ガンダムビルドダイバーズ REBOOT   作:キラメイオレンジ

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ある程度書きためて定期的に投稿をとも考えたけどやっぱり書いたら送りたくなるのが人情。

本能に忠実に行こうと思います(笑)


第3話 VSビルゴ小隊

『あ、あの……』

 

手の込んだ罠に引っ掛かり質の悪い初心者狩りに引っ掛かったナドレを間一髪ビームから救えた俺はトランザムを解除し、有視界通信を繋いだ。

 

淡い桃色の髪にポニーテールを作った中学生位の女の子……まあ、ダイバールックならいくらでも姿は変えられるが挙動や言動からしてリアルも似た様な年頃だろう。

 

「よく持ち堪えたな。随分痛めつけられたみたいだけど自力で飛行できるか?」

 

『は、はい……その、ありがとうございます』

 

女の子はお礼を言いつつ傷ついたナドレを動かし自力で浮遊。

人に迷惑を駆けたくないという意思が伝わる。やっぱり非があるのは向こうはビルゴの方らしい。

 

「君が痛めつけられた分は、俺がたっぷり利子をつけて返してやる。君はあっちにいるフリーダムとジャスティスの所へ行ってくれ、2人ともアホだが、どちらかといえば善人だ」

 

『えっ、ふりーだむ? じゃすてぃす?』

 

聞き慣れない単語を聞いた様な顔をして首を傾げる少女。

どうやらガンダム作品自体にはあまり詳しくないタイプらしい。

俺は『白いのピンクの』と言い換えて位置座標を送信した。

 

「一応勝つつもりではいるけど、俺もバトルは久しぶりだからちょっと確約は出来ない。けどまあ最悪あの2人なら遅れはとらないと思うから安心して。――こんなくだらない戦いはとっとと終わらせて、ミッションの続きやろう」

 

『あ、あの違うんです! そもそも私がNPCと間違えて撃っちゃったのが原因で……』

 

心苦しそうな表情で俯き、自身の非を訴える。

仮に本当に誤射だとしてもアレだけ嬲ってきた相手に対し、道理を認めるとは本当にエエ子や……。俺が同年代だったら恋に落ちてたかもしれない。

 

それだけに彼女の誠実さに付け込む奴らへの悪行が益々許せなくなった。

 

「君の所為じゃない。アイツらはわざとNPCに間違えられやすい機体でうろついて、君みたいな初心者を狙ってたんだ。少なくともまともな大人は、君みたいな真っ直ぐな子がキチンと謝ったらちゃんと許すし、あんな品の欠片もない罵倒はしない。今後そういう輩と遭遇したら躊躇わず、戦え!」

 

物語やここみたいな仮想世界に限った話じゃない。

実の所、世の中にはストレートに悪意を向けてくる奴らよりもああいった自分達を被害者側、正当な報復者を装って敵対者を悪に貶めた上で傷つける人間の方が多い。

 

そうした手合いと対峙した時、大事なのは自分の何が正しくて、何が間違っているのか考え決断し、毅然とした態度を保ち続ける事。

 

かくいう自分も現実じゃ中々実践しきれてないが、せめてこの仮想世界の中で位、正しいを貫いてやろうじゃないか!

 

「そういう訳で選手交代だブサイク三兄弟。今日初ダイブした新人ダイバーのダイチ君23歳。狩れるもんなら狩ってみな!」

 

『誰がブサイク三兄弟だ誰が! いい大人が若い子の前だからってカッコつけてんじゃねえぞ!!』

『アルバート! リートリヒ! フォーメーションデルタで一気に仕留めるぞ!』

『了解だぜシュミット!』

 

「無駄に美形っぽいダイバーネームだなオイ!」

 

リーダーと思わしきブサイク太郎改めシュミットの指示にブサイク二郎改めアルバートとブサイク三郎改めリートリヒが反応する。

 

さて、改めて敵の機体を確認。

見た目はNPC風に塗装しているが基本装備はガンダムWの後期量産型MD(モビルドール)のビルゴが3機。

原作では冷徹に敵を殺戮する血の通わない無人機だったが、こうして有人機として動くビルゴというのは、こんな状況でなんだが新鮮さを覚える。

 

