ハンドアート・オンライン   作:麦畑

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始めましての方は始めまして。麦畑と申します。
少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

では、どうぞ


リンク・スタート

ソードアート・オンライン

 

それは天才科学者、茅場晶彦がプログラミングをし、大手ゲームメーカー「アーガス」が

発売したVRMMORPGである。

そのゲームシステムの特徴を上げるとすればそれはやはり「魔法」が無いこと。

その代わりに「ソードスキル」とゆう、言わば必殺技のようなものが導入されていた。

だが、このゲームが発売される前からとんでもない話題になっていた一番の理由はそこではない。

 

 

「世界初」のVRMMORPGである、とゆうことだ。

 

 

VRMMORPGとゆうのは、専用のゲーム機を使い、脳に直接信号を送り、まるでゲーム

の中にいるような感覚で遊ぶことができるMMORPGのことである。

 

まあ、そんなとんでもないゲームに、中学生二年にしてネトゲ廃人予備軍である俺、

「吉野 純一」が目をつけないはずが無かった。

発売される数ヶ月前、βテスターの応募が始まった。募集定員はたった千人。

当然俺も応募したのだが、当選倍率はまさかの100倍を超えていた。

俺は「さすがに無理だろうな」と思いながら当選者が発表される日を待っていた。

同じクラスの奴等(友人とは言ってない)もかなりの人数が応募していたようだったし、倍率の高さ

は身をもって感じていた。

そして当選者発表の日、俺は何かに祈りながら当選者一覧のページを食い入るように見る。

(さて・・・どうだ・・・?)

俺の番号は「38559」。食い入るように画面を見ながらスクロールしていく。そして、

 

----------------------------------

 

38101

 

38559

 

39002

 

----------------------------------

 

 

「あったぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」

こうして晴れて俺はβテスターとなった。

 

 

 

 

==========================

 

 

あれから数ヶ月がたち、SAOサービス開始の日になっていた。

「やっとか・・・・・・っ!」

そう呟くと俺の口の端は自然と吊り上っていた。

思い出せばこの数ヶ月間は色々あった。

 

βテスト期間はずっとSAOのことしか考えていなかった。

武器は何を使うか、今日はどこでレベリングをするか、スキル構成はどうするか。

何回かふざけて素手で戦ったこともあった。

その時周りから変な物を見るような目をされたのは良い思い出だ。

あと、SAOのやりすぎで学校の宿題を忘れた。反省はしている、後悔はしていない。

 

そんなことを思い出しながら、俺はナーブギア――VRゲームをやるために必要な家庭用ゲーム機だ。――の

バイザー(?)に写されている時計の時刻を見る。

 

12:55

 

あと5分。いつもならすぐに過ぎてしまう時間。

が、今の俺には途方も無いほどに長く感じられた。

そして、もう一度時間を見る。

 

1:00

 

時間を確認し、嬉しさや懐かしさなどを感じながら俺はあの城に行くための魔法の言葉を口にする。

 

 

 

「リンク・スタート!!」

 

 

 

こうして俺のSAOでの戦いが始まった

 

 

================

 

 

 

徐々に現実の感覚が消えていく。

さっきまであったベッドの感覚は、もう消えた。

そして完全に現実の感覚は消え、変わりに擬似的な感覚が身を包む。

いきなりキーボードとディスプレイのようなものが目の前に現れる。

俺はディスプレイに書かれている必要事項をキーボードで打ち込んでいく。

すべて書き終えた瞬間、目の前に「 Welcome to Sword Art Online !」と表示され、懐かしさ感じ―――

「・・・?」

ることは無く、俺は違和感を抱いていた。

(ベータの時は音もあった気がするんだが・・・仕様変更か?)

が、そんな疑問にシステムが気づくわけが無く、次々進んでいく。

名前、性別、初期スキル、ステータスタイプ、容姿。

設定を次々と入力していく。

 

=================

 

名前:shin

 

性別:男

 

初期スキル:片手剣

 

ステータスタイプ:アタッカータイプ

 

=================

 

 

とまあこんな感じだった。

設定が終わったので確認ボタンを押す。

すると、

 

===========

 

この設定でいいですか?

