ミミック派遣会社 ~ダンジョンからのご依頼、承ります!~   作:月ノ輪

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顧客リスト№61 『キキーモラのおもてなしホテルダンジョン』
魔物側 社長秘書アストの日誌


 

 

さて! では久々に通常業務の日………………久々…?

 

 

 

いや、いつも通りの日程なのだけど…。何故か不意に口に出てしまった。なんというか、やけに長く間が空いたような……。

 

 

 

言うなれば、最近本編ではなく閑話がずっと続いていたかのような……あれー…?

 

 

 

 

――ま、気のせいであろう。 気にしないで、本日もお仕事お仕事!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで本日訪れたのは、こちら。『おもてなしホテルダンジョン』。一応ダンジョンではあるのだが、危険性はなく、人間も魔物も自由に出入り可能。

 

 

というか、名前の通りホテルである。フロントに入り、チェックイン。鍵を渡された部屋でくつろぎ疲れを取って、翌日チェックアウトをするあの宿泊施設。

 

 

なおここは立地が良く、多数の冒険者や商人達、時には貴族王族もよく利用する。また、各所の設備類も立派。食事処や大浴場、遊戯施設等も完備。かなり人気なお宿なのだ。

 

 

ご安心あれ、部屋数は充分にある。ダンジョンとしての特性を活かし、安価な部屋から凄く値の張る部屋まで、あらゆるルームタイプを増設できるのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなおもてなし完璧なホテルの主にして従業員を務めるは、魔物。どんな種族かというと……。

 

 

「当ホテルにようこそお越しくださいました~ミミン様、アスト様。 全従業員を代表し、(わたくし)『プリイーム』がお礼申し上げます~!」

 

 

中々のおっとりさを醸し出しつつも、フロントで私達を丁寧な所作で出迎えてくれた彼女がそう。シックながらもラグジュアリなコンシェルジュ制服を着こんだ、人間サイズな妖精の方。

 

 

 

種族名を『キキーモラ』。 特徴的なのは頭の二本角と、足が鶏のような形状という点であろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

キキーモラという妖精は、所謂『家憑き魔物』の一種として知られている。どこかの邸宅に入り込み、家人の手伝いやお世話をすることを楽しみとするのだ。

 

 

端的に言ってしまえば、メイドのような存在である。全体的におっとりで優しい性格の持ち主でもあるのだが……怠け者とかには厳しい一面もあるらしい。

 

 

まあ派遣予定のミミック達にはそういうサボリ魔はいないので安心。そして…もしそんな子がいたら、キキーモラ達よりも厳しく恐ろしい社長の『教育』が飛ぶので更に安心(?)

 

 

 

 

 

――では本題。何故そんな家憑き魔物である彼女達がこんなホテルを構え、そして私達に依頼をして来たのか。 前者はともかく、後者を伺うために早速ロビーの机を借りて早速お話をと思ったのだが……。

 

 

「ささ、お二方共どうぞこちらへ~。 当ホテル自慢のスーパースイートをご用意してあります~。 料金は私共持ちですので、どうか御遠慮なく~!」

 

 

 

……プリイームさん、まさかのお部屋案内!? しかも最上級の部屋へ…!?  ()()()()……!!

 

 

 

 

 

 

 

いや、実を言うと…。届いた依頼の文書には、『訪問の時間指定は午後から、そして次の日にかけて大きな予定が無い日取りが望ましい』というような旨が書かれていたのだ。

 

 

もしやと思い、日程の確認がてら探りの手紙を送ると…なんと、宿泊のご招待が届いたのである。

 

 

そんな嬉しいサプライズ、乗らない訳が無い。ということで社長共々内心ワクワクしながらやって来たのだが……まさか、最上級の部屋なんて…! 良いのかな……?

 

 

 

 

「宜しいのですか?プリイームさん。 一泊を用意してくださっただけでも嬉しいのですけど、その上更にスーパースイートなんて……!」

 

 

社長も喜びつつ、プリイームさんの顔を窺う。すると彼女は、満面の笑みで頷いた。

 

 

「はい!勿論でございます~! 私共から心ばかりのおもてなしと受け取って頂ければ~! 当ホテルを隅々まで吟味して頂くための拠点としてお使いくださいませ~」

 

 

そう頭を下げるプリイームさん。しかし直後、声を少し潜めて……。

 

 

 

「……それに、夜半まで留まって頂けた方が、依頼の理由もわかりやすいかと~……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉に首を捻りつつも、とりあえずお言葉に甘えてスイートルームへ。どうやらホテル最上階にあるらしい。

 

 

そこへ繋がるエレベーター(魔導昇降機)に乗りつつ、プリイームさんはこのホテルの成り立ちについて、色々と説明をしてくれた。

 

 

