岩崎 花(♀):今作で何か常に文句言ってる人。運動は割と得意だが如何せんルールを覚えられない節があり、ソフトボールの授業では打った瞬間三塁方向に走り出していた。
上田 進(♂):今作で岩崎の何の身にもならない話を延々と聞かされる可哀そうな人。クイズ番組で珍回答をする出演者を見る度にどっかの誰かさんのことが頭を過るらしく、おバカタレントに彼独自の算出方法が存在する『Iポイント』をつけている……という噂もある。嘘である。
「ねぇ、上田、ウチってお笑い好きじゃん?」
「確かにこれまでの言動を見てる限り笑いものになるのは好きそうだな」
「そうじゃねぇよ、ウチが好きなのはお笑い芸人だっての」
「なるほど、笑われる側としては笑わせる側へ尊敬の念を持つって訳か」
「笑われるからいっぺん離れろ。それでさ、お笑い芸人って基本的に『ボケ』と『ツッコミ』がいるじゃん?」
「有無も言わさず話し始めたな……まぁいいけど」
「正直その言い草ってちょっとだけ酷いと思うんだよね」
「ひどいってどういう風に?」
「だってツッコミはともかく、ボケって言い方はどうなの? あくまでネタの中の当の本人は真剣に意見をしてる可能性さえあるっていうのにさ、それを『ボケ』みたいなそんな汚いというか、突き放すような表現をするっていうのはちょっとかわいそうだと思わない?」
「天然ボケが言ってもイマイチ説得力が無いな、てかさっきの説明が正しければ今お前がまさに『ボケ』じゃん」
「どういうこと? ウチはあくまで真剣にこの命題に立ち向かってるつもりなんだけど」
「だってこの会話も漫才とかの『ボケ』のお前が真剣に意見をして、俺はそれに対して今ツッコミを入れてる訳だろ? それが今さっきお前の言ってたことだ」
「ウチがボケだって言いたいの!? そりゃあちょっと違うんじゃない? 万が一この考え方が間違ってるとしてもウチがボケ呼ばわりされるのはちょっと納得いかないんだけど」
「だってあくまでそういうのは立場を分かりやすくするためにされてる表現だし、別に特定の目的を持った中傷とかそんなんじゃないだろうし」
「それは確かに一理あるかもしれないけど、上田みたいなボケ側の人間がそういう風に言うのもちょっと変だと思う」
「え? 俺お前にボケ側の人間だと思われてるの!?」
「うわっ、何だよ急に大声出すなよ」
「いや流石にこれは声も出るよ、お前の独り相撲にこうやって付き合ってるのにボケだと思われてるのは納得いかないぞ」
「だっていっつもウチにおかしなこと言ってんじゃん」
「世間一般ではその認識を天然ボケって言うんだよ」
「またボケって言った! ウチは全然ボケじゃないよ!」
「さっきの授業の内容覚えてるか?」
「? そんなもん全然覚えてないに決まってんじゃん」
「やっぱりボケてるじゃん。ツッコミとかそんなんじゃなくそれはもうその齢だけど普通にボケだよ」
「ウチがボケてる!? 若いウチがそんなことある訳ないじゃん! それにそんな早いうちにボケるとか……うちには将来やりたいことがあるのに……」
「いや……マジで悲しそうな表情するのやめろよ、お前の将来のやりたいことって何なんだ?」
「それはウチ一人の力で……なんかでっかいことをやる!」
「そこの展望もピンボケしてんじゃねーか」