 

 はい  /  いいえ

 

===========

 

ということが書かれたウインドウが出てきた。

当然「はい」を押す。

するとウインドウ「ポフンッ」と音をたて消え――なかった。

「・・・・あれ?」

もう一度押す

反応無し

また押す

反応無し

「どうしたんだ・・・?」

そう呟いた直後ウインドウが所々、不規則に消えていく。

「なんなんだよ・・・」

そう呟き不安に駆られる。

そう思った直後だった。

周りの壁(?)がさっきのウインドウのように消え始めた。

「はあ・・・・!?」

どんどん壁は消えていき、全てが消えた後に俺がいたのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アインクラッド第1層の上空だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・へ?」

眼前に広がるのは、

美しい町並み

空色の第一層の天井

真下には現実ではそうそうお目にかかれない程にきれいな山や森

一瞬そんな風景に目を奪われるが、すぐそんな余裕は無くなった。

何故かと言うと、当然のように俺が落下し始めたからだ

 

 

「嘘おおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?!?」

 

 

そのまま俺は下にある森に向かって一直線に落下していった。

 

 

 

 

 

 

============================

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、死ぬかと思った・・・」

 

なんとか着地し、そう呟いていた。まあ、ゲームだから死ぬわけないが。

空に放り出された後、俺は一番真下近くにある木に目をつけた。

俺はその木に向かって落ちていき、その木の枝を掴んだ。

当然その枝はストッパーの様な役目をし――このゲームの木は全て破壊不可能

オブジェクトのため折れない――落下する速度は一気に落ちる。

その後は普通に枝から手を放し、着地した。

 

「にしても・・・ここどこだ?」

 

見渡す限り、木、木、木。

目印になるようなものは何も無くすぐに迷子になりそうな場所だった。

俺はここがどこだか調べるためメインメニューを呼び出し、階層マップ――自分の今いる層の簡単な

マップ。自分の今いる場所と、各町やダンジョンのおおまかな位置が見れる――を開こうとする。

が、その前にとある場所に目が行く。装備一覧だ。正常なら今この段階だと、

スモールソード、チェストプレートの二つが装備されているはずなのに、

 

============

 

装備一覧

 

武器:無し

 

胴:無し

 

腕:無し

 

脚:無し

 

靴:普通の靴

 

服:普通のインナー

 

ズボン:普通のズボン

 

 

============

 

という感じだった。

「はあ?」

まあ当然の反応だろう。

スキルの所も見てみる。正常なら片手剣スキルがあるはず。

 

が、習得しているスキルは一つも無かった。

 

「どういうことだ・・・?」

まあ考えても仕方ない。自分で習得すればいいだけの話だ。

そう考え、スキルロット編集のウインドウを開き、未修得の欄をおす。

攻撃系スキル、補助系スキル、生産スキルの三つが出る。

俺はその中から攻撃系スキルを押した。

 

が何も反応は無かった。

 

「な・・・・・っ!」

もう一回押す、が反応は無い。次は試しに補助系スキルを押してみる。

すると、「索敵」や「隠蔽」などのいま習得できる補助系スキルの一覧が出る。

一覧を閉じ、また未修得の欄を押す。

攻撃系スキル、補助系スキル、生産スキルの三つが先ほどと同じように出る。

「あ・・・・・・っ!」

そこで攻撃系スキルが他の二つのような青色では無く、灰色になっていることに気づく。

 

それは、今俺に習得できる攻撃系スキルが無いことを示す。

 

「まじかよ・・・・・・」

とりあえずスキルは後回しにし、次は武器を確かめる。

所持武器の欄をタップ。所持武器の一覧が出る。

しっかりとその中には、初期装備「スモールブレード」があった。

「よかった・・・・・・」

そしてそれをタップし装備の欄を押す。すると、

 

 

===============

 

現在この武器は装備できません。

 

===============

 

 

 

というウインドウが出てきた。

 

 

「・・・・・・・・・・」

俺は、全てのウインドウを閉じ、空を見上げる。

が、空は無く、代わりに第1層の天井が広がっている。

その天井は俺の今の心とはまったくの正反対の色、つまり気持ち良いほどの青色だった。

「ふぅ・・・・・・・・」

俺は一気に空気を吸い込む。そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

「武器もスキルもつかえねーって、どういうことだ、ゴラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

そう、叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

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