正直どれくらい続けられるかわかりませんが、頑張っていきたいと思います。
「いや、誰!?」
ビュティは突如こちらに走ってきたかと思うと、田楽マンと首領パッチを突き飛ばして天の助に抱き着いた存在を見遣る。
件の存在は頭に白くて四角いヘルメットのようなものを被っている。
羽織った白いマントの下には前腕とふくらはぎが露出した競泳水着のような白のボディスーツを着込んでおり、胸元には丸い穴が開いてそこから赤いの立方体の結晶がのぞいている。
(まさかの変態!?ていうか痴女!?)
変態にいい思い出のない(某アヒルパンツや某サービスなど)ビュティは警戒するが、よく見るとその少女が自分と異なり純粋な人間ではないと気付いた。
パッと見は自分と同じ背丈くらいの少女のようだが、露出した四肢の表面は乳白色のゼリーのように透き通っている。
ヘルメットから覗く髪だと思っていたものは黄色く透き通った何本もの細い触手であり、それらで大きな三つ編みに結われて後頭部に垂れ、先端には白い立方体がくっついている。
ビュティは改めていまだに天の助に抱き着いて嬉しそうに頬ずりしている少女らしき存在が何者なのか考える。
当の天の助も困惑しているので、知り合いではない、まさか毛狩り隊の刺客では?と警戒度を引き上げると、
「私です、ココです、ナタデ・ココですよっ!!」
少女がそう親し気にそう名乗ったのを聞き、ひょっとして天の助君の知り合い?とビュティは思い、天の助のほうを見ると…
「あばばばばっばbbbっばbっば」
「震えすぎて溶け出してるー!?」
めちゃくちゃ脅えて液状化していた。
「お、お前あのココか?」
「はい、天の助様!あなたの一番弟子であるココです!」
その言葉を聞いた瞬間_______________
「「で、弟子ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!!!!!???????」」
ビュティとヘッポコ丸は絶叫した。
(弟子、弟子!?あの天の助(くん)に!?)
ソフトンは絶叫はしないまでも驚愕を露わにし、田楽マンに至っては驚きすぎて何故か歌舞伎役者になっていた。
「ねーママー、きょうのおやつはなにー?」
「まあボクちゃんったらせっかちなんだからー♪
今日のおやつはぁー、なんと!芋けんぴよぉーっ!」
「ジジくせーな!クリームソーダとか洒落たもんにしろやぁ!」
「好き嫌いせず黙って食え!!芋けんぴ釘打ちアタック!!!」
「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!!???」
ボーボボと首領パッチはおやつの時間という熾烈な争いを繰り広げていた。
#
「えーと、あなたは?」
「あ、これは失礼しました!私、ナタデ・ココと言います!」
ビュティが声をかけると、ようやく少女____ココは天の助から手を放し、ビュティ達に改めて自己紹介を行った。
「天の助くんの弟子と言ってましたけど、どういうことですか?」
より詳細な情報を集めるため、ビュティが説明を促すと______
「あ、じゃあわかりやすく説明しますね!」
「いやここどこ!?」
突如どこかの劇場の座席に座っていたボーボボ一行。
座席の正面には照明で照らされた広々とした舞台が見え、スポットライトなど各種器具も充実しているのが分かる。
「ねえママー、駅弁買ってー?」
「んもう!劇場で駅弁が売ってるわけないじゃない! ホントバカな子なんだから!」
ビュティがボーボボと首領パッチのコントをスルーしつつ舞台を眺めていると、舞台の中央に穴が開き、何かがせりあがってくるのが分かる。
(そっか。さっきわかりやすく説明するって言ってたから、演劇か何かで説明するのかも。)
それにしても大がかりすぎやしないかとビュティが思っていると_______
両腕にパペットを装着したココがせりあがってきた。
「いやこれ劇場に移動する意味あった!?」
「プルっとパペット」「しかもパクリ!?」
そんなツッコミを意に介さず、ココは両手に装着したパペットでコントのように自身の過去を話し始めた。
~1時間後~
ビュティは心が折れそうになっていた。
彼女はパペットの片方を彼女自身、もう一方を天の助に見立てて語っていった。
だが話が無駄に長くつまらない。
しかも途中で彼女の天の助への惚気が入り、しかもそれが無駄に長い。
さらにはパペットの頭がどっちも白い立方体であり、途中で配役が入れ替わるのでどっちがどっちの役かわからなくなる。
それでも彼女__ココ自体はいい人そうなのであくびが出そうなのを我慢して彼女の語りを聞いている。
「ソーダ弁当ねーのかよ!!!出せよソーダ弁当!!!」
「ぐぉおおおおおおおお。すぴぃぃぃぃぃぃ。」
(いや寝るなよ一番の関係者でしょアンタ!?)
