IS〈インフィニット・ストラトス〉 射手の男   作:運命の担い手

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ちょっと遅れてすいません!ここ二日腹がやばくてそれどころじゃありませんでした。
それでは二ヶ月も更新できませんでしたがようやくできます。
出来はそれほどよくないと自負しております。
それではどうぞ!!


第57話「アリーナ騒ぎ」

今日はアリーナで一夏達と模擬戦をすることになっている。すでにアリーナには一夏達が来ており、一夏とシャルルが模擬戦をするところのようだ。

 

「今から模擬戦か?」

「あ、士郎。そうだよ、僕はまだ一夏の白式とは戦ったことないから戦ってみたいんだ」

「そうか。ケガしない程度に頑張れ」

「うん」

 

一夏とシャルルの模擬戦が始まった。

シャルルのことは楯無さん達にすでに伝えている。楯無さんの情報によるとデュノア社は最近経営不振になっているそうで、このままだと国からの援助が打ち切りに会社が倒産する恐れがあると。脱却するためにも一夏か俺のデータを取って、どうにかしようとする、と楯無さんはよんでいる。

 

「何をやっているんだ一夏は!」

「いいように当てられているんじゃないわよ!」

「なぜそこで避けないですの!」

 

指導者たち(箒、鈴、セシリア)はカンカンに怒っている。この所、一夏の訓練を任せっきりにしている。

実は今度の学年別トーナメントに向けて新しい武器を考えている。トーナメントは3日間なので武器の消耗を考えると近接武器は大丈夫として射撃武器はマズイ。試合中に問題が起きると考えられるのは暴発、または弾詰まり(ジャム)。そうならないように1日目は使用して、2日目は使用せず、3日目は使用する。こうすれば、極めて問題は減ることができる。

 

「このぉぉぉぉ!」

「甘いよ一夏!」

 

すでに1つは出来ている。それは藤ねえからとあるDVDを渡されたことが始まりだ。

なんでも爺さんが演技指導をした洋画がある言われて強制的に見せられた。その時簪と本音もいたので2人も見ることになった。というよりも見たいと言った。

ストーリーはそれほど悪くなく、何気に見れるものであった。

で、肝心なのは終盤近くに銃撃戦。主人公が銃と日本武術を駆使して、大勢の敵を倒していく。この場面以外にも使っていたが、この場面が印象的だった。

銃と日本武術を駆使したこの戦い方はガン=カタ。これはあまり普及しておらず、使える人は少ない。使っている国は日本、アメリカ、イギリス、ロシア。それも警察、自衛隊、軍のほんの一部だけ。

このガン=カタを考えたのが爺さん。というとより戦い方は曾爺さんが考えたそうだ。戦時中に敵と出くわしたときでも銃を持ったままでも戦えるようにしたと言っていたそうだ。

戦い方は曾爺さんで修正と効率を高めたのが爺さんとなっていて親子2代で作った新しい格闘術である。

 

「まだまだ!」

「行くよ一夏!」

 

教えてもらう人がいなかったのでDVDと藤ねえから貰ったガン=カタの参考書でモノにしようと頑張っている。まだまだだが、学年別トーナメントまでには100%といかなくてもそれに近いようにすればいい。

あ、そういえば新しい武装があると無鉄からメッセージがあったな。すっかり忘れていた。明日にするか。

 

「だあああ!シャルルに負けた!」

「でも一夏すごいよ。まだISを動かして二ヶ月なのに僕が思った以上に動かしているんだもん」

 

ん?終わったか。今の会話を聞いていのを察するに一夏が負けたようだ。

 

「負けがこのところ増えているのは気のせいか一夏」

「ソンナコトナイデスヨ」

「片言で言ったらバレバレだぞ。なんで負けるか分からないのか?」

「それほんと?一夏分からないの?」

「うーん。すまんさっぱり」

 

俺とシャルルの問いに分からないと一夏が答える。知っていて戦っていると思っていたのだが知らないまま戦っていたか。

はぁ……。それでは負けが増えるわけだ。

 

「なら俺とシャルルが戦って、なぜ負けが増えているのかよく考えてみろ。シャルルいいか?」

「うん大丈夫。いつでもいいよ」

「ありがとう。なら今すぐするぞ」

「分かった」

 

