永遠亭
「…んぁ?」
「…起きたか」
「う〜ん…どこだここ」
「永遠亭だよ。今回の事件はほとんど私が引き起こしたと言っても過言ではない…」
「なんでそう悲観的なのか…やったのは俺だし」
「そう…だよ…」
…この声ってもしかして隣に白黒魔法使いがいるのか?
そうだとしたら聞いておきたいことがあるが…面倒だししゃべるの方辛そうだから勘弁しておいてやろう。
それになんだか動きづらいし…なんでだ?
「…」バサッ
「あ、ちょっと」
「俺の片足…どこ行った?」
「…暴れないんだな」
「そりゃあ過ぎた事をあーだこーだ言ってもそれが戻るわけじゃねえし…」
「ははは…はは…はぁ…」
「こんなの…邪魔だっ」ガポッ
「…なんだその音は。人工呼吸器でも付けてんのか?」
「その通りだよ…ゲホッ…流石の永林でも内臓とかは無理らしいな」
「…二人とも元気みたいだな。それじゃあ私はこれで失礼するぞ」
「お元気で〜」
「じゃあなごんぎつね…流石の永林ってここの医者は腕が効くのか?」
「ああ。月随一の知能だったらしい。医学に関しては右に出る者がいないらしいぜ」
「…なのに内臓は無理、か」
「機械の問題らしい。月じゃ機械に頼ったのが主流らしいしな。地上みたいに手でやる奴はあまりいないらしい」
「…月かぁ」
月って来たかぁ。
それはおみそれいたしました…ん?おいそれだっけ?
とりあえず月に人はいたのか。それでその月の技術は多分外の世界よりも発展してんのか。
世界って不思議だな…
「はぁ…火傷が酷い…霊夢もこんな感じだったのか?」
「俺が見た限りでは爆風で吹っ飛んだ感じだった。ま、手の神経やられたらしいけど」
「…あの勝負、私の負けだ」
「そうか…そういやライターあるか?お前に渡したライター。煙草は置いてあるんだが」
「生きてるって分かったのに吸う奴があるか…ん?持ってないけど…」
「…あの変態狐の座ってたところにあったよ」カチッ
「院内は禁煙です!」スピーカー!
「あがっ!?…禁煙かぁ…喫煙者は肩身が狭いぜ」
「その内幻想郷一帯が禁煙になったりしてな」
「地底に行っても吸えるかなぁ…」
「…この異変、終わらせてやろうか?」
「ん〜…お前が決めてくれ。お前が起こした異変なんだろ…片足ない俺にどうしろってんだかねぇ」
「英雄になれって言ってんだよ。異変を終わらせた外来人ってな。きっと新聞の一面を飾るだろうな」
「俺に英雄は荷が重すぎる。中ボスか頑張って魔王配下の四天王か…くらいだな」
「ヘッ霊夢を瀕死にさせてこの魔法使いと互角に戦ったんだ。別に勇者名乗っても良いんじゃないか?」
「相手が人間相手だからできた所業だ。相手が勇者御一行なら延々と相手のターンだ」
…ほとんど奇跡みたいなもんだしな。
巫女の時はあれライターが1発で出て来たから良いものの、いつも通り三回だったら多分ご友人に腕吹っ飛ばされてただろう。
要するにどっちにしろ俺は死んでたってことだ。
マジで御友人の耐久値パネェっす。バケモンっす。
「さてと…私はもう寝る。襲うんじゃねえぞ」
「誰もお前みたいな奴は襲わんよ。安心しとけ」
「褒めてんのか貶してんのか…異変はもう終わってるし、どうぞ好き勝手やってくれってもんだ」
「これで俺が狙われることはなしか…んじゃ俺も寝る。夜の病院ってのは怖いな」
翌朝
永遠亭 スタッフルーム
「大変です!」バタンッ
「どうした鈴仙…なんか綺麗だな」
「姫が…姫が…とっても美しくなってるんです!あと脱走者が出ました」
「なんですって!?鈴仙、目は大丈夫?…にしても見違えるように綺麗になったわね…とりあえず鈴仙は休んでおきなさい」
「…永林も美しく見える…」
「てゐは可愛く見えるわね…でも一体何が起こっているの…?あ、脱走者って誰?」
「魔理沙さんとその後に来た人」
「oh」
迷いの竹林
どうしてこうなってんだか。朝誰かに目覚めさせられて脱走したは良いものの。
この竹林外が全く見えねえ…白黒魔法使いもどこ行きやがった。
クッソ…そろそろ疲れて来た…最近走ってないし煙草ばっか吸ってるからかなぁ
「煙草はやめた方が良いのかね…ぅぁ!?」コケッ
「おい大丈夫か!?…よっと。無茶すんなよ…」
「けほっけほっ…てめえ白黒魔法使いじゃねえか…叩き起こしたのもお前か?」
「そうだ。有り難く思えよ?私のおかげであの医者たちから逃げれるんだからな!」
「辺な奴だなお前…とりあえずどこ行くんだ?」
「そうだな…霊夢のところにでも行くかな」
「異変解決のお知らせにか?馬鹿だねぇ」
「まあ良いだろ。ほれ、乗りな」
「有り難く乗らせてもらうがよ…落とさないように注意頼むよ?本当に…」
「お前が私に抱きついてりゃ問題ない♪」
「…分かったよ」ギュッ
「掴まったな?そいじゃ、行くぞぉ!」ビュンッ
「あ、ちょっと早すぎ!?」
博麗神社
…どうしてこうなっているんだ俺は。なんでこうなってしまうんだ俺は。
毎度毎度迷惑な事に巻き込まれて…ん、特に思い出せねえや。幻想郷に入った頃の記憶がないから当然か。
しっかしこんなに酔うとは思わなかった。しぬぅ…
「よー霊夢」
「魔理沙!?…あんた、見ない間に整形手術でもした?」
「してないしてない。異変が一つ終わったんだよ」
「異変?紫が言ってたあれ?」
「そうそう。その主犯が私なん」
「ほう魔理沙犯人探しをする私を横目に笑っていたの?」ガシッ
「あだだだだだ!ギブ!ギブアップ!」
「…プッ…あはははははは!こんな事久しぶりにやる気がするわね…フフフ」
「痛かった…」
「新聞の一面がこの事になるだろうな。見出しは『異変は知らぬ間に!?』だろうぜ」
「良い話ね…」
「新聞です新聞ですよー!新聞の内容は今日だけは絶ッッ対に見てくださいね〜!」バラマキ
「言われなくとも分かってら…『美醜逆転!?あの子が可愛く〜』…逆転ねぇ」
「どうでも良いけど俺博麗神社に来てから一言しか喋ってなくない!?」
はい。喋ってませんね。
ちなみに新聞の内容ですが、文々。新聞が見ない間に世界が変わるとは〜とか、天狗の感想とかが今朝速攻で作った割には詳しく書いてますよ。
すごいですね