ガンダムビルドダイバーズ REBOOT 作:キラメイオレンジ
ニシカワさんの
――そう、学年末試験の為に一時的にGBN及びこの部屋への出入りを禁止していた我が愛弟子ユナのテストが最終日を迎える日だ。
たった10日ではあるが、まさに一日千秋の思いで待ち望んだ再会の日が、遂にやってきたのだ! それも今日は幸運にも非番日! 昼間には試験を終えたユナと会う事ができる!
俺は断じてロリコンではないが、敢えて言おう。
メッチャ嬉しいと!
俺はいつもの休日と同様に早起きした後、いつも以上に念入りに部屋の掃除を済ませる。
無論、GBNで遊んだ後にこの部屋で一緒に過ごす事を想定しての事だ。
いや、断じて部屋にJCを連れ込みたいという訳ではないのだが、勉強を頑張ったユナを純粋に労いたいという気持ちからだからね? ――って、俺は一体、誰に対して言い訳しているのだろうか……。
丹念に部屋の掃除を済ませた後は朝食を摂ってジムで軽くトレーニングなどをして時間を潰し、俺は待ち合わせの11時半にガンダムベースの前で待っていた。
――フフ、会ったらまずは勉強を頑張った事を労って、お昼でもご馳走するとしよう。
その後は当然GBNにログインして大会に向けての対人戦のトレーニングだが、折角時間がある事だし、景色の良いディメンションに足を運んでみるのも良いかもしれない。
そうするとこの間ニシカワさんと行ったユーロエリアの
そして終わったら喫茶暁で夕飯を食べて、門限までまた
前回までは確か、メメントモリ攻略戦まで見たんだったか?
待ち合わせの約15分前。間もなくやってくる愛弟子との今日の予定を脳内で組み立てつつ、つい顔が綻びニヤニヤしてしまう。
そんな自分の顔をふいにガラスに写して見たが……うん、凄く気持ち悪いな!
「し~~~~~しょ~~~~~~~~!!」
と、程なくそんな俺の耳に最早懐かしさすら感じる愛らしい声が聞こえる。
振り向くとそこには、テストを終え鞄片手に走ってくる愛弟子の姿があった。
10日に見るその弾ける様な笑顔、少し舌ったらずな甘い声、動くたびに揺れる後頭部の小さなポニーテール。
――嗚呼、やっぱ超絶可愛いな俺の弟子!!
ていうか何? この10日で益々可愛らしらさに磨きがかかってない?(※ダイチ個人の見解です)
「ユナ!」
俺は一直線に向かってくる愛弟子を迎える為に両手を前に構え、彼女を受け止める姿勢を取る。
今なら分かる。俺が生れながら恵まれた体格を持ち、常日頃から身体を鍛え続けてきたのは今この瞬間、ユナを受け止める為だったと!(※今の彼は若干頭が故障中です。どうか生暖かい目で見守ってやってください)
ん、しかし待てよ?
ひょっとするとひょっとして、今の状況ってちょっとマズくない?
時間&場所:平日昼間の商店街。人通りそこそこ。
ユナの状態:全速力で俺の胸に飛び込もうとしている数秒前。
俺の状態:そんなユナを向けえる為に両手を広げてスタンバイ。
↓
真っ昼間の商店街で抱き合う美少女JCともっさり大男。
↓
善意の一般市民による通報。警部が動き出す。
↓
逮捕END。身の破滅。人生終了のお知らせ……。
ダメだぁあああああああああっ!!!
「ユナ、ストップ! ウェイト!! ジャスト・ア・モーメント!!!」
破滅という名の来るべき最悪の未来を回避すべく、俺は突撃するユナにに制止を促す。
「えっ? っとヒャアア!!」
が、そこでアクシデントが発生!