上昇して十分な高度になった。

シャルルのはラファール・リヴァイブか。通常カラーは緑だがシャルルのはオレンジか。それに両肩にシールドが一対ずつあるはずだがない。シャルルの専用機にするように色々と改造(カスタマイズ)されているように見える。となると拡張領域(バススロット)が広くなっている可能性もある。まだ可能性であるがそれが本当なら銃火器の量も相当な数。

ふ、なぜか喜んでしまいそうだ。銃火器を使うのは俺が知る限り、俺と簪。あとは訓練機を使用する生徒。

専用機持ちはいずれも銃火器を使わない。一夏は雪片だけ、セシリアはレーザー兵器がメインでミサイルは最終手段なので滅多に使わない。鈴は衝撃砲を使い、双天牙月を振り回す。

楯無さんのISは最近知ったが、美沙夜のISはよく知らない。同じ所属企業でも教えてくれない。ま、学年別トーナメントには見せてあげると言っていたので焦ることはないと思う。多分。

 

「始めるぞシャルル。用意はいいか?」

「いつでもいいよ」

「では、いくぞ!」

 

開始と同時に互いに銃を取り出して、撃ち合いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、なんで負けたのか分かったか?」

「すいません。全く分かりません」

「あはは……」

 

10分ほどでやめた。今回は一夏になぜ負けたのかを気付かせるためなので試合のようにシールドエネルギーがゼロになるまではしなかった。

それと先ほどの銃撃戦がなぜか懐かしかった。分からん。

 

「士郎、僕が説明してもいい?」

「ああ。説明任せる」

「任せて。えっと、一夏が勝てないのは……」

 

最近の一夏の勝敗は分かっているが詳細は箒達が知っている。聞いてみるか。

 

「一夏がこの頃負けが多いと聞いているが詳しく聞きたい」

「そんなの当然だ。私のアドバイスをちゃんと聞いていないからだ」

「そうなのよ。あんなに分かりやすく教えてやったのに」

「全くですわ。理論整然とした説明が何が不満なのかしら」

 

説明はしているか。単に一夏が物覚えが悪いのか、それともこいつらの説明が悪いかの二択しかない。

一夏は物覚えが悪い方ではないと俺は知っている。教えたその日に完全とは言わないものの全体的にはできる。

ということはこいつらが悪いのか?

 

「ちなみに訊くが、どう説明した?」

「こう、ずばーっとやってから、がっきん!どかんっ!と」

「感覚よ感覚」

「防御の時は右半身を斜め上前方へ五度傾けて、回避の時は後方へ二十度回転」

 

…………………………………………………………は?

説明、なんだよな。これだから一夏の負けが多いのか。いや、一夏自身にも問題あると思うが大まかな原因はこの3人か。

 

「今日は俺一人で一夏と訓練する。お前たちは今の説明を本当に他人できるのか織斑先生に会ったら言ってみろ」

「む。私達の説明が不服なのか?」

「それとも不満」

「分かりやすい説明ですのに」

「はぁ………」

 

自覚していないのはある意味怖い。

箒は子供のような説明、鈴はニュータイプでもない限り解らない説明、セシリアはコンピューターと話すような説明。

正直、これで解る人はほとんどいないだろう。

一夏とシャルルが何かするようで話し合っている。

 

「今から射撃練習か?」

「うん。僕がじゃないけど一夏がね」

「白式には雪片しかなかったはずだが。もしかしてシャルルのを使用承諾(アンロック)して貸すのか?」

「そう。知識だけみたいだから実際に撃ってみれば解ると思って」

「それには賛成だ。どれほど頭に知識を入れても、実際どうなのかは経験してみなければ解らないことが多いからな」

 

言葉で説明できない部分もある。だから、当人が経験しなければならない。

 

「か、構えはこうでいいのか?」

「えっと…脇を締めて。それと左腕はこっち。分かる?」

 

ギコチない一夏をシャルルがサポートして射撃体勢にする。シャルルは誰にでも分かりやすいように教えることができるのだろう。

 

「ねえ、なんかあの2人仲良過ぎるんじゃない?」

「「~~~~~~!!」」

 

男に嫉妬してどうする。お前達はお互いライバルだろう。出し抜かれないように注意すればいいじゃないか。

 

 

 

バンッ!

