ガンダムビルドダイバーズ REBOOT   作:キラメイオレンジ

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とっととイベントバトル回やれよと思われる方もいるかもしれませんが、今しばし茶番じみたギャグ回に付き合っていただければ幸いです(笑)



第36話 極東オープンに向けて

再会早々、ちょっとしたトラブルダークネスに見舞われた俺とユナだが改めて気を取り直し、今はガンダムベースの向かいにある蕎麦屋で昼食を摂っている。

 

因みに俺は鴨南蛮、ユナはかきあげ蕎麦にハーフサイズのカツ丼というややボリュームのある組み合わせだ。まあ、育ち盛りだしな? 俺も腹が減った時とか、偶に丼とのコンボ決めるし。

 

「ししょーって、お蕎麦がお好きなんですか?」

 

「うーん、普通かな? この店の美味いと思うけど、普段はどっちかっていうと、カツ丼とかラーメンとかがっつり系をよく食べるけど」

 

「あっ、私もお肉とか好きなので好みが合いますね! えへへ♡」

 

「ああ、そうだな」

 

先程の一件の後、何故か少し不機嫌になったユナだったが今はいつも通り天真爛漫な笑顔を俺に向けてくれている。言うまでもないが可愛い。

 

良かった。

危うく人生終了の危機かと思ったが取り敢えず諸々丸く収まって本当に良かった。

 

そう、あれはもう過去。不運な事故というかアクシデントだったのだ。

 

無論、しでかした事に対し被害者であるユナから恩赦を受けた身としては一生かけて罪を償っていく所存ではあるが、それは胸の内の誓いとこれからの行動で示すとして、出来事についてはあれこれ口にするのは止めよう。――35話なんて、なかったんや……。

 

「あ、あのししょー? さっきっから難しい顔して私の方見てますけど大丈夫ですか?」

 

「ん? ああ、すまん。ちょっと考え事してた……」

 

いかんいかん。

久し振りにユナと楽しく食事をしていたのに意識を思考の海に飛ばしてしまった。

 

「も、もう! いくら触っていいって言っても、こんな所じゃダメですからね!? その……ししょーのお部屋で、ね?」

 

「あっ、いや、違っ……!」

 

って、アレ? ちょっと待て。

 

ユナの中で今の俺『おっぱいが触りたくてしょうがない奴』になってない!?

 

飯食いながら自分のおっぱいガン見して触りがってる奴になってない!!?

 

ていうかなんでそんな奴を前にはにかんでいられるの!?

そこは気持ち悪がったり、軽蔑すべきところじゃないの!?

ていうか部屋でなら触っていいの!!??

 

TPOさえ弁えれば『女子中学生のおっぱいを触っていい権利』とか、なんだその核ミサイル発射ボタン? 押した時点で全てが終わるぞ!?

 

いかんいかんいかんいかん!!

身の破滅こそ免れたがある意味それ以上に厄介な誤解を受けているぞ!!

 

いや、確かにおっぱいは大好きだけど!

 

ユナの大き過ぎず、小さ過ぎず、掌にすっぽり収まって征服欲とか満たせちゃう大きさとか、服越しなのにしっかり伝わる柔らかさとか感触とか、大っ変素晴らしかったですどうもありがとうございます!!

 

いや違う! 違わないけど違う!

 

とにかく今は、話題というかユナの興味関心をおっぱいから逸らさなくては!

 

「あ、あのさユナ。この後GBNにダイブする前にこれからの予定について話して置きたいんだけどいいかな?」

 

「そ、それは“2人の将来”についてのお話ですか!?」

 

「いや、まあそうっちゃそうだけど……4日後にある極東オープンの事だよ」

 

何故かキラキラした瞳を俺に向けるユナ。

その言い回しと言うか、ニュアンスの違いに空恐ろしいものを感じるのは何故?

 

「ああ、そっちのお話ですね。確か、近いランクの人達が一斉に同じフィールドで戦うバトルロイヤル……でしたって?」

 

「そう。あの後改めて大会の概要とか調べたんだけど、なかなか面白いルールなんだ」

 

何とかユナの興味関心をおっぱいから背ける事が出来た俺は、そのまま大会ルールの説明を始めた。ありがとうGBN!

