なお、投票は切りません……遊び心としてw
……では第4話!
「では、該当の古龍……ゼノ・ジーヴァの個体名を
数日間の協議の末、私の個体名は……シオンとなった。
うん……まぁ、良いんじゃないかな? 少なくとも……私に不満はないよ?
そして、戦闘訓練の方にも変化があった。
『それじゃあ……ッ!』
私は全身から口へとエネルギーの集束をイメージする……勿論イメージと寸分違わず実際に口腔内に集められたエネルギーは眩い閃光を放ち初め、低出力ながら光量の凄まじいブレスが訓練用の的である大樽の束を撃ち貫く……だけでなく、放たれた熱線は樽を瞬時に貫通し消し炭へと変え……その先にある崖に直撃し、その崖すらも赤熱化させ溶かし始めてしまう
熱線そのものの光の隙間から事態を把握した私は慌てて口を閉じ、ブレス攻撃を中断……口の中が焼けないのが不思議だが……とりあえず撃ち尽くさずに残ったエネルギーは再び全身に拡散させた。
「……驚いたな、もうブレス攻撃を習得したのか……!」
ブラントドスの狩猟を終え帰還したレクスから早速、ゼノ・ジーヴァ戦の詳細とその能力をじっくり聞いた私……やはり確実な情報こそ糧となる、今までの試行錯誤と合わせた修行の結果、俗に言う「ブレス攻撃」……ゼノ・ジーヴァ固有の光線技を習得したのである。
本家より太さは細いけど……その分貫通力は高そうだし、撃ち分け的な使い方として覚えておこうと思う
撃ち分け、と言えば……後は単発の光弾と薙ぎ払いレーザーだっけ?
身体の使い方も熟知してきた……以前からレクスと一緒に3期団の拠点に行った時、アイルー調査団のお婆ちゃんに頼んで、アイルー達が行う「古龍種想定の戦闘訓練」に参加させて貰っていた成果だ。
「言葉が分かる、と言うのはやはり劇的だな……古龍と意志疎通が図れるのは」
全く以て同感です……嘗ての敵同士、でもあった壁はまだ取り払われて無い……けど、レクスとも色々と会話が続くようになった。
なお、クリスは例外……あの子、食い気先行で深く考えてないっぽいし。
「私は最初からシオンと普通に話せてたと思います……何というか、近い感じがして」
精神年齢、の話ならたぶんそれで合ってる……でも、私は花より団子ではない……決して。
ともあれ私の名前はシオンとなり、まだ少々不安定ながら古龍としての能力の一部も会得した……もう少しスムーズに意志疎通が図れる様になったら、オトモアイルーの様に狩りへ同行しようと思う。
……ふと、小柄とはいえ古龍が人と狩りをする光景を想像して……うん、何というか……色々とヤバそう。
当分はファストトラベル担当の小型飛竜の代役という扱いでも良いかもしれない……あの子達、何気に力持ちなのよ? 時々、重そうな防具……ウラガンギンの装備とか、重量が100㎏とかありそうなハンターをロープ一本で吊るして飛んでるんだから。
さて、戦闘だけじゃなくて他の訓練もちゃんとしないとね……
そんなこんなで時は経ち……渡りの凍て地に建設された拠点「セリエナ」も本格的に始動、アステラと連携を取りながら周辺の環境調査を主に活動を本格化する事になった。
ちなみに、この時点でレクスは「猛牛竜バフバロ」「飛毒竜トビカガチ亜種」などの狩猟も済ませており、かく言う私も、アステラの農場で飼育されているアプトノスを狙って来たアンジャナフを、単独で撃退するという経験をしている……しっかり動きを見ていれば、さほど苦もなく撃退出来る位には戦い慣れもした、そろそろハンターであるレクス達の行動をサポートする役位はやっておきたい……今までがほぼタダ飯喰らい生活だった訳だし、此処等で運動という名目の刺激が欲しいのも理由なのだが。
……それに、いくら古龍でも体重は気になるのです……一応、中身は乙女ですから。
適正値なんか判らないけどねっ!?
「……成る程、確かに一理ある。だが、対する君のメリットはどう捉えれば良いかな? 仮にハンターのサポートをするとして、わざわざ君がそれを行う理由は?」
モンスターとハンターの関係性は複雑極まる……だが、私はそんな今までの関係に一石を投じる存在だ。
古龍である私の行動如何によっては、この新大陸の生態系に少なからず影響は出るだろう……だが、私としては現実的かつ切実な問題の方が重要である……ダイエット成功のコツは「継続とやりがい」なのですから。
……と、そんな裏の思いは置いといて、私は「個人的な思惑と、生き永らえている恩があるから」と押し通し、
彼等としては首に鈴を付けた気持ちなのだろうが、私としては文句無い理想の活動許可であった……だって単独だと、ピンチの時にハンターに頼れないもんね。
『で……出てみたのは良いけど、何も感動とか無いわね……』
「他の場所へ行けば、また違った景色が見れるニャ」
現在、私は探索ついでに調合素材の補充に出るレクスとタマに同行して古代樹の森へとやって来た……しかし、元からアステラの目と鼻の先にある森なので、初の外出先としては何の感傷も湧かない……
「……一応、俺が同行するなら場所を変えても良いが……どうせなら鉱石素材が欲しいな」
『おやレクスさん、さらっと要求する辺り貴方も慣れてきた様ですね……鉱石素材と言うなら、陸珊瑚の丘とか龍結晶の地ですか?』
伊達に今まで研究者の方に付き合ってた訳じゃありませんよ? 私なりに他の土地の情報やモンスターの生態とか、じっくりしっかりコツコツと学ばせて貰いましたから。
「……シオンって、意外と頭良いんですね……驚きです」
クリスさん、この程度は人間でも普通な気がしますが……
ともあれ、そうと決まれば早速移動しましょうか……私なら小型のあの子達と違って器用な前足もあるので、2人くらいは余裕ですよ?
