IS〈インフィニット・ストラトス〉 射手の男   作:運命の担い手

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ようやく上げる事ができたー!
最近忙しくてパソコンに打ち込めることができなかった。
ちまちま書いてようやくできた。
遅くなってしまってすいません。
それではどうぞ!


第42話「クラス対抗戦」

静寐と真美ちゃんと遊園地に行ってから数日が経ち、今日はいよいよクラス対抗戦の日だ。

一夏は織斑先生から一つだけ技術を教わったと言っていた。どんなのだと聞くと見てからの楽しみと言われた。楽しみにしていようじゃないか。一夏もクラス代表の時よりも様になっているようで多少なりとも期待しよう。

簪と美沙夜も準備万端である。それぞれクラス代表に恥じぬように訓練をしているようで簪は完成した打鉄二式をほとんど乗りこなして、試験型MLRSとミサイルスロアーの二つずつを展開して山嵐と組み合わせの同時多数発射をうまく使っているようだ。

そういえば美沙夜のIS見たことがない事に気付いた。専用機を持っていると聞いただけで実際に見たことがないし、どんなものかと聞いてもいない。まあそれもクラス対抗戦の時にでも見れるからいいか。

 

それはそうと鈴なんだが……

 

「絶対ぶっ飛ばしてやるんだから……一夏なんか、一夏なんか……」

 

ものすごく不機嫌である。原因はこれまた一夏だ。実はクラス対抗戦前日までクラス代表はアリーナを優先的に使えるようになっていて、鈴も使っていた。

一夏、箒、俺、セシリアは鈴が帰るころに鉢合った。そこで鈴が約束の事をどうのこうのと一夏と口論になった。そこまでは別にここまではならなかったんだが一夏はあろうことか女性に言ってはいけない事(タブー)を言ったのだ。貧乳とな。身体的特徴は女性にとって敏感であるから絶対言ってはいけない言葉の一つだ。

それで鈴は完全に怒ってしまい今現在でも不機嫌である。

 

「あー鈴。一夏も咄嗟に言って悪いと言っていた。機嫌を直せとまでは言わんがせめて試合に集中した方がいい。せっかくの試合を感情で戦うのはいいものではないだろ?」

「分かっているわよ。私は中国の代表候補生。そこまで試合を感情で戦うつもりはないわ。一夏には私が勝って謝らせるからね」

「それならいいが。そうだ鈴」

「なに?」

「謝らせた後に告白でもしたらどうだ?」

「なっ!?」

「うん。その方がいいな。いつまでも胸に閉まってはいけない。せっかくのいい機会だ。勝って謝らせて告白するがいい」

「ちょ、ちょっと!そんな事出来るわけないでしょ!」

「はぁ……。付き合いはお前の方が長いだろ。一夏の鈍感ぶりには」

「そ、それはそうだけど……」

「あいつはまわりくどい言い方では絶対と言っていいほど伝わらん。直球でなおかつ異性としての告白でなければその想いは一生伝わることはない」

「いや、だけど。……………ああもう!分かった、分かったわよ!一夏に勝って謝らせて告白するわ!」

「いい覚悟だ」

 

ようやく腹をくくったようだ。箒とセシリアには悪いが今回だけは鈴に加担しよう。一夏がどう答えるかは知らんが言ってすっきりさせた方が今後のためにもいいからな。

 

「では、観客席に戻る。試合を盛り上げて、勝って告白しろよ」

「分かっているわ!よっしゃー!」

 

なんかすごく機嫌が良くなったからいいか。テンションもかなり高くなっていたがそれはそれで良しとしよう。

 

 

 

 

 

「ゆーみーん!こっちこっちー!」

 

見慣れた袖の長い服がぶんぶんと回っている。本音に頼んで座席を確保してもらっているのが大丈夫ようだ。

 

「鈴の様子どうだった?」

「簪か。こっちにいても大丈夫なのか?」

 

隣には簪が座っていた。出場する生徒はアリーナの待機室で待つようになっているのだが。

 

「うん。二式の点検と装備は大丈夫。いつでも出れる。それに一試合の時間は三十分で私の試合は中盤だから大丈夫」

「なら大丈夫だな。それと鈴なら大丈夫だ。なんとか機嫌を直せた」

「良かった」

 

簪は鈴と友達になり互いの部屋に行き来するまでに仲が良い。俺は友達増やそうとしてもここ(IS学園)では女友達が増える一方だ。別に悪くないんだが男友達も増やしたものだ。今の所は一夏に弾の二人だけだ。……やはり増やしたい。

 

「おりむー大丈夫かなー?」

「本人に聞いたが自信があると言っていたぞ。まあ付け刃な所もあるが現状で代表候補性である鈴とどこまで渡り合えるかは分からんが」

「一回戦でも勝ってほしいけど鈴ちゃん結構強いって言ってたから難しいよねー?」

「そうだな」

 

一回戦が一夏と鈴か。最初から大目玉とは。偶然かそれとも誰かの意図か。そんなことはどうでもいいが無事に大会が終わってくれればいい。

 

「ポップコーンいる?」

「ああいただく……って美沙夜か。お前もこっちに来てたのか」

「ええ。私と簪は同じ中盤。だからまだ大丈夫よ」

 

