地上トンネル
「…久しぶりにここ来たな」
いや割とマジで…ん?いやそんなに久しぶりではないか。
異変が終わってから一回来たことがあって…うん、それっきりだ。だから別にそんな…
久しぶりってわけではないしなぁ。人間ってわからんもんだなぁ
さて鉄腕アトムみたいにかはわからんが手から炎を出してゆっくりと着地しよう!
いま八雲邸にいると恥ずかしくて死ぬ!
「しゅごぉぉぉ…」
地底
「…っと。バランス崩しそうになった…いやはやもうしたくねえな」
「あら、また来たの?妬ましい」
「なぁパルスィ」
「うっさいわね勇儀。異変が終わってから貴女変なのよ」
「…そうか?」
「見せつけてくれるねぇ…そんじゃ俺はここで」
「あ、ちょっと」
「んぇ?」
「こっちこっち」
「ふぉいふぉい」
「なーんでだパルスィ私がいるだろー?」
「用事!勇儀ってのはデリカシーが無いんだから」
「デリカシーがなくてなにが悪いんだか」
「デリカシーなんて人によって違うのになぁ…ねえ勇儀さ」
「…」ササッ
「説明するの忘れてた」
「避けられてんのか」
「理由があるのよ。人の話聞いてた?」
「聞くと損する気がしてならん」
「…まあ簡潔に言えば襲われそうになったのよ。勇儀が。力の四天王と呼ばれた勇儀がね」
「ちょ、辞めてくれよ〜!?」
「まあそれでトラウマになっちゃったのさ。それで用事なんだけど」
勇儀姐さんなんか凄い過去背負ってない?いつか潰れない?
ていうか絶対潰れただろ一回。それでなんか後遺症的なのが出ただろ多分。
出てないなら出てないで怖いけどね。ハハハ!
「…ん?なんか言った?」
「用事よ。こっち来て」
「あいあいさ」
パルスィ保有橋…になるの?
「…最近ナンパが多くてね。マリファナも流行ってきてるし」
「普通の煙草で我慢できんのか」カチッカチッ
「我慢できないからマリファナ吸ってるんでしょうが。ったくもう…とりあえず、最近女二人でいることが多いからナンパに出会うのよ」
「失礼だが俺は鬼と戦ったりは御免だぜ」
「…私がそんな好戦的に見える?」
「パルスィは怨みが全面に出てるからな」
「で、だからなんだよ」
「そこでよ。今日一日中私たちと一緒にいて欲しいの」
「…なにを言っているんだ君は」
「私だってたまには静かに過ごしたいのよ。川見たり川見たり川見たり…ね?」
「なんでもいいがトイレは無理だぞ。そして俺は徹夜は無理だぞ」
「なんでトイレに行って徹夜に行くのかわかんないけどよろしくね?」
「アーハイ」
トンネル出入り口から降りてきた時にこいつと出会ったのが運の尽きか。
やるしかないというのはこういうことなのだろう。つまりそういうことだ。
後ろの勇儀さんがパルスィにしがみついて離れていない…凄いな。なにが凄いって執着心がすごい
「まあ勇儀がこんなんだから男避けに意味がないのよ。そもそもこんな生活望んでないし」
「地底っておっかないからなぁ」
「…そうかしら?」
「俺からしたら十分に…あ、メラ」ボワッ
「メラで煙草に火をつける奴は初めて見たわ。で、引き受けてくれるの?」
「そら引き受けたいけどお前…普通にさ。俺が鬼に対して魔除け代わりになるか?」
「男がいるだけでどっか行くのよ。それじゃあ4万円」
「…4万円…ガチの四万円…分かった!」
「現金なやつ」
「まったくもって同意する」
「…で、ここにいりゃ良いのか?」
「まあ大体はそうね。いくら鬼でも寝取ろうとしないはずだし」
「…へ〜」
「おーいそこの美人さん達〜!俺たちと遊ばね〜?」
「だってよ、呼ばれてるぜ。美人さん達」
「…こういうとは基本無視でいいのよ勇儀。だからくっつかないで…あんたまさかそれを口実にくっつているんじゃないでしょうね?」
「ないないないない!あんなことがありゃ誰だってこうなる!」
「俺も乱行の山に行く気がしねえしな。わかるぜその気持ち」
「おーい!…聞こえてねえのかな?」
いやうっせえよナンパ野郎。戦隊モノでは変身するまで待つのが暗黙の了解だろうが。
舐めてんのか?ヒーローの世界舐めてんのか?ベルトつけちゃうぞ?お?
…あ、仮面ライダー何も知らねえ…笑えん
「で、あれどうするのさ。そのまま放置したら面倒だろ」
「そりゃ面倒よ?でも今は頼れる男性がいるからね。追っ払って来て」
「んー…無理!」
「美人さん達!」
「うわっいつのまに橋の上に」
「…勇儀、くっ付かないで。あ、ちょっと痛い肩掴まないであだだだだ」
「あ、ごめん…でもやっぱり怖いのは怖いし…」
「なんだか知らんがこういう状態なのでお帰り願いたいのですが」
「あ?なんだお前…お前には関係ねえだろ」
「…あ、一人?」
「そりゃ誰にも取られたくないからね。付き合って自分の飾り物にするつもりじゃないかしら?」
「ネックレスじゃないんだから…あ、いや小さい頭蓋骨のネックレスは外の世界にあったか」
「嘘でしょそんなのあるの!?」
「チッオイ無視すんなよ。調子に乗りやがって」
「勇儀落ち着いて。いやあんたがガタガタするとマジで私吐くから。やめなさいよ」
「ガタガタガタガタガタガタ」ガタガタ
「…青鬼のたけしかな?まあ良いや」
青鬼って懐かしい。確か2016年版以降出てないんだっけ?いや興味がなかっただけか。
それにしてもこの怯え方すげえ恐怖が根付いてんだな。同情します
男に対してトラウマ持ってるってさっき聞いたけどこんなにとは思わないじゃん普通
「…ま、俺に逆らうとこの彼氏ちゃんみてえになるから」ブンッ
「マトリックス回避!」グワッ
「!?」
「手からビーム!」ギュォォオン
「目が!?」
「…あ、もう無理動けないです。マトリックス回避で足が無茶苦茶だよ」
「…ふんっ!」バギィッ
「へぶぁっ!?」チーン
「なんまんだぶなんまんだぶ」
「仏教ならお断りしてるわよ」
「仏教だっけか?」
なんまんだぶってカリオストロの城で聞きました