「私共キキーモラは、何処かの家に憑き、お住まいの方々のお世話お手伝いをすることを至福とする妖精でございます~。 しかし、良い家を見つけるのは難しく、そう沢山住み憑くこともできません~」

 

 

小さな家では精々が1人2人、大きな家では既に使用人が役目を果たしている場合が多いのでして~。そう付け加え、彼女は名案を明かすように続けた。

 

 

「そこで私共は逆転の発想にたどり着きました~。『良い家が無いのなら、自分で良い家を作って人を呼び込めばいいじゃない!』と言った感じでございましょうか~。 そこで設営させて頂きましたのが、このホテルダンジョンにございます~!」

 

 

日ごと入れ替わるお客様…もとい、お世話相手というのは、私共にとってまさに刺激的。飽くことなくホテル業を営ませて頂いております~! そうプリイームさんが喜びを露わにした丁度その時、チンッと目的階に到着した。

 

 

 

 

 

 

「到着いたしました~。お部屋はこちらになります~」

 

 

私達をそのままお部屋に案内してくれるプリイームさん。流石スーパースイートのある階。壁も廊下も各所の花瓶等も、豪奢の一言。……あれ?

 

 

「プリイームさん、あの肖像画って……先代魔王様ですよね?」

 

 

ふと目に着いたのは、目を引く位置に飾られていた肖像画。今は王位を退いた先代魔王様である。何故ここに?

 

 

「あぁ!それはですね~! 当ホテルの成り立ちに関わりがあるのでございます~。 最も、恩義を感じた私共が勝手に飾らさせて頂いているだけなのですが~」

 

 

私の問いに、そう笑顔で答えるプリイームさん。理由を聞くと……。

 

 

「当ホテルが開業できたのは、先代魔王様による『ダンジョン繁栄策』があってのことなのでございます~!」

 

 

 

 

 

ここでもまた出てきた、『ダンジョン繁栄策』。先代魔王様の政策の一つで、私の祖父が考案したという……実は社長も関わっていたというアレである。この間、私の家でサラッと明かされた通り。

 

 

「ダンジョンという枠組みを利用することによって多くの支援を受けることができましたし、道や部屋の組み替えや増設等、ダンジョンならではの便利機能は私共にとって大助かりでございました~!」

 

 

プリイームさんは今にも小躍りしだしそうなほど。……ここで社長がその政策の起点となったことや、私がアスタロト一族の関係者だと明かしたらどうなることやら……。

 

 

 

「あ、横には当代魔王様の写真もあるんですね!」

 

 

下手なことを口走らないようにするためか、社長、少し話を逸らした。指した先は、その先代魔王様肖像画の横。

 

 

そこには当代魔王様の写真が。ただしシャイな御性格故、姿は御顔を完全に隠す厳つい兜と全身を覆う巨大マント。そして本来の少女な体つきではない巨躯の御姿に化けている。相変わらず徹底していらっしゃる……って!?

 

 

「これ、写真…!?」

 

 

びっくり…! 先代様の肖像画と並ぶように大きく引き伸ばされているけど、絵ではなく写真である…! しかも背景は恐らく、このホテルの……。

 

 

「はい!その通りにございますミミン様! 以前、魔王様がご遠征の際、当ホテルをご宿泊先として選んでくださったのです~! その時に無理を頼みまして、この一枚を…!」

 

 

「……この格好だと、普通に写真撮らせてくれるのよねぇ…」

 

 

興奮しつつ語ってくれるプリイームさんに対し、私にしか聞こえない小声でクスクス笑う社長。

 

 

と、裏事情を知らないプリイームさんは、そこでアピールポイントとばかりに微笑み……。

 

 

 

「実を申しますと……お二方に本日提供させていただくスーパースイート。魔王様がお泊りになったお部屋なのでございますよ~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ささ、こちらのお部屋にございます~! どうかご堪能下さいませ~!」

 

 

まるで豪邸の扉かのような重厚なる両開きのドアが、プリイームさんによって開かれる。私達がそこへ足を踏み入れると……。

 

 

「「わぁ~~~~~っ!!!」」

 

 

豪邸のような、ではない。まさに豪邸……! 邪魔っけな柱や壁が全くない開け放たれたかのような広々ラウンジには、最高級のソファやテーブル、調度品の数々。

 

 

当然スイートらしく部屋が幾つも続いており、そのどれもがハイグレードながらも装いが違う。複数あるベッドルームやジャグジーバスを始めとし、三ツ星シェフやバーテンダーが立つであろうキッチンやバーカウンターも完備。

 

 

他にもジムやフィットネスルームやサロン、展望デッキやそこから繋がるプライベートプールも勿論。窓は全てが大窓で、曇りひとつなく磨き抜かれている。

 

 

