IS〈インフィニット・ストラトス〉 射手の男   作:運命の担い手

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どうも、作者の運命の担い手です。
金曜に更新できなくすいませんでした。
リアルのほうで忙しなってきて本日やっと更新できます。
本当はもっと早く更新したかったのですが、疲労を解消するのに時間が掛かってしまいました。
長々となってしまいましたが、これからもよろしくお願いします。
では、どうぞ。


第12話「休日・午前」

今日で入学まで一週間になった。打鉄二式は楯無さん、虚さん、本音の協力があって機体そのものはほぼ完成して、武装は現在制作中だ。やはり春休み中には完成は出来ないがIS学園が始まったら、整備科の先輩に手伝ってもらえるそうで、完成するのは四月の半ばになりそうだ。

で、俺は……

 

「なんでこうなったのだろうか……」

 

休日で(にぎわ)う街の中を歩いていた。家族連れ、夫婦、カップル、様々な人がいる。

なぜこうなったかというと思い返してそれは朝食中であった。

 

「さて、士郎君。あと一週間でIS学園に入ることになったわね」

「そうですね。あ、本音。しょう油取ってくれ」

「はいよー」

 

あと一週間か。参考書は何十回も読んだし、予習復習もばっちりだ。簪や本音にはISの知識や専門用語を教えてもらっているので大丈夫だ。

 

「それでね。街に出かけてみない?」

「え?」

 

確かに出かけたい。せいぜい見たといえば、病院(治療のため)とIS学園の中(見学のため)、この家に来る時の風景(移動中)だけだな。

しかし、出かけようにも俺は世界で二番目にISを動かした男だから街に出れば絶対注目されそうだ。まあそれ以前に身の安全のために家から出てはダメなんだがな。

 

「IS学園に入る前に街で遊びに行ってのびのびしたら。入ると学校の授業やら行事やら大変になるわよ」

「それもそうですね。ですが、行きたいのは山々ですが街に出たら目立つのでは?」

「そこは朝ご飯を食べ終えてからみんなで似合う服を選ぶのよ」

「はい?」

 

なるほど、変装と言うことか。それなら納得した。

それから朝食を食べ終えて俺の外出のための服装選びが始まった。

 

「おい、士郎。まずは俺が選んだ服を着てみろ」

「分かりました。少し待ってください」

 

最初は孝司さんが選んだ服を着てみることにした。

ん?これは……

 

 

 

「士郎君。着替えた?」

「着替えました。今行きます」

 

格好は青のスリーピース・スーツ。。ワイシャツやネクタイもブルーで統一感がある。

 

「孝司さん。確かにこれはいいですけど、なぜにサングラスまでかけるんですか?」

 

サングラスは金縁のレイバン・ティアドロップフレームだ。

 

「いやーこれはどっからどう見ても大門 〇介だな」

「西〇警察だったか!てか、何でさ!」

 

西〇警察は孝司さんたちが若い頃に放送していた刑事ドラマだ。前に孝司さんからDVDを見せられたから覚えている。

 

「なんで着る前から気付かなかったんだ俺は……」

「まあまあ、次は私の着てねー」

「分かった。まともだよな?」

「大丈夫だよ。私の一押しだから」

 

不安があるが、仕切り直して本音が用意した服に着替えるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからなんで俺は気付くかないんだ……」

 

格好は黒の革のジャケットにサングラス。そう。どこからどう見ても……

 

「思いっきりターミネーターだし……」

「だけどゆーみん。似合っているよ」

「さっきのと共通点はサングラスだし、ないけどショットガンだろ」

「「エアガンだけどあるぞ(よ)」」

「あるのかよ!」

 

その後も服選びが続いた。

楯無さんは迷彩服、虚さんは執事服、簪はアロハシャツ、沙織さんは特攻服、和也さんは浴衣、彩乃さんは魔法使い風のローブで(まと)って中にスーツ。

で、結局は本音のターミネーターの服装になった。サングラス付きで。まあサングラスは変装のためでもあるからいいか。

 

「せっかく街に来たからには遊ばないとな。ゲーセンやらどこかにも行こうか」

 

さて、どこに行くかな。時間は十時ちょうど。大体の店が開いてる時間だな。最初は雑貨にでも行くか。

 

「ん?」

 

この音は消防車か?どこかで何かがあったのか?