 

「この間エントリーした時、“参加料”として1万ビルドコインを振り込んだだろ? 実はアレ、単純な登録手数料とかじゃなくてそのまま俺達の“持ち点”になるんだ」

 

「持ち点、ですか?」

 

「そう。俺達が出場するC~Fランクによる【ミドルクラス】は約200人のダイバーが1時間の制限時間で戦い合うんだけど、最終的に制限時間まで生き延びたダイバーには“生存者数”に応じて200万のビルドコインとポイントが均等に割り振られるんだ。キルスコア(撃墜数)に関係なくな」

 

「えーと、つまり1時間生き延びれば勝ちですけど、その時生き残った人が少ないほどたくさんコインやポイントが貰えるってことですか?」

 

ルールの大筋を理解したユナに、俺は『その通り』と首肯する。

 

「これは多分、力量の優劣を作戦でカバーさせる為の措置だろうな。正面からじゃCランク勝てないFランク(初心者)でも、生き延びるのを優先で逃げに徹していても勝利者に成れる。逆に腕に自信がある奴らはガンガン頭数を減らして配当金の増額に腐心する。腕っぷしと戦略性が公平に要になるルールだな」

 

「なるほど……。つまり私とししょーで他の人達みんなやっつければ、1人100万ずつ貰えるって事なんですね!!」

 

「おっと、大きく出たな。確かにそういう総取りを狙うのもスタイルの1つだな。ただまあ、今のユナじゃちょっと厳しいかな?」

 

逃げに徹することも選択肢にあるルールにあって、最上の結果を狙う強気な姿勢は好ましいと思う反面、俺は現状の彼女の技量では現実的ではないと苦言を呈する。

 

「確かにユナは反応速度だけなら既にAランクダイバーにも引けを取らないと思うけど、“対人戦”にはそれだけじゃ勝てない。だから今日から大会までは、俺との模擬戦を中心にして必要な知識や技術なんかを出来る限り叩き込んでいこうと思うけどいいかな?」

 

本当は折角試験が終わったのだから風景の良いディメンションを観光気分で散歩したり、採取系のミッションでのんびり楽しませてあげたい気持ちもあるが、何しろ大会まで時間がない。

 

まったく。ログイン禁止を言い渡した挙句この過密スケジュールなのだからダメ師匠もいい所だ。ユナもさぞ不満を――

 

「それって、ししょーとずっと一緒に2人だけで特訓ってことですか!? やります! がんばります! どんとこいです!!」

 

だが伺いを立てる俺に対し、ユナはまたも瞳を爛々と輝かせて快活な返事をする。

 

やはり武道を嗜むだけあってこういう体育会系なノリも好きなのだろうか?

いずれにせよ、可愛い弟子がやる気になってくれているならば、ししょーとしては全力を尽くすのみだ。

 

「よし! そうと決まれば早速ガンダムベースへ行くぞ! ブレイジングエクシアは持ってきてるな?」

 

「勿論です! 私のこと、いっぱいいっぱいしごいてくださいね♡」

 

ん?

何故か熱血なノリに似つかわしくない“ねっとり感”がユナから放たれてる気がするのは気のせい、だよな?

 

俺達ってこれから、大会に向けて特訓するんだよな??

 

若干艶っぽいノリを見せるユナに違和感を覚えつつ、俺達はガンダムベースへと向かった。

 

 

・・・・・

 

 

「いらっしゃ……あっ、久しぶりねユナちゃん。テストはどうだった?」

 

「こんにちはカオリお姉ちゃん! えへへ、バッチリだよ♪」

 

「……ああ、アカギさんもいらしてたんですね? こんにちは。今日も平日の真っ昼間から女子中学生とゲーム三昧なんですね」

 

「俺の仕事はシフト制なだけですから! 冷え切った目で嫌味言うの止めてください!」

 

ガンダムベースに入店すると、すっかり顔なじみになったニシカワさんとエンカウント。

ユナに対しては“近所の優しいお姉さん”として温かい微笑みを、俺に対しては“危険人物を監視する出来るバイトリーダー”として冷たい視線を向ける。相変わらずだ。

 

とはいえ、先日の模擬戦を経て俺達の師弟関係については認めてくれた為、俺とユナが平日の真っ昼間から一緒に店に来ても即通報とならなくなっただけマシだろう。

 

…………いや、よく考えると今までの扱いが酷過ぎただけか?

