IS〈インフィニット・ストラトス〉 射手の男   作:運命の担い手

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いやいや遅れてすいません。リアルが思った以上に忙しくて遅くなりました。
今年に入ってからペースダウンしてきているのでどこかでペースアップしていきたいです。
それではどうぞ!


第55話「過去の彼」

「さて、グループになって実習にする。専用機持ちは各グループのリーダーになること。では分かれろ」

 

織斑先生が言い終わるとみんなは均等に分かれ―――

 

「織斑君、一緒にがんばろう!」

「わからないところ教えて~」

「デュノア君の操縦技術を見たいなぁ」

「弓塚君、山田先生を吹き飛ばした武器すごかったよ!」

 

―――るはずもない。俺、一夏、シャルルの方に大勢寄って来た。セシリアと鈴、ボーデヴィッヒには少数ながらいた。どう見ても偏りが激しいのは明白。

 

「はぁ……バランスよく考えないのか馬鹿共が……」

 

ああまずい。このままだと間違いなく、雷が落ちる。

あ、そうだ。確か、拡張領域(バススロット)に紙と色ペンをメモか部品の種類を分けるなどのためにに入れていた。それを使えば班分けに使える。

手際よく作り、一分とかからずできた。

 

「みんな聞いてくれ。これだと授業にならないからこれを引いてくれ」

 

丸い穴が一つ開いているなんてことのないただの箱を出す。箱は投影で作った。

 

「それなに?」

「くじ引きだ。中には白、黒、赤、青、オレンジ、紫の紙がある。白は一夏、黒は俺、赤は鈴、青はセシリア、オレンジはシャルル、紫はボーデヴィッヒになる。引く順番は出席番号順。これなら平等だろ?」

 

納得したのか反論はなかった。順調にくじ引きが進み、それぞれの決まった場所に行った。

で、俺の所に来たのはほとんど1組で1名が2組の班になった。

 

「君が弓塚君ね。私はティナ・ハミルトン。2組だからあまり知らないよね」

「そうだな。だが、名前はもう覚えた。ハミルトンはISに乗ったことはあるか?」

「ええ。1、2回ほどあるわ」

「なら、先に乗ってくれないか。経験者の方が次に乗る者の参考になる」

「いいわよ。でもあまり期待しないでね。そんなにうまく動かせないから」

 

乗せる順番はハミルトンが1番。次に乗せるのは……別に決めなくてもいいか。その時に決めれば。

 

「いいですかーみなさん。これから訓練機を1班1体取りに来てください。打鉄が3機、リヴァイブが3機です。早い者勝ちですので文句はなしですよー」

 

今日のようにいつもしっかりしていればあだ名で呼ばれることもないのに。

しかし山田先生が時折見せる眼鏡を直すくせで、自分の肘に当たり、胸がこう……ぷるんと揺れる。

 

 

ギュウ!

 

 

「いででででで!!」

 

急に横っ腹を抓られて、思わず悲鳴を上げてしまった。抓った奴は誰だ。

 

「ゆーみんどこを見ているのかな♪早く取りに行かないと余ったのを使うことになるよ♪」

「ほ、本音?何怒っているんだ?」

 

抓ったのは本音だった。いつも通りの笑顔だが殺気と怒気が混ざり合っているかのような感じがする。

 

「怒っていないよ。どっちでもいいから早く取ってきて♪」

「あ、ああ」

 

とりあえず持ってこよう。どっちでもいいと言われたので無鉄と縁がある打鉄にするか。

 

「ハミルトン、早速頼む」

「はいはい~」

 

すぐに乗って設定をチェックして動かし始めた。

問題なく歩いているのでこれといって何も言うことはないな。うん?

 

「………………」

『………………』

 

ボーデヴィッヒの班だけ何もしていない。いや、何も出来ないようだ。軽蔑したような目と冷徹のオーラで沈黙している。

仕方がない。織斑先生に通信するか。

 

『なんだ弓塚。何か問題でもあったか?』

「いえ、自分の班は大丈夫です。実はボーデヴィッヒの班が遅れているのでサポートをお願いできますか。多分ですが、まだ来て日の浅いボーデヴィッヒがコミュニケーションをとれていないのでうまく会話が出来ていないそうなので」

『確かにそうだな。デュノアはすでに会話が出来ているがボーデヴィッヒは出来ていないのは明白。分かった、サポートをしてやろう。連絡ご苦労』

「いえいえ。では」

 

これでいいだろう。さて、ちょうどハミルトンも終わったようだ。

 

「お疲れ。何も問題なかったぞ」

「授業で乗った事あるから当たり前よ。問題ある方がマズイわよ」

「それもそうだ。次の人」

 

ハミルトンと入れ替わってきたのは金髪の女子。背はやや高く、髪は肩にかかりそうなくらい長く、どこか男勝りな感じだ。

 

「乗ってもいいか?」

「ああ。順序は分かるか?」

「当然だ。オレも乗った事あるから大丈夫さ」

 

自分のことをオレと言う女子を見たのは初めてだ。見ればよく身体が鍛えられているのが分かる。一体どれほどの実力だろうか。

 

「よっ、ほ」

 

ハミルトンよりも動きがいい。動きに無駄がなく、歩行はおろか走行ができている。……て、おい!