 

「行ってみるか。なぜか胸騒ぎがする」

 

音が鳴った方向に走って行った。

 

 

 

 

 

「これは野次馬が多いな」

 

場所は街の近くのマンションだった。そのマンションの八階の一室から火が上がっていた。

 

「消防車に救急車、パトカーはすでに着いているな」

 

消防車に乗っていた人は消火活動をしていて、救急車に乗っていた人はいつでも手当て出来るように準備をしていて、パトカーに乗っていた人は野次馬が火災現場に行かないようにして

いた。

 

「これなら心配ないはずなのだが……なぜこの胸騒ぎが収まらない」

 

心配はない。そのはずなのに胸騒ぎが収まらない。まさかとは思うが……。

 

「な、なんで私の部屋が燃えているの!?」

 

大きな声で叫ぶ女性がいた。燃えている部屋の住人か。年は大体沙織さんと彩乃さんくらいかな。

 

「あそこに娘がいるんです!助けてください!」

「もう無理ですよ、奥さん!火が回り過ぎている!」

「いや!離してください!あそこに娘が、娘がいるんです!」

 

やはりそうか、人が残っていたか!周りはただ見ているだけなのか!

 

「ち!行くしかないか。娘さんの名前は?」

「え、えっと、真美(まなみ)よ。助けに行ってくれるの?」

「はい。待っていてください」

「おい、こら君!」

 

警察官を振り切って一気にマンションの八階まで登った。

 

「ここだな」

 

燃えている一室の前に来た。八階の住人は全員に避難していて誰もいない。七階と九階の住人もないようだ。多分火の手が燃え移る可能性があるからだろうな。

 

「さて、覚悟はもう決めている。入るか」

 

ドアノブは熱くなっているのでハンカチを上に被せてドアを開けた。

 

「くっ!なんて熱さだ……!」

 

中は灼熱の地獄のように燃えていた。息をするだけで肺が焼けそうになりそうだ。

だが、この光景に似たことのを見たような気がするな。

 

「今はそれよりも女の子を助けるのが優先にしないとな」

 

燃え盛る部屋を探すとすぐに見つかった。

 

「大丈夫か!」

「う、うん。お兄ちゃんは誰?」

「真美ちゃんだね。俺は君を助けに来た。」

「ありがとう!そうだ。お兄ちゃんはなんて名前?」

「俺は……」

 

フルネームはまずいな。名前だけでいいだろう。

 

「士郎だ。さてここから早く出よう」

「うん!士郎お兄ちゃん!」

 

お兄ちゃんか。まあいいか。

 

「うおっ!?」

「きゃっ!!」

 

玄関までの廊下がさっきより燃えていた。無理に通ろうにも火の勢いが強過ぎて近づけない。

 

「お兄ちゃん……」

「大丈夫だよ。必ず出れるから」

 

参ったな。こうも強いとどうも出来ないな。だが、このままでは火に焼かれる。

どうすれば……

 

「ん?あそこは火が僅かだが弱いな」

 

目に映ったのは外のバルコニーだ。中よりは僅かだが火が弱い。

出れるのはここだけだが、ここは八階だ。ここを出たら地面に一気に落下して死んでしまう。だがここにいても死ぬのを待つだけだ。

なら、やるべき事はひとつしかない。

 

「真美ちゃん。今から言うことをしっかり聞いてくれ」

「うん」

「ここからバルコニーの外に出る。真美ちゃんは俺にしっかり捕まってくれ」

「で、でも、ここ八階だよ。死んじゃうよ」

「大丈夫。俺を信じてくれ。必ず家族に合わせるからな」

「……分かった。士郎お兄ちゃんを信じる!」

「ああ、信じてくれ」

 

真美ちゃんをお姫様抱っこをして距離を稼ぐ。あとは走るだけだ。

 

「いいかい?」

「うん!」

「それじゃ、行くぞ!」

 

燃え盛る部屋を一気に駆け抜け、バルコニーを超えて外に出た。

 

「ッ!」

 

重力に引っ張られて地面に落下していく。五秒もかからずに地面に着くだろう。

だが、このままではダメだ。ならどうすればいいか。それはとても簡単だ。俺にはISがある。地面に着く瞬間に無鉄の脚部を部分展開して衝撃を殺せばいい。そうすれば、俺も真美ちゃんも無事だ。注意すべきは部分展開を一瞬だけにすることだ。そうしないとたちまち俺の正体がばれる。後で面倒なことになるのは勘弁したいからな。

 

「今だ!」

 

無鉄の脚部部分展開!

