ」
「そんなに言うこと無くね?」
「他人を不幸に巻き込もうとしてまでそんな事させるのはむしろ今の表現でも生温いくらいだと思うがな」
「別にいいじゃん減るもんじゃないし。ウチの爪の垢が減るだけだし別にお前が失うものは何も無い訳だし」
「俺はいつの間に人権を失ってたんだ?」
「そんなにかよ……一回くらいやってみてもいじゃん。貴重な体験だってば」
「お前それ言えば何でもかんでもプラスに捉えられると思ったら大間違いだかんな。今お前の言ってる内容その言葉でどうにかなるレベルじゃねえんだよ」
「そりゃ残念だわ。でもさ、マジで昔の人はどんな精神状態になってこんな言葉を思いついたんだろうね。ホントにそう思わざるを得ないと思うんだよ。上田も通った道だろ?」
「乳離れみたいに言ってんじゃねえよ。そこに思慮を巡らすのは人生の固定イベントじゃねぇんだよ」
「そうか? じゃあそれなら今から通過儀礼として一緒に考えてみようよ」
「バンジージャンプみたいな位置づけにすんな」
「それでさ、爪の垢を煎じて飲むってのはまぁ普通に考えたらまぁマトモな状態じゃ考えつかないと思うんだよね」
「んなこと普通に考えんでいいわ」
「だから恐らくこの言葉を考えた人は当時めっちゃヤバいことになってたと思うんだよね」
「めっちゃヤバいことってどんなことだよ」
「ウチからすれば……まぁウチが次のテストで赤点回避するくらい?」
「……そりゃ先生もお前に爪の垢云々言うわな」