暗黒破壊神シンフォギアの世界に現る!!   作:レベルアップ

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なんやかんで始まります。


3話

『あれから1年と少し…力はそこそこ回復したといった所か』

 

俺は暗闇の中で呟いた。ハッキリ言って俺の状況は良くない。

あのガキの体に入ったまではよかった、だが誤算があった。ガキの意識を乗っ取る筈だったのだか予想以上に俺が弱っていた事、そして何よりあのガキの意思が強かったのが原因だ。

俺もこの1年間の時間を何もしていなかったわけではない。ほんの僅かだが徐々にこのガキの意思を侵食しているのだが乗っ取るまでにはまだ時間がかなりかかりそうだ。せいぜい悪夢を見せるだけの程度しかできない。

そしてこの世界についてある程度知ることが出来た。

ここは俺がいた地球とは別の地球であり、ノアに倒された俺はいつのまにかマルチバースの壁を破ってきたようだ。おそらく光波熱線が直撃する前に俺の魂だけ何処か遠くに無意識に飛ばしたのだろう。

俺の知っている地球と違う所はウルトラマンが来たことがない事、そして怪獣が存在していないが怪獣とは別の怪物"ノイズ"が存在している地球でありそれ以外は文明レベルはそこまで違いはなかった。

残念な事に俺は一般的なレベルでしかまだこの地球を把握できていない。まあ普通のガキに期待するだけ無駄な為と今の俺は体を維持することで精一杯なので贅沢は言えないのだが。

今の俺はまるで寄生虫だ、全くもってなんというザマだ。

 

『この状態が続くのならば俺は一生このままだ、何か俺が体を復活させる為のキッカケがあればいいのだが……なんだ?』

 

突然このガキの意識が強くなった。ガキと俺は一応同化している状態なのでコイツの感情はわかるのだ。

普段は行き場のないのと何かに対する怒りと苦しみの感情ばかりなのだが今のコイツが感じている感情は…恐怖か。いったいどうしたと奴の視界を通して状況を確認するとこのガキがノイズに追われている状況だった。

 

 

 

 

 

 

「もう少しでシェルターに着くよ、離れてないよね響!」

 

「うん、大丈夫!もうちょっとだから頑張れるよね、頑張って!」

 

「うん!」

 

響と女の子に偶然会ってから走り続けシェルターを目指し走る自分達を追ってノイズが追ってくるのを感じていた。振り返るとスピードが遅くなるので確認はできないが足音で大群だと想像できる。

…情けない。さっきまでノイズを倒せたらって考えていたのに逃げるしか出来ないなんて。所詮は息巻いても自分はそんな事しかできないのか。

 

「あっ真くん、シェルターが見えてきたよ!」

 

響の言う通り目の前に目的のシェルターが見えてきた。あそこに入れればなんとか助かる。もう一踏ん張り『止まれ、今すぐ』えっ?誰?

思わず止まってしまい、止まった自分に後ろを走っていた響がぶつかる。

 

「ちょっ、痛っ。もお、真くん立ち止まっちゃってどうしうわぁあ!!」

 

「キャァアア!!」

 

響が立ち止まった自分に文句を言おうとして悲鳴をあげる。目の前に走っていた方向の上からいきなり蛙型のノイズ達が降ってきたからだ。

もしこのまま進んでいたら、自分達は炭になっていた。冷や汗が止まらない。

 

「どうしよう?シェルターに行けないよ」

 

「こっち!」

 

すぐ当たりを見回し少し戻った所にあった脇道に走る。このまま迂回して向かいたいけど入り口近くにノイズが陣取っているのならば入る事はできないだろう。ここは少し遠くの『また止れ、ノイズが過ぎたら走れ』また声が。

 

「止まって」

 

「今度は何!?」

 

響が自分に疑問をぶつけるとノイズが目の前を通り過ぎて近くの店に突っ込み店が崩壊する。

 

「行こう!」

 

「…う、うん」

 

「…お兄ちゃん、スゴイ」

 

響が驚いた声を出し女の子が感嘆の声を上げる。ぶっちゃけ自分も驚いている。空耳かもしれない声に従ったら2回も助かっている事に。

だが今はただ逃げることだけ考えないと!

そう思いつつ逃げ、たまに聞こえる声に従いノイズから逃げら状況が続き続けた。

 

「どうしよう真くん、ノイズを避けながら逃げてきたけどこのままこっちの方向に逃げてもシェルターから離れる方向に行っちゃうよ!」

 

響の言うとおりシェルターから離れてしまっていた。女の子の方はバテている。不味いそろそろ限界か「キュキュキュ」しまった!前からノイズが!後ろからも追いかけてくる、完全に挟まれた状態だ。

 

「建物の間に道があるよ!」

 

響が間の裏道に気づき、自分達はそこに入り込み進んでいく。そしたら何回目かわからないがまた声がしてきた。

 

『この裏道を抜けたらノイズが待ち構えているぞ、死にたくなければそのまま川に飛び込め』

 

「川?響!ノイズが待ち構えているからそのまま止まらず目の前の川に飛び込め!」

 

「なんで分かるの!?ひょっとして真くんって超能力者か何かなのぉおおお!?」

 

そのまま自分達は飛び込む形で川に飛び込んだ。チラリと今来た裏道を見たら建物の死角にノイズが大量に待ち構えていた。

そういえばこの声はさっきから頭の中に響いている感じだ。ひょっとして響の言う通り自分って超能力者でこの声はうちなら自分の声とかって事?

