IS〈インフィニット・ストラトス〉 射手の男 作:運命の担い手
「ここがIS学園。想像していたより大きい学校ですね」
「それもそうですね。なにせこの島丸ごとIS学園の所有地ですから」
「それはすごい」
千冬さんと真耶さんに病院に迎えに来て、今はIS学園の校門前にいる。服は担当医の先生が昔着ていた服を着ている。
「では、これから私と織斑先生で案内をしますのではぐれないようにしてください」
「分かりました」
ワクワクしながら校門をくぐりIS学園に入った。
「ここは教室です。ここでISと一般学習を勉強します。ISのことも当然ですがここはあくまで学校なので一般の学校と同じく一般学習をします」
「そうなんですか。てっきりISだけかと思いました」
ISだけではなく一般学習もするのか。まあそうだろうな。学生なんだからな。
「見せることはできないところはIS訓練用のアリーナです。理由としてはセキュリティの関係上見せてはいけないので」
「見ることができないところもあるんですか。残念だな」
「なに、ただのサッカー場だと思え。見てもつまらんしな」
それでも見たいですよ。次はどこかな?
「部活動をしているところもありますけど、見てみますか?」
「はい」
「では付いて来てくださいね」
千冬さんと真耶さんの後ろに付いて行き部活の見学に向かった。
「どうでした?」
「どこも新鮮というより変な感じですね。記憶はないのに覚えているというのが」
「そうですか」
今の所見学したのはテニス部、バスケ部、陸上部、ラクロス部、剣道部だ。当然だが全員女性だ。あまりじろじろ見ないで全体を見るようにしていた。
「次は弓道部に行きますよ」
「はい」
なんだろうな。一番うれしい気がするな。
「ここが弓道部です」
「なんだが懐かしいような気がします。見慣れているような気もしますし」
「何か思い出したか?」
「いえ、何も。あの、少しやってもいいですか?」
「待っていろ。少し話しをしてみてみよう」
千冬さんが部長のような人と話をしてすぐに戻ってきた。
「やり方を教えてから少しだけやってもいいそうだ」
「ありがとうございます」
部長さんにやり方を教わり試しにやってみた。
「うまいね。教えてすぐに真ん中に当てるなんてすごいよ。良かったら入ってみる?」
「それは無理ですよ。ここはIS学園ですから女子しかいないんですよ」
「それもそうだね。それじゃ、ゆっくり見学していきなよ」
「はい」
矢を放った時、なんだがずっとやっていたような感覚だったな。
「どうした?」
「記憶がなくなる前に弓を使ったことがあるような感覚だったので少し戸惑っていただけです」
「詳しくは思い出せないか?」
「すいません。感覚だけしか分かりません」
「いや、気にするな。次はISを見せてやる。はぐれるなよ?」
「はい」
まあいいか。ISは写真や画像しか見てないから楽しみだな。
「IS学園には日本で開発された防御重視の打鉄とフランスで開発されたバランス重視のリヴァイブがあります」
ISの倉庫に来て案内をしてもらって、倉庫にあるISの説明を受けている。
武者鎧のようなのが打鉄で緑色のがリヴァイブか。
「数が多いですね。もしかしてIS学園が一番多いんじゃないですか?」
「そうだな。ISのコアは467個だから各国はそれほど多くは持っていないがIS学園が一番多いな」
「どうしてですか?」
「ここは高度なセキュリティーと厳重な警備で守られているから安心安全だ。ここを襲うやつはよっぽどの馬鹿か世界屈指の天才だろうな」
「ちなみにどのくらいのセキュリティーですか?」
「おそらく、アメリカのペンタゴンよりも上だな」
「それはすごい」
それもそうか。ISのコアが467個しかないし、ここが一番多いからそのくらいのセキュリティが必要だろうな。
「触ってもいいですか?」
「いいぞ」
打鉄とリヴァイブをゆっくりと触った。やっぱりすごいな、これがISか。乗ってみたいけど、女にしか反応しないしな。
「織斑先生の弟さんのようにはなりませんね」
「それもそうだろ。そう簡単には見つかりはしないだろう。あいつが特殊なだけだろ」
千冬さんと真耶さんが声が小さくて聞こえないが別に気にしなくてもいいか。
そう思って倉庫を歩いている時に気になるISがあった。
「あれは打鉄?」
奥には打鉄があった。だけど色は赤と黒のツートンカラーで形も所々違った。俺は引き寄せられるように近寄った。
「この打鉄は何ですか?」
「ああ、これか。これは無鉄、打鉄のプロトタイプだ」
「そうですか。でもなんでIS学園にあるんですか?」
「解体できないから置いてあるんだ」
なんで解体できないんだ?
「解体できないのは不明だが、これにはコアがあるからな。ここにおいてあるほうが安全だろ」
「そうですね」
ISのコアは全部で467個。どの国もそれほど多くは持ってはいないが一番多く持っているのはIS学園だ。ここは高度なセキュリティーと厳重な警備で守られているから安全でいられる。
「触ってもいいですか?」
「いいぞ。そいつは誰が触っても動かなかったからな。ちなみに私も触れてみたが起動しなかったからな」
「そうなんですか」
千冬さんが触れても動かなかったんだ。なんでだろうな。
そっと無鉄に触れた。
―――気に入った。私はお前のISになろう―――
「!?」
頭に誰かの声と金属音が響く。そしてすぐ、意識に直接流れ込んでくるおびただしい情報の数々。ISのありとあらゆることが理解、掌握できる。
「き、起動しただと!?」
「男なのに動かした!?」
千冬さんと真耶さんが何か言っているが俺は戸惑って何を言っていいか分からなかった。けど、一つだけ分かったのは俺がISを動かせることだ。
「…どうしたらいいでしょうか?」
「士郎、IS学園に入れ」
「はい?」
なぜに?明日には施設に行かないといけないのに?
「言葉が少なかったな。ISは本来女性しか動かせないがお前は男でありながらISを動かすことができる。保護のためにも入学するんだ」
「もし、しなかったら?」
「体をすみからすみまで調べられて、遺伝子レベルまで分解されるだろうな」
「ぜひ、入学させてください」
「話しが分かるやつで助かる」
いや、それ以外の選択なんてないだろ。死にたくないし、記憶だって戻りたいし。そうだ、ISの勉強しないと。
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