また、照明も様々。天井には巨大シャンデリアがあったり、埋め込み照明で天井画を浮かび上がらせるような仕組みになっていたり。間接照明も、触れたら壊れそうな装飾で構成されている。

 

 

そして各所に飾ってある美術品や常備されている楽器類なんて、一級品を通り越した超級品と言うべき代物。どれもこれもが、美術館や博物館、それこそ貴族王族の館に置かれているようなものばかり。

 

 

 

ただ、そんな中でひときわ目を引くのが……。

 

 

 

 

 

「プリイームさん、この絨毯…いえ、カーテンやシーツ、タオルといったリネン類も全部…。もしかして……?」

 

 

各所に設置されている所謂『織物』に目をやりつつ、プリイームさんへひとつ問う。すると彼女は心底驚いたというような顔に。

 

 

「なんという素晴らしき眼識でございましょうか…~!! はい、実はそれら、私共が丹精込めて織りました一品なのでございます~!」

 

 

やはり…!! 少し妙だと思って魔眼で確認してみたら…! 最上級品の、『キキーモラの織物』!!

 

 

「実は私共キキーモラは、織物が得意な種族でもございまして~。家人の手伝いとして織物を選ぶこともしばしば~。 更に言えばキキーモラの『キキー』とは、織物を作る際の音からとられたのでございます~」

 

 

プリイームさんの解説通り、キキーモラはそういう能力持ちなのだ。ただ家人のために作る場合が多いので市場に出回ることはあまりないし、その中でもこれほどの質はそうはない。 彼女達の腕の良さが垣間見える…!

 

 

 

 

 

 

 

「如何でしょうか~? お気に召しましたのならば幸いにございますが~…!」

 

 

そう私達の顔を窺ってくるプリイームさん。その表情は自信に満ち溢れている。

 

 

でも、うん! 文句なんてなし! 魔王様がご宿泊なされるのも頷ける豪華さと洗練具合!

 

 

一泊いくらか聞くのが怖いぐらい、どんな貴人が泊まっても問題ない部屋。ここはまるで……!

 

 

 

「流石、スーパースイートですね! なんというか…我が家に帰ってきた気分で安心できます! 客間みたいで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へ……? え……? あ、あのぉ~…。それは……えーと……なんというか…アスト様の御実家が、この広さということで……しょうか……?」

 

 

「あぁいえ、そうじゃなくて。確かにここペントハウス並みですから、一般住宅以上の広さはありますが………………あっ」

 

 

おずおずと仔細を聞いてきたプリイームさんへ答えようとして、そこで初めて口走ってしまったことに気づいた……。 が、社長は気にせず私の言葉に乗ってきた。

 

 

「そうなのよね~…。 本当、皆さんには悪いのだけど…ついこの間アストの家にお邪魔したから感覚麻痺しちゃって、このスーパースイートの凄さがちょっと霞んじゃったかも…」

 

 

そう申し訳なさそうな顔を浮かべる社長。私も社長も、先日のアスタロト家(実家)探索の余韻がどこかに残っているっぽい…。

 

 

 

一方で、プリイームさんは困惑を露わに。恐らく私達がもっと狂喜乱舞してくれると思っていたのだろうが…。予想と違うどころか、奇妙すぎる反応を返されたのだから当然かも。

 

 

「えーと…どうしましょうか社長…」

 

 

さっきの魔王様の話もあるため、どうすればいいか迷って社長を頼る。すると社長、私の腕から飛び降り、ソファにボフフンと着地しながらのほほんと。

 

 

「んー。明かしちゃっていいんじゃない? 別にひた隠しにしてる訳じゃないんだし」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま…まさか当代魔王様の御友人殿と、アスタロト一族の御令嬢様であらせられましたとはぁ……!! そ、そうとは露知らず~…!! 数多くの無礼、お許しくださいませ~…!!!」

 

 

平に平にと言わんばかりに深く頭を下げてしまうプリイームさん…。まあこうなるよね…。 なお、これでも止めたほう。彼女、土下座通り越して五体投地しかけたのだから。

 

 

 

とりあえず謝ることも終わりにしてもらい、普通の社長とその秘書として扱ってくれるようにお願い。しかしプリイームさん、執事役として他キキーモラ達を手配しようとしだしたため、慌てて阻止。

 

 

元々用意する気だったのかもしれないが、どちらにせよ断るつもりだった。だって今日は宿泊に来たのではなく、ミミック派遣のための事前調査なのだ。

 

 

全部このスイートルームで完結できるようにされてしまったら、ダンジョン(ホテル)内部を調べられない。もはやただ泊りに来ただけという、見事なまでの本末転倒な事となってしまうのだもの。

 

 

 

 

 

しかし……私の失言によって正体がバレたと言う事は、それまでは私達の裏事情(?)を知らなかったと言う事。 なら、もてなしとして用意する部屋はそこそこのでも良かったであろう。