 

「ああ、そうだアカギさん。ダイブする前に少しお時間いいですか? お渡ししたいものがあるので」

 

そう言うとニシカワさんは一旦店の奥へと下がり、スグにまたホチキスで留めた数枚の紙を手に戻ってきた。

 

「コレ。簡単にではありますけどこの間の模擬戦で相手()側から見たゼロクアンタライザーに関する意見を纏めておきました。良かったら改良や調整の参考にしてください」

 

「えっ、わざわざまとめてくれたんですか!? ありがとうございます! 対戦相手をしてくれただけでも十分だったのに……」

 

「いえ、行きがかりとはいえ対戦相手を引き受けた以上、この位は当然です」

 

思いがけないニシカワさんの厚意に俺は感謝と感嘆の言葉を口にするが当人はメガネをクイッと上げて『大したことではない』と返す。だが渡された資料の内容はとてもそんな簡単な仕事ではなかった。

 

対戦者だからこそ感じた動きの違和感。

 

対戦中、どういった動きが厄介であり、逆に攻め易かったかなどを事細かに記してくれている。特に[トランザムモーメントを実戦レベルで運用するにあたっての現時点での課題]の項目は非常に参考になる。

 

とても義理でいやいや書いた資料とは思えない辺り、ニシカワさんの生真面目な人柄を垣間見る事が出来た。

 

「スゲェ嬉しいです! 本当にありがとうございます!!」

 

「で、ですから感謝は不要です。そ、それに私は私で先日の模擬戦で天昇騎士(ライザーナイト)の改良案の参考にさせていただきましたから。――この間は勝ち越されましたが次に対戦する時は覚悟しておいてくださいね?」

 

と、照れ隠しも含めてなのだろうが1人のファイターとしてシニカルな笑みを向けるニシカワさんの返答に俺もまた笑顔になる。

 

単純に資料をいただけたのは勿論だが、何より今まで蛇蝎の如く嫌っていた俺に対し『ガンプラバトルに関してだけは』、現実(リアル)での遺恨なしに接してくれる事が嬉しかった。

 

何というかこう、単純な仲の善し悪しとは異なる空気感が心地よい。

 

 

「――――師匠、カオリお姉ちゃんと模擬戦したんですか?」

 

 

ゾクッ!!

 

などとニシカワさんとの関係性の変化に感動していた俺は突如背中から氷で出来た刃で突き刺されたかの様な悪寒を覚えた。

 

振り返るとそこには、何故か人形の様に無表情になったユナの姿が……アレ? 何故か急にご機嫌斜め? 事故とはいえいきなり胸を揉みしだかれても許した()が? 何故??

 

「質問に答えてください師匠!」

 

「あっ、はい! 先週の土曜日に改良したゼロクアンタの調整を兼ねた模擬戦に付き合ってもらいました!」

 

普段は天使の様に可愛く無邪気な愛弟子の急な豹変にビビった俺は、ごく自然に敬語を口にしながら、正直に答えた。

 

「先週の土曜日……私を心配してお店に来てくれた次の日ですよね? ……私にあんな素敵な言葉をくれた次の日に、違う女の人と()ったんですか? 2人きりで……ふーん」

 

こ、怖い……。今のユナ、超怖い!

まるでアキナさんと対峙してる時の様なプレッシャーを感じる!

 

何故だ? さっきのアクシデントで怒るならまだ理解できるが、どうやら原因は俺とニシカワさんが模擬戦をしたことにあるようだし、というかそこが1番謎だ!

 

――アレか! 自分がGBNを我慢している間に俺だけ楽しんでいたのが腹立つとか?

 

「いや、その……なるべくユナが戻ってくるまでに自分のガンプラを仕上げておきたくて、な? ああそうだ! ユナ知ってたか? ニシカワさんって滅茶苦茶強かったんだぞ! ししょー、7回位戦ったんだけど何回か負けちゃってな! いやー、ハハハ……」

 

「7回!? 私の知らない所で7回もカオリお姉ちゃんとヤったんですか!? しかもそれを私の前で自慢げに言うなんて酷いですししょー!」

 

「何で!!?」

 

俺が言い訳というか弁解を口にすると、ユナはそれまでの氷点下モードから一転して激昂し、俺に詰め寄る。だから何で浮気をした彼氏に詰め寄る感じなんだ!? というか回数って重要なの??

