戦車道はチハたんと共に   作:エタノールの神様

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新キャラ、元整備士蹴上君が登場します。


第十五話 お気楽なやつと砲兵隊

朝木「フラッグのご登場だ!」

笹山「お前んとこ三発オートリローダーじゃねえのかよ砲撃遅れてるぞ!」

植田「機構のせいで遅れてるの!四式砲ならもっと速く装填できる!」

柴田「四式中戦車は知波単学園が不要になって競売にかけて売れ残ったのを買おうとしたら知波単学園が買い戻して買えなかったって校長先生がいってた!」

朝木「うっせえぞ!75mm機関砲の弾薬ベルトは黙って砲に弾ぶちこんでやがれ!」

植田「…装填手じゃないのか。僕の仕事は。」

井上「仕事は装填手だ。でもお前の存在は弾薬ベルトだ。」

遠藤「この機関砲連射速度おせえええええええ」

植田「なんで僕は片手で75mm砲弾を装填しながらもう片方の手で37mm砲弾を装填しなきゃダメなの?しかも砲塔バスケットほんとに邪魔、それぞれ装填するのにステップ踏まなきゃなんねえ。」

大川「…砲塔バスケットって画期的な発明じゃないの?」

植田「少なくとも俺には邪魔だあ!」

朝木「そういうことだ。遠藤、自分で装填しろ。」

遠藤「いーやーだートリガーハッピーしたいー!」

 

 

 

 

エリカ「なんで!?なんで車長見てるだけで喧嘩してるのがわかるほどいがみ合ってるのになんでわざと私のティーガー2の弱点を狙って少しはずせるの!?」

 

 

 

エリカは知らなかった。自分が朝木を膝枕したせいで水島高校戦車道部および戦車同好会がぶちギレまくっていることを。その流れに大川だけついていけていないことを。そしてその諸悪の根元が自分であると言うことを。

 

 

 

まほ「…」

エリカ「隊長なんでうつむいてるんですか!指示を、指示をお願いします!」

まほ「なんだろう一年生の時の私たちと瓜二つなのに練度が異常に高い…」

ま砲手「思い出させないでくださいよ…恥ずかしくて撃ってられないので」

エリカ「隊長!もう!砲塔も回らないし撃てる車両は少ないしこんな序盤で劣性だしでなんなのよもう!黒森峰はこんなに弱かったの!?」

 

そしてその尋常でないエリカの慌てようを見てまほは指揮官モードに戻る。

 

 

 

まほ「エリカ、砲塔を右に回すんだ。」

エリカ「了解、あっ回った」

まほ「…良かった。敵の車列の6両目を攻撃してくれ」

エリカ「了解しました。」ドゴン

 

ひゅん!

5号車長「うおっ至近弾っ!」

 

 

チハ5号車は車体への命中を回避すべく回避起動をとった。しかしそれは60km/hで巡航する車列から大きくはみ出るものであった。もとの最高速度が38km/hであるチハは空気抵抗をもろに受けて遅れてしまった。

 

 

4号車長「5号車がちぎれた!」

LEO車長「5号車は敵の錯乱に努めて!」

 

まほ「撃て!」

ま砲手「ファイエル!」ドゴン

 

 

ドカーン

 

 

ぱしゅ

 

 

『水島高校、九七式中戦車新砲塔、行動不能!』

 

LEO車長「5号車乗員!怪我はないか!」

5号通信手「車長が精神に大きな怪我をしているだけでほか全員無事です!」

LEO車長「ちなみに聞くがどうしてそうなった!」

5号通信手「加藤ファンクラブの会員バッジを紛失したそうで…」

LEO車長「なんで空戦道の宿敵武蔵野高校のエースの会員バッジを持ってるんだ!それに貴様は男だろう!」

 

 

ちなみに加藤ファンクラブに相対する水島高校空戦道部のエースのファンクラブは「坂井ファンクラブ」と「瑞雲教」である。「瑞雲教」が崇め奉る烈風乗りのエースパイロット瑞雲錬太郎は歴史上稀に見る超絶美男子である。ちなみに瑞雲家は空戦道のちょっと有名な流派「岩本流」を教える二つある派閥のうちのひとつ、「3号派」の本家である。

 

だが今そんなことはどうでもいい。戦車だ。

 

 

 

 

一方その頃…

 

海江田「なんで牽引じゃなくて推進で補助してるんだ?」

橘「後ろからこられたらお前らなにもできないだろう。」

海江田「できるぞ?」火炎瓶in hand

橘「それルールすれすれだから」

矢山「ほんとにのんきだな…こっちは持ち前の能力を失って索敵が大変だってのに」

木村「まあまあそう怒るな。魔改造塹壕ラジオで盗聴もできるようにしてやっただろ。」

矢山「こんなの被弾したら一発だしそもそも電波の発信方向しかわかんないじゃん。距離もわかるけどだいたいじゃん。」

香山「てか戦車自体が被弾したら一発だろ。」

矢山「…忘れてた」

香山「忘れんな」

矢山「てかオイ車もビスの飛び散り判定で被弾したら一発じゃん」

 

 

 

香山「てかなんでこんな崖走るん?滑落したら上がるのたいへんじゃで」

橘「滑落しても上がれるし敵から見つかりにくい。黒森峰もこんなところまで偵察を出すような真似はしないはずだ。それにこの道は目的地までの最短コースだ。もちろんオイ車を通さないのであればもっと別の道が使えたんだが…」

 

 

 

矢山「なあ橘」

橘「なんだ?」

矢山「黒森峰はこんなところまで偵察を出すようなバカじゃないっていってたよな。」

橘「そうだが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢山「黒森峰ってやっぱ馬鹿だわ」

 

 

 

13号車通信手「隊長、ベルゲパンターとオイ車を発見しました。」

 

 

矢山「よっしゃ俺ら見つかってない!」

 

 

海江田「応戦用意!砲塔六時方向!」

 

橘「やらなくていい!パンター同士だ!やってやr」

矢山「死亡フラグ乙」

 

 

海江田「てかベルゲパンターって戦車じゃなくて戦車回収車だから戦車じゃないんだよな」

 

 

香山「しかも相手は上から下までパンターだけどこっちは上はⅣ号H型下はパンター戦車回収車っていう。そして戦闘に入る前に推進棒切り離せるかな?」

 

同好会員1「推進棒切り離し成功!うわっ流れ弾!」

 

海江田「ここで足止めお願いしたら目的地まで護衛なくない?」

矢山「俺たちは戦力じゃないっていうのか!」

蹴上(けりあげ)「あーもー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蹴上「無線が通じたらなーーーーーー!」

 

 

 




さあ砲兵隊はどうなる!

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