 

 

私達としても、てっきり通常グレードのお部屋に案内されるとばかり思っていた。それで充分嬉しかったし、心弾ませながらやってきたのだから。

 

 

 

だというのに、こんな魔王様すら満足する最高グレードの部屋を用意されたとなると……キキーモラ達の性格を抜きにしても、ここが抱える『問題』はかなり死活的と考えて良い。

 

 

少なくとも、彼女達では解決できないのかもしれない。恐らくプリイームさんの言う通り、『夜半になればわかる』のだろうが…少し身構えておくべきか……――

 

 

 

 

 

 

 

 

―――へ? 話は変わるけど……私の金銭感覚が貴族なのにおかしいって…? 貴族らしくないというか…よく言えば普通、悪く言えば一般人っぽいと…?

 

 

前々から貴族ならば簡単に購入できる値段のものに驚いたり、今も実家の客間並みと言う割にはスーパースイートをやけに褒め称えたし……。

 

 

とても大公爵の娘とは思えないって……。えぇぇ…この間、私の家(アスタロト家)を紹介したのに……?

 

 

 

うーん……。つまり、散財と放蕩が貴族の常だと思われているということなのだろうか…。確かに、中にはそういう人たちもいるかもしれない。

 

 

でもそういうのって大体、成金の人というか…この間市場でネヴィリーを手籠めにしようとしたああいう人だと思うのだけど……。 私と社長とラティッカさんに軽々やられ、手下を我が社のミミック達に食べられた(未遂)結果、悲鳴を上げて逃げ出したあの人に。

 

 

 

ともかく。少なくとも私は…私の一族はそんな下卑た貴族ではない。更に言えば、私の金銭感覚が一般人に近い理由も一応説明できる。

 

 

社長秘書として経理も行っているのもあるのだろうけど…。最たる理由はそれではない。アスタロト一族が『大主計』…即ち、『魔王様の金庫番』を務めているからである。

 

 

 

 

お金の扱いを取り仕切る以上、僅か1G(ゴールド)の価値すらをも理解していなければならない。 どれだけのお金があればどれだけの品が買え、どれだけの仕事を依頼できるか。その全てを把握しておくのがアスタロト家の責。

 

 

故に、金銭感覚はその状況に応じた『普通』に合わせるのだ。魔王様のお立場に合わせたり、貴族の立場に合わせたり、現場の立場に合わせたり。

 

 

そして必要とあれば、そこにピタリと見合った金額を動かす。それが出来なければ大主計は…そして会社の経理は務まらない!

 

 

 

今までの私を是非思い返して欲しい。大金に驚いたこととかは幾らでもあるが……必要以上に浪費したり、逆に貧乏性だった試しはないはず!

 

 

時に大貴族らしく、時に社長秘書らしく、時に楽しみ歩く女の子らしく! 私は状況に合わせ、金銭感覚を切り変えているのである!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――っと。今回の依頼に全く関係のない話をしてしまった。閑話休題……。

 

 

……閑話……うっ…頭が……。  話を……本編に……戻してと……。

 

 

 

 

 

「でも、本当にこんな凄いお部屋、泊まらせて貰っちゃって良いんですか?」

 

 

キキーモラ達自慢のカバー付きなクッションを抱っこしつつ、ソファの背からひょっこり顔を出してプリイームさんに問う社長。

 

 

すると彼女は(魔王様の御友人だとかの話を口にしかけ、慌てて呑み込んだ後に)笑顔で頷いた。

 

 

「えぇ、勿論ですとも~! 実を言いますと、こちらにご案内いたしましたのは、この場をご確認して頂くためでもございまして~」

 

 

「「確認を?」」

 

 

社長と私、揃って聞き返してしまう。ということは、件の問題はここで起きているということ…!? 

 

 

そう邪推する私を収めるように、プリイームさんはすぐその理由を明らかにしてくれた。

 

 

 

「はい~! こちらのお部屋を、派遣して頂くミミック様方の宿泊所として提供する予定なのでございます~!」

 

 

 

 

 

 

「「このスーパースイートを!?」」

 

 

同時に驚きの声をあげてしまう社長と私。そんな待遇、今まで無かった…! まあ、ダンジョンにこんな部屋がある方が珍しいのだけど。

 

 

それはともかく、ダンジョン主であるキキーモラ達よりも…というか、諸王の別荘と言っても過言ではないここをミミックへ貸し出すなんて……本当に、事態は深刻なのかも……。

 

 

「……ミミック達でこの部屋を埋めちゃって宜しいのですか?」

 

 

とりあえず探りを入れる社長。するとプリイームさんは痛くも痒くもないという風に。

 

 