「……えっ?」
「な……おいちょっと……!?」
ハイハイ、高度が安定するまでは喋ると舌噛みますよ~?
私は2足歩行状態でレクスとクリスに接近……2人の胴装備の背中をそれぞれ左右で鷲掴みにした後、少し大きくなった体格を活用して一気に上空まで上昇した。
突然の事に戸惑う2人だったが、レクスはすぐに諦め、クリスも上昇中は騒いでいたが、安定飛行に入ると途端に静かになった……若干違和感はあるだろうけど、慣れれば小型飛竜よりも快適で安定した空の旅になると私は自負している……人を乗せる籠とかあれば、5人くらいでも何とかなるだろう。コレが前足の差なのだよ。
「……お、お、お、落ちちゃうニャ~!!」
声に気付いた私は、レクスの足に必死の形相で掴まっているタマの近くへ、クリスを掴んだもう片方の前足を持っていき、下から足場で支える様に動かしてレクスの足からクリスの方へと移動させた
「……た、助かったのニャ……」
『……今度からは気を付けるわね』
「次からは……くれぐれも……お願いする……ニャ……」
漸く命の危機から脱して、ヘナヘナとへたり込むタマ……今度からタマ用として、首辺りに掛けられる籠でも作って貰おうと思う
陸珊瑚の丘……完全なる陸地に、海中生息物である珊瑚が大繁殖しているという一風変わった光景が広がる台地である
小一時間程の飛行で到着した私達は、予め設置されているという初期キャンプを空中で探していた。
『……この辺り、だと思ったんですが……』
「彼処です、左前方……巨大珊瑚の上」
さすが編纂者、物事を余す事なく記憶するため観察力はずば抜けてますね……
クリスの指摘通り、左にあった巨大珊瑚の上に初期キャンプのテントが見えた……滑空から滞空へと切り替えてゆっくりと移動しながら、降下し着地する私……今の私は人間より少し大きめの体格まで成長したが、このキャンプ地には十分な猶予スペースがあるため苦もなく着地できた
着地後、上半身を少し屈ませて前足の2人を立たせて降ろす。
「……古龍に連れ回される、というのも貴重な経験でしたね……あまり味わいたくは無いですけど……」
「……俺はそうでもなかったな」
コレは多分、レクスの経験に似たような状況が多かったからであろう……
ハンター達は、飛竜種の狩猟中……しがみついた状態で飛行されるという経験が少なからずある
実際に私も、古代樹の森で偶然……雄火竜リオレウスと戦うレクスの動き、その一部始終を観察していた時に見たし
命綱なんて無い、自らの手足とクラッチの鉤爪だけで
慣れというのは時に恐ろしいモノである、と私はその時に学習した。
『そうですか……おや? ……少し、天候が悪くはないですか?』
何だか、聞いていたより雲行きが少し悪い気がする……肌が何だか湿っているような、何となく身体が少しだけ重い様な感覚も……
「……そうか? 俺は何も感じないが……」
「……確かに、雲行きは何だか怪しいですね」
ハンターであるレクスは、環境の変化に対応し過ぎたのか……感覚的には何も変わらないと感じたが、古龍である私と非戦闘員であるクリスは、敏感に何かを感知していた
「……まぁ、邪魔なモンスターはあまり居ない様だし、天候が悪いだけだろ……山の麓まで移動して、鉱石採集に向かおうか」
「その間に、私達はキノコやツボアワビとかも集めましょう!」
『アステラの料理長さんの依頼、ですね? 忘れていませんよ』
「なんだ……なら、道中から採集祭りだな」
「籠一杯になれば依頼完了ニャ、探しまくるのニャ~!」
徒歩でゆっくりと山の方を目指しながら、2人と2匹は採集活動を開始した……
その光景を、最も高い珊瑚の頂上から眺める巨大な影は……吹き抜ける風の音と、何処からともなく響く水のせせらぎをBGMに、人間と行動を共にする1体の古龍の姿をその目に焼き付けていた。
陸珊瑚の丘でゆるゆる採取活動……
あいにく天候は不良ですが、気分はピクニックのようなものですかね……
そんな光景を、遠目……というか丘の頂から見つめる誰かさん。
……視力スゲェというのもあるけど、一体何者なんでしょうね?(視線逸らし)
ちなみアイルー通訳不在の時、シオンは器用な前足で地面に文字を書く事を覚えました。
これで通訳無しでも会話は一応成立しますよね?(強引)
丘の頂上からレクス一行を見ていた奴の正体……判りました?
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これはもうアイツだ、間違いなく。
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多分……アイツかな?
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まったく分からん……誰?