全速力で俺に向かって突っ込もうとしていたところで急制動しようとした反動で、ユナはバランスを崩してしまったのだ。
「ユナっ!!!」
俺は咄嗟に前に踏み込み転倒しそうになるユナを抱え込む形でキャッチする。
間一髪のところで間に合った……。
「大丈夫かユナ!? スマン、俺が急に止まれなんて言うから……」
「あ、ありがとうございますししょ……“フニッ”……ひゃん!」
いや~ホンット危なかった。
ユナに怪我なんかさせたら詫びても詫びきれない。
俺は安心感からユナの身体を支えつつ、気持ちを弛緩させるが、アレ? 何だか右手に、丁度スッポリ手に収まる手頃なサイズでありながら手に吸い付く柔らかさと弾力を奇跡的なバランスで併せ持ち、いつまでも触り続けていた甘美な感触……がっ!!?
ムニュ
「し、ししょー……い、いきなりこんな……んっ♡」
オレノミギテガ、ユナノオッパイヲ、ワシヅカミシテイタ……。
「ああああああああああああっ!!!」
「ひゃあ!」
次の瞬間、俺はユナを抱えて建物と建物の間――所謂“路地裏”に直行。
身を潜め、先程のアクシデントを見た者、スマホで通報しようとしている人間がいないか観察する。
ムニュムニュ
(んんっ……♡)
……よし! どうやら一瞬だった事もあり、目に留まった人間はいない様だ。
いつもなら絶妙なタイミングでニシカワさんやらアキナさんに目撃される運と間の悪さに定評のある俺にしては珍しい幸運だ。
「ふぅ、いきなり悪かったなユ……ナァあああああああ!!?」
最悪の事態を回避できたことを確認し視線を下げると、俺は自分が更に
率直に今の状況を説明すると、人気のない路地裏にJCを連れ込み、ユナが声を出さない様に左手で口をおさえ、身体は体格差を活かし右腕でガッツリ固定。
しかも先程ユナの右胸をわしづかみにした罪深き右手は、この期の及んで左胸をがっしり揉んでいた。
何『右を揉んだら左も揉まないとな』的な平等感を出してるんだ!?
ていうか、どんだかおっぱいに執着してるんだ俺の右手!? 斬り落とすぞ!
「す、すすすすまんユナっ!! い、痛くなかったか!??」
咄嗟にユナの拘束を解いて後方に跳んだ俺は、そのまま流れる様な動作で土下座態勢に
嗚呼、やってもうた。やらかしてもうた……。
ロリコン容疑を頑なに否認し続けてきたのに、遂に、とうとう、言い逃れ出来ないことをやらかしてしまった。
確かに、ユナの胸の感触はこれまで彼女から抱き着く形で堪能……否、不可抗力的に知る機会は何度もあった。
しかしそれらはあくまでユナが抱き着くという“受動的な形”であった為、判定的には『限りなくアウトに近いセーフ』だった。
だが今回は違う。
確かに今回のきっかけもまた転びそうになったユナを支えようとしての事だったので、その時点ではまだ不可抗力と言い切る事も出来たが、その後の対応が最悪過ぎる。
保身の為にJCを路地裏に連れ込み、声を出せないようにした上に拘束し、胸を揉みしだくとか、完全無欠の『アウト・オブ・アウト』だ。人生終了待ったなしである。
「そ、そんな! 顔を上げてくださいししょー! わ、私は大丈夫ですから! それに、その………………嫌、ではなかった……でしゅ……」
そんな性犯罪者に成り下がった俺に対し、ユナは尚ししょーとして扱い、慈悲深い言葉をかけてくれる。だが、その目尻には涙が溜まり、顔を真っ赤で声もうわずっている。
無理もない。信頼を寄せてくれている師匠からいきなりこんな目に逢わされたのだ。
きっと怖かったし、痛かっただろう。――ああ、今すぐ腹を切って詫びたい!
実際これどうなんだ?
法的な観点から見て、路地裏に女子中学生を引きずり込んて胸を揉んだ俺は、どの位の刑罰に処されるんだ?
死刑かな? やっぱり死刑が妥当なんだろう?
というか仮に俺以外の人間がユナに同じことをして、俺が裁判官だとしたら――うん、絶対殺すわ。市中引き回しの上、打ち首獄門だわ。ってこれ裁判官じゃなくてお奉行だわ。
「……ああ、死んで詫びてぇ……」
「っ! そ、そんなこと冗談でも言わないでくださいししょー!! やっと会えたのに!」
「す、すまん……」
いかん。自責の念のあまりに出た呟きを聞かれ、ユナにガチで怒られてしまった。
恥の上塗り、ここに極まれり。
「ほ、本当の本当に気にしないでください! ほ、ほんのちょっとだけ、くすぐったかったというか……へ、変な気持ちになっただけ、でしゅから……」
へ、変な気持ちってなんだ!?