「ご心配には及びません~! ここはダンジョン、拡張すればいいだけのことなのですよ~! 手間ではありますが、それもまた楽しく~…!!」

 

 

寧ろ、常駐のお世話相手が増えて嬉しさUP。そう言わんばかりの彼女は、今度こそ胸を張った自信たっぷりの顔に。

 

 

「如何でしょうか~! お気に召してくださいますと幸いなのですが~!」

 

 

先程はまさかの事態(正体)で恰好つかなかったが、これならば! そんな意気を発してくるプリイームさんには悪いのだけど……。

 

 

「「……。」」

 

 

社長と私は目を合わせ、苦笑い。そして……その提案の()退()のために、社長が口を開いた。

 

 

 

「あー…。プリイームさん、大変申し訳ないのですが…。 ミミック達のお部屋は、もっと狭いところの方が良いんです…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へ……? え……? あ、あのぉ~…。  ご、ご遠慮なさらなくとも……??」

 

 

またまた予想外の返答に、先程以上に混乱してしまった様子のプリイームさん。社長はジャンピングで私の腕の中に戻り、彼女へぺこりと頭を下げた。

 

 

「ごめんなさい、せっかくの申し出をお断りしてしまって…。 ですが、これは遠慮とかではなく、単純に『ミミック』としての性質なんです」

 

 

「性質…でございますか…?」

 

 

「はい。私達ミミックは、この宝箱のような狭所を本能的に好む魔物。逆に、広すぎる空間はそんなに好きじゃないんですよ。 一日だけ宿泊客として楽しむことは勿論できるのですが、そこに居を構えるとなると……」

 

 

自身が入っている宝箱を軽く叩いて示すようにした社長は、そのまま『うーんと…』と辺りを見回す。そして良い例を思いついたと言うように続けた。

 

 

「仮にこのスイートルームを派遣した子全員で使うとしても…きっと皆落ち着かず、ほぼ無意味になっちゃうかと。 ベッドやソファの下とかに集まっちゃったり、自分の箱に収まったままインテリアのようにちょこんと壁端に居たりとかで!」

 

 

ま、ここに泊まる方の護衛としてなら役立つとは思いますが! そう笑う社長に、プリイームさんはおずおずと申し出た。

 

 

 

「……ということは…もっと狭いお部屋の方が宜しいのでしょうか…?」

 

 

「はい! 派遣する子の性格にも寄りますが…十中八九、狭いお部屋を希望するかと! 因みに残りは、部屋を欲しがらず現場にある『箱』で過ごすのを好むパターンです!」

 

 

ボイラー室の横とか、多少騒がしい方が好みの子もいますし! そう説明する社長に、私も頷いて補強を。本当にその通りなのである。

 

 

我が社にも部屋持ちのミミックはいるが……しっかりしたお部屋を持つ子は一部。社長を始め、会社に残ることを決めた教官職のようなミミック達がその『一部』に該当し、後は部屋を持っていても、複数人での共同部屋の場合がほとんど。

 

 

だってミミックなのだもの。通常は箱一つだけが生活圏内な存在。なんなら、廊下で宝箱に収まってぐっすりな子多数。

 

 

なお下位ミミックは特に顕著であり…広間風の部屋にすし詰め状態。もはや宝箱保管庫。因みに、上位ミミックも結構な頻度でそこに紛れ込んでいる。

 

 

勿論、それらは私達(上司)の命令ではない自発行動。寧ろ私としては狭苦しそうだから心配なのだけど…ミミック達はそれが心地よいらしいのだ。

 

 

そんな魔物が、このスーパースイートを気に入るかと言うと……まあ、拒否反応は示さないだろうけどあんまり喜ばないのは確かである。

 

 

 

 

「……そう…で……ございますかぁ~……」

 

 

サプライズが完全不発に終わり、がっくしなプリイームさん。しかし彼女はめげなかった。すぐさま顔を上げ、笑顔を。

 

 

「ままとりあえず! ここまでご足労頂いたのですから、まずはごゆっくりお身体をお癒しくださいませ~! どうか当ホテルをご堪能を~!」

 

 

半分自棄気味な感じで、プリイームさんはぐいぐい来る。落ち着いたら色々とお話を伺いたかったのだけど……。

 

 

「はーい! たっぷり堪能させていただきまーす!」

 

 

社長がそう返事してしまった。なら仕方ない。どうせ今日はここにお泊りなので、お楽しみしていくとしよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う~ん…! ご堪能……!」

 

「しちゃいましたね……!」

 

 

キングサイズベッドに揃ってボスンと倒れこみながら、社長と私は至福の笑みを…! ホテル宿泊、満喫…!

 

 

流石、おもてなしホテル。どこもかしこも綺麗で瀟洒。キキーモラ達の対応も素晴らしい。まるで実家の使用人達みたいだもの。 夜になるまでしっかり楽しんでしまった…!