主武装は強力なビームキャノンのみだが、電磁バリア&重装甲。

攻防の性能が高いレベルでまとまり且つ、シンプル故に操作性も良好ないい機体だ。

 

3機のビルゴは結集し各々がプラネイトディフェンサーを展開。

計12基の電磁シールドが密集した3機を包囲し、死角のない全周バリアを形成した。

 

同時にゼロクアンタに向け3つのビームキャノンが時間差で放射される。

 

一斉ではなく敢えて一定の間隔を空けて撃つ事で数秒かかるチャージまでのタイムラグ突かせないようにしている。

 

機体特性を熟知した堅実な陣形は、敵ながら見事と言わざるを得ない。

 

そして同時に、これだけの技量を持ちながら初心者狩りなんて下らない事に腐心する奴ら行いに憤りを禁じ得ない。

 

絶え間なく放たれる高出力ビームを躱す為に旋回し続けながらGNドッズライフルを構える。無論、粒子充填率は100%に切り替え済みだ。

 

劇中ではバスターライフル級のビーム攻撃すら防いだ事があるプラネイトディフェンサーと、貫通力を高めたドッズビームライフル。

 

世界観を超えた所謂クロスオーバー対決、勝負だ。

 

「狙い撃つ!」

 

00を代表する台詞を真似しつつ螺旋回転をするビームを放射。

動き回りながらの射撃だが、狙い通りのコース。しかし――

 

『フォーメーションベータ! 多重防御!!』

『『了解!』』

 

シュミットの指示に従い、各ビルゴはプラネイトディフェンサーの陣形を変更。

 

3つのディフェンサーで3角形の防御シールドを4層重ねて正面に展開し、一点集中の多層防御壁を作り出した。

 

それにより螺旋ビームは1層目、2層目を貫通するも3層目で完全にかき消して見せた。

 

単純な性能に胡坐をかかない応用技術にそれを実践できる練度と連携、つくづく能力の無駄遣いだな!

 

『奴の射線に注意しつつ、攻撃を継続しろ。先にバテるのは動き回ってる奴の方だ!』

 

加えて決して勝ちを急がない慎重さもある。――だが!

 

ゼロクアンタ(太陽炉搭載機)の切札を見落とすのは失策だな! トランザムッ!!」

 

ドッズライフルの銃身を90度回転刺さサイドグリップを展開し、両手持ちの精密射撃モードに変形。

 

同時に、機体内の高濃度圧縮粒子を解放し機体の全能力値をおよそ3倍まで増幅させるGNドライブ搭載機の切札【TRANS-AMシステム】を起動させた。

 

「トランザムドッズシュート!!」

 

即興で閃いた技名を叫び、先程の3倍の粒子量を誇る螺旋回転粒子ビームは4層の電磁バリアを突き破り、固まっていたビルゴの1機の装甲を貫き爆散させた。

 

『リートリヒィイイイイ!!』

『プラネイトディフェンサー、全基破損! クッ! 散開しろアルバート! このままじゃいい的だ!!』

 

討たれた友の名を叫ぶアルバートに対し、あくまで冷静なリーダー格のシュミットは即座に次の指示を飛ばす。やはりクレバーな思考の持ち主だ。

 

そしてこちらにも、誤算があった。

ドッズライフルの銃身が3倍に増幅した粒子ビームの出力に耐え切れず破損してしまったのだ。この辺は改造の余地ありだな……。

 

とはいえ、厄介なディフェンサーを破壊できた戦果は大きい。

こうなればビルゴも、多少装甲の厚い砲撃機だ。

 

俺は破損したドッズライフルを投げ捨て、両腕のビームサーベルを抜刀。

トランザムのスピードを活かし、ビルゴが砲撃を再開するよりも先に、その懐に飛び込み、その胸部装甲を×の字に斬り裂いた。

 

『アルバート! くそったれぇええええ!』

 

単独になったリーダーのシュミットが悲痛な声で仲間の名を叫び、やぶれかぶれのビームキャノンを放つ。だが精彩を欠いた雑な攻撃、トランザム状態のゼロクアンタなら容易に回避できる。

 

「これで―――――」

 

距離を詰め、サーベルの間合いに入ったところで腕を振り上げる。

 

だがその瞬間、未確認機の接近を知らせる警報(アラート)が鳴り咄嗟に周囲を警戒。

 