ある意味『気持ち悪かった』って言われるよりヤヴァい事になってない……よね??
えっ、違うよね? まさかそんな……多感な女子中学生の“開いちゃいけない扉”とか、開いてないよな!!?
「そ、そうか? ユナがそう言ってくれるなら……その、何だ。都合のいい事ばっか言うけど、今のことはそのお互い忘れようと言うか……胸の内に秘めるという形で……」
恐るべき可能性から全力で目を背けつつ、俺はユナの優しい言葉に甘え、自らの罪を隠蔽しようと立ち回る。
我ながら姑息極まる所業であるが、死んで詫びる事も許されない以上、生きて彼女に償わねばならない。……とか言うと、なんだか漫画で出てくる『贖罪の為に主人公サイドに寝返った元敵キャラ』っぽくないかな? ぽくないか……。
そんな俺の提案に対し、ユナは(まだ頬を紅潮させつつ)いつもの笑顔で――
「はい! 絶対忘れませんけど、誰にも言いません! 私とししょー2人だけの秘密にします♡」
あっ、やっぱりなかった事にはしてくれない感じなのね? 当たり前か。
何だか12歳の女の子に一生モノの弱みというか、人生の生殺与奪の権を握られたことになってしったが、執行猶予がついただけよしとしよう。
やらかしたことに対する贖罪は、これまで以上に彼女に誠実に接することで示そう。
「そ、それじゃあ取り敢えず昼飯でも食いに行くか? お詫びってわけじゃないけど、何でも好きな物おごっちゃうぞ」
「本当ですか!? じゃあ私、この間ししょーが美味しかったって言ってたお蕎麦屋さんに行きたいです!」
「よし、じゃあ行くか!」
再会早々とんでもないハプニングがあったが、何とか軌道修正できたな。
良かった。本当に良かった!
これからはああいったアクシデントに細心の注意を払いつつ、今まで通り“健全な師弟関係”を築いていこう。
「あっ、ししょー。1ついいですか?」
「ん、なんだいユナ?」
「えっと、ですね? ……さっきのは本当にイヤじゃなかったので、その……また、触りたくなったりしたら、言ってくださいね? し、ししょーのお部屋とか、周りに人がいない所でしたら私……平気なので……」
いつもの調子に戻ったかと思えば、また頬の紅潮&若干潤んだ目でとんでもない事を言っだけど? ユナの中で俺ってどんだけおっぱいに執着してるんだ……ってあっ!
俺は10日前の連戦ミッション後、
あの所為でユナの中で俺の印象が『巨乳好きのおっぱい星人』になった訳かちくちょう!
いやいやいや! それにしたって『触りたかったら言ってくださいね』はおかしい!!
どんだけこの娘は他人に対して献身的なんだ!?
もしや、男にとっておっぱいがどれだけ価値があるかご存じない??
いや、まだ12歳だし、ありえない話じゃない。か……?
「あー、ユナ? 気持ちは嬉しいけどその、あんまりそういう事は気軽にいっちゃダメだぞ?」
だとしたら危険だ。
偶々最初にそう言われたのが俺の様に良識ある大人(先程はうっかりJCの胸を揉みしだいたが)だったからいいものの、他の変質者や盛りのついた同級生男子に同じこと言ったりしたら……恐ろしい!
「……気軽になんか、言ってませんもん。……ししょーのばか……」
だが、そんな俺の心配をよそに、先程は仏の様な慈悲の心を持って俺の罪を許してくれたユナは、何故か頬を少し膨らませて不機嫌な声で答えた。
分からない。
今どきの女子中学生が何を考えているのか、マジで分からない……。
新年早々ロリコンが暴走するおバカでベタな回で申し訳ありません(汗)
こんな作品ですが、これからもよろしくお願いします。