 

 

少々勿体ない気もするが…私達はこのスーパースイートの設備をほぼ利用していない。さっきも言ったように、この部屋に居ては今日来た意味がないから。

 

 

しかし問題なかった。ここと同じような施設…ジムやスパ、エステ等の大型版且つ皆が利用できるものがホテルの各所にあったのだ。他にも、幾つかの店舗と提携したショッピング&レストランエリアも。だから、探索ついでに散策を…!

 

 

そうそう! ショッピングエリアの一角で、キキーモラ製リネン類がさらっと売られていたのである! 高かったけど、思わず買ってしまった!

 

 

 

――コホン。そして食事はバイキングビュッフェを、お風呂は大浴場を利用させてもらった。なおそこでも色々な『おもてなし』を確認することができた。

 

 

例えばビュッフェでは、小さい魔物用や大きい魔物用の机や食器類は当然として、それぞれに合わせた高さや特殊機構を組み込んだ料理棚が並べられていた。

 

 

だから社長はわざわざ飛び跳ねずに料理を取れたのだ。大浴場の方も同じく気が配られており、お風呂の深さが違ったり!

 

 

 

更に言えば、先述通りここは人魔双方に人気のホテル。そこで変ないがみ合いが起きないように、基本的に人間と魔物のエリアは分けてあるのだ。

 

 

だが、互いが交流できるようなラウンジやカフェ、バー等も要所要所に。当然の如くそこにも、それぞれの種族に合わせた配慮が。

 

 

 

まさに見事な『お・も・て・な・し』。人気の秘訣もわかってしまうというもの……!!

 

 

 

 

……勿論、遊びほうけていたわけじゃないですよ?

 

 

 

 

 

 

ほとんどの時間、私達はダンジョン内の確認に勤しんでいた。プリイームさんに各所を案内してもらい、自分達で調査もした。

 

 

本来宿泊客が入れない裏方部分も隈なく検めさせてもらい、ミミック達の部屋にできそうな場所も既に確認済み。 その結果……―――

 

 

「文句なしに派遣決定ね!」

 

「ですね。普段以上に派遣枠の争奪戦になるかもしれません…!」

 

 

全くの懸念事項なし。ダンジョン調査はこれにて終了で良いだろう。となると……。

 

 

「後は、派遣依頼理由、ですね……」

 

「よねぇ。薄々察しはつきだしたけど、まだプリイームさんの口からは聞いてないものね~」

 

 

 

 

 

そうなのである。未だ依頼理由が不明のまま。ただ社長の言う通り、ある程度の推測はついた。予想通りであれば存外簡単な悩みであり、且つキキーモラ達には死活問題な『面倒事』なのだが…。

 

 

「プリイームさん曰く、そろそろ()()()()()()()()()()頃ってやつね。待ちましょうか!」

 

 

時計を見て、ごろんごろんしだす社長。探索中にプリイームさんから挙げられた、『問題』が起こりやすい時間…つまり夜半が迫っているのである。

 

 

つまりは、ここからが本番。私も社長も飲酒を控え、こうして待機しているという訳である。……おや?

 

 

 

「夜分遅くに大変失礼いたします、ミミン様、アスト様~!! やはり今夜も発生してしまいました~…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

焦った様子で扉を開き現れたのはプリイームさん。通常業務再開の時間である。社長を抱っこし、彼女の案内に従って目的の場所へと。

 

 

どうやら、今回は人間側の宿泊エリアで件の問題が起きたらしい。エレベーターに乗り、一度フロントまで降りてと……あれ?

 

 

「プリイームさん、あちらでも何か騒動が起きているみたいなのですが…?」

 

 

みると、フロントにかなりの数のキキーモラ達が集い、裏方へひっきりなしに出入りしたり、慌てた様子で何かを探しているような異常な様子が。

 

 

「はい…そうなのです~…! ただあちらは他の者総出で動いておりますし、恐らく、今からお連れする部屋の方が犯人だと思われますので~…。まずはあちらへ~!!」

 

 

だがプリイームさんはそれを横目にそう説明しただけで、早歩きで私達を目的の場所へ(いざな)うのであった。 ……犯人?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こちらの棟になります~!!」

 

 

駆けるプリイームさんについていくと、到着したのは手頃な宿泊料金で提供されている部屋が並ぶエリア。とは言っても廊下だけでわかる通り、お値段以上の中々立派な造りではあるが。

 

 

「あ。予想大正解みたい」

 

 

ふと、社長がそう呟く。それを聞いて私も耳を傾けてみると……。

 

 

「……ですね。見事に聞こえてきます。乱痴気騒ぎの声が……」

 

 

 

 

 

 