……ってこんな状況で何馬鹿な事考えてるんだ自分!頭おかしくなったのかよ。しっかりしろ自分!そう思いながら川から上がる。

 

「真くん、この子を!」

 

響が女の子を自分の方に寄せたので女の子を引き上げその後に響を引き上げる。もう息も絶え絶えだ。今まで全力疾走できていたのも不思議なくらいだ。

とは言えその結果、多少ノイズから離れたのでよしとしよう。

 

「はぁはぁ…もう…走れないよう……ママぁ…」

 

大きい道路に出た自分達だが女の子が泣き始めてしまった。無理もない、良くここまで頑張って来たと褒めてあげたい所だ。当たりを見回すと何処かの工場に迷い込んでいた。

 

「もう無理?走れない?」

 

身をかがめて女の子と同じ目線の高さになり聞く。女の子はぐじぐじと泣きながら顔を頷いた。響の方をチラリと見る、響も疲れ果てている。仕方ないずっとこの子の手を離さず走って来たのだから。だとしたら自分が男だし根性を見せないと。そう思い女の子を背負ってまた逃走を続けようとしたらチラリとノイズの姿が側面から見えた。そしてノイズの体が細くなり…。

 

『後ろに飛べ!』

 

咄嗟に響と女の子を前に突き飛ばし後ろに飛ぶ。それと同時にほとんどスレスレのさっきまでいた場所にノイズが降ってきてその衝撃で地面のコンクリートが舞う。

 

「真くん!」

 

ノイズが自分と響と女の子の間に立つ形になる、不味い分断された。

 

「響、その子を連れて逃げて!」

 

「で、でも…」

 

「早く逃げろォォお!走れぇええ!」

 

自分の言葉に弾かれる形で響が女の子を背負いダッシュで逃げる。ノイズは自分にターゲットを絞ったようでこちらを見ていた。

 

 

 

 

響side

 

どうしよう…どうしよう。さっきまで一緒に逃げていたのに急に別れる事になっちゃった。真くんが叫ぶところなんて初めて見た。いつも物静かでそこまで大きな声を出さなかった真くんがあんな大声をあげるなんて…。

真くんの言葉に反応した私はこの子を背負って走り出した。

大丈夫だよね、でも真くん…絶対に死なないで。そう思う事しかできない自分が恨めしくなる。その瞬間足がもつれて前のめりに転倒してしまう。

 

「はぁはぁはぁはぁ、うっ!」

 

後ろを見るとノイズが迫って来ている。恐怖で支配されるがそれでも胸にあの言葉、あの時私を救ってくれた奏さんの言葉を思い出す。

 

『生きるのを諦めるな!』

 

そうだ、生きるのを…諦めて、たまるか!生きてまた未来に真くんに絶対会うんだ!そしてこの子を守って見せる!そう思い女の子を再び背負い走りだす。

生きるのを…諦めないために。

 

響side out

 

すっかり辺りは暗くなってしまった。なんとかノイズを振り切った自分は危険と分かりながらも。響と女の子を探していた。

 

「こっちの方向に逃げた筈だけど、大丈夫かな?」

 

まさかの事態を想像するが振り払う。そんなネガティブな考えでどうする。きっと無事だ大丈夫、そう思い当たりを警戒しながら走る。 その時何かが聞こえて来た。自分の頭に響いていた声じゃなくて別の何かが、これは……歌?

 

Balwisyall Nescell gungnir tron

 

その瞬間タンクの上から光が天に向かって飛び立つのが見えた。

あれは何?そう思い近づいていくと突然何かが飛び跳ねていくのが見えた。アレは……響?まさかそんなと思いながら何故か"よく見える目"で集中してみると確かに響だった。片手で女の子を抱えながらノイズから信じられない身体能力で逃げていた…何故か歌いながら。

 

『ほう、中々面白いなただの人間かと思っていたがあんな力を持っているとはな』

 

誰かの声が自分の頭に響いた。それ以上に今の自分は少し混乱していた。まさかあの力のことを響が隠していたのか?いや、それはない、だったら自分にあの時会うまでに使っていた筈だ。第一響に隠し事ができるとは思えないし。

 

「とりあえず後で聞いてみよう。…とりあえず自分は」

 

『不味いな囲まれたぞ』

 

「えっ?」

 

ふと周りを見るとノイズが四方八方を自分を中心に囲んでいた。ヤバい響に気を取られ過ぎた。そう思うのと同時にノイズが自分に突っ込んでくるのをスローモーションで見ていた。

 

死んだ、そう思うとすごい衝撃が自分に直撃し体をくの字に曲げながら壁に激突した。思わず胃の中のものが逆流し吐いてしまう。

こんな状況なのになんで冷静なんだろ自分、ノイズ触れられたらボロボロの炭になるっていうのに…ってなんでノイズに体当たりされたのに自分は炭にならず吹っ飛ばされただけで済んだんだ?触れた瞬間に一気な炭になる筈なのに。

 

『当然だろう、今お前に死なれては俺も困る。バリアを張って助けたのさ』

 

「さっきから誰が喋ってるんです?」

 

フラフラだが立ち上がりながら思わず疑問を口に出した。

 

『今はこの状況を切り抜けることだけを考えろ。一つお前に提案がある、何も聞かずただ俺に従っていればいい。そうすれば助かる」

 

謎の声が自分に語りかけてくる。色々とわからないことだらけ、だが自分は死にたくなかった。それに…コイツらノイズに一矢報いれるなら…。

 

「お願いします!」

 

『決断が早くて助かる。いいだろう、貴様の体、俺が好きに使わせてもらおう』

 

その瞬間体が急に熱くなるのを感じた。自分の体を見ると、なんだかわからない黒い物体が自分に巻きついて、血管のような形になっていく。そして徐々に意識が………飛…………………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヴァ〝ァ〝ァ〝ァ〝ァ〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝ア〝!!!!!!!!」




今更ながら誤字脱字があったら教えてください、お願いします!
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