 

 

 

いつも聞き慣れている火薬が炸裂する音が鳴る。

その音に一夏は驚く。一般にはそんな音を聞くのはほぼないに等しいので驚くのは無理もない。反動はISが自動で相殺するので問題はないだろう。

その後何度か撃って一マガジンを使い切った。

 

「士郎は射撃できるの?」

「ん?できるぞ。それがどうかしたか?」

 

唐突にシャルルが質問してきた。

 

「映像で見たことあるけど、士郎はどのくらい上手いのかなって」

「映像?ああ、4月にしたセシリアとの試合か」

 

あの試合の後に知ったことなんだが、どうやら各国の政府やIS委員会が映像提出を求められたと藤ねえから言われた。なにせ男がISを動かせているのは例外、本来ありえないからそれは

そうだろ。

 

「それなりに上手いと思っている。今から見せよう」

 

無鉄を展開して、38式狙撃銃・遠雷を構える。

射撃訓練のホログラムが表示される。一つ一つが六角形になっている。ちなみに的の色は真ん中が青、その周りが緑、緑の周りが黄色、両端に2つづつあって赤である。

 

「あ、それって遠雷でしょ。僕も使った事あるけどいいよね」

「そうなのか。威力はいいがボルトアクションだから使う人は少ないんだよな。気にしなければいいのに」

「そうなんだよね。ほとんどセミオートかフルオートが多いからやりづらいから使う人がフランスでも少ないんだよ」

 

遠雷だけなんだよな。苦情というか注文というか。

他のはセミオートで何の問題はなかったが、遠雷だけボルトアクションなので使いづらいと言われているのでセミオートにしてくれと言われた。誰がするか。そもそも弾詰まり(ジャム)しないためにしているのでボルトアクションにしている。それをセミオートにしたら弾詰まり(ジャム)するのに。

説明はしたので使い人だけ使ってくれと言った。それでも売り上げが落ちないのは不思議なもんだ。

ちなみに38式狙撃銃系統は久宇企業を通して販売している。

 

「さて、やるか」

 

狙うは真ん中。それ以外は眼中にない。

 

 

 

バンッ!

 

 

 

真ん中に当たり、次の的が表示されて撃ち貫く。

 

 

 

バンッ!バンッ!バンッ!バンッ!

 

 

 

計5つの的の真ん中に全て当たり、得点は満点になった。

 

「すごいよ士郎!全部真ん中に当てるなんて!」

「すげー!よく当てられるな!」

「それぞれの銃の特性を掴んで、何度も反復練習すればできる筈だ」

 

そういえばシャルルの専用機はラファール・リヴァイヴか。学園にあるのとは違って基本装備(プリセット)がいくつか外れている。他にも装甲素材や各部位も変更されているの

だろう。

 

「シャルルのはラファール・リヴァイヴだったな。専用機として手を加えられているのだろ?」

「うん。一夏にも言ったけど基本装備(プリセット)がいくつか外れているから拡張領域が倍になっているんだ。だから今量子変換してある装備だけでも20くらいあるんだよ」

「それはすごい。まるで移動する武器庫のようだな」

 

簪に見せられたガンダムにも銃火器がほとんどのがあったな。名前は確か、ヘビーアームズだったか。

 

「大抵は銃を使うが弓を使うこともある。それに弓の方が精度は上、威力も使い方次第では上回っている」

「へー。見せてくれてもいいかな?」

「構わない。いつものことだ」

 

左手に使い慣れた洋弓を出す。投影は本当に便利だ。日常ではコップや皿などの小道具、戦闘では剣、刀、弓、矢など昔ながらの武器で使える。今のところ問題は起きていない。

 

「折角だから、決め手の一つを見せてやろう」

「え、いいの?後で不利にならない?」

「決め手はいくつもある。それに意識させておくだけでも牽制になる」

「ははは……」

 

さっきの模擬戦で分かったんだが、シャルルのラファール・リヴァイヴには恐らく高速化処理が施されているのでそれで連続射撃と同時に給弾ができるようだ。気を抜いたらあっという間にシールドエネルギーが減る。

ターゲットを出して適当な剣を出す。

 

「ふぅ………」

 

剣を矢に変えて弓を引く。剣は電気を帯びるように光る。

これは強化の一つのようなもの。弱点は溜めるのに時間がかかるということだけ。最大に溜めるとアリーナを壊してしまう可能性があるので中間ぐらいでいいか。

 

「はあ!」

 

程なくして中間ほど溜まった瞬間に剣を―――放つ!