進むにつれ少しずつ音量が上がってくるは、誰かの騒ぎ声。複数人で馬鹿笑いし、大音量で音楽や番組を流している様子が窺える。

 

 

もはや鼓膜が破れそうなレベルに達したところで、現場に到着。周囲の部屋からは宿泊客が顔を出し、耳を塞ぎ迷惑そうな顔を浮かべている。

 

 

彼らが睨むは、その音の発生源となっている一室。その部屋の前には、数人のキキーモラが。

 

 

「お客様~…! 既に夜が深まっております~…。 他のお客様のご迷惑となりますため、何卒音をお控えください~……」

 

 

その1人が扉越しに、中の客へ嘆願。しかし音は鳴りやまない。それどころか……。

 

 

「あ゛あ゛っ!? うるせえキキーモラが! 俺達は客だぞ!! それにテメエらだって『キーキー音を出して騒がしい』って理由でそんな名前つけられてる同族だろうが!」

 

 

そんな怒鳴り声と、それを褒め称えるかのような爆笑が返ってきた。あまりの酷さに私が顔を顰めていたら、プリイームさんが弁明を。

 

 

「むうぅ~…。 確かにそのような話が流布してございますが……事実は違います~! 私共が何も反論しないのをいいことに、このような方々が『騒いでいたのはキキーモラ達だ!』と罪をなすりつけてきたのです~!!!」

 

 

憤慨するプリイームさん。他のキキーモラ達も同じく頬を膨らませる。おっとりした性格故の被害なのだろう。 と、彼女は更にボソリ。

 

 

「まあ…憑いた家人からそんなことをされた場合、その通りに騒ぎ暴れ家を壊して去ったり、時には()()にするのですけど~……」

 

 

……サラッと恐ろしい事を…。普段おっとりしている人ほど、怒ったときが怖いと言うが……なんか今、ゾクッとしてしまった……。

 

 

 

 

 

 

 

と、とりあえずキキーモラ達の裏話は置いといて…。この『問題』は私達も予想がついていた。

 

 

実を言うと……。各所を見て回ってる際に、これほどではないとはいえ幾らかの『迷惑客』を目にしていたのだ。

 

 

飲み物を手にしてベッドに飛び込んだら零して濡れてしまったと怒る客、宴会場で騒いであわや乱闘となる客、ドライヤー等の火照る備品を持ち出そうとして止められる客……などなど。 いやほんと、そこそこな数がいた。

 

 

しかしキキーモラ達も一流のホテリエ(ホテル従業員)。決して客を責めず、どの問題をも鮮やかに解決していったのだ。だがしかし、そんな彼女達が一番手間取っていたのが……。

 

 

 

「……お察しの通りでございます~…。このように閉じ篭られてしまいますと手に負えず~…。加えて一応お客様でありますため、私共が力ずくで対処するのは躊躇われまして~…」

 

 

しょんぼりしつつ、溜息をつくプリイームさん。自分達の城であるこのダンジョンを、自分達の手で汚すのは辛いのであろう。かといって放置すれば客は来なくなってしまう。

 

 

まさに彼女達にとっては死活問題。―――しかし、ミミックにとってはどうだろうか?

 

 

 

 

「なるほど~! だから我が社に依頼をしてくださったのですね!」

 

 

合点がいったと頷く社長。一方のプリイームさんは心苦しそうに頭を下げた。

 

 

「本来は私共が対処すべき問題、しかもこのような汚れ仕事でございますが……――」

 

 

「いーえ! 寧ろ天職! ダンジョン侵入者を叩きのめすように、言う事聞かない迷惑客を黙らせてみせましょう!」

 

 

彼女に皆まで言わせぬと遮り、胸を叩く社長。 その通り。ミミックにとっては得意分野に他ならないのである!

 

 

 

 

 

 

 

 

「ではプリイームさん! まずは今日のおもてなしへの僅かばかりの御返礼として、この部屋を鎮めて見せますね!」

 

 

そう宣言し、私に箱を床に置くよう指示する社長。キキーモラの1人が慌ててマスターキーを取り出し渡そうとするが……。

 

 

「必要ないですよ~! 中にも箱状の物はあるでしょうし、なんならこの部屋が『箱』ですから!」

 

 

そう言うが早いか、扉の下の隙間とも言えない隙間へにゅるん。瞬く間に箱だけ残し、部屋の中に侵入していった…!

 

 

 

唖然とするプリイームさん達。すると……社長の声が突如響いた。

 

 

「こらー! アンタたち、いつまで起きてるの!」

 

 

「ゲッ…! か、母ちゃ…――誰だお前!?」

 

「魔物!? なんでここに!? どうやって入った!?」

 

「って、こいつ…! ミミック!? しかも上位種…!!」

 

 

続いて、狼狽する迷惑客のそんな声。――と、次の瞬間……!

