凡矢理高校の不良くん   作:icy tail

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第12話

ある日の学校のホームルーム。

 

「今日は林間学校での班決めをするぞー」

 

今日は1週間後に行く林間学校の班決めをするようだ。

先生がそう言うと、教室がざわめきだす。

 

「今から10分時間やるから好きなやつと組めー。6人1組な」

 

皆、思い思いに動き出した。

橙達は自然といつものメンバーでかたまる。

 

「楽ー!千棘ー!組もうぜ!」

 

「おう!もちろん!」

 

「いいわよ!」

 

初めは橙が、隣の席の楽と千棘を誘い、快く了承をもらう。

 

「お嬢がおられるのであれば、私もここの班に入るのは当然だな!」

 

「そんなに自己主張しなくても誘うつもりだったっつの」

 

「う、うるさい!///」

 

次いで、鶫がやってきてこれで4人だ。

さらに、るりと小野寺もやってきた。

 

「橙君。私達もいいかしら?」

 

「よ、よろしくお願いします…」

 

「もちろんだ。歓迎するぜ」

 

「これで6人…」

 

これで6人揃ったたのだが、誰か忘れているような気がすると言った表情で楽が頭を捻っていると、遅れて集がやってきた。

 

「へーい!オレっちを忘れてもらっちゃ困りますぜ!」

 

「もう定員オーバーなのよ。ごめんなさいね」

 

「残念だったな、舞子集。お嬢に害をなす貴様は班には入れん」

 

ある程度は冗談だろうが、なかなか辛辣なるりと鶫。

橙は2人をなだめて先生の方に歩いていった。

 

「るりも鶫もんなこと言うなっての。ちょっと待ってろよ、集」

 

「さっすがダイちゃん!頼りになる~!」

 

橙が戻ってくると…

 

「人数的に1人余るから俺たちの班は7人でいいってよ」

 

「やた~!」

 

「「ちっ」」

 

「舌打ちっ!?」

 

「くくっ。随分嫌われてんなぁ」

 

こうして、いつものメンバーで班になることが決定した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1週間後。

林間学校当日。

クラスの全員がいることを確認してバスに乗り込む。

 

「席どーすっか?」

 

「だ、橙!私と…」

 

「橙君、一緒に…」

 

「私が一緒に座ってやらんことも…」

 

いち早く乗り込んだ橙が振り返って聞くと、千棘とるりと鶫がほぼ同時に言葉を発する。

だが、そこに集が割り込んできた。

 

「はいはーい!ダイちゃん、1番うしろの5人席を確保してきて!並びはくじで決めるよ~!」

 

(多分くじの方が早くすむからねー)

 

「ん、りょーかい」

 

席順で揉めることを予期していた集の提案でくじ引きで席順を決めることに…

 

「んじゃ、皆選んでね!一斉に引いてもらうから!」

 

「1…2…3…うん?6本しかねぇぞ?」

 

「ま、いいからいいから!」

 

そして…

 

「「「「「「せーのっ…」」」」」」

 

6人で一斉に引き、集の説明のもと席に着くことになった。

席順は…

 

 

 

鶫 橙 千棘 楽 小野寺

 

 

 

の並びになった。

照れ等もありながらそれぞれ満足そうに席に着いた。

だが、1人まだ立っている人物が…

 

「…舞子君。これはどういうことかしら…?」

 

くじの際に使った割り箸を折りながら集に詰め寄っている…るりだ。

随分、ご立腹のようである。

 

「まーまー!るりちゃんの引いたくじにはなんて書いてあったのよ~?」

 

「…特等席」

 

「ふむ…それでは、説明しよう!特等席を引いたるりちゃんは………ダイちゃんor楽の膝の上に座れる権利を掴み取ったのですっ!!!」

 

集の謎に力強い言葉がバス内に響いた。

一瞬静まり返った後に、男子陣の絶叫と女子陣の黄色い声が響き渡る。

 

『はぁぁぁぁぁぁ!!!!?』

 

『キャァーーーー!!!!』

 

橙達の班のメンバーはと言うと…

 

「「ほっ…」」

 

あからさまに安心した様子の楽と小野寺。

 

「な、なななななぁっ!?///う、羨ま…じゃないっ!ハレンチだぁ!!!」

 

「ちょっ…ちょっと!舞子君!そんなの聞いてないわよ!」

 

それと、明らかに動揺する鶫と千棘。

鶫に関しては心の声が出かかっている。

橙は…

 

「まぁ…席が足りないんなら仕方ねぇか」

 

相変わらずの様子で、受け入れ体制万全だった。

 

「さすがに膝の上は…!」

 

「そ、そうですよねお嬢!きっと先生なら…」

 

千棘と鶫の2人は頼みの綱と先生の方を見るが…

 

「はっはっは!青春だねぇ」

 

むしろ楽しそうに笑っている。

これでなにも言えなくなった2人は肩を落としていた。

そして結局…

 

「それでは!るりちゃん!好きな席へどうぞ~!」

 

集の合図で動き出したるりは、もちろん…

 

「失礼するわね…橙君」

 

「はいよ。特等席にようこそ」

 

「結構…恥ずかしいわね…///」

 

「ははっ。るりも照れるんだな」

 

「ちょっと、橙君。私をなんだと思ってるのよ」

 

るりの肩越しに話をしているためか、どうしてもイチャイチャしているように見えてしまう2人。

こうして、取り敢えず席順がこれに決まり、バスは出発した。

数十分後、ようやく橙の上にるりが座っている光景にクラスの連中がなれた頃。

 

「…っと。カーブ多いな」

 

「そ、そうだな…///」

 

(さ、さっきから肩があたって…///)

 

「そ、そうね…///」

 

(橙が…ち、近い…///)

 

ガーブの度に橙の肩が触れただなんだで、ずっとドキドキしっぱなしの千棘と鶫。

ちなみに楽と小野寺も顔を真っ赤にして初々しくしている。

この状況にいい顔をしないのが、上に座っているはずのるりな訳で…

 

「…むっ……だ、橙君」

 

「ん?どうした?」

 

るりは大胆な行動にでることを決心した。

 

「カ、カーブが多くて落ちそうになっちゃうから…こうしてて…?///」

 

橙の手を取り自分のお腹の前に持ってくると、指を組んで落ちないように抑えてもらうと言った何とも大胆な行動を起こす。

さすがに橙も恥ずかしがっているようだ。

 

「分かったが…ちと恥ずかしいな」

 

「ふふっ…橙君が照れてるなんて珍しいわね」

 

両サイドの2人はと言うと…

 

「み、宮本様…何をなされているのですか…?」

 

「るりちゃん…さすがに…ね?」

 

動揺を通り越して少しイライラしている。

これに対してるりは…

 

「……ふっ」

 

ドヤ顔で答えた。

恥ずかしがりながらも、案外余裕があるるりだった。

 

「「…っ!?」」

 

橙が納得している以上はやめるようには言えない2人。

怒りの矛先は橙に向いた。

 

「千棘、鶫…痛いんだが…」

 

「知らないっ!」

 

「…ふん」

 

結局、目的地に着くまで橙は鶫に足を踏まれ、千棘に脇腹をつねられていた。

ちなみに、集はニヤニヤしながらこの修羅場をずっと眺めていた。

 

 

 

 




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