IS〈インフィニット・ストラトス〉 射手の男   作:運命の担い手

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プロローグ

ここはとある場所。

 

「くそ!あいつら、しつこい!」

「なら、???姉さん。走ってくれ」

「黙って走る」

「走るしかないないわ」

 

男女4人が軍に追われている。

 

「ここにいったん隠れよう」

 

少年が言う廃墟に入り、物陰にすぐに隠れて身を(ひそ)めた。

 

「しかし、今回はしてやられた」

「そうね。私たちのISは残りのエネルギーが帰りの(ぶん)しかないわね」

 

ISとは既存の兵器を遥かに凌駕する性能を持つ新兵器「インフィニット・ストラトス」通称「IS」だ。

当初はどの国も無視されていたが、今から十年前の「白騎士事件」の後、脚光を浴びて、今ではどの国でもISに躍起になっている。

しかし、女性にしか動かせないという致命的な欠陥があり、世界の男女の社会的パワーバランスが一変し、今では女尊男卑が当たり前になっている。

 

「こうなりゃ、私が一暴れをして……」

「そんな事をすればあっという間にエネルギー切れを起こすわよ」

 

女性の1人がISで戦おうとするがもう1人の女性に(なだ)められて戦うのをやめた。

 

「でも、このままじゃまずいわね。こっちは装備が心もとないし……」

「……俺が囮になって時間を稼ぎます。その(あいだ)に逃げてください。外は海だけど、IS展開すればPICで浮かぶことが出来て海に落ちることはないし、一気に加速すれば帰還出来る筈です」

 

少年が装備しているのはハンドガン一丁とマガジンが3個である。いつも使っている装備はない。逃げる際に壊れてしまったからだ。

向こうは最新の装備で弾薬も十分である。少年が行うのはまさに自殺行為に近いものである。

 

「ダメ!それじゃ???が死んじゃう!」

「???……」

 

この中で一番年齢が低い少女が叫ぶ。死んでほしくないから、誰よりも愛しい者だから小女は叫ぶ。

 

「何、心配するな。俺は死ぬつもりはないし、死ぬ気もない。時間を稼いだら俺もすぐに逃げるさ」

「……分かった」

「ああ。外に出たら、俺を乗せてくれよ」

 

少女は渋々ながら了承した。他の女性2人は少年と小女の桃色の空間に入らないように少し離れている。

 

「???姉さん、???姉さん、???。準備はいい?」

「いいわよ」

「ああ」

「いつでも」

「それじゃ「その前にこっち向いて」なんだ――んむっ!?」

「ん……」

 

少女が少年の唇に口づけをした。

 

「これはお守りよ。必ず帰ってきて……///」

「あ、ああ……」

 

少女は赤くなり、驚きながらもなんとか少年は返事をする。

 

「ふう、それじゃ改めて……道を開く!」

 

パァンッ!!

 

男は少し身を出してハンドガンを軍に向けて発砲した。

 

「今だ!」

 

軍は一瞬にして身を隠して、男から弾を避けた。その間に男を除く三人はなんとか海沿いに脱出をした。

その後、何度か撃ち合いになって男は頃合いをみて脱出する機会を(うかが)っていた。

 

「さて、俺も脱出するか。長居は無用だし」

 

男は残りの弾を発砲して脱出を試みようとしていた時、男は違和感を感じた。

 

「おかしいな。最初は撃ってきたが今は全然撃ってこない。どういうことだ?」

 

考えていると、飛行機のような音がした。

 

「この音は……まさか!」

 

窓から外を覗くとそれには戦闘機がいた。

 

「今じゃほとんどが格納庫で眠っているか、訓練しか使っていないのに俺たちのために引っ張り出してきたのか」

 

ISの登場以降、国はISで守るようになり、代わりに既存の兵器は息を潜めるかのように使われなくなった。

もっとも、一つの国にISのコアは数がそれほど多くはないので、戦闘機などは今だに使われているところが多い。

 

「おいおい冗談じゃねーぞ!」

 

戦闘機が男がいる廃墟に近づいてくる。すなわちそれは爆撃する態勢である。

 

「クソったれが、間に合えー!」

 

急いで男は脱出をするがギリギリだ。相手は戦闘機。車やバイクとは速さが桁違いだ。

 

「よし!これで外に――――」

 

外に出た瞬間に廃墟はミサイルで破壊され、男は爆風で飛ばされて海に落ちてしまった。

 

「(これはさすがにまずいな……)」

 

薄れゆく意識の中、少女の事を思い浮かべていた。

 

「(???、ごめん。約束守れそうにない……)」

 

そして、意識は途絶えて荒れ狂う海の波に流されていくのであった。




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