 

 

 

ゴオオォォォォンンンッ!!

 

 

 

ターゲットは跡かともなく消えて、焦げた匂いが僅かにした。

 

「どうだ。弓も捨てたもんじゃないだろ!」

「う、うんそうだね。ははは、ははは…………」

 

なんで乾いた声なんだろうか?よく見ると一夏達や周りで練習していた人たちはポカーンとしていた。

 

「次はどうする。まだ一夏に射撃を教えるか?」

「うーん。そうだねそれじゃ―――」

「ねえ、ちょっとアレ……」

「ウソっ、ドイツの第三世代型だ」

「まだ本国でのトライアル段階だって聞いていたけど……」

 

急にアリーナ内がざわめく。注目の的に視線を移すとそこにいたのは……

 

「………………」

 

シャルルと一緒に来た転校生、ラウラ・ボーデヴィッヒであった。

瞳は冷たく、視線が鋭い。転校初日には一夏に平手打ちを仕掛けようとして俺が止めた。その後はクラスメイトには一切無関心。先生達は必要なことだけしか答えないが、織斑先生にはなにか色々と言ってくる。山田先生なんか「私嫌われたことしたのかな……」っと先日ぼやいていた。

 

「おい」

「……なんだよ」

 

ISの解放回線(オープン・チャネル)で一夏に声をかけてきた。

 

「貴様も専用機持ちだそうだな。ならば話が早い、私と戦え」

 

冗談言っていると信じたい。今、ここのアリーナは混んでいる。辛うじて模擬戦や射撃訓練をできるスペースしかない。

 

「イヤだ。理由がねえよ」

「貴様になくても私にはある」

「今でなくてもいいだろ」

 

何のことだろうか。それに一夏の顔が少し曇っている。

 

「貴様がいなければ教官が大会二連覇の偉業をなしえただろうことは容易に想像できる。だから、私は―――貴様の存在を認めない」

 

よく分からないが織斑先生も関係しているのか。しかし、大会二連覇か。だとすると第二回IS世界大会モンドグロッソの決勝か。ネットや記事では体調を崩して出場できないと欠場した書かれていたが、一夏とボーデヴィッヒの会話からはそれがない。となると本当は別の理由があるとなるな。

 

「もうすぐクラスリーグマッチなんだからそれでいいだろ。じゃあな」

「ふん。ならば―――戦わざるを得ないようにしてやる!」

 

左肩に装備している大型の実弾砲を放ちやがった!

 

 

 

ガギンッ!

 

 

 

「この密集空間でいきなり戦闘を始めるとは気でも狂ったか?」

「貴様……」

 

熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)を出して、実弾を弾いた。真名解放をしていないのに丈夫だな。さすが無敗の盾。それに7枚ではなく4枚にしている。最低4枚で最高7枚と変えることができると投影の練習に気付いので今回は4枚にした。

 

「まだ戦闘を望むと言うならここでお前のISを修復不可能(スクラップ)にするぞ」

「日本の第二世代型(アンティーク)ごときで出来るものか」

「生憎俺の第二世代型(アンティーク)は色々と訳ありでな。それに周りをよく見たらどうだ?」

「なに?―――!これは?!」

 

ボーデヴィッヒの周囲に50ほど剣に囲まれている。知っての通り、俺が投影で出したモノ。幸いなことにボーデヴィッヒの周囲には人がいなかったのでできた。

 

「今すぐこのアリーナから去ると言うなら手出しはしない。

それでも戦闘をするなら―――容赦はしない」

「くっ……!いいだろう、今日は引こう」

 

戦闘解除をしたので剣を消す。アリーナゲートへ去って行き、ようやく警戒を解除した。

 

「っ!」

 

一瞬、左腕に痛みが走った。受け止めたのが左腕だったから痛めたか?

 

「向こうもそれなり理由はあるようだ。一夏、心当たりはあるか?」

「……ある。ここじゃ人が多いし、寮の部屋でいいか?」

 

俺を含めてシャルル、箒、セシリア、鈴は首を縦に振り、答えた。

 

 

 

 

 




感想、誤字脱字がありましたら報告お願いします。
この時のラウラは堅物でしたね。常に警戒しっぱなし。
早く話が進むように書くしかないか。ブランクがやばい!
それでは次回もお楽しみに!
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