ケルビじゃなくてガウシカだったです……
私の間違いです、スミマセンでしたぁ!
m(_ _)m
……気を取り直して行きましょう、第6話!
丘珊瑚の地で遭遇した古龍、スイレン……
セリエナで一度物資を補給した後、一連の報告の為にアステラへと戻ったレクス一行。
報告に一致する特徴を持つ古龍種。
それは、かつてこのアステラで初確認された新種であり……古代龍人達から「激流のぬし」と呼ばれている存在……その名は……
「溟龍ネロミェール、か……」
「
『えぇ、スイレンには感謝しないと……私としても、筆談のままでは手間も掛かりますし……』
頭の中に直接響く声……総司令や研究員達も、突然の声に驚く。
だが総司令はすぐに理解し、私に質問してきた。
「シオン、君はこれから先も……我々と共に在る、そういう認識で構わないのかね?」
『はい、少なくとも私が何故、今この様に生きているのか……それが分かる迄は。
そもそも私の種族的には未だに謎が多いのでしょう?
私自身すら、どんな種族なのかを知らない訳ですし……貴殿方に協力し、共に紐解く……というのも一興ですから』
本音を言えば、レクス達と離れたくない……せめて、調査団の誰かと一緒が良いと考えている。
前世の記憶すらあまり持たない……ひ弱な私のメンタル的に、弱肉強食で孤独なサバイバルは向いてないのだから……
スイレンとの出逢いから数日後……セリエナへ送る物資を輸送する為のルートが、雪崩によって塞がれてしまった……との報告が入った。
『……雪山、ですからね』
「何なんですか、その余裕さは?」
事前に研究員から学習させて貰った私と……拠点をセリエナに移す事になり、一抹の不安を持つクリス……レクスは既に状況確認の為、一足先にセリエナへと飛んでいた。
後続として、必要物資を私が空輸すると申し出……クリスと数人のハンター達が同行してセリエナへと向かう事になったのだ。
ちなみに、空輸物資の重量は200㎏オーバーにもなるのだが……
……古龍マジパネェっす。
そんな一連の裏話もあり、いざ出発……空輸はかつてセリエナを発見した際に、気球船で飛んだルートを使う予定で、当時はレイギエナが集団でセリエナへと渡ったらしい。
「……シオン、重くないですか?」
『感覚的にはさほど変わらないですよ? 私自身もまだ、何処まで出来るのか分かりませんし……』
総重量200㎏オーバーの荷物を、鋼鉄製の籠と……中に鉄のワイヤーを通した、飛竜の翼膜とケルビの皮で作られたカバー付きベルトで吊り下げ、それでも変わらず悠然と飛翔する私……まだ本来の体格からは程遠いとはいえ、結構な重量物を着けても平然と飛べる古龍の身体スペックは筆舌し難い。
当時は悪かった海上の空は見張らしも良くなっており、徐々にセリエナのある地域が近付いていた……
本来の着陸地点となる場所は巨木が一定範囲だけ斬り倒され、そこだけぽっかりと穴が開いた……海岸線に程近い崖の上の森の中だ。
気球船で直接セリエナのある場所へは行けない為に開墾された場所だが、今はセリエナへの道が通行不可となっている為、私は直接セリエナへと荷物を届ける事にしている。
普段はポポや物資が行き交う中央広場の一部が急遽片付けられ、私の運ぶ荷物を降ろす為に空けられていた。
なるべく無駄な衝撃を与えないよう、私は慎重に高度を落とし……荷物を降ろした。
『途中で無くなってたり、破損した物はありませんでしたか?』
「ん~、今の所は無いわね……アナタのお陰で助かったわ♪ ありがとうシオン」
荷解きと平行して、物資のリストと照らし合わせていた資源管理担当の女性に微笑み掛けられ、気恥ずかしさに包まれながら……私はセリエナの指令エリアである建物の入り口へと移動する。
入り口に座っていた獣人族研究者のおじ様に手招きされたので、私はその隣に腰を下ろし、中から聞こえてくる声に耳を傾けた。
「ああ、雪崩の範囲が予想外に大きかった……人力での作業だと、最低でも2週間は通行が出来ないと思う」
先行して偵察に出向いていたレクスと作業員の見解によると、雪崩の発生場所はセリエナ発見時の初期キャンプから海岸線に沿って数キロに渡り、物資輸送に使っていたルートが完全に埋没している……