 

 

「ぐっどないと!」

 

 

「「「ぐっ……!?」」」

 

 

小さな悲鳴と共に、声は沈黙。そしてすぐに、大音量の音楽等も止まった。辺りは見違えるほど静かに。

 

 

「ええぇ……?」

 

 

余りの早業が信じられないらしく、扉に耳を当てるプリイームさん。私もついでに……え、何か重いのを引きずって…ベッドに乗せるような音が……?

 

 

「こんなものかしら! 入って来て良いわよ~。散らかってるから気をつけてね」

 

 

更に耳をそばだたせていると、急に扉がガチャっと開いた…! 箱を抱え直し恐る恐る入ると……うわ酒臭……。

 

 

「あっ…! こ、これは~…!!」

 

 

ふと、プリイームさんが驚きの声を。私もそちらを見ると……わ!

 

 

「全員……寝てる!?」

 

 

 

 

 

 

なんと、先程まで騒いでいたであろう迷惑客が、全員きちっとベッドに潜り、眠りについている…!? 

 

 

……いやこれ違う…。社長に絞められて気絶させられたのだ…。全員目を回してるし……。

 

 

「こんな寝かしつけで宜しければ、我が社のミミック達にお任せあれ! ただ群体型の子とかは人をベッドに運ぶのは無理ですが…魔物にもしっかり効く睡眠毒を分泌できるようにさせますので、朝までぐっすり間違いなし!」

 

 

部屋のどこからか、社長の声。きょろきょろするプリイームさん達だが…知っての通り、私にはこれぐらいわかる。このワードローブの中! えいっ!

 

 

「ぐっもーにん!」

 

 

パカリと開くと、ちょこん座りで微笑む社長。そして私の抱える宝箱にひょいっと戻って来た。

 

 

「ところでプリイームさん! 先程のフロントでの騒動の理由、こちらでは?」

 

 

――と、社長、触手を伸ばしワードローブ内から何かを引っ張り出す。それは……あの迷惑客には相応しくない、高級そうな荷物…! それを見たプリイームさんは凄い勢いで頷いた。

 

 

「――っ! はい~!そうでございます~! そちらが探し物の、盗まれた『預け荷物』でございます~!」

 

 

 

 

 

 

盗まれた荷物…!? 突然の話に、私は眉を顰めるばかり。するとプリイームさんは恥じ入るように声を潜めて説明を。

 

 

「正直申しますと…大変愚かながら、稀にこうしてお客様の預け荷物が盗み出されてしまうのです~。 最も、今のところ犯人を逃がしたことはございませんし、全て無事に回収しておりますが~…」

 

 

盗みを働く『怠け者』はすぐに見抜けますので~…。ただこれも言い訳であり、全ては私共の不徳の致すところでございます~…。  そう言い、彼女は小さくなってしまう。

 

 

 

これはかなりの被害である。迷惑客に加えて盗難事件まで…。私達をスーパースイートでもてなしご機嫌を取り、ミミック派遣を確固たるものとしようとしたのもわかる実状。

 

 

「なんとか解決できているとはいえ、できれば盗み出される前に対処したいのです~…。もし可能であれば、そちらにもミミックの助力をお願いしたく~…」

 

 

プリイームさんだけでなく、その場の他キキーモラ達すらも平身低頭の姿勢に。それに対し社長は……。

 

 

「えぇ! お任せください! そちらもまた天職ですとも!」

 

 

快活に了承。そしてふと私へケラケラ笑い。

 

 

「アストの家にお邪魔した時の手段、使いましょ!」

 

 

「あぁ、アレですか! 確かに『預け荷物』にはピッタリですね!」

 

 

私も賛同するようにクスリと。――が、そこである疑念が浮かんでしまった。

 

 

 

 

「――でも社長。そちらは良いとして、寝かしつけの方は大丈夫でしょうか? 復活魔法陣送りにしないのなら、起きた客は怒り狂うんじゃ……」

 

 

「そちらはご心配なく~。そのようなお客様を宥める自信はございますし、最悪の場合はここダンジョンですので、気軽に食……まあ、はい~~」

 

 

皆様がお休みになられる夜の内さえ凌げれば良いのです~。と、変わらずおっとり且つ、やはりどこか恐ろしい台詞を口にするプリイームさん……。

 

 

 

とはいえ社長もキキーモラ達に後始末丸投げは収まりが悪いらしく、少し考える。そして何か思いついたのか……。

 

 

「そうね~。 なら、二度とここに泊まりたくないと思うほどのホラーな(怖い)思いをさせちゃえばいいんじゃない~?」

 

 

プリイームさん達の口調を若干真似た、どこか怖い笑みを……。派遣するミミック達に何を仕込むつもりなのだろう……。

 

 

 

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