そんなこんなで始まります。
「さて、ふらわーのバイトに行かないと」
退院した次の日、家に帰ってきた自分は時計で時間を確認し、ふらわーのバイトに行く準備を始める。昨日と一昨日も休んでしまったのでおばちゃんに謝らないと。
『随分と熱心だな。昨日の今日だ、サボってもいいんじゃないのか?』
「そういう事は、自分しないんですよ。あっ、そういえば、ザギさんの体ってどれくらいの時間で元に戻れるまで回復するんです?病室にいた時聞きませんでしたけど」
『この辺りは分からん。1年か、それとも10年か…どちらにしてもまだまだかかりそうだ』
ザギさんと会話しながら部屋を出る。昨日病室でザギさんと会話をし色々と説明をしてもらった。
ザギさんが自分の体の中にいる理由はどうも爆発事故でザギさんが体を無くしてしまい魂だけの存在になってしまった。このままでは完全に魂が消滅してしまうというところで偶々通りかかった自分に避難したのが理由らしい。
…爆発事故って何!?なんで魂だけ無事なの!?と聞いた瞬間にツッコミを入れた自分は間違ってないと確信してる。
理由としてはザギさんはこの世界の人間ではなく別の星から来た宇宙人と説明を受けた。
宇宙人っていたんだと思ったが、ノイズなんて怪物が出るのなら宇宙人だっているかもしれないと言い切れなかったのでそこはそう納得した、というかさせられた。
それから、何故今になって自分に合う事にしたのかを聞くと自分の体に入った時のザギさんはかなり弱っていたらしく、すぐに声をかけられなかったからとの事。そしてあの時、ノイズに自分が追い詰められた時にザギさんが自分を救う為に融合した為結びつきが強くなった為もあるらしい。
と、まあそこまでの説明は受けたがこの"人?"はある事…素性は説明してくれなかった。そこのところを聞こうとすると『まあ、色々やってた』と言うだけでろくに説明をしなかったのだ。
ぶっちゃけコイツめちゃくちゃ怪しいと思った。というか特に許可なしで自分の体に入り込んでるし、プライバシーの侵害ってレベルじゃねぇじゃねえかとザギさんに再びツッコミを入れた。
「とっ、いつのまにかフラワーに到着してた」
回想をしているとバイト先まで到着した。フラワーの中に入るとおばちゃんがこっちを見て少し驚いた表情を浮かべた。
「真くん、あんたもう大丈夫なのかい?ノイズに襲われて入院していたって連絡がきて心配していたんだよ」
「この通り大丈夫ですよ。後バイト休んじゃてすみませんでした」
おばちゃんに頭を下げる。実はノイズから逃げてる最中に携帯を壊してしまいおばちゃんに連絡ができたなかったのだ。昨日直接来るべきだったのだが身体がだるかったのでふらわーに来ることが出来なかった。
「いいんだよ、命あっての物種なんだから。むしろ怪我がなくてよかったよ。大事をとって今日は休んでいいんだよ。真くんが真面目な事はわかってるんだからね」
「いえ、問題ないです。かなり絶好調なので」
「でもねぇ…」
「問題ないです」
「無理は…」
「してないです」
問答を繰り返す事5分、おばちゃんが溜息を吐き無理をしないと約束させられ今日バイトする許可をもらったので早速準備を開始する。
『お前と話す前から多少、お前の仕事風景をのぞいていたがここの仕事に熱心なんだな』
「それはまあおばちゃんにはお世話になってますし、それにまかないで出してくれるお好み焼き絶品なんですよ。ザギも食べてみれば分かりますよ」
『俺に飲食は必要ないのでな、そこの所はさっぱり分からん』
その後、ザギさんが自分の仕事に興味がなくなったので会話が終了し、自分はその日のバイトを過ごすのだった。
「お疲れ様でした、おばちゃん、自分はお先に失礼します」
「気をつけてお帰りね」
おばちゃんに挨拶をしふらわーを出てそのまま家に向かう。日が暮れて夕焼けがとても綺麗だった。
今日も何事もなく終わった……いや、"も"ではなく"は"だ。正直な所、ノイズに襲われ、そしてザギさんと意思疎通ができるようになったのだもう、普通ではいられないだろうと考えている。
フラワーに来るまでの回想で何故、自分がザギさんを受け入れたのかまでだったのでそこから再び記憶を思い出す。
理由は単純だ、その理由は……。
『今いいか?ノイズが出た気配がしたぞ』