その上、セリエナの最寄りキャンプから初期キャンプへの陸路も巨木で塞がれているらしく、さらになんとブラントドスがその巨木に挟まっている為、その陸路を塞いでいる巨木の撤去作業がまったく始められないのだ。
巨木に挟まったブラントドスは手負いで凶暴化しており、ハンター以外は接近すらできず、逆にハンターが近付くとブラントドスが興奮する為、撤去作業どころではない……
……まさにお手上げ状態なのである。
『……その撤去作業、私も参加は出来ないでしょうか?』
何か手伝いくらいは出来るハズ……と、私は進言する。
「シオン? ……しかしだな……」
『撤去作業でなくとも、ブラントドスなら足止め位は出来るでしょうし……』
「古龍とはいえ、ブラントドスの牙はポポの毛皮すら貫く……もし噛み付かれれば、いくらお前さんでも重傷を負わされる可能性が……」
『傷くらい構いませんわ……他ならぬ、貴方達の為ですもの』
調査団リーダーは驚きと共に許可を渋る……研究者達からも苦言が出るが、彼等が困る時こそ
私はこれからもそうしたいと思うし、逆に頼りたい事は彼らに頼るつもりだ。
「……分かった、俺の敗けだよ……レクス、お前はシオンに付いてやっててくれ。
他の皆は撤去作業の手伝いと、周囲の警戒だ。
これ以上、大型モンスターが乱入する様な事態は避けたい……動けるハンターは総出で頼む!」
「「「「「了解!」」」」」
リーダーの指示が飛び、全員が応える。
かつてない規模の大作戦、その幕開けだった……
凍魚竜ブラントドス……このセリエナ近辺を含め、凍土地帯に広く生息している魚竜種だ。
固めた雪を身体に纏わせ、生半可な刃物など通さない強固な防御力と、雪の中を泳ぐように移動できる機動力の高いモンスター……反面、地上ではゆったりと緩慢な動作しかできず、狩猟においては雪から引き摺り出す事が基本となる……
だが今回に限ってのブラントドスは、雪崩の崩落に巻き込まれ……まだまだ元気なものの、中途半端に雪から飛び出した身体が、見事に枝の隙間に挟まり……まるで丸焼き直前の串に突き刺さった魚みたいな、何ともアホな姿を晒していた。
ちなみに、魚うんぬんのイメージをしたのは……言うまでもなく私である。
『グゥルルルル……ガァッ!!』
致命傷には程遠いものの、全身に残っている傷は痛々しさを物語っている……
だが、身動きが取れないだけでほぼ元気一杯なブラントドスは、付近に舞い降りた私とレクス……タマの姿に、即座に威嚇の声を上げた。
「ニャ、どうみても元気が有り余ってるニャー」
『これは……成る程、撤去も出来ない訳ですね……』
「まったく、人騒がせな魚ヤローが……」
とはいえ、この状況のままで狩猟は出来ず……かといって下手に巨木を撤去すると、ブラントドスは即座に解放されてしまい、レクスか私が危険に晒されてしまう……
正解を見つけるべく、必死に頭を回転させる私達……ふと、何処かから足音が聴こえてきた。
「……この音、モンスターか? 大きいぞ?!」
『警戒範囲の内側に、もう入り込んでたの……?!』
ズン、ズン、と雪深い大地を踏み締める音が此方に近付いてくる……仕方なく迎撃する為、レクスは己の得物……双剣「エンプレスダガー・滅尽」を構える。
私もまた、連射が効く光弾で彼を援護すべく、口腔内にエネルギーを集めながら口を僅かに開く。
そして、現れた足音の主は……
『何処も倒木だらけねぇ……あら、貴方達……ドコの
……物凄くふわモコした、大きなトナカイさんだった。
ドスガウシカ……そう呼んでも不思議じゃないトナカイさんですよね。
……ひょっこり現れたトナカイに、シオンはどう反応するのやら?
次回、おそらく始まる バフバロ vs ブラントドス、どちらを応援する?
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バフバロ母ちゃん
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イキるブラントドス
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両方する
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両方しない