直後、俺とビルゴの間を割って入る形で双頭の竜を思わせるシルエットのMAが乱入。

そしてMAは旋回し、白と赤を基調としたガンダムタイプのMS形態に変形した。

 

カラーリングと頭部と翼をヒロイックなデザインに変更したガンダムエピオンのカスタム機のようだ。

 

『やれやれ、“予定通り”正義感気取りの上位ランカーが釣れたのかと思えばまさかFランクダイバーにやられていたとは……。あまり手間をかけさせないでもらいたいものだね』

 

『す、すみません……』

 

エピオンから発せられたのはあどけなさを感じさせつつ、怜悧な印象を与える少年の声。

しかしその鋭い言葉を前に強面なシュミットは青ざめた声音で謝罪をした。

 

『フッ、まあいいさ。僕も中々獲物が引っ掛からなくて些か退屈していたしね。折角だから少しあそばせてもらおうか!』

 

そういうやいなや、エピオンは主武装であるビームソードを手にゼロクアンタに仕掛けてきた。

 

「チッ……!」

 

よりによって射撃兵装のない状態でエピオン(決闘用MS)と交戦する事になるなんて!

俺は舌打ちしつつ両手に持ったビームサーベルを交差させ、その斬撃を受ける。

 

「この出力……! クッ、トランザム!!!」

 

受けた瞬間にパワーの差を実感した俺は三度(みたび)トランザムシステムを起動。

上がった出力に任せてビームソードを押し返し、二刀流で一気に反撃に出る。

 

粒子残量は凡そ3割弱。

 

純正太陽炉搭載機は特性の1つとして一定時間毎にエネルギーが少しずつ回復していくが、当然全回復には相当の時間が掛かり、当然粒子を一気に解放するトランザムを使えば例えビームサーベルだけの使用でも瞬く間に粒子を使い切ってしまう。

 

つまりトランザム中にエピオンを仕留められなければ、敗北必至だ……!

 

 

 




ガンダムゼロクアンタ(第1形態)
ダイチがGBNを始めるにあたり作成した00クアンタの改修機。
設計プランはダイチ5年前(高校3年生の頃)にあったが、家庭の事情により模型部引退が早まった関係でお蔵入り状態だった。
コンセプトは『クアンタのシングルドライブ化』及び『新たな可能性の探求』。
最大の特徴である『ツインドライブシステム』と『ソードビット』を敢えてオミットし、左右非対称のシンプラな機体にした上でクアンタ本体の優れたポテンシャルを追求。
ドライブをツインからシングルにしたことで出力こそ低下したが、フレームと一体化した大容量GNコンデンサーは健在なので原型機に比べ戦闘継続時間が延長。扱いやすく燃費の良い機体になっている。
装備も燃費の良さを念頭に入れており、トランザム継続時間を延ばす工夫がされている。

ダイチにとってはGBNの操作に慣れる為の練習機という面もあり、ゆくゆくは装備を強化していく予定。

【装備】

GNドッズライフル
AGE-1のドッズライフルを流用。並の装甲の機体なら60%の出力でも撃破可能。
通常のエネルギー消費で高い攻撃力を求めた結果のチョイスだが、そのまま持っただけなので銃本体にGN粒子貯蔵能力がなく、一射毎に再充填が必要な為、連射性は悪い。
トランザムを発動することで出力と射程をAGE-2のハイパードッズライフル級まで高める事が出来るが、強引な出力アップと繊細なドッズライフルの機構は相性が悪いらしく、1発で銃身が破損してしまった。いいとこ取りは行かないという話だ。

GNビームサーベル/GNビームダガー
AGE-1のビームサーベルをそのまま流用。出力調整でダガーにも出来る。
普段は両腕のGNガントレット内に収納している。

GNガントレット
AGE-3系の腕部を参考に本気唯一のオリジナルパーツ。高3の頃に作成していたものを実家から引っ張り出し、再塗装した(経年劣化で色褪せていた為)。
装甲の裏面にGNビームサーベルを収納している。
GNコンデンサー及び放出機構を内蔵しており、両腕を覆う局所的GNフィールドを展開可能。防御は元よりGNフィールドで包んだ拳を叩き込む【GNフィスト】というパンチが使用可能。
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