弁当はないのかと騒ぐ首領パッチ。大いびきをかいて爆睡する天の助。
そのうるささにビュティが辟易としていると_______
「上演中はお静かに願います!!!!」
「「ぐばぁ!!」」
「パペットで殴り掛かったーーーーーーーー!?」
舞台から大ジャンプしてノイジーバカ×2に殴りかかるココであった。
#
「えーと、話をまとめると、ココさんは天の助くんと同じ故郷の出身で天の助くんの弟子であり、旅をしながら毛狩り隊と戦っている人、ということでいいですか?」
「ココでいいですよ!大体それであってます!
天の助様は私にプルプル真拳を含め様々なことを教えてくださった師匠です!」
元の場所に戻ってきた後、話を最後まで聞いており、同年代ということで年が近くかつ同性(?)であるビュティがココに応対することになった。
(念のためソフトンとヘッポコ丸が護衛として傍にいる。なお田楽マンは警戒してかソフトンの足に引っ付いている。)
ビュティは先程の寸劇での様子を見るに、この少女は悪い人ではなさそうだ、と結論付けた。
そして随分と天の助を慕っているということも分かった。
(その割には先程天の助をぶん殴っていたが)
なお残りの面々であるが_________
「オラァ!!!さっさと吐けぇ!!!」
「あいつに関して知ってること全部吐けぇ!さもないとこの豆腐とテメーを大皿にのせて
〈豆腐の地中海風サーロインレアステーキ~ところてんを添えて~(注:お食事の際はところてんは捨ててもらって結構です)〉にすんぞコラァ!」
「やめてぇぇぇっ!?それ豆腐がところてんよりメインどころかところてんが刺身のツマ扱いになっちゃううううう!?」
大皿の上で巨大豆腐に天の助を縛り付けるという拷問(?)を行っていた。
「知ってることって言ってもよお!昔俺が故郷に帰った時にいじめられていたあいつ助けたってだけの話だよぉ!」
「じゃあお前が真拳の師匠ってどういうことだ、アアン!?」
「それにテメーあいつに会ったときやたらと震えてたよな。いったい何したんだ?」
首領パッチとボーボボにそう聞かれた瞬間固まるも、絞り出すように小声で言い始めた。
「そ、それは…。あいつ助けた後弟子にしてくれって急に言うから…。でも師匠って崇められるのも悪くねーなってつい思っちゃって…。ちょっとプルプル真拳を俺の道場の師範の見よう見まねで教えたら、なんか似てるけど若干違うのが出来るようになっちゃって…。あとあいつプルプル真拳使い名乗ってるけど俺が知ってる限り道場通ったわけじゃないから、正式に認められてはいないと思うんだよ…。けど別れ際にその場のノリでつい免許皆伝とか言っちゃって…。後でどうしようってなったけど本当のこと言えずについそのままになっちゃって…。このことがバレたらと思ったら…。」
「この子ったら!この子ったら!」
「あだぁっ!あだぁっ!」
そんなことを抜かす天の助を何故かキュウリでシバき始めるボーボボ。
一方首領パッチは急に落ち着き、天の助にこう言い放った。
「別にお前が誰を弟子にして何をしようが関係ねーよ天の助。それはあくまでお前自身の問題だしな。」
その言葉を聞き、罪悪感から俯いてしまう天の助。
「けどな」
そう続けた首領パッチの言葉に天の助は顔を上げると_____________
「この主役である首領パッチ様に許可なく新キャラ投入とはどーいう了見だこのところてん野郎!!!!!」
「いやそういう話ぃぃぃぃ!?」
「なんでテメーが主役じゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
「「ぎゃあああああああああああっ!!!!!」」
天の助及び理不尽な主張をする首領パッチに対し、ボーボボの鼻毛が理不尽に炸裂したのであった。
#
「え、ええと…。」
ビュティは内心焦っていた。実は先程天の助が小声でバラしたと本人が思っている内容であるが、こちらに十分聞こえていたのである。
ココのほうを見ると、俯いていて表情は見えない。
自分が真拳使いとして認められていないどころか、自分が師匠と慕う人間に実質騙されていたのだ。そのショックは計り知れないだろう。
それはソフトンやヘッポコ丸も同様だ。特に天の助と仲がいいヘッポコ丸は、友人がいくら調子に乗った結果だからといってこの少女を騙すようなことをしていたことにショックを受けている。
「あ、あの…、ココさん…」
ビュティはココを励まそうとすると_____
「ふふっ、本当に相変わらずだなあ天の助様は」
「え?」
顔を上げたココは落ち込むどころか笑顔を浮かべていた。
「あの、ココさん。ショックじゃないんですか?だってあいつに騙されていたようなもんなんですよ?」
友人として責任を感じたヘッポコ丸がココにそう聞くと…
「いや、いくら天の助さんが言ったからといって勝手に免許皆伝になるわけないじゃないですか。その後きちんとプルプル真拳の道場に行きましたよ」
