なのでもう少し続けましょうか。
「あの幼体に名前を……?」
5期団推薦組の編纂者である女性……クリスから提案されたのは、件の幼体ゼノ・ジーヴァに呼び名を与えたい、というものであった。
「はいっ♪ もちろん、許可頂ければ……ですが」
クリスは5期団推薦組に所属……かつてゼノ・ジーヴァとも激戦を繰り広げ、「青い星」と評される凄腕ハンター……レクスを相棒とする編纂者だ
クリスの総司令へ直に嘆願する姿に、やや呆れ顔のレクス……
だが総司令も一考の余地ありと考え、小規模ながら会議にて決定をする事とした。
何やら、またあの人達が騒がしい……私に名前を……ですか?
気に入らなかったら全力で拒否します。
今日はアステラの料理長と呼ばれてる強面のアイルーから「たまにはココで飯、食ってくか?」と、声を掛けられた……そう言えば、私はここ数日食べ物は食べてない。
そもそも私は、物を食べれるのかも良く分からない……一応、生物として分類されてはいるものの、私には
時々、アステラのハンター達が料理長の食事を食べている光景を見ていたが、中身は気になるものの、自分も食べたい……という願望や発想は浮かばなかった。
「お前さんの好みは俺には分からん、だからいつも通りの奴を作った……気に入ったなら遠慮無く、食ってくれ」
さすがに此処まで用意されたら食べない方が失礼だと感じた私は、思いきって料理長の自信作を食べてみる事にした……
……違和感は、無い……味を感じるか? 上手く表現出来ないが、不味いか旨いかとするなら、間違いなく後者だ……
どうやら、私の味覚は古龍でありながら人間とあまり変わらない様だ。
それを聞いた料理長は安堵の表情を浮かべたが、それもすぐさま元の厳つい顔へと戻る
「おぅ、次はお前さんのリクエストを待ってるぜ」
何気に次回の約束を取り付けられてしまった……まぁ、良いか……ハンター御用達のアイルーキッチン、私も貢献できるなら広告塔扱いでも問題ないと思えた。
料理長の猫飯を食べてから、何だか無性に身体が疼く……
……別に闘争本能に目覚めたとかではない……断じて。
上手く表現出来ないが、何となく……動きたくてしょうがないのだ
そう言えばと思い出したのは、観察していたハンター達……猫飯を食べると、揃ってガッツポーズを取り……想定以上の成果を持ち帰る事が多かった……
なるほど、猫飯の効果とは「身体能力や、意欲の活性化」を促すのだろう……
その効果でもって、ハンター稼業の成果が上昇傾向にあるのだ、という私の仮説も成り立つ……最も「腹が減っては戦はできぬ」という言葉があるのを思い出して、仮説を自らぶち壊したのだが。
それは兎も角、この衝動をずっと抑えておく訳にはいかなかった……ハンター達にはちょうど良い効果だったのだろうが、古龍である私にとっては……些か効き過ぎているのかもしれない……
ふぉ……やっばい……メッチャ飛びたい……いや、そもそも飛べるんだっけ私? 体格に見合った翼はあるけど、今まで歩く(?)事しかしてないし、ろくに翼を動かした事も無い……せいぜい研究者を相手にしている時、運悪くアンジャナフが襲って来て……威嚇ついでに前足と翼を器用に動かして川の水をぶっ掛けるという嫌がらせに及んだくらいだ……
もうほとんど意識せずとも翼が動き、衝動はもう抑え切れない……意を決して龍らしく翔ぶ事をイメージする……するとあれほど無茶苦茶に暴れそうだった翼は、私のイメージ通りに挙動をトレース……瞬く間に地上から離れ、古代樹の巨木達の隙間を抜け、最も高い所にある高台みたいな場所を見下ろす程の高度まで昇ってきてしまった……
……うん、メッチャ気持ち良い……これが「翔ぶ」という事、これが空を征する感覚……鳥や他の竜達が行き交う空間……まさに感動である。
気を良くした私はその勢いのまま、森から続く道を辿り……人間達が暮らす場所、アステラの真上まで移動する。
そして地上の人達が私を認識できる位の高度まで下げた……気付いた人達は慌てて他の人を呼び集め、すぐさま人だかりが出来てしまう……そんなに私が飛ぶのが驚き? 最初から飛べる翼持ってたんだけどなぁ……?
一頻り空の散歩を楽しんだ後、港のエリアからアステラに戻る……
……空中散歩から戻った私を待っていたのは、物凄く複雑な顔をした総司令のおじさん以下、お偉いさん達が雁首揃えて並んでいた。
もしかして……私、やらかしちゃった……?
「やはり飛んでいたのは我々の内情を把握する為だったんです!!」
「単にヒマを持て余してただけじゃないのか?」
「古龍の思考はやはり、我々の常識の外にある……間違っても下手に刺激してはならんぞ?!」
「やっぱり俺らの事が気に入らないから、一網打尽にする方法を求めてたんじゃ……!」
「伝説の黒龍みたいに、空からブレスで全てを吹き飛ばす気だ……お、恐ろしい……」
ちょ……言い掛かりぃ?! なんで私が飛んでただけで見限っただの滅ぼす気だなんて
「……ニャ、こう言ってるニャ」
可愛らしい龍の幼体が必死の泣き声アピールを続けていた最中……リアルタイム言語変換という高等スキルを見事に発揮したタマによって、私の心の声もとい必死の弁解が、一字一句の漏れなく全て白日の下に晒された……しかも、訴えた当の本人(龍)はその全てが完全に終わってから状況を理解してしまい、あまりの羞恥と後悔に苛まれ……お立ち台もとい会議場のテーブルへ突っ伏したのはご愛嬌である。
はい、第2話にてあらぬ誤解に必死の弁解……そこからの流れで恥を晒すという一連の内容に、アステラの人間たちは必死で笑いを堪えたのかもしれません……多分。
……で、肝心なタイトル詐欺をやらかす前にアンケート募集です!!
↓※幼体ゼノ・ジーヴァとなった主人公の名前!↓
【急募・方針】幼体ゼノ・ジーヴァ(オリ主)の名前は……?
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安直な奴を著者が決める(絶対やりたくない
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3話のアンケで候補くらいは出してよ?
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感想にて募集(なお決定次第、3話書いてね