後ろの席から声をかけられて向くと美沙夜がいた。いつもと同じように見えるがどこか高揚しているように見える。

 

「自分の試合が始まるのが嬉しいのか?」

「ええそうよ。今とても嬉しいわ。今までずっと私のISを見せることが出来なかったから余計にね。見せたくてもお母様の指示で今日の今日まで見せる事が出来なかったのよ」

「そうだったのか。研究所での訓練でもそれで別々だったのか」

 

久宇研究所での訓練で美沙夜と合同ですると思ったのだがいつも別々だった。それは今日のクラス対抗戦まで見せず、あまり情報を漏らさず、優位にたつためだったのか。

 

「ほら、そろそろ始まるわよ」

 

アリーナ中央には白式を纏った一夏と第三世代、甲龍を纏った鈴が向かい合っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日までの特訓の成果を出す時だ。千冬姉に教えてもらった()()は一度っきりした通用しない。出し所を間違いなければ代表候補生の鈴と渡り合えるはずだ。

今は試合開始の合図まで鈴とそのIS「甲龍」が静かに待っている。

 

「一夏、私が勝ったらなんでも一つ言う事を聞かせるって事忘れていないわよね」

「ああ。俺が勝ったら説明してもらうからな」

 

約束を覚えているのになんで謝んないといけないんだ。説明してくれればいいのによ。ちゃんと覚えていたのに意味ってなんだよ。

 

『それでは両者、試合を開始してください』

 

ビーッと鳴り響くブザー、それが切れる瞬間に俺と鈴は動いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴の初撃を一夏は雪片弐型で物理的な衝撃にはじき返されるが三次元躍動旋回(クロス・グリッド・ターン)で鈴を正面で捉えた。

 

「へー思ったよりいい感じじゃない」

「それもそうだろ。織斑先生の特訓を受けているからな」

 

美沙夜は初撃は喰らうと予想していたようだが当てが外れたな。

 

「世界最強との特訓ね。それは当然強くなるわけだわ」

「ああ。一夏に聞いてみたが相当厳しいと言っていた。セシリアも一度参加したようだが容赦なくダメだしされたと言っていたぞ」

「あはは。ご愁傷様」

 

一夏は雪片弐型で果敢に攻めているが鈴はそれを躱し避けて、青竜刀でいならしている。

 

「おりむーがんばれー」

「織斑君ガンバ!」

「攻め過ぎないでよー!」

「そこだ!」

「いけいけー!」

 

一組のクラスメイトは一夏の事を応援している。純粋に勝って欲しい事もあるだろうが優勝商品の方が主だろう。

試合はこのまま平行線を辿ろうとした時、甲龍の肩アーマーがスライドして開き、一瞬光り、一夏がよろける。続いて一発喰らってアリーナの地面に打ち付けられた。

 

「え?今の何?」

「どういう事。訳が分からないんだけど?」

 

数名のクラスメイトが動揺している。周りを見ると他の学年も動揺しているようだ。

 

「士郎、貴方なら分かるでしょ」

「ああ。あれは衝撃砲だ」

「それってなにー?」

 

本音が質問してきた。何気に可愛らしく首を傾げている。

 

「衝撃砲は空間自体に圧力をかけて砲身を生成、余剰で生じる衝撃それ自体を砲撃化して砲弾を撃ち出す。セシリアのブルーティアーズと同じ第三世代のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器だ。しかも砲身の射角がほぼ制限なしで撃てる。つまり死角がないということだ」

「さすが。これくらいは常識ね」

「それはそうだろ。情報は小まめに収集している」

 

甲龍を調べたのは鈴が転校してきた翌日。大まかなデータは学園のデータベースに登録されていたので苦労せず調べる事が出来た。

 

「ねーゆーみん」

「なんだ?」

「もうちょっと分かりやすくしてもらえると助かるんだけどー」

 

簪や静寐は分かっているようだが夜竹や谷本など数名が唸っている。かなり砕けた言い方になるがこれくらいでいいか。

 

「ドラえもんの空気砲だと思えばいい。原理は大体合っているからな」

『なーるほど!』

 

世界中で知られているドラえもんを例えにしたから納得がいったようだ。

さて、一夏。どう攻める。避け続けるのも時間の問題だぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いってー……」

 

思いっきり地面にぶつかった。衝撃砲はハイパーセンサーで空間の歪み値と大気の流れで感知して反応する。だが、これだと撃たれてからの事だ。撃たれる前に感知しないのは計算が追い付かいないからだ。

 

「ほらほら。逃げてばかりじゃ勝てないわよ!」

「くっ!」

 

勘と千冬姉との特訓でなんとか躱しているがそれも時間の問題だ。どこかで先手を打たないと。しっかりしろ。俺は千冬姉と同じ武器を使っているんだぞ。

ふと、右手にある雪片二型を握りしめると、この間までしていた特訓を思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「白式の武器ってこの雪片二型だけなのか?」

「私もそれだけで優勝した。その一振りだけで十分だ」

「世界大会優勝者にそう言われても……困るんだけどな」

「それ以前に雪片の特殊能力で拡張領域(バススロット)が埋まっているのを忘れたのか?」

「忘れちゃいないけど。せめて銃一つ位は……」

 

千冬姉は箒の実家の道場で剣術を教わっていた。それ以前に千冬姉は他の人より運動がずズバ抜けている。束さんとも仲が良い?ようでISの事をよく知っている。なので知識だけじゃなく、実力もあるので第一回モンドグロッソ大会では優勝をした。

 

 

バシッ!