 

「ち、違うのよユウナちゃん? 実は私、先日ちょっとアカギさんに迷惑をかけてしまって、何かしらのお詫びをしたいって言ったら対戦相手を頼まれてね? 別に私が個人的にこの人と仲良くなったとかそういう訳じゃないの! 寧ろ人としては軽蔑してるから!」

 

そんなユナの余りの情緒不安っぷりに思わずニシカワさんもフォローに入るがしれっと傷つく事を言われた。やはりガンプラ関係を抜きにした現実(リアル)での評価は地を這う虫と同格らしい。泣きそう。

 

だが付き合いの長い近所のお姉さんからの言葉は響いたらしく、ユナは急に大人しくなり、先程までの態度を自省する様に顔を真っ赤にした。

 

「うぅ……べ、別にカオリお姉ちゃんを責めてるわけじゃ……でも……けど……うぅ……急に変なこと言って……ごめんなさいししょー!」

 

「いや、俺は別に気にしてないから。ずっと勉強漬けでストレス溜まってたんだろう?」

 

「え、えと……そうかも、でしゅ。――正直、自分でも何であんな感じになったか分からなくて……」

 

成程、どうやらユナ自身でも先程の態度の原因が分からないらしい。

 

まあ、人生で最も多感な時期である中学生という年頃を考えればそこまで不思議じゃない。

 

俺もユナと同じ歳の頃はどうでもいい事で一喜一憂して相当情緒不安定だった。

思春期あるあるという奴である。

 

「俺は本当に気にしてないから、それより早くダイブしようぜ!」

「は、はい!」

 

こういう所謂“若さ故の暴走”に遭遇した際の大人のベストの対処法、それはやはりスルーをしつつ他の話題に移す一択だろう。

 

俺達は仕事に戻ったニシカワさんと別れつつ、GBNプレイの受付を済ませ、筺体へと移動するが――

 

「あ、あのししょー!」

「ん?」

 

何故かユナはダイブの為にゴーグルを装着しようとする俺の前に立ち、何故か思いつめた様な表情を向け、俺の左手を掴み――――

 

ムニュ

 

自身の胸に押し当てた。

 

「ん……♡」

「ちょっ!? ユ、ユユユナしゃん!!?」

 

顔を真っ赤にして艶っぽい嬌声(?)をあげるユナ。

 

俺は慌ててその場から飛びのき、周囲に目撃者がいないか見渡しつつ、彼女にその真意を尋ねた。するとユナは真っ赤になった顔を下に向けながら蚊の泣く様な小声でしゃべりだした。

 

「カ、カオリお姉ちゃんは、確かに美人でかしこくて……ししょーの好きな知的クールさんかもですけど……その……“こっち”は私の方が……おっきいですし……その……今はまだ、ししょーの満足できる大きさじゃないかもですけど……いつか絶対、おおきくしてみせますから……」(超小声)

 

「えっと……すまんユナ、もうちょっとだけ大きな声で言ってくれるかな?」

 

「~~~~~! な、なんでもありましぇん!! わ、私ちょっとおトイレ行ってからダイブしますから! ししょーは先に待っててください!!」

 

あまりに声が小さ過ぎて聞き取れず俺が尋ね返すと、ユナは誤魔化す様に店の奥にある化粧室に向かって走り去ってしまった。

 

……何を言ったのかさっぱり分からないが、やはり今のも思春期暴走だったのだろうか?

 

…………というか、その、なんだ?

またしてもJCの胸を掴んでしまった俺はどうしたらいいんだ!?

やっぱり自首した方がいいのかな!? 逮捕される前に出頭した方がいいのかな!!?

 

ていうかさっきの事故で揉んだ右手と今押し付けられた左手の感触が脳で自動的に統合されて、俺の脳裏に『ユナのおっぱいの感触』がより鮮明かに焼き付いて離れないんだけど!

 

適当な壁に頭打ちつけて、記憶消去した方が良いかな!!?

 

罪悪感を感じつつも『お願いすればまた触らせてくれるかも』とか期待するクズな自分が居て自己嫌悪で首を吊りたくなるんですけど!?

 

ああああああああっ!!

こんなししょーでごめんなユナ!

これからは身命を賭して『紳士的なししょー』になる様に努力するから嫌いにならないで!!