 

ドサッ!

 

衝撃を殺し、即座に解除!

この間、実に0.3秒。

 

「真美ちゃん。もう眼を開けても大丈夫だ」

「ふぇ?もう着いたの?」

「そうだ。さあ、あそこにお母さんがいるよ。行きな」

「うん!ありがとう!」

 

真奈美ちゃんをおろして母親の元に走っていく。

 

「お母さん!」

「真美!良かった。ケガはない?」

「うん!大丈夫!」

 

いい光景だな。記憶はないけど、俺も父さんや母さんにあんな風に甘えていたのかな。少しだけでもいいから思い出したいものだ。

 

「真美!良かった、良かったよぉ……」

「お姉ちゃん、私は大丈夫だよ」

 

お姉さんもいたのか。さて、早くここから立ち去れないとな。

 

「君、なんて言うの!」

「凄かったぞ、少年!」

「感想を一言お願いします!」

「ユニバース!」

 

報道陣と野次馬がものすごい勢いでやってきた!てか最後の人、関係ないだろ!

 

「あ、待てぇー!」

 

すぐにこの場から逃げるように立ち去った。

 

 

 

 

 

「ふう……もう大丈夫だろ」

 

街に再び戻ってきて自動販売機から水を買ってのどを潤している。俺が金を持っているのはつい先日の打鉄二式に関係する。

打鉄二式の最大の武装、山嵐のマルチロックオンシステムをゼロから作るにも時間が掛かり過ぎる。そこで倉持技研から基盤になるプログラムを渡すように言ったのだが、機密情報なので渡すことができないと返事が来た。あの時、楯無さんが本気で倉持技研を潰す気だったから止めるのに大変だった。

そこで俺が作っていた狙撃銃を見せたら、売って欲しいと言ってきた。そこで交渉材料として俺の狙撃銃4種売り、倉持技研がマルチロックオンシステムの基盤になるプログラムを譲る事が出来た。狙撃銃は販売されるようになっていて、印税が俺に入ってくるようになっているので金を得ている。

通帳がなかったのですぐに孝司さんがしてくれた。

 

「ゲーセンか。気晴らしにはちょうどいいだろう」

 

近くにあったゲームセンターに入った。

 

 

 

「お、これで終わりか。なかなかいいものだったな」

 

シューティングゲームを全クリアをしてパーフェクトになった。ランクが一位になったのでイニシャルでY・Sと入れた。

他にもレースゲームでは最速のラップを出したり、ガンダムの最新ゲームで最高得点を出したりと好成績を残して、ゲームセンターをあとにした。

 

「さて、次はどこに行くかな」

 

公園に来て次は何をするかを考えていた。休日なので公園には家族連れが多くいる。

 

「そうだ。無鉄の情報を整理しておくか」

 

空間ディスプレイを出して、無鉄の情報を開いた。

機体性能は第三世代に近くなり、武装は俺に合わせるようにしていて充実してきた。能力(スキル)を確認する。投影に壊れた幻想(ブロークンファンタズム)のこの二つで他は……ん?まだあるみたいだな。どれどれ。

 

 

憑依経験

投影した武器を使っていた人の動きを再現するもの。例としては佐々木小次郎の物干し竿による燕返し。

 

 

…………凄いな、これは。これならすぐに一流になれるな。あれ?まだ書いているな。

 

 

注意

激しい動きをするので鍛えてない体だとすぐにケガをする恐れがあり。

 

 

そう簡単には使えないか。まあ、そんな都合の良い事はそうそうないからな。鍛えればいいだけだしな。

そうだ。投影した武器はどうなるんだろう。どこかに登録されているのか?

探しているとすぐに見つかった。

 

「…………………これは……。そういうことか……………。これなら納得だ……」

 

このことは誰にも言わないようにしよう。と言うのもなるべく見せないようにしよう。

 

「もうこんな時間か」

 

情報を整理していると時刻は午後一時を過ぎていた。少し遅いが昼食にするか。

 

「んー……。どこで食べるか……」

 

どこでもいいんだが、どこで食べたらよいやら。

 

「ん?」

「………………!」

「………………!」

 

街中を歩いている路地裏から何やら揉め事が聞こえてくる。

 

「はあ……。俺はお人好しだな」

 

少しだけ見てみるか。状況によっては仲介でもするかな。

 

 

 

 




休日は後二話ほど続きます。
IS学園に入る話は年が明けてからになる予定です。
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