凡矢理高校の不良くん   作:icy tail

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ニセコイ好きなので書いちゃいました!
よろしくお願いします!


第1話

「ふぁ~。あー、ねむ」

 

欠伸をしながら歩いている男の名前は時藤橙(ときとうだい)

背は少し高めで、短めの黒髪を後に流し、カチューシャをしている。

顔は中の上くらい。見る人によって好みが分かれそうな顔だ。

見た目は少しガラが悪めだが、何かをされない限り害はない、まぁ言うなれば硬派な不良だ。

橙は転校先である凡矢理高校に向かっている。

そうして歩いていると、前からいかにも不良っぽい3人組が歩いてきた。

 

「どーするよ?学校サボっちまうか?」

 

「そーだな。ゲーセンでも行くか」

 

そんな会話をしながら、前から歩いてくる橙に気づかず歩いてくる。

橙も眠かったためか注意が散漫になっており、通りすぎ様に肩がぶつかってしまった。

 

「ああ。すんません」

 

橙はこちらの不注意もあったため、謝ったが…

 

「いってぇな。どこ見て歩いてんだよテメー」

 

「あん?謝ったろうがよ。大人しく行けや」

 

案の定、突っかかってきた。

橙は嫌そうな顔で続ける。

 

「面倒くせぇなぁ。こちとらお前らと違って忙しいんだよ」

 

その言葉でキレた不良の1人が殴りかかろうとした所で、後から声がかかった。

 

「おーおー!ウチの島で喧嘩たぁ度胸があるじゃねぇか!」

 

「次はどちらさんだよ、全くよぉ」

 

「なんだてめぇ…ひっ!しゅ、集英組の…!」

 

(集英組?…っつーことはヤクザ者かよ。面倒なことにならなきゃいいが…)

 

振り返った不良3人は、相手の顔を見るや否や逃げ出してしまった。

橙は取り敢えず礼を言うべく振り返る。

 

「すいません。助かりました」

 

(この人…相当強ぇな)

 

頭を下げて顔を上げると、右肩に入れ墨をいれた顔に傷のある男が人の良さそうな顔でこちらを見ている。

 

「おう!いいってことよ!気を付けろよ、坊主!」

 

「うす。それじゃ俺はこの辺で」

 

(この辺はこの集英組とやらのお陰で平和なんかね。まぁ怖がられてはいるだろうけど)

 

そんなことを考えながら歩き、ようやく凡矢理高校に到着した。

到着したはいいが、何やら門の前が騒がしい。

 

「坊っちゃん!!今日も元気に行ってらっしゃいやせ!!」

 

『行ってらっしゃいやせ!!!』

 

門の前にはリムジンが停まっており、その前に先程の集英組の人が立っていた。

 

「ありゃあさっきの…行ってらっしゃいってこたぁこの学校に組長の息子でも通ってんのかねぇ」

 

よーく見てみると、髪の毛にピンをつけた男子生徒が肩を落としながら立ち尽くしている。

どうやら組の人達に物凄いお節介を焼かれて困っているようだ。

 

「ははっ。ちと可愛そうだな…行ってやるかね」

 

そう言って橙は近寄っていき、声をかける。

 

「どうも。さっきは世話になりました」

 

「ん?おー!さっきの坊主じゃねぇか!」

 

「竜、知り合いか?」

 

「いや、坊っちゃんを送る前に不良に絡まれてたのを助けたんすよ!んで、坊主はこんなとこでなにしてんだ?」

 

「俺、今日からここに通うんすよ。転校生ってやつっす」

 

橙が転校生であることを言うと、こちらを不思議そうに眺めていた男子生徒が急に大声を上げた。

どうやら、橙はこの男子生徒のクラスに入るようだ。

 

「ああー!もしかしてウチのクラスに来る転校生ってお前か!?」

 

「まぁ、多分そうだ。俺は時藤橙。よろしくな」

 

「おう!俺は一条楽だ!よろしくな、時藤!」

 

「ああ。ってか呼び辛ぇだろ?橙でいいぜ」

 

「そうか?んならよろしくな、橙!俺の事も楽で構わねえ」

 

「ああ。ってかそろそろ行かないと間に合わなくねぇか?」

 

橙に言われ時計を確認する楽。

 

「そうだな。竜、行ってくる!」

 

「竜さん、また」

 

「はい!行ってらっしゃい!坊主も頑張れよー!」

 

結構時間が押しているようで、校舎に向かって歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校門をくぐってから、楽の案内で話ながら歩いている。

 

「橙はさ…竜とか回りにいた奴らが怖くねえのか?」

 

「あん?世間一般から見たらそりゃ怖ぇんじゃねえか?」

 

楽はやはり回りからの目を気にしているようで、少し緊張した様子で橙に質問をした。

 

「そう…だよな」

 

「まぁ俺からしたら、あんな良い人達捕まえて怖ぇとか失礼だと思うけどな。やっぱり普通の人は側を見て怖い怖い言ってっけど、実際になんかされたのか?っつー話よな」

 