 

 

「うっ?!」

 

竹刀を叩きつける音に思わず、ビビってしまった。普通に怖い。

 

「大体お前のような素人が射撃戦闘などが出来るものか。反動制御、弾道予測からの距離の取り方、一零(イチゼロ)停止、特殊無反動旋回(アブソリュート・ターン)、それ以外にも弾丸の特性、大気の状態、相手武装による相互影響を含めた思考戦闘……他にもあるぞ。出来るのか?お前に」

「うぅ……ごめんなさい」

 

どれも俺には出来ない事だ。考えてみれば銃なんて一度も撃った事がない。精々祭りにある出店の射的ぐらいだ。

 

「一つを極める方が、お前には向いているのさ。なにせ―――私の弟だ」

 

千冬姉がこう言っているから言われた通りした方がいい。千冬姉が自信満々に言うのは早々ない。

 

「そういえば士郎は銃を使っているけど、千冬姉から見てどう?」

 

士郎は基本俺と同じく剣での近接戦闘をするが銃を使う。素人の俺からすればよくあんなにポンポンと使えるのが羨ましい。

 

「そうだな。基礎、基本を忠実に守りつつもアイツなりにアレンジをしている。良いか悪いかと言われれば良い方だ。銃の特性に弾丸の特性をよく理解しているし、距離の取り方も申し分ない。アイツ自身、ISの武装を作っているからそこに興味はある」

 

おお。千冬姉が他人を褒めるなんて初めて見た。士郎が聞いたら喜ぶだろうな。

 

「さて、話しはここまでだ。特訓を続けるぞ」

「はい!」

 

 

 

特訓は厳しかったがセシリアと初めて戦った時よりは随分マシになった。箒には剣道で昔の感覚が少しづつ思い出してきて、間合いと特性を再度把握出来た。

あとは気持ちで負けないってことぐらいだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お?」

 

一夏の動きが変わった。先ほどよりも動き、ただ避けているだけのようにも見えるが。

 

「彼、織斑君は何をするつもりなのかしら」

「アイツが今出来るとすれば…………………もしかしたら瞬時加速(イグニッション・ブースト)かもしれん」

「士郎君、その、イグニッション・ブーストってなに?」

「教科書にも載っているぞ静寐。瞬時加速(イグニッション・ブースト)とは一瞬にしてトップスピードを出し、相手に接近する奇襲攻撃だ。出し所さえ間違いなければ代表候補生でも渡り合える事が出来る」

「そうなんだ。でも、なんですぐに使わないの?」

「それは通用するのは一回だけだからだ。確かに一瞬にしてトップスピードを出し、相手に接近する奇襲攻撃だが、一度使ってしまえば相手に距離を取られてしまう。しかも一夏の武装はあの雪片二型しかない。そうなると相手は近接戦闘を避けて中距離から遠距離での戦闘に切り替える。それに瞬時加速(イグニッション・ブースト)はあまり多用することが出来ない。」

「どうして?」

「シールドエネルギーを消費するからだ。通常の加速ならそれほど消費しないが、急激な加速はかなり消費する。例えで言えば車でアクセルを思いっきり踏むとスピードがかなり出るが代わりにガソリンを大幅に消費すると言ったところか」

「なるほど」

 

うんうんと静寐は納得したようだ。

しかし、よく動けるようになったな一夏は。織斑先生との特訓の成果が目で分かる。鈴の視界に入らないように動いている。ISには360度見えるがつい目で追ってしまう。そこに目を付けるとは。俺もうかうかしていられないな。

 

 

ドクン

 

 

「?」

 

なぜかアリーナの上を見た。ただ青い空が広がっているよう見えるが……。

 

「………!なんだ……アレは……」

 

空を集中して見るとそこには――――――黒いISがこちらに桃色が収束している両腕を向けていた。

 

「まずい!」

 

このままではいけない。すぐに管制室にいる織斑先生に通信をした。

 

『どうした弓塚。今は試合中だぞ。話しなら後で―――』

「急いでアリーナの遮断シールドを上げて下さい!上空から黒いISが―――」

 

 

ズドオオオオンッ!!!

 

 

言い終わる前に撃たれてしまった。アリーナの遮断シールドを貫通し侵入して来て、大きな衝撃がアリーナ全体に走った。

 

 

 

 

 




さあ次回はゴーレムの登場だ。ようやくラノベだと一巻が終わる。長かったな。
まあ多少オリジナルをしてから終わりますが。
あと1周年記念としてのアンケートを応募続いていますのでジャンジャン送ってください。
詳しくは活動報告に書いています。
では、次回もよろしくお願いします。

関係ないですが楽天優勝しそうですね。
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