「あ、そ、そうなんですか…」
ビュティのそのほっとした表情に対し、ココも笑顔を浮かべ_______
「ええ、きちんと道場破りに行きましたよ」
「道場破り!?」
そんなことを言い出すココについ突っ込んでしまうビュティ。
「あの頃は私故郷で差別されてたんで、正面から言っても道場に入れてもらえませんでしたからねー。ほぼ我流で極めた技で道場に殴りこんだんですよ。その時道場の師範は留守だったんですけど、留守番していた生徒の代表倒したら師範が実力を認めて道場に通うことを許可してくれましてねー。きちんと免許皆伝もらいましたよー。」
師範には一度も勝ったことないですけどねー、と懐かしむココにひきつった笑みを浮かべるビュティとヘッポコ丸。
その時今まで黙っていたソフトンが口を開いた。
「ならば君にとっての師匠とはその師範なのでは?今の話を聞く限り天の助はいじめから君を救った以外には、君にとってあまり良い影響があったとは思えないのだが。」
真剣に、そしてどこか心配そうに問いかけるソフトン。
それに対しココはこう返した。
「天の助様は、私がその時に抱えていた大きな悩みから解放してくれたんです。」
「だから力をつけるために精一杯頑張ろうって思えたんです。だからあの状況から前に進もうって思えたんです。だから毛狩り隊と戦おうって思えたんです。」
「だから________ 私が本当に大切だと思うものを見つけようって思えたんです。そしてそれを天の助様に伝えようって思ったんです。」
そう言葉を紡ぐココは最後に、ソフトンをまっすぐと見て、笑顔でこう言った。
「だから天の助様は、私の師匠なんです!!」
#
その言葉を聞いたソフトンは、口元にわずかに笑みを見せながらこう返した。
「どうやら俺の気遣いは不要だったようだ。いらないお節介をしてすまない。」
「いえこちらこそ、心配していただきありがとうございます!紳士なウンコさん!」
「ソフトンだ」
ビュティとヘッポコ丸もココの話を聞き笑顔を浮かべている。特にヘッポコ丸は友人が結果的とはいえ何も悪い結果をもたらしておらず安心したようだ。(なお田楽マンは話を聞くのに飽き、布団を敷いて爆睡している)
そして、ふとココが一同に対しこう言った。
「それでですね、皆さんにひとつお願いがあるんです!」
「お願い?」
「はい、私も皆さんの旅に加えてほしいんです!」
そんなココのお願いを聞いた面々は__________
「俺は賛成だな。彼女はこれまで一人で毛狩り隊と戦ってきている。実力の程は見てみないとわからないが、戦力として期待できるだろう。」
ソフトンの意見にビュティとヘッポコ丸も納得しており、特に反対はなさそうだ。
(田楽マンはまだ爆睡している)
「あ、でもボーボボたちにも聞いておかないと…。」
そう呟きビュティはボーボボたちのほうを見ると______
「主役は俺じゃーーーーーーー!!このマンガのタイトルだってこの俺『ボボボーボ・ボーボボ』だろうが!!!」
「うるせぇー!!じゃあ今日からこのマンガは『パパパーパ・パーパチ』で決まりじゃーーー!!!」
「なんの!!ここは今こそ『ぬぬぬーぬ・ぬーぬぬ』としてこの俺ところ天の助を主役に…」
血で血を洗う醜い争いを繰り広げるバカ×3の姿があった。
「もう3人とも何やってるの!!」
それを見たビュティが叱りつけながらココの旅への同行について話す。
「断る!!これ以上アタシのヒロインの座を脅かされるわけには「首領パッチさん、これ限定コーラの詰め合わせです」同行を許可しよう。」
「あっさり買収された!?」
「ボーボボは?」
「俺は別に構わんぞ。毎朝恒例のキュウリ教のミサに参加するならな」
「いややってないでしょそんなの」
「あーしまった!これキュウリのミサじゃなくてキュウリの味噌だったわ!」
「ハイハイ」
残る天の助を他のメンバーがじっと見る。
「あーもうわかったよ!!ココ、ついて来い!!」
そんな天の助の答えを聞き_____
「はい!これからよろしくお願いします、天の助様!皆さん!」
ココは満面の笑みで答えたのであった。
「ただしココ!プルプル真拳の先輩として俺の言うことはなんでも聞いて、かつ一日3回は俺を敬うための「ぬのダンス」を踊るように!!」
「あそれはちょっと」
「なんで!?今これ『はい』って答える流れだったじゃん!!」
そんな風に騒ぎながら、彼らは歩き始める。
彼らの旅は奇妙な少女を加えて続いていく。
旅は道連れ世は情け。彼らの旅路の果ては何処に。それは彼らにもわからない。
「あれ?皆どこ?」
※田楽マンだけ置いてかれました。
なんかあまりギャグを入れられませんでした。
とりあえず主人公の真拳の初披露までは書き切りたいと思います。
しかしその後の更新は未定です。
ここまで読んでくれた皆さん、本当にありがとうございました。