「橙…」

 

「それによ、あんだけ誰かに愛情を注げるような人達が根っから腐ってるとは俺は思わねぇ。まぁ、その誰かさんは迷惑がってるみたいだがな」

 

「はは…そりゃ感謝はしてるさ。でも、少しいきすぎてる時があるんだよなあ」

 

楽は少し緊張がほぐれたようで、先程よりかは普通に話せている。

結構、橙の言葉が嬉しかったようだ。

ヤクザは名前だけで怖がられている節があるから、橙のような人は結構珍しく仲良くなれそうだと思っているのだろう。

実際にこの2人は波長が合うらしく、話が途切れることなく進んでいた。

もう少しで校舎と言うところで、橙がすぐに横の壁の向こうから何やら音が聞こえるのに気づいた。

 

「あん?」

 

「ん?どうした…え?」

 

橙が上を見上げると学生服を着た女の姿がある。

それも壁の上に。

さらには、今まさにこっちに飛び降りようとしていた。

楽も橙につられて上を見上げ驚いた顔をしている。

 

「…げ」

 

女の方もこちらを驚いた顔で見ているが、もうとまれないみたいで、楽の方に向かって真っ直ぐに落ちてきている。

 

「ちっ…仕方ねぇ」

 

「うおっ!?だ、橙!?」

 

橙は瞬時に判断を下し、楽を軽く押して移動させ、軌道上に入って腰を落とす。

そして…

 

「きゃっ!」

 

「…っと。危機一髪ってとこか」

 

見事にキャッチすることに成功した。

橙は女を降ろし安否確認をする。

 

「よぉ。ケガはねぇかよ」

 

「…えっ?う、うん!大丈夫よ…ってやば!私急いでるから!ありがとう!」

 

「おう。気ぃつけろよー」

 

なにが起きたのか分からないのか、数秒呆けていた女だが焦ったように走り去ってしまった。

結構失礼なことをされているのだが、橙は気にすることもなく手を上げて応えている。

 

「いっつつ…な、何だったんだ?今の…」

 

「んー、空から女が降ってきた」

 

「なんで橙はそんな平然としてんだよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのあと、楽と分かれて橙は職員室に向かった。

取り敢えず担任の所に行くように言われているためだ。

職員室の前に着き、ノックをして扉を開ける

 

「失礼します。今日からこの学校でお世話になる時藤橙です」

 

「おー、きたきた。こっちだこっち」

 

橙が中に入ると、女の眼鏡をかけた先生が手招きをしている。

歩き出そうとしたところで…

 

「あー!あなた、さっきの!」

 

「ん?おー、さっきの」

 

聞き覚えのある声が聞こえ、見てみると先程の女がいた。

俺の顔を見るや否や結構大きめの声で話しかけてきた。

どうやら、さっきの事を少し気にしていたみたいだ。

 

「いやー、さっきはごめんね?助かったわ!」

 

「まぁ落ち着けって。ここは職員室だぜ?」

 

「あっ…!」

 

「ははっ!元気でなにより!そんじゃ教室行くぞー」

 

こうして、先生の先導の元、教室に向かった。

その道中で…

 

「まさかあなたも転校生だったなんてね」

 

「だな。しかも同じクラスたぁ…運命だったりしてなぁ。出会いも劇的だったしよ」

 

橙が冗談交じりに言うと、顔を赤らめている。

 

「ちょっ!じょ、冗談やめてよ!///」

 

「くくっ…んな照れんなっての」

 

(それにしても…改めて見るとめっちゃ綺麗だな。モデルかなんかか?)

 

「もう!…な、なによ!」

 

見られていることに気づいたのか、警戒したように聞いてくる。

橙は隠すこともないかと思い、思ったことを言った。

 

「お前、すげー綺麗だよな。モデルかなんか?」

 

「…へっ?///ち、違うけど…」

 

照れながらも何とか取り繕うことに成功した。

だが、特に下心があったわけではない橙は気がついたように自己紹介をした。

 

「ふーん。そーいや、俺は時藤橙だ。好きに呼んでくれ」

 

「あっ!私は桐崎千棘!私も好きに呼んでくれていいわよ!よろしくね!時藤!」

 

「ああ。こちらこそ、千棘」

 

そうして、少し歩き教室に到着した。

 

「そんじゃ2人はここで待っててくれ。私が呼んだら入ってくれ」

 

「はい」

 

「ハイ!」

 

転校初日から盛りだくさんだが、まだ始まったばっかりだ。

この物語は凡矢理高校に転校してきた不良くんが青春を謳歌する物語である。

 

 

 




主人公紹介

時藤 橙(ときとう だい)

身長
181㎝

誕生日
10月15日

性格
良い意味でさっぱりしている、表裏のないタイプ。
意外としっかりしていて、集団でいると世話役になりがち。
喧嘩っ早くはないが、基本的に売られた喧嘩は買う主義。




衝動的に書きたくなって書きました!
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