 

「走るな!歩くだけでいいんだ!」

「それじゃつまんねぇよ。走った方がオレは楽だ」

「走るのは次だから今は歩くんだ!」

「ちぇ」

 

本当に男勝りだ。いや、お転婆と言うべきか。

 

「よっと。走る時は1番にしろよ」

「ああ分かったよ。次の人」

「私だよ~」

 

次は本音だった。あまり見ない方がいい。服を着ていたから分からなかったが本音は胸が大きい。とにかく集中しよう。また抓られる。

 

「乗れないんだけど」

「そんなはずは……あれ?」

 

本来ならしゃがむ姿勢になっているはずなんだが立ったままになっていた。さっきの金髪の女子が立ったまま下りたので当然ISもたったままになる。

 

「仕方がない。本音ちょっと我慢してくれ」

「わっ!?」

 

無鉄を展開、装着をする。本音の腰と足を持つ。俗に言うお姫様抱っこだ。こうではないと安全に運べない。おんぶでは胸が俺の背中に当たるのでセクハラになってしまう。

更識家から和也さんが来そうなのでそれだけは絶対阻止しなければ。リアル鬼ごっこはもうゴメンだ。

 

「しっかりまってくれ。ケガはしたくないだろ」

「う、うん……」

 

顔が赤いのが気になるが多分緊張しているのだろう。

 

「乗り方は分かるな。頑張れよ」

「あいあい~」

 

それにしても俺の班は順調だな。これといった問題は今の立ったまま下りないようにするだけ。

同時刻に簪がシャーペンとボールペンを折ったことを俺は知らない。

その後は順調に進み授業が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では午前の授業はここまで。午後は今日使った訓練機の整備を行うので、各人格納庫で班別に集合すること。専用機持ちは訓練機と自機の両方を見るように。では解散!」

 

時間に余裕があったので早々と片づくことができた。問題があったのはあの金髪女子は走る時に一番にしたのだが、ジャンプして着地した際に砂埃ができたので周りに迷惑をかけたことだけ。

あ、名前聞いておけばよかった。

 

「はぁ……あんなに重いなんて……」

「疲れてクタクタだな一夏」

 

したかないだろうな。訓練機を運ぶのはIS専用のカートで運ぶのだが、動力は人。本来は数人で運ぶのだが、こいつは男だから大丈夫と啖呵を切ったので1人で運んだ。俺も1人で運んだが、投影を応用した強化で全身を強化したので難なくできた。

強化とは投影を応用した能力。分かりやすく言うと物体の材質を解明して強度を高めること。これが強化である。他の使い方は肉体能力を一時的に高めること。

 

「士郎、シャルル、着替えに行こうぜ。俺達はまたアリーナの更衣室まで行かないといけないしよ」

「ぼ、僕はちょっと機体の微調整をしてからいくから、先に行って着替えててよ。時間かかるかもしれないから、待ってなくていいからね」

「ん?いや、別に待ってても平気だぞ?待つのには慣れて―――」

 

 

ゴン!

 

 

「いってええええ!なにすんだよ!」

「機体の微調整は重要なことだ。専用機持ちならなおさら。お前はしたことがないのか?」

「いや、ないけど」

「はぁ……。午後は整備の授業。そんなんじゃ午後は大変だぞ」

 

機体の微調整は重要である。少しの調整で感覚が変わり、動きが良くなる可能性がある。逆に悪くなる可能性もある。しかし、一度もしていないとは……今後厳しくなることが容易に

想像がつく。

 

「それじゃシャルル。俺達は先に更衣室に行っている。微調整にあまり時間をかけ過ぎると食べれなくなるからきりのいいところでしておけよ」

「うん。またね」

 

制服を着て教室に戻る。その際に屋上で食べようと言ったので行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり僕のこと覚えていないよね」

 

彼、弓塚士郎とは一度会ったことがある。去年の12月、公園で迷子の子を見つけて母親を探していた時に出会った。フランス語が流暢に話せていたので会話は困らなかった。ほどなくして母親を見つけることができた。

その後彼と街を案内してあげて、ちょっと事件にも巻き込まれたけど、いい思い出になっている。

 

「でもなんで名字も名前も違うんだろう?」

 

弓塚士郎ではなく―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――衛宮切嗣と名乗った。

 

 

 

 

『キリツグ』という発音が難しかったので僕は彼をケリーと言ったのでよく覚えている。

 

 

 

 

 

 




感想、誤字脱字がありましたら報告お願いします。

金髪女子は今後重要になってきます。シャルさんは士郎のことを一日しか会っていません。

それでは次回もお楽しみに!
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