ノイズを殺せる力を手に入れたから…唯それだけだったからだ。
特異災害対策機動部二課side
「状況はどうなっている!?」
「○○地区にノイズ出現!現在、先行した翼さんが戦闘を開始、響ちゃんも、もう少しで到着します!」
リィディアン地下に存在する特異災害対策機動部二課の本部で司令、風鳴弦十郎を筆頭とするメンバーがノイズ出現に対応していた。
彼らは二課メンバーで技術者、櫻井了子が聖遺物を使用し開発した対ノイズ兵器"FG式回天特機装束"通称シンフォギアを使用しノイズを狩れる唯一の存在であった。
「響ちゃんが到着しました」
メンバー友里あおいが弦十郎に伝え、弦十郎が頷き風鳴翼に指示を出す。
「翼、響くんはまだシンフォギアにも戦いにも慣れていない。フォローしつつ戦え。響くんは翼の後ろに着いて戦うんだ」
「りょ、了解です!」
「………っ!」
響は命令に対し返事を返すが翼を歯を少し食いしばると命令を無視しそのまま響を置いてノイズの群れに突撃する。
「えっ?ちょっ、翼さん!きゃあ!」
翼を追いかけようとする響にノイズが攻撃を仕掛けてき、響は慌てて避け、逃げる。その結果2人は分断される形になってしまう。
「翼!」
弦十郎がやや怒り気味に翼に声をかけるが翼はそれを無視する形で凄まじい速度でノイズを殲滅していく。
「ノイズ、全体の半数近くを撃破。この調子でいけば…」
オペレーターの1人藤尭朔也が呟く。だが弦十郎は首を振る。
「いや、本来1人で戦うよりまだ慣れていないとはいえ連携をして戦った方がより効率的だ、それに翼の戦い方では、あのままでは響くんが危険だ。翼!いい加減にしろ!響くんが危ないぞ」
「……了解」
弦十郎の言葉に少し嫌そうに答えた翼は響の方を見ると高く飛び無数の剣を出現させ攻撃する技、千ノ落涙を使い響周辺のノイズを狙い剣を放つ。
無数の剣が響周辺のノイズを串刺しにし炭の塊に変化させた。
「はあ、はあ。ありがとうございます、翼さん」
息を切らしながら翼にお礼を言うが翼はそれを無視する。その光景を映像で見ながら弦十郎は溜息を吐いた。
「前途多難ね」
2人のバイタルを見ていた了子が玄十郎に声をかけた。あの2人、響と翼はほんの数日前に決闘騒ぎになりかけるほど一悶着があったのだ。
実際の所翼が一方的に突っかかる形なのだが、その理由がわかる弦十郎は頭を抱えた。
「全く、あと周辺のノイズはどれくらいだ?」
「あと、30%ほど…待ってください。…周辺に大型ノイズと小型ノイズが多数出現しました!大型は数8体です!」
全員がノイズ掃討が終わるともう直ぐ思っていたので再び緊張感が走った。
「問題ありません、直ぐに殲滅します」
翼が剣を構える、響も翼についていこうと構える。
ズドォォオオオオオン!!!!
だがそれよりも先にノイズに向かい巨大な何かがノイズに降ってきた。
「「「「「「「…………………………」」」」」」」
本部と現場の翼と響も静まり返る。いち早く回復したのは弦十郎だった。
「状況確認!今度は、何が出現したのかを現場の奏者に伝えろ!!」
弦十郎の言葉に反応し、周りの人間も動き出す。
「反応からしてノイズではないようです、今降ってきたのは現状、正体不明!」
「翼ちゃん、響ちゃん。一旦距離を取って……」
「ヴワア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!!」
凄まじい絶叫に思わずオペレーター勢がインカムを外しそうになる。現場の翼と響も思わず耳に手を当てた。
「うわ!なんだこれ!?」
朔也はインカムを外してしまう。
「耳が…今のは絶叫?ノイズの叫び声とは違うわね。おっと、煙が晴れてきたわ一体何がきたのかしら?」
了子が耳を揉みながら叫び声を聞き疑問を浮かべる。そして煙が晴れてき、全体像がわかってくる。
「なんだ、アレは?」
弦十郎が口を開いた。周りの人間で答えるものはいない、それが何か誰にも分からないからだ。
そこにいるメンバー全員がモニターを注視する。
モニターに映る黒い巨人は落下と同時に巨大ノイズと周辺のノイズを踏みつけながらノイズを睨みつけていた。
特異災害対策機動部二課sideout
久々に鋼の錬金術師を読みましたけどやっぱり面白いですね。