 

 

・・・・・

 

 

ユナside

 

「ハァ、ハァ……うぅううう~~どうしちゃったのわたし!? せっかくししょーと会えたのにぃいいいい!」

 

ししょーから逃げる様におトイレに逃げ込んだ私は真っ赤になった顔を冷やす為に何回を顔を洗って、自分がしたおかしな行動を思い返して後悔していた。

 

今日の私は、少し変だ。

 

凄く長く感じた試験期間が終わって大好きなししょーに久し振りに会えた筈なのに、ししょーとカオリお姉ちゃんが一緒にガンプラバトルをしてたって聞いて自分でも信じられないくらい気持ちが冷たくなったと思ったら、凄く胸がざわざわして、もやもやした。

 

ししょーが私のいない時に1人でGBNをしても、私にそれをとやかく言う権利何てないって分かってるのに、私の知らない所でししょーが他の女の人と一緒の時間を過ごしたのが受け入れられない。

 

色んな人と仲良くなることは良いことだって分かってる筈なのに、他の女の人と仲良くしているししょーを想像すると、胸がぎゅってなった。

 

ししょーが他の女の人のところに行っちゃうかもしれないって思ったらガマン出来なくて……ししょーが大好きだって言うおっぱいを無理矢理押し当てた……。

 

おかーさんは、『大小好みはあるでしょうけど男の人は基本、おっぱいが好き』って聞いてたから、ししょーが私のおっぱいを触って、少しでも女の子として見てくれるなら嬉しいって思ってたけど……あんな、自分から触らせる様なのは引かれてないかな?

 

変な子だって思われてないかな? こんな中途半端大きさでガッカリされてないかな??

 

ししょーはいつも私の事を良い子だって褒めてくれて、その度に心が蕩けそうになる気持ちになるけど、もしそんなししょーに悪く思われて嫌われたりしたらって思うと……想像するだけで涙が出そうになる。

 

だから私は、ししょーの前では精一杯いい子でいようっていつも心がけているのに、今日は全然そうできない。寧ろ凄く嫌な子で、変な子だ。

 

ししょーのこともカオリお姉ちゃんのことも大好きなのに、2人が一緒に居るのが凄く嫌だって思っちゃうのもそうだし。それに――

 

フニュ

 

(やっぱり、自分で触っても何にも感じない……)

 

さっきししょーに助けてもらった時みたいに自分で自分の胸を掴んでみたけど、何も変な気持ちにならない。

 

前にカスミちゃんから『この裏切り者! 片方だけでも寄こせ!!』って掴まれた時も、『ハァ、ハァ……ユナちゃん! 私もうっ……!』ってミナちゃんが鼻血出しながら悪ふざけで揉まれた時(その後ミナちゃんは救急車で運ばれた)とかもくすぐったかっただけなのに、ししょーに触られた時は全然違った。

 

掴まれた瞬間は背筋がビリって電流が奔ったみたいな感じなのに、何だか今まで感じたことのない不思議な気持ちになった。

 

ししょーの大きくて硬い大人の掌の感触が、頭から離れない。

 

もっと触って欲しいって思うけど、同じくらい触られて変な気持ちが癖になって違う自分になるのが怖いって思う。

 

今までししょーの事を考えると胸の奥が暖かくなって、幸せになれたのに、今は色んな気持ちがグチャグチャに混ざって、自分で自分がよく分からない。

 

うぅううう~~ししょー! ししょー!! ししょー!!!

 

変な子でごめんなさい!

 

頑張っていい子のユナに戻りますからどうか嫌いにならないで!!




互いへの気持ちが強すぎて、お互いに『嫌いにならないで』と懇願するバカっプル師弟(笑)



【クラス別サバイバルバトル 極東オープン ミドルクラス概要】

・事前応募で登録したC~Fランクのダイバー200名(先着順)によるバトルロイヤル形式。

・制限時間は1時間。各ダイバーはエントリーの際に支払ったダイバーポイント及びビルドコイン(1万)を持ち点として付与され、撃墜されるとその権利を失う。

・最終的に制限時間まで生き延びるか時間中に生存するダイバーが1名になった時点で決着。その際、生き残ったダイバーには参加登録した全ダイバーのポイント及びコインが等分される(仮に生き延びたのが5名だったら40万ビルドコイン、10名なら20万の配当となる)。その際の配当には各自の撃墜数は考慮されない。

→ずっと逃げ隠れしても賞金は貰えるが、頭数が減るほど配当金は増える。

・使用ガンプラに関する規定は特になし。但しバトルステージは当日ランダムで選択される為、局地戦使用の機体を使うダイバーは留意。バトル開始後の機体変更は当然不可。
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